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建築資材や住宅設備の価格の値上がり、人件費の高騰、諸外国の情勢などにより、住宅価格が上昇し続けている。今後、住宅がさらに手に入りにくくなるかもしれないと考え、2026年こそ家を買おうと決めた方もいるのでは?そこで今回は、住宅価格の先行きと、一戸建てを取得する際の注意点について紹介します。
2020年、新型コロナウイルス感染によるステイホームやリモートワークの普及で一戸建ての需要が拡大しました。しかし、あくまで一過性で、同年後半には一旦落ち着きを見せました。ところがそれ以降、海外の木材が手に入りにくい『ウッドショック』や資材の高騰などさまざまな要因が重なり、2026年の現在に至るまでじわじわと住宅価格は上がり続けています。
SUUMOリサーチセンター「2024年首都圏新築分譲一戸建て契約者動向調査」によると、2024年の平均購入価格は2023年より329万円上昇し4844万円と、2014年の調査開始以降、最高額となっています。

高騰するさまざまな要因のひとつは建築資材や住宅設備の値上がりです。資材高騰の原因は、円安、運搬にかかるエネルギー価格や人件費の高騰、2025年4月から、全ての新築住宅で省エネ基準への適合が義務化されたことにより、断熱材や窓の高性能化が必須となりました。
こうした品質の向上に伴うコストアップも影響しています。住宅設備高騰も、原油価格などの値上がりが背景にあります。日本建設業連合会の調べによると、建築資材は2021年から2025年11月までの約5年間で40%近く上昇しています。

また、人件費や地価の高騰も大きな要因になっています。
働き方改革を背景にした職人の人手不足や人件費の高騰も大きいです。さらに地価上昇も一戸建て価格を引き上げており、いろいろな要素がかみあって、住宅価格上昇につながっているのです。この傾向は2020年後半から顕著になり、現在も続いています。
最近、家づくりで特に顕著なのが省エネへの意識の高まりです。リクルートが行った「2025年注文住宅動向・トレンド調査」によると、「家を建てるときに重視する点は」という質問に対し、「断熱性や気密性に優れていること」と答えた人が38.8%で「間取り・プランが良いこと」に続く2位に。また、「太陽光発電や蓄電池を搭載すること」という答えも増加しています。
温暖化が進み、酷暑で一日中冷房をつけていたりして、エネルギー効率のいい家に住みたいと思う人が確実に増えています。また、環境への配慮という点で、国もさまざまな制度を導入しています。まず、2025年度から、新築住宅について、『断熱等性能等級4以上』かつ『一次エネルギー消費量等級4以上』の性能をクリアすることが義務付けられました。
加えて、国では、2030年に新築一戸建て住宅の6割に太陽光発電システムが設置されることを目指すとしています。それらによって、新築住宅の構造そのもののコストが上がっています。ただ、建築時のコストは上がりますが、何十年も住み続ける家のランニングコストはぐっと抑制されるのです。
また、断熱に関心の高い人の間では、さらにその先にある「断熱等級6」以上が実質的な標準になりつつあります。
エネルギー価格の高騰が続く中、等級6と等級7では、年間の冷暖房費に数万円の差が出ることが珍しくありません。建築時のコストアップ分は、長期的に見た光熱費削減分で回収できます。
また、等級6~7の家では、断熱効果が高いため、ヒートショックのリスクを低減できる点も注目されています。
住宅価格が高騰している今、カスタマーの意識は『住んでからのランニングコスト』という方向に向いているのかもしれません。
住宅価格が上昇を続けている一戸建て住宅の価格ですが、下がる要素は現時点ではあまり見当たりません。
原油高の先行きも不透明な状況が続き、物流コストや運搬費も上昇が続いています。
さらに、脱炭素の取り組みが世界的に加速しており、日本も2050年までに脱炭素を実現させる宣言をしています。それに向けて、住宅をはじめとする新築建築物の省エネ水準の引き上げや、太陽光発電システムの導入率向上を目指す政策が進められているのです。
平屋にしたり敷地面積を少なくしたりするなど、住宅価格の高騰に対応する動きもあります。それでも大きな流れで見れば、今後も住宅価格は上がらざるを得ないようです。
ただ、断熱などの省エネ基準が引き上げられ、品質が良くなる分、家の寿命が長くなるのです。築年数がたっても以前ほど価値が下がりにくく、何十年も住み継いでいける家づくりが進むでしょう。

住宅価格の上昇のほかに、今後、家を建てるときに気を付けたい点は「希望の入居時期に工事が完了できるか」です。
住宅の工期は構造・工法によって大きく変わります。しかし、工期が長くなる要因としては職人不足を受け『着工までに半年待ち』という建築会社もあるようです。
時間をかけて建築会社を決めた後、着工まで待たされるとテンションが下がりますし、場合によっては会社を選び直す必要も生じます。入居時期が決まっているなら、早いタイミングで建築会社に伝えてそれが可能か確認を取りましょう。
絶対に入居時期を変えられない人は、一番始めに希望時期を伝え、可能と言われたら検討するほうがよいかもしれません。

地球温暖化の一因となるCO2排出を抑制するために、住宅・建築物には高い省エネルギー性が求められています。
国の方針として、2025年度から始まった省エネルギー基準への適合が義務化に加え、遅くとも2030年度までにはZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)水準まで段階的に引き上げることが決まっています。
このような流れを考えると、省エネルギー基準レベルの住宅は、今後は普通、その先は普通以下の家的な見え方になり、売却時に不利になる可能性があります。将来的に売却を検討する場合はもちろん、その予定がすぐになくても、省エネルギー性の向上は快適な住み心地と光熱費の削減を可能にするため、強く意識したほうがよいと思います。
住宅価格は高くなっているけれど予算内で家を建てたいとき、どのような方法が取れるのでしょうか。
家づくりの費用は、大きく分けると「土地代」と「建物代」に分かれます。資材高騰などにより建物代が高い今、土地代を抑えれば予算内で家を建てやすくなります。駅や商業施設から離れている、特急や急行が停車しない駅にするなど、自分たちが許容できる範囲でエリアを変え、土地代を抑えることを検討しましょう。
建物代を抑える方法として、床面積を小さくするのはとても効果的です。床面積を小さくすれば、建築工事費の中でも比較的コストが高い基礎工事や屋根工事の費用が抑えられますし、内装材や外装材の総量を減らすコストダウンも可能です。
住宅会社には、それぞれ得意分野があります。ホームページなどに「ローコスト住宅」と表記している会社は、コストを抑えるために間取りをパターン化したり、設備仕様を絞って共通化するなどで、自由度を下げる代わりに住宅を安く建てることが得意な会社です。予算に限りがある場合、ローコスト住宅が得意な会社を家づくりのパートナーに選ぶのもよいでしょう。

また、注文住宅ではなく、規格型住宅という方法も。自由度を制限する代わりに、建築会社がプロの視点で「最も効率的で暮らしやすいプラン」をあらかじめ用意した住宅です。 2026年現在、資材価格の変動が激しい中、一括仕入れを行う規格型住宅は価格変動が少なく、かつ職人の手間を省けるため工期が短いという大きなメリットがあります。 「安いから選ぶ」のではなく、「プロが考えたプランを、効率的に手に入れる」という選択肢もあります。
何度も打ち合わせを重ねて一軒の家を建てる「注文住宅」は、打ち合わせをせずに同一の仕様・設備の家を数多く建てる「建売住宅」と比べると、どうしても価格は高くなります。
家の仕様や設備にあまりこだわらないのであれば、予算内で販売されている建売住宅を購入する選択肢もあります。ただし、建売住宅は建築中の様子がわかりませんし、構造や給排水管など見えない部分の状態が不安かもしれません。
新築一戸建てを購入するなら、第三者機関が家の品質を評価した『設計住宅性能評価書』、さらに『建設住宅性能評価書』が取得されていれば、建築中に複数回のチェックが行われ安心です。取得している物件や、自社で工事をチェックした履歴がある物件なら、資産価値の面でも安心感があります。
中古一戸建ては、不具合や欠陥などの瑕疵(かし)がないかが心配です。特に一戸建ては個体差が大きいので、事前に検査しているかどうか、瑕疵保険や瑕疵保証がついているかを確認し、ない場合には契約前に住宅の検査をすることをおすすめします。中古住宅はリフォーム済みや購入後にリフォームするケースもありますが、新築住宅ほど多くの建材や設備を使わないので、資材高騰の影響を受けにくく割安感があります。
2026年の住宅購入において、中古住宅の優位性が一段と高まっています。最新の税制改正により、省エネ基準を満たす中古住宅であれば、住宅ローン控除の期間が従来の10年から「13年」へと延長されます。 これにより、新築との減税額の差がなくなり、物件価格の安さと相まって、総支払額を大幅に抑えることが可能になっています。 特に子育て世帯や若年夫婦世帯には、借入限度額の上乗せ措置も継続されており、リフォーム費用を含めたローン活用が現実的な解決策となっています。
いずれにせよ、複数の建築会社のプランや建売住宅を見て比較し、価格の相場を掴むことが大事です。また、性能が高いとアピールしていても、具体的な数値や、どのように高めたのかを答えられない会社からの購入は、再考したほうがよいと思います。
予算内でマイホームを取得する方法を紹介しましたが、何を基準に選ぶべきか悩む方もいるかもしれませんが状況によって正解は違うので、何を優先するかは家族で検討し、決めたらよいと思います。
将来的に売却や賃貸を考えているなら、立地はとても重要です。また、建物の資産価値を考えると、床面積は若干コンパクトでもよいので、高品質な住宅を取得することをおすすめします。

ここまでご紹介したように、資材高騰や円安の影響などにより住宅価格が下がる見通しは立たないため、しばらく様子を見ようか…と迷う人もいるかもいるでしょう。
今後住宅価格が下がるのは、世の中が不景気になって売れ行きが悪くなり、建築会社が値引きをしてでも販売するケースかもしれません。しかし、不景気になると私たちの給与も伸び悩み、ボーナスがなくなる可能性もあるので、買おうというマインドにならないことも。また住宅ローン金利は、今後上昇する可能性も考えられます。
価格の様子を見ているうちに、家を建てるタイミングを逃してしまうのは避けたいものです。例えば、子ども部屋がある広いリビングの家を建てたのに、子どもはその部屋を数年しか使わずに家を出てしまい、広いリビングも夫婦2人きりで使うというのは、とても残念ですよね。
住宅は利用価値を重視するべきで、資産価値は付随的でよいと考えています。ライフステージを考慮してマイホームを取得し、家族で楽しく快適な暮らしを送ってほしいと思います。
一戸建て住宅の価格は2020年以降上昇している。その主な要因は、円安や資材価格の高騰と人件費の上昇など
職人不足により、工事開始を待つ期間が長くなっている。入居時期が決まっている人は工事スケジュールを確認したうえで依頼先を選びたい
限られた予算で家を建てるなら、土地価格を抑えるためにエリアを変える、床面積を小さくするなどの方法を検討しよう
一戸建て住宅の価格が下がる見通しは立たないので、価格の様子見はせず、ライフステージを重視して家づくりをスタートしたい
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