登録免許税とは? 計算方法や軽減措置など、知っておきたい基礎知識

住宅を買うときにかかる税金の一つに、登録免許税がある。どんな税金でいくらくらいかかるのか、軽減などが受けられるのかどうか、詳しく見ていこう。

登録免許税とは? 計算方法は?

住宅を購入するときには、土地や建物に買った人の所有権を登記する。これは法務局(登記所)にある登記簿に土地や建物の所有権を記録して公示するための手続きだ。つまり、「この不動産は私が所有しているものです」ということを対外的に示すというわけ。

登録免許税とは、この登記手続きの際に国に納める税金のこと。税額は土地や建物の評価額(固定資産税評価額)に税率をかけて計算する。ただし新築のため建物(家屋)に固定資産税評価額がまだ付けられていない場合には、法務局で認定した課税標準価格に税率をかけることになる。税率は登記の種類によって異なり、土地の所有権移転登記は2.0%、建物(住宅用家屋)を新築したときの所有権保存登記は0.4%、中古住宅などの所有権移転登記は2.0%となっている。

土地や中古住宅は自分が買う以前に別の持ち主がいるので、その持ち主(売主)から自分(買主)に所有権を移転する登記になる。これに対し、建物を新築する場合は新たに所有権を設定した登記簿を作成してそれを保存する登記になるのだ。

なお、登録免許税は住宅ローンを借りるときにも課税される。金融機関が土地や建物に抵当権を設定する登記が必要になるからだ。抵当権とは土地・建物を担保にお金を融資し、もしも返済が滞ったら差し押さえて競売などにかけて貸したお金を回収できる権利のこと。

抵当権の設定登記にかかる登録免許税は、住宅ローンの借入額に税率をかけて計算する。税率は0.4%だ。

登記の種類と登録免許税の税率

登記の種類 登録免許税の税率(本則)
所有権移転登記(土地) 評価額×2.0%
住宅用家屋所有権保存登記(新築建物) 評価額×0.4%
住宅用家屋所有権移転登記(中古建物) 評価額×2.0%
抵当権設定登記(住宅ローン借り入れ) 借入額(債権額)×0.4%

どんな場合に軽減されるの?

上記の税率は本則税率といって、本来の税率を示している。だが、住宅を購入するときは軽減措置が受けられ、税率が引き下げられる場合がある。ただし、軽減措置を受けるにはいくつかの条件を満たさなければならない。具体的に紹介しよう。

【土地】

土地の所有権移転登記は、2019年3月31日までに登記をすれば0.5%引き下げられ、2.0%→1.5%になる。要件は期日だけで、面積などは問われず、住宅が立っているかどうかも関係ない。

【建物】

・新築建物の所有権保存登記 0.4%→0.15%
・中古建物の所有権移転登記 2.0%→0.3%に、それぞれ軽減される。
こちらの軽減措置には住宅に関するいくつかの要件があり、まず登記簿上の床面積が50m2以上でないと軽減されない。

この「登記簿上の床面積」というのは、マンションの場合、壁の内側で囲まれた「内法(うちのり)面積」を指す。広告などに表示される専有面積は、壁の厚みの中心線で囲まれた「壁芯(かべしん)面積」なので、内法面積より少し広くなっている。つまり広告で50m2を少し超えている住戸でも、登記簿上は50m2未満となり、登録免許税の軽減が受けられないケースがあるので注意が必要だ。

なお、建物と抵当権の軽減措置は、いずれも2020年3月31日までの自宅の取得が要件となっている。

中古の建物の場合は、軽減措置の要件として、築年数の制限もある。マンションは築25年以内、木造一戸建ては築20年以内だ。この築年数を超えていても、建築士が耐震診断をするなどして現在の耐震基準(新耐震基準)に適合していることが証明できれば同じように軽減を受けられる。

住宅ローン借り入れの際の抵当権設定登記も、軽減を受けると税率が0.1%に引き下げられる。この軽減措置の要件も、建物の所有権登記の場合と同じだ。

どうやって手続きするの?

登記手続きは、土地や建物の引き渡しと同時に行われるのが原則だ。引き渡しの際には代金の支払いと鍵の受け渡しが同時に行われる。住宅ローンを利用して購入する場合は、金融機関による住宅ローンの実行、つまり代金の口座への振り込みなども同時だ。

そのため、引き渡しの手続きは金融機関の一室に売主や買主、不動産会社などの関係者が集まって行われることが多い。引き渡しと代金の支払いを同時に行うことを「同時決済」というが、登記手続きは同時決済のあとに、場所を法務局に移して行われる。

この登記手続きは司法書士によって行われるのが通常なので、買主は特になにもしなくてもよい。その代わり、司法書士に手数料を支払うことになる。手数料はケースバイケースだが、5万~10万円前後が一般的だ。

具体的に登録免許税がいくらかかるのか、新築一戸建て、新築マンション、中古マンションそれぞれについて、物件価格4000万円、住宅ローン借入額3000万円として試算した結果が下の図表だ。

税額の合計では新築一戸建てが最も高いが、土地の評価額が高いためだ。また新築マンションより中古マンションが高いのは、建物の保存登記よりも移転登記のほうが税率が高いことが理由となっている。

登録免許税はいくらかかる?

  新築一戸建て
土地評価額 1050万円
建物評価額 1500万円
土地の移転登記 15.75万円
建物の保存登記 2.25万円
建物の移転登記
抵当権の設定登記 3万円
21万円
  新築マンション
土地評価額 700万円
建物評価額 1800万円
土地の移転登記 10.5万円
建物の保存登記 2.7万円
建物の移転登記
抵当権の設定登記 3万円
16.2万円
  中古マンション
土地評価額 700万円
建物評価額 1800万円
土地の移転登記 10.5万円
建物の保存登記
建物の移転登記 5.4万円
抵当権の設定登記 3万円
18.9万円

※4000万円の物件を3000万円の住宅ローンを借りて購入するケース
※税額は軽減措置を受けた場合のもの
※評価額は物件価格とは違い行政が決める

このように登録免許税は1つの住宅に対し、抵当権を含めると3種類の登記それぞれに違う税率でかかるため、計算は少し複雑になる。だが、実際の手続きは司法書士がしてくれるので、きちんと軽減が受けられているかどうかを司法書士から渡される書類などで確認しておけばいいだろう。

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文/大森広司、監修/タクトコンサルティング、イラスト/いぢちひろゆき
公開日 2018年10月10日
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