新居を買ったら新車も!? 財布のひもがゆるくなる住宅購入後の家計に注意

日本では以前から、景気が悪くなってくると、景気対策の一環として住宅取得者向けの減税策や優遇策が打ち出される傾向にあります。なぜ住宅取得者向けの優遇策が景気対策になるのかというと、住宅取得者は住宅の建築費や購入費以外にもいろいろとお金を使ってくれる可能性が高いからです。

住宅を建築したり購入したりすると、当然ながら引越しをするわけですから、引越し代がかかります。照明器具やカーテンを買うでしょう。エアコンやTV、冷蔵庫などの家電製品だけでなく、ソファやダイニングセットなどの家具も買うかもしれません。また、せっかく家を新しくするわけですから、車も新しくしたくなるかもしれません。

これらの耐久消費財にかかる費用は、住宅取得時の諸費用とは別の費用です。住宅取得時にかかる諸費用には、印紙税や登記費用、住宅ローン関連の費用などがあります。諸費用の金額は、一般的に物件価格の3%前後から10%前後に達する場合もあります。この諸費用とは別に必要となってくるのが耐久消費財の購入費なわけです。

新築なら平均約153万円を家具や家電などに出費

少し前のデータですが、住宅金融支援機構が調査した「住宅取得に係る消費実態調査」(2014年度)によると、住宅取得者1世帯当たりの耐久消費財購入費の平均は、最もかかっている一戸建て(新築)で201.0万円、最もかかっていない中古住宅で71.1万円となっています(以下のグラフ参照)

2014年度の1世帯当たりの平均耐久消費財購入額
出典:住宅金融支援機構「住宅取得に係る消費実態調査(2014 年度)」

このグラフを見ると、「新築持家系総合」が152.8万円ですから、新築の住宅を合計すると平均で約153万円の出費があるということです。中古の場合は100万円は超えていませんが、おおざっぱにまとめるのであれば、2014年度は新築や中古に限らず住宅取得者は1世帯当たり100万円前後の費用を耐久消費財の購入に充てていたわけです。

皆さんは毎年、100万円前後のお金を耐久消費財の購入費に充てていますか?毎年はそんなに使っていませんよね?だからこそ、住宅を建築したり購入したりする人が1人でも増えれば、それだけお金を使ってくれるのですから、日本経済に与えるインパクトは大きいわけです。国が景気対策として住宅取得者に対する優遇策を打ち出すのは、効果が大きいことと、即効性が高いからだと思われます。

日本経済が上向くのであれば、それは日本全体にとっては喜ばしいことです。しかし、自分がお金を使う側、つまり、住宅取得者になる場合には注意が必要です。

「せっかくだから」「ついでに」は要注意

よく筆者が一般の人に言うのが、
「『住宅取得』を目標にはしないほうがいいですよ。目標にするのであれば、住宅取得をした後の『ゆとりのある生活』ですよ」ということです。

これは人それぞれの価値観がありますから一概には言えないのですが、筆者の価値観で言わせていただければ、家は古くても小さくても、毎年旅行に行けたり、趣味にお金を使えたり、教育にお金をかけたり、老後資金などの貯蓄に回せたりするお金がきちんとあったほうがいいと思っています。そのほうが安心してお金を使えるのではないかと思うのです。

重要なのはバランスです。どこにどのくらいお金をかけるか。得られる収入や保有している資産には限度があります。それをどう振り分けるかという「やりくり」の話なのです。だからこそ、家族と冷静に話し合ったうえで、お金をかけるかどうかを決めることが重要です。

その際、「せっかくだから」とか「ついでに」という言葉が出てきたら要注意です。この言葉が出てくる出費は、心の奥底では「ムダ遣いかもしれない」「浪費かもしれない」と思っている可能性のある出費だからです。本当に必要なモノなのかどうかを冷静に話し合ってみるとよいでしょう。

というのも、節約というのは、金額が大きなものを節約できたほうが効果は大きくなるからです。例えば、1000円のモノを2割引きで買えたとしても節約効果は200円にしかなりません。一方、10万円のモノを2割引きで買えたとすると節約効果は2万円にもなるのです。さらに、そもそも10万円のモノを買わなければ、10万円が浮くと考えることもできるはずです。

住宅金融支援機構の調査結果を見ると、住宅取得と同時に車も購入している人がけっこういるようです。10%強の人が新車を買い、5%強の人が中古車を買っているようです。住宅取得時の大きな金額を見てしまうと、車の購入代金がいつもより小さく感じられてしまうのかもしれません。どうせローンだからと、気持ちが大きくなってしまうのかもしれません。これから住宅取得を検討している人は、ぜひとも注意しましょう。

イラスト/杉崎アチャ

新築マンションを探す
中古マンションを探す
新築一戸建てを探す
中古一戸建てを探す
注文住宅の会社を探す
公開日 2019年04月03日
関連する最新記事を見る
住みたいエリアや購入価格からマンション・一戸建てを探そう!
住まいの種類
住みたいエリア
  • エリア
  • 都道府県
  • 市区郡
購入価格

お役立ち講座・個別相談のご案内無料

住まい選びで「気になること」は、人それぞれ。スーモカウンターのアドバイザーは、新築マンション・建築会社選びをサポートするプロ。講座や個別相談を通じて、よかった!と思える安心の住まい選びをお手伝いします。
カウンターアドバイザー

住み替えサポートサービス

ページトップへ戻る