預貯金が目減りするってどういうこと?不動産にも分散すべき?預貯金と消費者物価指数の関係をチェック

預貯金は、銀行などの金融機関が元本を保証しています。さらに、万一、預入先の金融機関が破綻したとしても、預金保険制度によって元本1000万円とその利息が保護されます。なので、1000万円までであれば、預貯金が目減りすることは基本的にはありません。

しかしこれは、あくまでも「見た目の金額」が目減りしないというだけで、実質的な金額(価値)は最近けっこう目減りしている、って知っていますか?

このお金の価値に影響を及ぼしているのが、モノの値段(=物価)の変化です。
物価上昇率よりも預貯金の金利のほうが低いと、預貯金といえども実質的には目減りしてしまうのです。

モノの値上がりのほうが大きいと、預貯金の価値は下がる

簡単な例で示します。
物価上昇率が年3%で、預金金利が年1%だった場合で考えてみましょう。

100万円のモノは1年で3%値上がりし、1年後には103万円になります。
一方、100万円の預金は1年で1%増えて、1年後には101万円になります。

1年前、100万円のモノは100万円のお金で買うことができましたが、1年後、103万円で売られているモノは101万円では買えません。

つまり、モノの値段の値上がりのほうが大きかったので、1年間で2万円分だけお金の価値が下がってしまったということです。見た目の預金残高は1万円増えていても、実質的には目減りしているのと同じ状態なのです。

今の日本では、ほとんどの人の預貯金が目減り中!

このような事態が、いままさに日本で起きているのです。

総務省統計局が毎月公表している消費者物価指数というものがあります。私たち消費者が買い物をしている600近い品目のモノの値段の変化を調査しているものです。近年の前年比上昇率を見ると、以下のとおりとなっています(消費者物価指数、全国総合指数)。

消費者物価指数の前年比上昇率(全国総合指数)
2013年 +0.4%
2014年 +2.7%
2015年 +0.8%
2016年 -0.1%
2017年 +0.5%
2018年 +1.0%
2019年 +0.5%
出所:総務省統計局

2014年は消費税の引き上げ分(5%→8%)も含まれていますので、それを除外したとしても、2016年以外は着実に物価が上昇しています。2013年に日本銀行が年2%のインフレターゲット(物価上昇の目標)を設定しましたので、その目標には届いていないのですが、ジリジリと物価が上がっているのは間違いありません。

その間、預貯金金利はというと、多くの銀行の定期預金が年0.01%程度。ネット銀行で金利を高めに設定しているところでも、物価上昇率をコンスタントに上回る金利を提示しているところはほとんどありません。

ということは、ほとんどの人の預金が、ここ数年、実質的には確実に目減りしているということです。まずは、この事実を認識し、対策を考えていきましょう。

預貯金の実質的な目減りには、どんな対策がある?

日本銀行の政策(インフレターゲット)は、景気の順調な拡大の動きが見えてこない限り、方針転換することは考えにくいところです。だとすると、物価は今後とも上昇していくはずです。

とはいえ、下のグラフにあるように、1970年代や1980年代のような急激な物価上昇(=インフレーション、略してインフレ)が起きる可能性はそれほど高くはないでしょう。

1990年前後の平成バブル期以前は、インフレに備えるためには、株と土地を持っておくのがいいと言われました。「財産三分法」などとも呼ばれ、お金を持っていたら、「預貯金」と「株式」と「不動産」の3つにわけておくのが、安全かつ有利な資産配分だと言われたのです。

確かに、モノの値段が上がるインフレのときには、お金の価値が下がりますので、現金で持つよりもモノで持つほうが有効です。株式や不動産は、現金よりもモノに近いものですから、そのほうがインフレに備えることができたわけです。

もちろん当時は預貯金金利も高かったですから、預貯金が実質的に大きく目減りしたというほどではありませんでしたが、早くから株式や不動産を保有していた人ほど、インフレに備えられただけでなく、大きく資産を増やすことができたのでしょう。

消費者物価指数(全国総合)の前年比上昇率の推移
消費者物価指数(全国総合)の前年比上昇率の推移図
出所:総務省統計局の公表数値をもとに筆者作成

では、令和の時代、昔のような財産三分法の考え方は通用するのか。
個人的な意見としては、それなりに通用すると思っています。株価は、長期的に見るとその国の経済成長に連動して動いていく傾向があります。不動産価格も、長期的には国内の物価の変動と似た動きをしていくはずです。

だとすると、日本経済を含む世界経済がこれからも多少なりとも成長を続けるのであれば、国内外の株式や不動産に資産を分散しておくことが、実質的にも資産を守ることにつながるでしょう。

一般の個人投資家が少額から利用できる商品としては、国内外の株式や不動産の指数に連動する投資信託やETF※がありますので、その中から手数料の割安なものを選ぶのが無難でしょう。

※ETF: Exchange Traded Funds。上場投資信託とも呼ばれ、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、NYダウ等の指数に連動するように運用されている投資信託のこと

イラスト/杉崎アチャ

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公開日 2020年11月30日
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