節税や老後資金づくりに有利なNISAやiDeCo。2020年度の税制改正でどう変わる?

株式や投資信託などの金融商品は、通常、売却利益や配当に税金がかかります。それが、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品からの利益が非課税になる制度がNISA。このNISA(少額投資非課税制度)の利用者は、2019年9月末時点で約1375万口座となっています。NISA口座は1人1口座のみつくることができるので、日本の人口1億2621万9000人(2019年8月1日現在)で計算すると、約10人に1人がNISA口座を持っていることになります。少しずつ増えてはいますが、まだまだ利用していない人が多いことが分かります。

NISAは、年間120万円までの投資に対して、5年間はどんなに利益が出ても、20.315%の税金が非課税になる「一般NISA」と、年間40万円までの積立投資に対して、20年間はどんなに利益が出ても非課税になる「つみたてNISA」、未成年者による年間80万円までの投資に対して、5年間はどんなに利益が出ても非課税になる「ジュニアNISA」という3種類の制度からなっています。

対象となる商品は、「一般NISA」と「ジュニアNISA」が上場株式や株式投資信託などで、「つみたてNISA」は金融庁が定めた基準を満たす株式投資信託などです。つまり、株式や株式投資信託などへの投資をしようと思うなら、利益に対する20.315%の税金がかからなくなるこの制度を、使わない手はないと言えるでしょう。

NISAは2020年度の税制改正で期限が延長に

そんなNISA制度ですが、2020年度の税制改正によって、制度が見直される方向のようです。もともと一般NISAとジュニアNISAは2023年まで、つみたてNISAは2037年までという期限がありましたが、一般NISAは2028年まで、つみたてNISAは2042年までと、それぞれ5年延長される予定のようです。ジュニアNISAは期限どおり廃止される予定ですが、口座名義の未成年者が18歳になるまで払い出しができない制度を2024年以降は18歳未満でも払い出しができるように改正される予定です。

また、一般NISAは2024年以降、新しい仕組みになることが案として出されました。新制度(案)は、現行の年間120万円の枠を、年間20万円が上限の積み立て投資部分(「1階部分」)と、年間102万円が上限の投資部分(「2階部分」)という2階建ての制度。1階部分の対象商品は「つみたてNISA」と同様とのこと。そして、原則として「1階部分」の積立投資を行った場合に限り、「2階部分」の非課税枠を利用できるようになるそうです。

ただし、現行の一般NISAを利用している人は、証券会社等に届け出ることで「2階部分」のみを利用することもできるようですが、その際は非課税枠が102万円に減額されます。あくまでも「1階部分」の積立部分を利用する場合に限り、合計122万円という若干の非課税枠の拡大の恩恵を受けられるようになる予定のようです。とにかく積立投資を広く普及させたいという考えが、このような制度改正につながったのでしょう。

利用期限が延長されたり、非課税枠が若干なりとも拡大されたりするのは歓迎できますが、仕組みがちょっと複雑になる点が少し気になるところですね。それでも、まだNISA口座を持っていない人は、まずは口座開設をしてみてはいかがでしょうか。

個人型確定拠出年金(iDeCo)は加入期間が65歳までに延長

個人が積み立て・運用を行って将来、年金として受け取る確定拠出年金(DC)の制度も、改正の方向性が示されました。これまで、企業型DC(勤務先でDCが導入されている企業の従業員が加入できるもの)は、規約で定めれば65歳までの加入が認められていましたが、これを70歳まで拡大する方向のようです。一方、個人型DC(iDeCo。自営業者や、勤務先にDCがない会社員または規約で企業型DCとの同時加入が認められている会社員、公務員、専業主婦などが加入できるもの)も、60歳まで加入できるという条件が、65歳まで延長される予定のようです。

DCは、掛け金の全額所得控除や運用益の非課税など、税制優遇の非常に大きな制度です。60歳まで引き出すことができないという制限はありますが、老後の資産形成のためには非常にメリットの多い制度です。加入可能期間が延長されるというのは、とても歓迎すべき改正でしょう。

ただし、注意点もあります。企業型DCで70歳まで加入できるのは、現行の65歳までというのと同様、企業型DCの規約で定める必要があります。すでに制度を導入している企業の規約を変更する必要があるのです。また、iDeCoの65歳までの加入延長というのも、65歳まで国民年金に加入していることが条件となりますので、自営業者や専業主婦にとっては、国民年金そのものが65歳まで加入できるように改正される必要があります。つまり、すぐに延長の恩恵が受けられるわけではなさそうです。

とはいえ、NISAやiDeCoなどの税制優遇の大きな制度は、使わないともったいないとも言える制度です。しっかりと理解しながら上手に使いたいものですね。

イラスト/杉崎アチャ

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公開日 2020年03月02日
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