火災保険の最長期間が10年から5年になる?資金計画にはどう影響する?

地球温暖化の影響なのか、はたまた他の何らかの変化が地球規模で起きているのか。近年、自然災害が増加傾向にあるような気がしてなりません。
とはいえ、最近になって災害が続いている感じがするだけで、昔も同じような災害は何度となく起きていたはず。昔のことだから忘れてしまっているだけ、という可能性もあります。

被害の大きな自然災害が損害保険会社の負担に

しかし、調べてみると、過去の風水災等による支払保険金の合計金額上位10件は、すべてが平成になってから起きている災害であることと、上位10件のうちの半数(5件)が直近5、6年以内に発生している災害であることがわかります(下表参照)。

つまり、いつの時代でも災害は起きていますが、近年の災害は、1回あたりの被害額(損害額)が大きくなってきているということが言えそうです。

過去の主な風水災等による保険金の支払い
順位 災害名 地域 支払い保険金合計額
(見込みを含む)
1 平成30年台風21号 大阪・京都・兵庫等 1兆678億円
2 平成3年台風19号 全国 5680億円
3 平成16年台風18号 全国 3874億円
4 平成26年3月雪害 関東中心 3224億円
5 平成11年台風18号 熊本・山口・福岡等 3147億円
6 平成30年台風24号 東京・神奈川・静岡等 3061億円
7 平成30年7月豪雨 岡山・広島・愛媛等 1956億円
8 平成27年台風15号 全国 1642億円
9 平成10年台風7号 近畿中心 1599億円
10 平成16年台風23号 西日本 1380億円
出典:日本損害保険協会調べ。2020年3月末現在

損害額が大きくなると、当然ながら、保険金を支払う損害保険会社の負担は重くなります。そして、その負担に対応するための保険料の設定が不可欠になります。

火災保険や地震保険、自動車保険などの損害保険商品の場合、「損害保険料率算出機構」(略称:損保料率機構)という団体が、保険会社等から大量のデータを収集し、科学的・工学的アプローチや保険数理の理論等の合理的な手法を駆使して、保険料計算の参考になる純保険料率(=参考純率)というものを算出しています。

損害保険各社は、損保料率機構の参考純率をそのまま用いることもできますし、独自に修正を加えることもできるようになっています。実際の保険料は、損害保険会社の経費などに充てられる付加保険料も上乗せして算出されます。

火災保険は契約の最長期間が短縮される傾向にある

火災保険については、以前は最長36年という長期での契約が可能でしたが、2015年10月からは最長10年となっているのが通常です。最長期間の短縮は、損保料率機構が2014年6月25日に、「火災保険料の参考純率が適用できる期間を最長10年とする」という届出を金融庁に対して行ったためです。

損保料率機構は、「地球温暖化の研究において、自然災害の将来予測については不確実な要素が多いとされている」ことなどを理由に期間短縮を決めたようです。そして、その後も自然災害の増加を受けて、2018年、2019年と連続で火災保険の参考純率の引き上げを行いました。

2020年に入ると、損保各社が火災保険の契約期間を最長10年から5年に短縮する方向で検討を始めたというニュースが流れました。2020年7月現在では、損保料率機構がそのような方向性を打ち出したわけではないようなので、損保各社の独自判断で検討を始めたようです。

すぐに決定するような話ではないと思いますが、一部の報道によれば、年内にも決まる可能性があるということなので、方向性としては長期の契約が難しくなっていくということでしょう。

2021年1月には保険料引き上げの見通しも

私たち利用者側としては、長期契約のほうが1年あたりの保険料が安くなりますし、毎年のように手続きをする必要がないのもメリットといえます。一方、定期的に見直しをしようと思わなくなったり、契約内容を忘れてしまったりすることなどがデメリットでしょう。

今後の予定としては、2021年1月にも火災保険と地震保険の保険料の引き上げが行われる見通しです。地震保険の契約期間は最長5年なので、今後、火災保険の契約期間も最長10年から5年に短縮されるとすると、1年あたりの保険料の上昇は避けられないでしょうが、地震保険も同時に契約するのであれば、火災保険と地震保険は5年ごとに更新または見直しをするということで、利用者にとってはわかりやすくなると言えるかもしれません。

自然災害の増加などを受けての火災保険料の引き上げは、家計面ではマイナスと言えますが、もしものための備えとして、きちんと『適切に』加入しておくべきでしょう。たくさん加入すればいいのではなく、あくまでも『適切に』が重要です。そのためにも定期的に見直しをするようにしましょう。

イラスト/杉崎アチャ

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公開日 2020年08月06日
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