抵当権とは? 基礎知識を専門家が分かりやすく解説!

抵当権という言葉を聞いたことがあるかもしれないが、その意味となるとあいまいな人も多いのでは? そこで抵当権について知っておきたい知識をまとめてみた。

抵当権ってなに?

抵当権とは、住宅ローンなどを借りるときに、購入する住宅の土地と建物に金融機関が設定する権利のこと。いわゆる「担保にとる」というときの担保と同じ意味だ。そのため、抵当権の付いたローンのことを「有担保ローン」と呼び、抵当権の付かない「無担保ローン」と区別することがある。

「住宅ローンを借りる人が返済できなくなった場合に備えて、銀行が抵当権の設定を求めます。抵当権はお金の貸し借りがあった時点、つまり金銭消費貸借契約(住宅ローン契約)の締結日に設定登記を行い、ローンが完済されれば抵当権の抹消登記を行います」と話すのは、千代田法務会計事務所・代表司法書士の清水歩さんだ。

抵当権の設定登記は金融機関が(融資日において)確実に住宅を担保にとるため通常は司法書士が代行する

「以前は銀行が指定する司法書士が手続きするのが一般的でしたが、最近は不動産会社が司法書士を紹介するケースが増えています」(清水さん)

「知り合いに司法書士がいないから、だれに頼めばいいのか分からない」などと心配する必要はない。

抵当権を設定して借りている住宅ローンの返済が滞ってしまったら、住宅が差し押さえられて競売にかけられてしまう。1回の滞納で差し押さえられるわけではないが、督促状が届いたら注意したほうがいいだろう。

ちなみに抵当権を登記する際には登録免許税がかかる。税額は住宅ローンの融資額に0.4%の税率を掛けた額が原則だが、住宅の床面積が50m2以上などの要件を満たすと税率が0.1%に軽減される。

このほか、司法書士に支払う報酬も必要だ。「報酬は所有権移転や抵当権設定登記の件数によって異なります。土地に私道部分がある場合や、ペアローンを組む場合などは件数が増えて報酬が加算されますが、通常のケースであれば10万~12万円程度でしょう」(清水さん)

抵当権付きの不動産も相続できるの?

抵当権が付いている不動産であっても相続の対象となり、相続税が課税される点は通常の不動産と変わりはない。「抵当権が設定されているからといって不動産の相続税評価額が下がるわけではありません。ただし、借金についてはマイナスの財産なので、財産の総額から差し引いて相続税が計算されます」(清水さん)

仮に親の財産がほぼ住宅しかなく、その住宅に多額の住宅ローンが残っていた場合は、相続を放棄する選択もあり得る。「ただし、住宅ローンの場合は団体信用生命保険に加入しているケースが多いので、その場合は借りている人が死亡すれば保険金でローンが完済され、遺族に借金が残ることはありません」(清水さん)とのことなので安心を。

抵当権抹消の手続きは?

晴れて住宅ローンを完済した場合、土地・建物に設定してある抵当権を抹消する手続きが必要となる。もし抹消しないと登記簿上は抵当権が設定されたままの状態となり、その住宅を売却するときなどに支障が出てしまうのだ。

抵当権の抹消にも登記が必要なのだが、銀行が手続きをしてくれるわけではない。銀行はあくまでお金を貸していただけなので、抵当権の抹消は借りていた人が自分ですることになっている。住宅ローンを完済すると銀行から抵当権抹消に必要な書類が送られてくるので、自分で法務局に行って手続きするか、司法書士に依頼すればよい。

抵当権抹消に必要な登録免許税は不動産1つにつき1000円なので、土地と建物それぞれで2000円が通常です。司法書士への報酬は1万円前後でしょう。また、住宅ローンを返済中の住宅を売却して買い替える場合は、買主が住宅ローンから売買代金を支払い、売主はその代金によって自身の住宅ローンを完済する方法により決済が行われ、抵当権抹消と所有権移転登記が同時に行われます」(清水さん)

抵当権の仕組みと手続きを理解して、住宅ローンを完済したら忘れずに抹消の手続きをしよう。

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文/大森広司、イラスト/杉崎アチャ
公開日 2018年11月28日
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