年収800万円で借りられる住宅ローンは?無理なく返せる額はいくら?

公開日 2026年06月03日
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年収800万円で借りられる住宅ローンは?無理なく返せる額はいくら?

年収800万円の世帯が借りられる住宅ローンはいくらなのでしょうか?金融機関が設定する限度額のほか、家計に無理の少ない借入額や、頭金なしの場合の借入可能額などをチェック。共働き夫婦がペアローンを利用する場合のメリットやデメリットについても紹介します。

年収800万円で借りられる住宅ローンはいくらまで?

自分は住宅ローンを借りられるのか、借りられるとすればいくらくらいなのかは、金融機関の審査によって決まります。審査項目や審査基準は金融機関によって異なりますが、住宅ローンを申し込む人の年収は借入可能額を検討するうえでの重要なポイントです。多くの金融機関では、年間返済額が税込年収の35%程度の返済負担率におさまることを要件にしているようです。返済負担率とは額面(税込)年収に対する比率ですが、全期間固定金利型の【フラット35】の場合は、年収400万円未満なら返済負担率は30%、年収400万円以上なら35%が上限です。

返済負担率による年間返済額の上限は下のように算出します。

年収800万円で返済負担率35%の場合

年収800万円×返済負担率35%=280万円(年間返済額の上限)

借入限度額を計算するための審査金利とは?

返済負担率35%で試算した年間返済額280万円なら、住宅ローンはいくら借りられるのでしょうか。

住宅ローンの場合、各金融機関が独自に設定する審査方法によって決まります。借り入れの上限を決める計算には「審査金利」が使われます。審査金利は金融機関によって、また、融資を申し込む人の返済能力によって異なります。実際に返済がスタートしたときに適用になる金利が変動金利0.7%だとしても、3~4%の審査金利で借入限度額を試算されると、適用される金利で試算した場合よりも借入限度額が低くなるので注意が必要です。

【フラット35】の場合は、融資を申し込んだ月の実行金利(金利は窓口になる金融機関によって異なります)が審査金利となります。

返済期間別、金利別、返済負担率別の借入額の目安

下の表は返済期間別、金利別、返済負担率別に住宅ローンの借入可能額を試算したものです。

年収800万円の人が返済期間35年で住宅ローンを借りるなら、固定金利2.3%では6717万円、変動金利0.7%では8677万円になりますが、審査金利3%の場合は6054万円、審査金利4%の場合は5262万円が目安になります。

【フラット35】の場合は、審査金利と実行金利に大きな開きはありませんが、銀行などの住宅ローンの場合、実際の借入限度額は審査基準によって変動します。複数の金融機関に審査を申し込んで、自分がいくら借りられそうかを確認しておきましょう。

年収800万円の場合の借入可能額の目安(返済期間、金利、返済負担率別)
返済期間 金利 返済負担率35%の借入可能額 返済負担率25%の借入可能額
20年 固定金利2.3% 4478万円 3210万円
変動金利0.7% 5216万円 3739万円
審査金利3%の場合 4201万円 3011万円
審査金利4%の場合 3845万円 2755万円
25年 固定金利2.3% 5312万円 3807万円
変動金利0.7% 6410万円 4594万円
審査金利3%の場合 4913万円 3521万円
審査金利4%の場合 4414万円 3163万円
30年 固定金利2.3% 6055万円 4339万円
変動金利0.7% 7563万円 5421万円
審査金利3%の場合 5526万円 3961万円
審査金利4%の場合 4880万円 3498万円
35年 固定金利2.3% 6717万円 4814万円
変動金利0.7% 8677万円 6219万円
審査金利3%の場合 6054万円 4339万円
審査金利4%の場合 5262万円 3771万円
元利均等返済、ボーナス返済なしと仮定して試算。「SUUMOの住宅ローンシミュレーション 住まいのお金かんたん試算」で試算。(2026年2月)
※シミュレーションの結果はあくまでも目安です。
※変動金利0.7%、固定金利2.3%で試算。審査の際に適用される審査金利によって、借入可能額はシミュレーションとは異なります。

6000万円の家は買える?返済負担率35%の借入可能額は?

返済負担率35%の場合、年収800万円で借りられる金額は、【フラット35】の場合、固定金利2.3%、35年返済、元利均等返済の条件で試算すると6726万円です(【フラット35】のホームページのローンシミュレーションで試算)。購入できる家の価格は6726万円に頭金をプラスした金額ということになるため、6000万円の家の購入には手が届くでしょう。

では、頭金なしではどうでしょう?【フラット35】の場合、頭金が物件価格の1割を下回ると適用金利が0.1%程度高くなるため、固定金利2.4%で試算し直すと借入可能額は6625万円。頭金なしで買える家の価格の上限は6625万円が目安ということになります。

注意したいのは、この借入可能額はあくまでも【フラット35】の融資条件による金額だということ。家計の状況は世帯によって異なりますから、返済負担率35%から算出した借入可能額は、無理なく返せる金額ではないかもしれません。

家計からの支出は世帯によってさまざまです。子どもや親など同居する人数が多ければ食費や光熱費などの出費は増えますし、教育や趣味にどれくらいお金をかけたいかも世帯によって異なります。住宅ローンの返済は長期間続きますから、住宅ローンの返済額はいくらまでにすれば無理のない資金計画といえるかを慎重に考えておくことが重要です。

返済負担率25%の借入可能額もチェックしておこう

家計に無理のない返済負担率は25%程度までが目安といわれます。

【フラット35】を利用した人の返済負担率の2014年度以降の平均(※)も21.1~23.4%におさまっています。年収800万円の人の場合、返済負担率25%に相当する年間返済額は200万円。返済期間35年なら、金利2.3%で4814万円、金利0.7%で6219万円が借入可能額の目安となります(「SUUMOの住宅ローンシミュレーション 住まいのお金かんたん試算」で試算)。

今の年収で無理のない資金計画を考えるときに、返済負担率35%だけでなく、25%で借りる場合の借入額や家計への負担感の違いもチェックしておきましょう。

※参考:2024年度 フラット35利用者調査(住宅金融支援機構)

手取月額50万円。住宅ローン返済額を引くと1カ月分の生活費はいくら?

住宅ローンの返済がスタートすると実際の生活費はいくら残るのか、手取りベースでシミュレーションしておくことも大切です。

一般的には、税込年収の7~8割程度※が手取り金額と考えられています。税込800万円の75%(7.5割)は600万円。この600万円を12カ月で割った金額の50万円が手取月額となります。ここから、返済負担率35%の場合のローン返済額をマイナスすると、残金は下の計算式のようになります。わが家はいくらの生活費が残るか、シミュレーションしてみましょう。

※家族構成や社会保険料等により異なりますが、目安として75%程度で試算します。年収に占めるボーナスの割合が多い場合、手取月額は少なくなります。

例:
年収800万円、返済負担率35%で借りた場合の月々返済額と、返済後に残る残金(生活費)

計算式
手取月額を出す
800万円×75%÷12カ月=50万円

税込年収と返済負担率から借入可能額の月々返済額を出す
800万円×35%÷12カ月=23.3万円

住宅ローンの月額などを返済した後の手元に残るお金(生活費)を出す
一戸建ての場合 50万円―23.3万円=26.7万円
マンションの場合 50万円―23.3万円―2.7万円=24万円
※1000円単位で四捨五入

返済負担率別 手元に残るお金(一戸建ての場合)

手取月額 月々返済額 残金(手取り月額―月々返済額)※1
返済負担率35% 50万円 23.3万円 26.7万円
返済負担率25% 50万円 16.7万円 33.3万円

返済負担率別 手元に残るお金(マンションの場合)

手取月額 月々返済額 管理費・修繕積立金(※2) 残金(手取月額―月々返済額)※1
返済負担率35% 50万円 23.3万円 2.7万円 24万円
返済負担率25% 50万円 16.7万円 2.7万円 30.6万円
※1 残金から食費、光熱費、通信費、保険料、教育費、交通費など、生活にかかわる支出をまかなうことになります。さらに、固定資産税の支払いが毎年必要になります。マンションの場合はさらに駐車場代などの支払いが必要になります。
※2 マンションの管理費や修繕積立金は中古マンションの首都圏平均額で試算(参考:東日本不動産流通機構 首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2024年度))。マンションの管理費や修繕積立金はマンションの管理組合によって異なります。

マイホームを所有するとかかるコストは?住宅ローン返済以外の出費に注意

住宅を購入すると住宅ローンの返済のほか、ランニングコストが発生します。

固定資産税・都市計画税、火災保険・地震保険、マンションなら管理費や修繕積立金、駐車場代などもかかります。一戸建ての場合も将来のリフォームや修繕に備えるための積み立てが必要でしょう。また、購入した物件によっては、前居よりも光熱費や交通費が増えることもあります。住宅ローン返済だけでなく、ランニングコストも含めて家計に無理が出ないかを考えておきましょう。

中古物件や都心から離れた立地も検討すると、予算内の物件に出合える可能性がアップ

住宅ローンの返済が家計を圧迫しそうなら、購入する物件の価格を見直すことも必要。新築マンションが高騰している昨今、物件に手が届かない場合でも、希望の広さやエリアを重視したい場合は新築一戸建て、中古マンションや中古一戸建ても視野に家探しをすると選択肢が増えます。エリアや駅からの距離、家の広さなどの条件が同じなら、中古物件のほうが新築物件よりも購入しやすい価格で販売される傾向があるからです。路線や都心からの距離を変えて、家探しの範囲を広げることで予算内の物件に出合える可能性も広がります。

ただし、中古物件の状態によっては、リフォーム費用がかさみ、新築購入と出費があまり変わらなかったというケースもあるので注意が必要です。

物件検索サイトで物件探しをする夫婦のイメージ
(画像/PIXTA)

住宅ローンの借入可能額は何で決まるの?

住宅ローンをいくら借りられるかは、年収以外にも返済期間や金利などによって異なります。借り方、返し方がどう影響するかを知っておきましょう。

返済期間の長さ

同じ年収でも返済期間が長いほど借入可能額は大きくなります。住宅ローンは、一般的には80歳までに完済できる期間か、35年返済のどちらか短いほうが最長返済期間です(最近は最長40年、50年といった返済期間を設定できる住宅ローンもあります)。

金利の高さ

同じ金額を借り入れても、適用される金利が低いほうが月々の返済額は小さくなります。つまり、月々の返済額が同じ場合、金利が低いほうが借りられる金額は大きくなります。

金利の高さは金融機関や住宅ローン商品によって異なるほか、借りる人が頭金をどれくらい用意するかなどによって引き下げ金利が適用されるなど借り方によって違ってきます。

金利のタイプ 固定金利と変動金利の違い

住宅ローンの金利は主に「固定金利型」と「変動金利型」。一般的に、変動金利型のほうが固定金利型よりも低い金利で借りることができ、借入可能額も大きくなります。

ただし、変動金利型は今後の経済情勢などによって金利が変動します。変動金利型を選ぶなら、上昇の可能性も考えて多く借りすぎないことが大切です。

固定金利と変動金利の仕組みの図
固定金利と変動金利の仕組み(図作成/SUUMO編集部)

返済方法 元利均等か元金均等か

住宅ローンの返済方法には、元利均等返済と元金均等返済があります。

返済方法として一般的なのは元利均等返済。元金と利息を合わせて月々の返済額が均等になるように返済していく方法です。

元金均等返済は返済期間中、元金を均等に返済していく方法。支払う利息はローン残高に対してかかるため、返済が進むにつれて月々の返済額(元金+利息)が減っていく仕組みです。元金均等返済は【フラット35】のほか、取扱金融機関で利用することができます。返済期間や金利などの条件が同じ場合、元利均等返済のほうが元金均等返済よりも借入可能額は大きくなります。元金均等返済は当初の月々返済額が高くなるため審査が厳しくなり、年収や物件の価格によっては元利均等返済しか通らないケースもあります。

元利均等返済の図
元利均等返済(図作成/SUUMO編集部)
元金均等返済の図
元金均等返済(図作成/SUUMO編集部)

【フラット35】は全期間固定金利型。メリットは何?

【フラット35】のメリットは?

【フラット35】とは住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して扱う住宅ローン。融資実行時に設定された金利が完済まで変わらない完全固定金利型であることが大きな特徴。完済までの資金計画が明確で、金利の動きに一喜一憂する心配がない点がメリットです。

また、申し込む人の雇用形態が問われないという特徴があります。つまり、契約社員の方や自営業、個人事業主でも一定の安定した年収があれば、一般の住宅ローンより審査に通りやすくなる点もメリットです。

【フラット35】の借入可能額の出し方は?

【フラット35】は年収400万円以上の場合、返済負担率の上限は35%。年収800万円の人の場合、年間返済額の上限は280万円ということになります。返済期間35年、金利2.3%で住宅ローンを借りる場合を【フラット35】ホームページのローンシミュレーションで試算すると、年収800万円では元利均等返済なら6726万円、元金均等返済なら5429万円が借入可能額の目安。元金均等返済は初回の返済額が多いため、元利均等返済よりも借入可能額が少なくなります。

年収800万円の場合の【フラット35】の借入可能額(返済期間、返済方法別)
返済期間 返済方法 借入可能額
20年 元利均等返済 4485万円
元金均等返済 3835万円
25年 元利均等返済 5319万円
元金均等返済 4444万円
30年 元利均等返済 6063万円
元金均等返済 4970万円
35年 元利均等返済 6726万円
元金均等返済 5429万円
金利2.3%、ボーナス返済なしと仮定して試算。住宅金融支援機構「【フラット35】 ローンシミュレーション 年収から借入可能額を計算」で試算。
※シミュレーションの結果はあくまでも目安です。
※実際に適用される金利によって、借入可能額はシミュレーションとは異なります。

住宅ローンの審査では何がチェックされるの?

審査には仮審査と本審査がある

住宅ローンの借り入れを申し込むと、返済能力や物件の担保価値などを仮審査(事前審査)と本審査の2回に分けて審査されます。

仮審査では主にローンを申し込む人の年収や勤務先、物件の種類や金額などがチェックされます。購入する物件や申し込む人の条件が同じでも、融資の可否は金融機関によって異なりますから、複数の金融機関で仮審査を受けておくと効率的です。

仮審査に通ったら、次は本審査。本審査では仮審査よりも詳細な物件情報や、本人確認や年収確認などのための公的な書類が求められます。

住宅ローンの申し込みから契約までの流れ

住宅ローン事前申し込み

仮審査(事前審査)

住宅ローン正式申し込み

本審査

住宅ローン契約

(図作成/SUUMO編集部)

年収のほか、返済能力、年齢、勤続年数なども審査

住宅ローンの融資についての審査項目や基準は金融機関ごとに定められていて、公表はされていません。

下は、国土交通省の「令和6年度 民間住宅ローンの実態に関する調査」の結果。9割以上の民間金融機関が「考慮する」と回答した審査項目を抜粋しました。これを見ると、年収だけでなく、完済時や借入時の年齢、健康状態、勤続年数、返済負担率など、返済能力にかかわる項目が審査されていることがわかります。

民間金融機関が融資を行う際に考慮する項目
完済時年齢 98.4%
健康状態 95.1%
借入時年齢 96.0%
年収 93.4%
勤続年数 93.2%
担保評価 90.5%
金融機関の営業エリア 90.5%
返済負担率 90.3%
国土交通省/令和6年度「民間住宅ローンの実態に関する調査」より抜粋

年収800万円の人にとって、今は住宅の買い時、建て時?

新築検討者の7割超が今は建て時と回答

リクルートの調査「2025年 注文住宅動向・トレンド調査」を見ると、住宅の新築を検討中の人のうち、「かなり建て時である」「まあ建て時である」と新築に前向きな世帯は、年収600万円以上1000万円未満では73.3%。住宅価格や建築費用が高騰し、住宅ローン金利も上昇傾向にある今、住宅を買うなら今のうち、と考えている傾向がうかがえます。

年収別の建て時意識(検討者・全国)
年収別の建て時意識(検討者・全国)
出典:「2025年 注文住宅動向・トレンド調査」(リクルート)。調査は2025年7月25日~8月7日、1年以内に一戸建てを建築した1342名と、今後2年以内に一戸建ての建築を検討している1378名を対象

家を買うときにかかる諸費用の準備を忘れずに

購入時には諸費用の支払いも必要

家を買うときには、物件の価格以外にもさまざまな諸費用がかかります。諸費用も含めて資金を借りることができる住宅ローンもありますが、その場合、借入額が増えることで月々の返済額も大きくなります。諸費用が自己資金でまかなえるかは借入額に影響しますから事前のチェックを忘れずに。

諸費用の金額(目安)

建物種別 諸費用の目安
新築マンション 物件価格の3~6%程度
中古マンション 物件価格の4~10%程度
分譲一戸建て(新築・中古) 物件価格の4~10%程度
注文住宅 物件価格の4~10%程度

住宅ローンを借りるときの諸費用には何がある?

住宅を購入するときには、住宅ローンを借りるための手数料や保証料のほか、さまざまな諸費用がかかります。住宅ローンで諸費用分も借りることもできますが、月々の返済額が増えてしまうため、できれば物件価格の5~10%程度の諸費用予算を考えておきましょう。

不動産購入にかかわる主な諸費用
仲介手数料 不動産仲介会社を通して物件を購入する場合の手数料。上限は「物件価格の3.3%+6.6万円」(消費税込み)。価格800万円以下の空家等の仲介手数料は33万円(消費税込み)が上限。
印紙税 売買契約書に印紙を貼ることで納める税金。契約金額によって金額が異なる。
不動産取得税 不動産を取得すると、一度だけ納める税金。一定の要件を満たす住宅や土地については軽減措置が設けられている。
登記費用 不動産登記(所有権の保存・移転、抵当権設定)のときにかかる登録免許税。司法書士に依頼すると司法書士報酬がかかる。
住宅ローンの借り入れにかかわる諸費用
ローン保証料 保証会社に支払う住宅ローンの保証料。【フラット35】や多くのネット銀行からの借り入れでは不要。
事務手数料 住宅ローンを借りるときにかかる手数料。金額は金融機関によって異なり、定額型や定率型がある。
火災保険料・地震保険料 住宅ローンは火災保険への加入が条件になっているのが一般的。5年契約が一般的。
そのほかの諸費用(マンション)
修繕積立基金・管理組合準備金 新築マンションを購入する際、将来の大規模修繕のために支払うのが修繕積立基金。管理組合設立時にかかる費用を事前に支払う物件もある。
そのほかの諸費用(注文住宅)
地盤調査費 敷地の地盤の強さを調べる費用。
建築確認申請費用 建築基準法に適合しているか、役所に審査をしてもらう費用。別途、書類作成費用もかかる。
祭事費 地鎮祭や上棟式を行う場合の費用。最近は省略するケースもある。
水道管引き込み工事費用 水道本管から敷地内に水道管を引き込むための費用。

世帯年収が800万円。ペアローンを利用するなら知っておきたい基礎知識

ペアローンとは?

共働きならペアローンを利用するという選択肢もあります。

ペアローンとは、夫婦が同じ金融機関でそれぞれに住宅ローンを借り、一つの住宅を購入する方法です。夫と妻がお互いに連帯保証人になります。

ペアローンのメリットは?

一人で住宅ローンを借りるよりも、夫婦の年収を合計し、世帯年収で融資審査を受けることで借入額を増やすことができます。住宅ローン控除もそれぞれが受けられるため、控除額や所得税額によっては節税効果も大きくなります。

ペアローンのデメリットは?

ペアローンは、二人がそれぞれに住宅ローンを借りることで、返済額が大きくなる点がデメリット。

借りた当初は共働きでも、将来、どちらかが仕事を辞めたり、転職で収入が減ったりした場合、月々の返済額が家計を圧迫する可能性があります。住宅ローンは長期間の返済が続きますから、将来必要な子育てにかかる費用やリフォームのための積み立て、万が一に備える予備費なども考えて、無理のない返済計画を立てることが必要です。

また、大きな金額ではありませんが、住宅ローンが2本になることで事務手数料が2件分になります。

ペアローンの最大のリスクは離婚

ペアローンのデメリットは借り過ぎと事務手数料が多いこと。しかし、それ以上に気をつけたいのが「離婚」です。マイホームを購入しようという夫婦が、離婚を前提にした資金計画を立てることは考えにくいですが、長い人生、何が起こるかわかりません。

離婚をした場合、購入したマイホームは売却するか、どちらかが住み続けるかのほぼ2択です。

売却する場合、住宅ローンを完済できる金額で売れるか、自己資金で完済できなければ売却することは困難です。

どちらかが住んで二人で返済を続ける場合、家を出ていくほうは住んでいない家のために返済を続けるのは辛いでしょう。ペアローンはお互いに連帯保証人になっていて、連帯保証人の変更は難しいため、どちらかが返済を滞納すると、連帯保証人の自分がその分を返済しなければなりません。ペアローンを利用する場合は、完済まで離婚しないくらいの覚悟が必要です。

連生団信とは?

ペアローンを利用し、返済中にどちらかが死亡した場合、死亡した人の住宅ローンの残債は団体信用生命保険で完済されます。しかし、遺された配偶者の返済は続きます。

遺された配偶者に十分な年収があれば問題ありませんが、仕事を辞めていたり、子育てにかかる出費が大きかったりすると経済的に困ることも。ペアローンを利用するなら、どちらかが亡くなったときに遺されたほうの住宅ローンも完済できるよう、夫婦でそれぞれに生命保険に加入しておく方法があります。

また、最近では、「連生団信(れんせいだんしん)」という、夫婦のどちらか一方が死亡、または高度障害の状態になったときに、ペアローンの場合は二人分のローン残高の合計がゼロになる保険が注目されています。【フラット35】では、以前から「デュエット(ペア連生団信)」という名称で扱われているほか、民間金融機関の住宅ローンでも利用できるケースがあります。

特約付き団信を検討する際の注意点は?

団体信用生命保険には、連生団信のほか、がん保障特約や全疾病保障特約がついた特約付き団信があります。これは、住宅ローンを契約した人の死亡や高度障害に備えるほか、がんや脳卒中・心筋梗塞などの3大疾病、ケガや3大疾病以外の病気になって働けない状況などをカバーするもの。

住宅ローン返済中の不安を軽減してくれる特約ですが、特約付き団信にはいくつかの注意点もあります。

団信の保険料は住宅ローンの金利に含まれているケースが一般的ですが、特約付きの場合は保険料負担分の金利が上乗せされます(上乗せの有無や金利は住宅ローン商品によって異なります)。

また、特約の保障内容や保険金が支払われる条件などもそれぞれ異なります。

特約の内容をしっかり把握した上で加入を検討しましょう。

収入合算をする夫婦のイメージ
(画像/PIXTA)

年収800万円で家を買うときの注意ポイント

持ち家のランニングコストとは?

住宅の購入では物件の価格だけでなく、諸費用がかかることは前述しました。そのほかにも、持ち家を維持するためにはさまざまなランニングコストがかかります。

マンションの場合、注意したいのは物件によって異なる管理費や修繕積立金。物件の共用設備や管理サービスの内容、物件のある地域、住戸数、築年数などによって金額は異なります。管理費や修繕積立金は築年数がたつと増額になるケースが多いため、中古マンションを購入した場合、入居当初から周辺の新築マンションよりも毎月支払う金額が大きくなる傾向があります。

マンションの維持費は?

マンションを所有している限り、次のような費用がかかります。

  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 駐車場、駐輪場代
  • トランクルーム使用料
  • 専用庭、ルーフバルコニー使用料
  • 火災保険料、地震保険料
  • 固定資産税、都市計画税

一戸建ての維持費は?

  • 火災保険料、地震保険料
  • 固定資産税、都市計画税
  • 建物のメンテナンスにかかる費用(自分で積み立て)

住宅ローン金利の最新情報をチェック!

現在、住宅ローン金利は上昇傾向。あわてず慎重に物件探しや頭金の用意をすることは大切ですが、必要以上に時間をかけていると、借り入れの申し込み時には想定よりも高い金利で返済することになる場合も。数千万円という高額な金額を借り入れて、数十年の長期にわたって返済する住宅ローンは、少しの金利差が総返済額(元金+利息)に影響します。今、変動金利や固定金利の相場はどれくらいなのか、どれくらいのスピードで上昇しているのかなど、物件探しと並行して最新の金利情報もチェックしておきましょう。

最新の金利はここでチェック!
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借り換え前提で変動金利を選ぶのは注意

変動金利型の住宅ローンは1%を下回る低金利で借りられるケースが多くあります。しかし、今は住宅ローン金利が上昇傾向。例えば、5000万円を金利0.7%、35年返済で借りた場合、月々返済額は約13.4万円ですが、5年後に1.2%が適用になると月々返済額は約14.4万円に増額になります。金利上昇によって返済額が増えるリスクがあるとしても、「月々の返済額を抑えるために変動金利型で借りておき、金利が上昇したら借り換えればいい」と考える人もいるでしょう。しかし、借り換えを前提にした資金計画には大きな落とし穴があります。

金利が変わらない固定金利型に借り換える場合、変動金利型が上昇しているなら、固定金利型はさらに高い金利になっているでしょう。借り換えをすることで月々の返済負担はかえって大きくなります。

また、もともと低かった変動金利型の住宅ローン金利が上昇しているなら、より低い金利の住宅ローン商品を探すのは難しいといえます。さらに、借り換えをする時期には、借りる人の健康状態や経済状況が変化していることも。健康状態や収入の安定性、年齢などを理由に、希望どおりの融資が受けられないケースもあります。

返済がスタートしてから将来が不安になったり、返済負担が重たく感じたりすることのないように住宅ローンは無理のない範囲で借りることが大切です。

無理のない住宅ローン借入額が見えてきたら、次は物件探しを始めましょう。希望の条件をしぼり込みすぎず、エリアや築年数などの条件を広げて検索すると、理想の返済プランに合う住まいが見つかるはずです。

まとめ

借りられる金額=無理なく返せる額、ではない

無理の少ない借入額は、返済負担率25%までが目安

夫婦それぞれに借りるペアローンはデメリットも知ったうえで利用を検討

連生団信や特約付き団信など、団体信用生命保険のタイプはいろいろ

マイホームを購入した後のランニングコストも考えて無理のない資金計画を立てよう

SUUMOコンテンツスタッフ

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