不動産売却の基礎知識や知っておきたいコツを分かりやすく解説します。売却の体験談もご紹介。

愛知県一宮市Sさん(50代)/築28年の一戸建から、孫と遊べる新築一戸建てへ住み替え

愛知県一宮市Sさん(50代)/築28年の一戸建から、孫と遊べる新築一戸建てへ住み替え

愛知県一宮市で夫と築28年の一戸建て(80m2・3LDK)に暮らしていたSさん。孫ができると知らされ、「安心して孫を遊ばせられる家に」と住み替えを決意。買い先行で気に入った一戸建てを手に入れたあと、850万円で売却しました。

不動産区分 一戸建て
所在地 愛知県一宮市
築年数 約28年
間取り・面積 3LDK(延床面積…80m2、土地面積…120m2
ローン残高 なし
査定価格 300万~550万円
売り出し価格 850万円
成約価格 850万円

使いにくい築28年の一戸建てから、孫を預かるのに最適な家に住み替えたい

夫と愛知県一宮市の一戸建てに暮らしていたSさんには、独立して家を出た2人の子どもがいます。住んでいたのは、120m2の敷地に立つ木造3階建(80m2・3LDK)です。2018年11月ごろ、老後住みやすい家に引っ越すため賃貸するか売却するか悩んでいたSさんは、とりあえず一括査定をしてみることに。数社から提示されたのは300万~500万円の査定価格でした。

年末、子どもたちにその話をすると、2人からそれぞれ「来年、子どもが生まれる」と知らされました。

「2人孫ができるといううれしいニュースでした。住んでいた家は2階にリビングやキッチンがあり、老後に向いた間取りではありません。孫を遊ばせるための部屋もありませんし、これから孫を預かるためにも、もっと使いやすい家に住み替えたいと強く思い始めたんです」

当時のSさんの住まいは、最寄駅から徒歩20分、静かな環境で目の前には保育園や小学校があり、子育て世代に人気のエリアでした。住み始めた当初は月9万円で借りていましたが、その後、Sさんが手持ちの現金1200万円で購入しました。

2019年、2人の孫も無事生まれ、Sさんは住み替え先を決めたいと考え始めます。不動産情報サイトで新居を探し、2019年11月に市内に気に入る一戸建てを見つけました。新居は120m2・4LDKで、最寄駅からは徒歩35分ですが、3台分の駐車場があります。何より、リビングの隣にある和室で孫を遊ばせられると思ったSさんは、内見の日に購入を即決。2800万円の購入費は35年の住宅ローンを夫が組み、2020年の2月には引っ越しを済ませました。

住み替え先と同じ不動産会社へ依頼。売却価格の設定や内見対応は完全にお任せ

住み替え先を探している間に、簡易査定をした不動産仲介会社から「850万円で購入したい人がいる」と連絡がありましたが、その後購入検討者から取り下げがあり、売却には至りませんでした。ちょうど同時期に、住み替え先の不動産会社の担当者から『売却も任せてほしい』と連絡がありました。

そのころSさんは、見栄えをよくするためリフォームを検討していました。

「リフォームすれば立地はよかったので売れるのではと。リフォームの査定をすると、内装だけで200万円、屋根や外壁をすると300万円を超えることがわかりました。担当者にリフォームのことを相談すると、「売り手がリフォームをしなくても売却はできる」といいます。売却後、買い手が気に入らずリフォームをし直す例があること、そのため、リフォームは買った人がした方がいいとアドバイスされました。

納得したSさんは、住み替え先と同じ担当者に売却を任せることに決め、2020年4月に専属専任媒介契約を結びました。

わずか1週間後に850万円で成約。境界を決める測量に想像以上に手間取る

査定価格は550万円でしたが、「過去に850万円で購入したい人がいた」と伝えると、その価格で売り出すことになりました。担当者は、不動産情報サイトに掲載するほか、購入しそうなほかの不動産会社や建設会社へ電話で販売活動を展開。すると、売却活動開始1週間後に、地元のリフォーム会社から「購入したい」と連絡があり、値引きなしの850万円で売買契約を結びました。

「ただし測量図が古かったので、こちら持ちで境界の確定をすることが条件でした。測量業者に任せればすぐ終わると思っていたのですが、想像以上に大変でした。隣接する4軒の立ち合いが必要で、特に問題があったわけではないのですが、そのうちの1人がなかなか了承してくれなかったんです」

困ったSさんが不動産会社に相談すると、担当者が測量業者と一緒にSさんに同行し、一生懸命説得をしてくれました。その結果、無事に了承してもらうことができ、2020年7月に物件を引き渡しました。

■境界確定測量

土地付きの一戸建て住宅や遊休地の売却では、正確な土地の面積が必要です。測量には、現況測量と確定測量があります。現地調査と所有者の依頼のみで作成されるのが、現況測量図面です。次に、確定測量では、隣家との同意を得た境界によって、より正確でトラブルのリスクが少ない正式な測量図面を作成します。費用は、現況測量では、100m2程度の一般的な整形地(四角い土地)の場合、おおよそ10万円から20万円。確定測量は、隣地所有者の数が多くなればなるほど、立ち会ってもらう人数、日にち、費用がかさんできます。境界確認書面の作製、測量図面の作製、登記費用を加えれば100万円程度の費用となる場合もあります。まずは、土地家屋調査士に見積もりを依頼しましょう。

住み替え先と同じ不動産会社に頼んで正解。窓口が1つなので楽だった

「新居に引っ越したあとは、片付けなどで忙しかったので、売却はすべて担当者にお任せできて本当に助かりました。住み替え先購入時に信頼関係はできていましたし、住み替えと売却の担当者が同じだから細かく言わなくても話が通じやすかったです」

一括査定をしたとき300万円台だった一戸建てが、自己負担でリフォームすることなく、850万円で売却でき、とても満足しています。

新居はリビングやキッチンが1階にあって老後暮らしやすく、リビング横の和室で孫を遊ばせることもできます。「和室に娘や息子家族が孫と泊まることも。とてもにぎやかです」とSさんは、顔をほころばせました。

2018年11月 ・売却を意識し始める
2018年12月 ・簡易査定・訪問査定をする
2019年10月 ・住み替え先を探し始める
2019年11月 ・住み替え先が決定
・住み替え先の売買契約を結ぶ
2020年2月 ・住み替え先に引っ越す
2020年4月 ・不動産会社と専属専任媒介契約を結ぶ
・購入者が現れる
・売買契約を結ぶ
2020年7月 ・物件の引き渡し

まとめ

  • 旧居の売却と新居購入を同じ不動産会社に依頼すると、一つの窓口への対応で済む
  • 境界確定測量で隣人との話し合いが難航した場合は、不動産会社や測量会社に相談を
  • 買い先行は、気に入った家を買い逃さないメリットがある
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取材・文/内田優子 イラスト/カワモトトモカ

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