不動産売却の基礎知識や知っておきたいコツを分かりやすく解説します。売却の体験談もご紹介。

不動産見積もりは3種類|それぞれの特徴やメリットデメリット、必要書類や注意点を解説

不動産の見積もり(査定)とは、不動産を取引する際の3種類の不動産査定のことを指します。

  • 実地訪問を行わない簡易査定(机上査定)
  • 実地訪問を行う訪問査定(現地査定)
  • 不動産鑑定士による不動産鑑定

不動産仲介会社に見積もりを依頼する場合、どのような手続きや書類が必要で、どのくらいの費用と時間がかかるのでしょうか?今回は不動産の見積もりに必要な費用や書類に加えて、見積もりまでの流れや知っておくべき注意点についても解説します。不動産を売却する際に迷わなくて済むように、ぜひこの記事をご活用ください。

不動産見積もりは3種類|それぞれの特徴やメリットデメリット、必要書類や注意点を解説

記事の目次

不動産売却時の3種類の見積もり(不動産査定)について

不動産売却時の見積もりには下記の3種類の査定方法があります。

  • 簡易査定(机上査定)
  • 訪問査定(現地査定)
  • 不動産鑑定

それぞれ3種類を比較すると以下のようになります。
なお、不動産の売却を前提とする見積もりでは、まず簡易査定か訪問査定を行うのが一般的です。

査定タイプ 特徴 メリット デメリット
簡易査定 物件情報(面積、立地、築年数など)をもとにした大まかな査定。 素早く査定額を知ることができる。 実際の物件状態を確認しないため、正確性に欠ける場合がある。
訪問査定 実際に担当者が物件に訪問し、詳細な調査を行ったうえで算出される査定。 時間はかかるが、簡易査定より正確な査定額を算出することができる。 実際の訪問から、査定額の算出まで1週間ほど時間がかかる。
不動産鑑定 公認不動産鑑定士が行う法的根拠に基づいた公的な価格評価。 物件の価値に対して、法的な効力を持つ。 不動産鑑定士に依頼をすることになるため、依頼料がかかる。また、時間もかかる。

大まかな不動産の見積もり額を知りたい場合は簡易査定(机上査定)、不動産の売却に対して前向きであり、より正確な見積もりを知りたい場合は訪問査定(現地査定)、遺産相続や遺産分割のために不動産の価値を知りたい場合は不動産鑑定がおすすめです。

それぞれの見積もり方法についてさらに詳しく解説します。

簡易査定(机上査定)とは

簡易査定のポイント

<画像作成/SUUMO編集部>

簡易査定(机上査定)とは、実物の不動産を見ずに、過去のデータから数値や資料を比較する査定です。
過去のデータとして使われるものは、査定対象の不動産と類似した物件の過去の取引事例・路線価・固定資産税評価額・売り出し中のライバル物件価格などが挙げられます。

簡易査定のメリット

簡易査定なら、不動産の情報を入力してすぐに結果が届くため、自分の所有している不動産の価値を素早く知ることができます。しかし、簡易査定金額はあくまで概算や目安として理解すべきでしょう。

その理由は、簡易査定とはあくまでも所在や面積や築年数などの限られたデータをもとに算出した価格であり、個々の物件の状況に即したものではないからです。

そのため、より詳しくて正確な査定額を知るためには、次にご紹介する訪問査定を受けるのが一般的です。

簡易査定のデメリット

簡易査定のデメリットは、訪問査定と比較して正確さに欠けることです。先述したように、簡易査定はあくまでも概算にすぎません。
そのため、場合によっては実際の相場価格よりも安く(高く)見積もりされてしまうことがあります。

また、不動産を売却する際に必ず受けなければならないのが訪問査定です。
売却を急いでいて、不動産会社の心当たりが何社かあるのなら、簡易査定を挟まずに最初から訪問査定を依頼することも可能です。

簡易査定とは?メリット・デメリットや流れ、依頼時の注意点を解説

訪問査定(現地査定)とは

訪問査定のポイント

<画像作成/SUUMO編集部>

訪問査定とは、実際に不動産仲介が査定対象物件を見て行う査定方法です。
一般的には最長3カ月の媒介契約期間内に売れる見込みのある金額として算出します。

訪問査定金額は、簡易査定金額に下記のような現地の住環境や物件の状況を加味して補正し、簡易査定金額よりも正確な売却相場金額が出ます。

  • 最寄り駅への経路や交通の利便性
  • 周辺の環境(騒音・臭気・交通量など)
  • 嫌悪施設(墓地・工場・ゴミ屋敷など)
  • 便利施設(買い物・病院・公園・役所など)
  • 物件の外観や清掃・管理状態
  • 土地の間口や接道の方向、形状と日当たりや風通し
  • 設備や建材のグレードと劣化状況

訪問査定は該当する不動産に居住中でも実施できます。

訪問査定を依頼するなら、担当者が訪問してから査定の報告を受けるまでに7~10日を見込んでおきましょう。

訪問査定のメリット

訪問査定のメリットは、担当者が実際に目で見て査定を行うため、簡易査定よりも正確な物件の価格を知れる点です。
また、担当者から売却に適した時期やあらかじめしておく準備のことなど、さまざまなアドバイスも受けられます。

さらに、売主は不動産会社の担当者について見極めることができます。不動産では査定の担当者が売却活動の担当者にもなることが多いです。

後述する媒介契約の種類によっては、一度不動産仲介を決めてしまうと3カ月の期間は変更することができません。

そのため、訪問査定で担当者の知識や人柄などを見極め、信頼して査定や売却を任せられるのかを判断しましょう。

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訪問査定のデメリット

訪問査定のデメリットとしては、時間や手間がかかってしまうことが挙げられます。
訪問査定は建物の内部を見てもらうことになるため、事前に担当者と日時の調整をしなければなりません。

当然、複数の会社の担当者に一度に来てもらうことはできないため、複数の会社に査定を依頼する場合にはそれぞれの担当者に個別に対応をする必要があります。

また、現地調査など簡易査定よりも細かな項目をチェックする訪問査定では、結果が出るまで時間がかかることが多いです。

簡易査定は最短数分で結果が出ますが、訪問査定の場合は結果が出るまでに1週間程度かかることもあります。

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不動産仲介によって見積もり(不動産査定)額が異なるのはなぜ?

不動産仲介によっては、見積もり額に違いが出てくるケースもあります。

査定時に各不動産仲介会社が参照する取引事例はだいたい同じものですが、それぞれの価値判断や経験に基づく解釈が加わるため、各社の見積もり価格にはある程度ばらつきが出ます。

しかし、売却査定で最も大切なのは何を根拠にどのように判断したのかという考え方です。

見積もり価格がばらつくと迷うかもしれませんが、1社だけでなく複数社の査定金額や根拠を参照すべきでしょう。

また、実際に売却する際にはこの見積もり価格で売り出さなければならないわけではなく、高額での売却を期待して、はじめは見積もり価格より高く売り出しても問題ありません。

ただし、相場からあまりに乖離(かいり)した価格では買い手がつきにくいため、売り出しから一定期間を過ぎても反響が少なければ価格の改定を検討したほうがよいでしょう。

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不動産鑑定とは

一方で、下記のような不動産そのものの価値を公平に判断したい場合に行うのが、国家資格である不動産鑑定士の有料査定です。
(下記の場合に必ず不動産鑑定を利用しなければならないわけではありません。)

  • 相続による遺産分割協議の分割案策定
  • 離婚による財産分与の分与案策定
  • 納税額の根拠など公的機関へ資料の提出

ちなみに、国が定める公示地価や路線価および市区町村が定める固定資産税評価額など、公的な評価額はすべて不動産鑑定士の査定が根拠になっています。

不動産鑑定士の鑑定評価書は裁判所に提出が可能

不動産鑑定士が作成をできる、鑑定評価書は、裁判所に提出する公的な書類として活用することができます。
遺産相続のように査定額に公的な有効性を持たせる必要がある場合には、無料査定よりも不動産鑑定への依頼を検討するといいでしょう。

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【まとめ】不動産の見積もりとは

不動産の見積もり(査定)には3種類あることを解説しました。
しかし、不動産売却における「見積もり」には、一般的に下記の2つの意味を使い分けます。

  • 価格査定(不動産の適切な売却相場価格の市場調査)
  • 諸費用の概算(売却や購入手続きにかかる概算経費の計算)

それぞれの見積もりの意味について解説します。

不動産売却の相場価格を査定

不動産査定には不動産鑑定士によって行われる有料の査定と、不動産仲介会社によって行われる無料の査定があります。

これから不動産を売却するにあたり、相場価格を知りたい場合には不動産仲介会社の査定を受けます。
不動産ポータルサイトSUUMOのようなサイトで一括査定を利用すると、まとめて複数の不動産仲介会社に査定を依頼することが可能です。

不動産仲介会社が算出をする相場価格とは、対象不動産が売却できると思われる価格を、過去の取引事例や不動産市況などの根拠をもとに計算した数値です。

査定にあたっては、不動産仲介会社は下記の事実や状況を根拠とします。

  • 間取り・築年数・面積など不動産ごとの条件
  • 過去の取引事例やライバル物件価格などの金額
  • 立地の人気度やライバル物件数などの希少性
  • 売却時期や売買市場の動向などの流通性

このように、過去の取引事例から推測した金額に、人気度や市況などで補正を加えて精度を上げています。

不動産売却の諸費用(諸経費)の概算

もう一つの不動産の見積もりとは、不動産売却時にかかる諸費用の概算です。売り主が負担する諸費用とは、仲介手数料・税金・銀行手数料・登記費用などです。

諸費用の概算は、売却を依頼した不動産仲介会社が計算して諸費用がかかる前に適切なタイミングで教えてくれます。

このように、不動産の見積もりには「売却の相場価格の算出」と「諸費用の概算算出」の二つの意味があります。

営業マンとお客のイメージ

(画像/PIXTA)

不動産仲介会社による不動産の見積もり(不動産査定)が無料な理由

不動産仲介会社による不動産の見積もりが無料である理由は、それが不動産仲介の営業活動の一環だからです。 無料で査定を提供することにより、売り主を自社の顧客にできる可能性が生まれます。 ただし、査定をしてもらう側としては、あくまでも査定額は売出価格や成約価格とは異なることに注意してください。 そのため、査定を依頼する際は必ず以下のことを行いましょう。

  • 査定は一社だけに依頼するのではなく、複数の会社に依頼する。
  • 各社の査定結果をよく比較検討し、信頼できる不動産仲介に売却を依頼する。
  • 可能であれば事前に自分で不動産の価値を調べておく(不動産仲介会社にレインズなどで調べてもらう)。

SUUMOの一括査定であれば、大手不動産仲介から地元に強い不動産仲介まで、幅広く査定を依頼することが可能です。

不動産の売却をお考えの方は、ぜひSUUMOの一括査定をご利用ください!

不動産プランナーのイメージ

(画像/PIXTA)

不動産の見積もり(不動産査定)の査定額を左右する条件とは

不動産の査定金額は下記のような条件に影響を受けています。

  • 物件の広さ・築年数・間取り
  • 地域ごとの価格相場
  • 人気条件や希少価値の有無
  • 周辺環境や受ける印象

それぞれの条件について解説します。

物件の状況(広さ・築年数・間取りなど)

建物の延床面積は売却価格に直結します。延床面積が大きいと単純に建築コストが高いため見積もり額も上がる傾向があります。

さらに、例えば家族4人が住むために一戸建てを購入するなら、100平米の4LDKと70平米の2LDKでは、買い手の需要を満たすかどうかに大きな違いがあります。

築年数は新しいほど価格が上がりますが、これは建物が新築時を頂点として築年数に応じて劣化し価値が目減りしていくという性質によります。

また、築9年と築10年など桁や区切りが変わると、不動産ポータルサイトからの検索のされ方に影響します。

建物の築年数が新しいなら、構造の耐震性・壁の断熱性・設備の利便性・市場の流通性に優れているという期待値も価格に含まれます。

さらに今は新築価格が上昇している状況にあり、予算的に新築が買えない方が中古物件をターゲットにするため、中古市場の価格も上昇傾向です。

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地域ごとの価格相場

地域による不動産の価格差とは、立地の良さからくる土地の価格差です。

売却する不動産のあるエリアの近辺の取引価格を見れば、だいたいの相場がわかるでしょう。再開発や新駅開通などによってエリアの利便性が向上すると、購入時より売却相場が高まっている場合もあります。

また、今後の再開発構想や計画が公表されているとニーズが高まって売却相場が高くなる場合があります。

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周辺の状況

駅やバス停からのアクセスや、教育施設・商業施設からの距離なども査定価格に関係します。また、一戸建てや土地の場合は、前面道路の状況も評価のポイントになります。

法令による制限(セットバックや道路幅員による容積率の制限、再建築不可や計画道路)などのマイナス要素があれば、取引事例や相場よりも低い査定額になります。

なぜなら、法令制限を受ける不動産は流動性が落ちるからです。

反対に、土地の接道距離が長く道幅も広く平坦なら、大きな建物が建てられ日当たりや風通しが良くなるためプラスの査定になります。

法令制限以外のマイナスポイントは下記の点です。

  • 周辺環境が悪い(騒音・振動・臭気・日が当たらない・道が狭い)
  • 嫌悪施設(墓地・資材置場・ゴミ屋敷・ドブ川など)がある
  • 近隣住民同士のトラブルが続いている
  • 隣の土地との境界線が未確定

人気条件や希少価値の有無

利便性の高い地区・築浅・平均的な間取りなど、家探しで挙げられやすいわかりやすい条件を満たす物件は常に需要があります。そして、安定した需要が見込めるボリュームゾーンなら価格も流動性も期待が持てます。

また、需要の高い地域の物件は多くの方が狙っています。そうなれば自ずと早い者勝ちの競争原理が働くため、多少相場より高額でもすぐに売れてしまうのです。

室内状況や物件の管理状況から受ける印象

室内状況や管理状況は査定価格に直結はしないものの、パッと見て印象の良い物件は買い手がつきやすいだろうと好意的に判断される可能性があります。

プラスポイントは下記のような点です。

  • 清掃で整頓された状態で大切に使われていたと感じる
  • 不具合や破損箇所が補修されて古さや汚れが目立たない

ただし、高額のリフォームできれいにしてもその費用を全額回収するのは難しいため、印象を良くするためにリフォームを行うかどうかは不動産仲介会社にご相談ください。

一方で、マイナスポイントは下記のような点です。

  • 部屋のなかが乱雑でモノが多すぎる
  • 破損箇所がそのままにされている
  • ベランダに不要物が放置されている
  • 植木が剪定されておらず雑草が目立つ(一戸建ての場合)

マイナスポイントは売却後に発覚すれば大きなトラブルになりやすいため、契約時にすべて告知しておきましょう。

不動産査定は査定額を導く根拠が大切

不動産査定は、売却できる可能性が高い金額を知るためにあり、その金額は物件の状況や周辺の取引事例、市況などの根拠によって裏付けられています。

つまり、取引事例と対象物件とを比較し、優位点や劣後点の差に見合った金額で補正して慎重に計算しています。
そのため、不動産仲介会社の担当者が詳しい根拠を明確に説明できないはずがないのです。

もし説明を聞いても理解できなければ、わかるまで質問をして、査定額の根拠を深く理解するとともに、不動産仲介会社の対応に誠意があるかも見ておきましょう。

なかには、格安で売り出して楽に仲介手数料を稼ごうとする担当者や会社がいないとも限りません。
そのような根拠の薄い査定を見抜くためにも、1社だけでなく複数社に査定依頼をして比較する必要があります。

一方で、相場よりも著しく高い査定額を提示される場合もあります。
売り主は自分の家が高額で査定されるとうれしくなるでしょう。そして高額査定をしてくれた不動産仲介会社に好感を持ち、高額で売却する力量があると錯覚してしまうのです。

実際には、よほど希少な物件でなければ相場よりはるかに高額で売れることはめったにありません。売れなければ徐々に価格を下げ、結局は安い金額へと誘導されるのです。

対象不動産のスペックの優劣以外にも、不動産市場のトレンド・売り出し時期・ライバル物件の価格動向などが根拠として明確に提示されているのか確かめてください。

SUUMOの一括査定であれば、複数の不動産仲介会社にまとめて査定を依頼することが可能。
相性の良い担当者を探すためにも、まずは一括査定を活用して、複数の不動産仲介会社に話を聞いてみることをおすすめします。

不動産売買契約書イメージ

(画像/PIXTA)

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不動産の見積もり(不動産査定)時の必要書類

不動産査定にあたっては、より詳しく正確な査定をしてもらうために不動産仲介会社に必要な情報を提出する必要があります。必要になる書類とその目的を解説します。

本人確認書類 免許証、パスポート、マイナンバーカードなど
登記済権利証または登記識別情報通知 土地・建物の所有権登記時に法務局から交付される
  購入時の売買契約書 物件の情報確認のために必要
固定資産税(・都市計画税)納税通知書 市区町村から毎年送られてくる書類
  住宅ローン残高証明書(返済表) 売り主の本人確認・情報確認(オーバーローンかどうか)
  登記事項証明書(登記簿謄本) 査定や広告に必要な情報確認
  公図、地積測量図、境界確認書など(土地の場合) 査定や広告に必要な情報確認
  建築確認申請書検査済証(一戸建ての場合) 査定や広告に必要な情報確認
認定長期優良住宅建築証明書 査定や広告に必要な情報確認
  管理規約(マンション) 査定や広告に必要な情報確認

いずれの書類も基本的には手元にあるもので、「●」は査定時に必ず用意すべき書類です。
それぞれの書類について、詳しく解説をしていきます。

本人確認書類

ほかのさまざまな取引と同じように、不動産取引においても当事者の本人確認が義務付けられています。
本人確認書類として、免許証やマイナンバーカード、パスポートなどを用意しましょう。

登記済権利証または登記識別情報通知

登記識別情報通知は、土地や建物の所有権保存登記時や、所有権移転登記時に法務局から交付される通知書です。不動産番号や受付年月日などが記載されています。

この書類は紛失してしまった場合、再発行できません。
登記識別情報通知が手もとにない場合には、司法書士や弁護士といった有資格者に紛失したことを証明する書面を発行してもらう必要があります。

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購入時の売買契約書

売買契約書とは、売買代金の支払い時期や金額などが記載された契約書です。売買契約の成立時に売り主と買い主の双方がそれぞれ保管します。

物件の情報確認のために必要になります。紛失してしまった場合には、売り主と仲介会社からの署名・捺印をもらうことで再発行が可能です。
あるいは、売り主や仲介会社に連絡してコピーをもらいましょう。

固定資産税(都市計画税)納税通知書

固定資産税(都市計画税)納税通知書は、固定資産税や都市計画税の納付額が記載された通知書です。
不動産の所在地を管轄する自治体から毎年送付されます。

この通知書は、紛失してしまうと再発行ができません。
その場合には、土地家屋課税台帳(名寄帳)の写しで代用しましょう。

住宅ローン残高証明書(返済表)

住宅ローン残高証明書は、住宅ローンを組んだ金融機関から送られてくる、年末時点における住宅ローン残高を証明する書類です。

返済表は、返済予定表や返済計画表とも呼ばれるもので、住宅ローンの毎月の返済額や元金と利息の内訳などが記載されています。

こちらも、金融機関から郵送されます。売り主の本人確認や、オーバーローンでないかどうかを確認するために必要です。
どちらの書類も、紛失してしまった場合には、金融機関に申請することで再発行できます。

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登記事項証明書(登記簿謄本)

登記事項証明書(登記簿謄本)は、不動産所有者の住所氏名のほか、物件の所在や大きさ、構造、地目などを記載した証明書です。見積もりや広告出稿の際の情報確認に必要になります。
法務局に申請すれば、オンラインでも取得可能なので、あらかじめ用意しておきましょう。

公図、地積測量図、境界確認書など(土地の場合)

土地を売却する場合には、見積もりや広告出稿の際に公図か地積測量図、境界確認書などが必要になります。公図は、土地の形状や地番などを表した図面です。

地積測量図は、地積(土地)の面積を明らかにした書類を指します。境界確認書は、隣地との境界を証明するための書類です。

この書類は隣地の所有者や役所の担当者と一緒に境界を確認し、永久標識を設置した際に作成します。これらを紛失した場合には、法務局に申請することで取得できます。

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建築確認申請書・検査済証(一戸建ての場合)

一戸建ての場合、見積もりや広告出稿の段階で建築確認申請書と検査済証が必要になります。
建築確認申請書は、建物の建築工事に着手する前にその計画が建築基準法などの法令に適合していることを確認するための申請書類です。
建築確認申請書は、申請を依頼した会社が保管していた場合には、紛失してしまっても再発行してもらえます。

検査済証は、その検査に合格したことを証明する書類です。
役所の建築主事か、あるいは指定された民間の確認検査機関が検査を行い、検査済証を発行します。
検査済証は紛失してしまうと再発行されません。その場合、市町村によっては建築確認台帳の記載事項証明書で代用できます。

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認定長期優良住宅建築証明書

認定長期優良住宅建築証明書は、その物件が長期にわたって良好な状態で使用するための措置がなされた、認定長期優良住宅であることを証明する書類です。
見積もりや広告の出稿において必要となります。

この書類は建築士や指定確認検査機関、登録住宅性能評価機関によって発行されます。
紛失してしまった場合には、発行を受けた機関に依頼すると再発行してもらえます。

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管理規約(マンション)

マンションを売却する場合には、管理規約も用意しておきましょう。この書類も、見積もりや広告の出稿の際に必要になります。

マンションの管理規約は、国土交通省が作成したマンション標準管理規約を参考にして作成された、マンションのルールが記載されている書類です。

購入時に分譲会社などから写しを配布されるか、または前の所有者から引き継ぎます。紛失してしまった場合には、マンションの管理組合に申請することで再発行が可能です。

これらの書類は、見積もり時にはそろっていなくても決済引き渡し時にはすべて買い主へ移転するため、早いうちに探し出しておきましょう。
もし、見つからない場合は不動産仲介会社に相談をすることをおすすめします。

「不動産売却に必要な書類」に関しては次の記事をご参照ください。

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見積もり(不動産査定)額を自分で調べる3つの方法

不動産の売却相場は、不動産仲介会社に調べてもらったほうが最新の動向を反映していて正確です。

しかし、自分でも価格相場や不動産市場のトレンドを把握しておけば、査定報告への理解度が上がり、不可解な査定金額や根拠の違和感にも気付けるようになります。

過去の取引事例や不動産市場の動向を価格の目安にする程度なら、下記の3つを使うと便利です。

  • レインズ・マーケット・インフォメーション
  • 不動産取引価格情報検索(国土交通省)
  • 不動産ポータルサイト

ただし、売り主が急いでいたので格安で売却した・築年数が古くてもリフォーム済みだった・前面道路が狭かったなど、データからは読み取れない点が影響することもあります。

なぜその価格なのかわからず根拠にできない場合もあるため、それなりの信頼度と認識したうえでご活用ください。

以下にそれぞれのサイトの使い方を解説します。

レインズ・マーケット・インフォメーション

レインズ・マーケット・インフォメーションとは、全国に4つの支部がある不動産流通機構がとりまとめるデータベースです。

売買を成立させた不動産仲介会社は、売却後に取引事例をレインズへ登録しなければならない規定があります。

現在売り出し中の不動産情報は不動産仲介会社しか閲覧できませんが、直近1年以内の過去の取引事例は一般の方でも無料で自由に閲覧できます。

直近の取引額の推移・平均価格・面積や築年数別の価格推移や分布がグラフ表示してあるため、大まかな不動産トレンドを把握するのに役立ちます。

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不動産取引価格情報検索(国土交通省)

不動産取引価格情報検索は、国土交通省が公示地価の算定根拠として不動産を取引した方へ実施したアンケート結果をもとにしたデータベースです。

回収されたアンケート結果を、個人が特定されないようプライバシー部分を加工して登録し、一般に閲覧できるようにしたシステムです。絞り込み検索で詳細な地区まで選択すれば、地図表示から知りたいポイントをクリックして探すこともできます。

このデータは、最寄り駅・駅からの距離・土地の形状・前面道路の幅員や接道状況などかなり詳細な情報が載っています。

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各種不動産ポータルサイト

いまや不動産売買情報はインターネットから自分で検索して探す時代であり、多くの方が一度は使ったことがあるでしょう。

各ポータルサイトには売却を依頼された不動産仲介会社が売り物件情報を登録しており、途中で条件に変更があればすぐに更新されるなど大変便利なシステムです。

ただし、前述のデータベースと異なり、不動産ポータルサイトに掲載されているのは過去の取引事例ではなく売り出し中の物件です。

情報の鮮度は最も高いものの、売却が済めば売り物件データが削除されるだけで成約価格は登録されません。

例えば、3,000万円で売り出されていた中古の一戸建てが2900万円で成約したとしても、3,000万円で売り出されていたことしか知り得ないのです。

特に、売り物件は値引き交渉を見込んだ価格で掲載しているケースがほとんどです。

そのため、仮に掲載金額から5%程度値引いた金額を成約価格と仮定して利用するなど、ご自身で契約価格の目安ルールを決めて活用するのがよいでしょう。

また、前述のサイトを併用する際には各サービスの性質や違いを理解して、自己責任で利用しましょう。

営業マンイメージ

(画像/PIXTA)

不動産見積もりから売却までの全体の流れ

不動産の見積もり(査定)依頼から、持ち家の引き渡しまでの全体的な流れを解説します。

不動産見積もりから売却までの全体の流れ

1. 査定の依頼と不動産仲介選び

相場価格の調査などの準備ができたら、いくつかの不動産仲介に価格の査定を依頼しましょう。その際、SUUMOの一括査定依頼を活用すると複数の不動産会社に相談をできるためおすすめです。

簡易査定とは?メリット・デメリットや流れ、依頼時の注意点を解説

2. 媒介契約の締結

査定結果が出たらよく比較検討し、実際に売却を依頼する不動産仲介を決めて、媒介契約を締結します。
不動産の媒介契約には一般媒介、専属媒介、専属専任媒介の3種類があり、それぞれの特徴をまとめると以下のようになります。

媒介契約の種類による売却活動の違い
  複数社との契約 売り主自らが発見し相手との取引 レインズへの登録義務 売り主への業務報告義務 契約有効期間
一般媒介契約 任意 任意 制限なし
専任媒介契約 × 7営業日以内(※1) 2週間に1回以上 3カ月以内
専任専属媒介契約 × × 5営業日以内(※2) 1週間に1回以上
※1 媒介契約締結日の翌日から
※2 標準契約約款では3カ月以内

3. 売却活動の開始

不動産仲介と媒介契約を結んだら、売却活動のスタートです。同時に内覧も始まるため、物件をきれいに掃除しておきましょう。

4. 売買契約の締結

購入希望者が現れたら、売り主と買い主の間で売買契約書を交わします。
その際には、契約のトラブルを防ぐためにも、契約不適合責任の範囲を明確にしておくことが大切です。

5. 決済・引き渡し

決済と引き渡しは、売買契約書で取り決めた日付に行います。一般的には、売買契約書を交わしてから1~2カ月以内であることが多いです。

引き渡し当日には、売り主と買い主のほかに双方の不動産仲介会社や銀行の担当者が同席し、売却代金のやり取りやローン返済の手続きを行います。

また、物件の名義変更が行われるのもこのタイミングです。

【図解】不動産売却の流れ。7つのステップでわかる完全ガイド

不動産見積もり(不動産査定)の注意点

ここからは、不動産査定に際してあらかじめ知っておくべき注意点をご紹介します。

複数の不動産仲介会社に依頼することが大切

異なる不動産仲介会社でも、レインズなどから同じ地域の同じ取引事例を参照しているため、査定価格や根拠、販売戦略などの見解はある程度似通っているはずです。

もしも5社に見積もりを依頼して3社以上が同じような見解なら、その信憑性は高いでしょう。
仮に見解に相違があっても、おのおのの根拠や分析内容に論理的な説得力があれば、どちらの査定額も可能性があるといえます。

異なる査定内容は数ある可能性の一つであり、複数社に依頼しなければわからない貴重な情報です。

不動産には、面積や築年数や間取りなどの共通の情報と、対象者によって判断が異なる情報があります。

そのため、不動産仲介会社とのやり取りを面倒に思わず、積極的にいろいろな考え方に触れてみましょう。

SUUMO不動産売却 一括査定の評判は?特徴や査定の流れ、注意点を解説

査定価格の根拠を確認しよう

一般的な査定の手順は、取引事例を基準として対象不動産と比較していく事例比較法を用います。
そのため、査定は簡単にいえばいくつもの項目を比較して、優劣とその度合いに応じて金額を調整しているのです。

根拠になる事例や最終金額に至るまでの過程は、説明を受ければ一般の人でも理解できますので、納得できるまで根拠を確認しましょう。

媒介契約の締結にあたって査定価格(売却すべき価格もしくは評価額)を提示する場合、その根拠を明らかにしなければならないと宅地建物取引業法でも定められています。

信頼できる不動産仲介会社のポイント

不動産仲介会社の査定担当者は、買い主に対しては購入をすすめる営業担当者です。

もしも売却査定でのやり取りが丁寧で説明がうまく質問にも迅速に対応していたなら、その担当者の販売力はおおむね高いと判断できます。

しかし、売却の媒介契約が欲しくて査定段階から強引に勧誘してきたり、明確な根拠もなく突出した高額な査定を出してきたりする担当者には気を付けましょう。

最終的に仲介業務を依頼するかは売り主の単独の意思だけで決められます。
売却査定を依頼した不動産仲介会社であっても仲介業務を依頼しないことはできますのでご安心ください。

自分で相場情報が得られれば、不動産仲介会社任せではなく自分の意見や意欲を持って売却活動に向き合えます。
また資産価値を意識すれば今のマイホームの見方や維持管理に対する思いも変わるでしょう。

売却査定は、相場価格を知るだけでなく物件の新たな魅力の発見や不動産仲介会社の見極めに役立ちますので、ぜひ複数社への査定依頼をおすすめします。

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まとめ

  • 不動産の見積もりとは相場査定のことで、簡易査定や訪問査定は事例比較法などを使って行う
  • 正確な査定金額を知るために複数社の売却査定を比較し、同時に信頼できる不動産仲介会社を選定する
  • 類似物件の取引事例は、自分でもWebサイトで無料で調べられる

構成・文/ライトアップ
文/サクラサクマーケティング株式会社

●監修/杉田真一さん
宅地建物取引士。株式会社アイザック・アソシエイツ代表

杉田真一さん

事業会社で不動産開発に従事、サラリーマン大家として自ら不動産投資を行った経験をもとにサラリーマンのための不動産会社アイザック・アソシエイツを創業。住宅購入や不動産運用の相談をFPの立場からアドバイスしている。

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