贈与税は支払いたくない!離婚時にもめたくない!夫婦で不動産登記の注意点

前回の記事(共働き世帯でお財布は別々。メリットやデメリットは?)でも触れましたが、どんなに仲のよい夫婦でも親子でも、お金や資産のやり取りをしたら、それは贈与となります。今回のテーマは、不本意にも贈与になってしまっているケースが散見される不動産の共有名義についてです。

結論から言うと、マイホームの購入資金を「誰がいくら負担したか」という、その負担割合に応じて登記をしないと、贈与の問題が発生するだけでなく、離婚時にもめる可能性が高まるということです。

贈与税の基本をチェック。課税方法は2つある

ここで少しだけ税制の話をしますと、贈与税には2つの課税方法があります。「暦年課税」と「相続時精算課税」です。

暦年課税は、年間110万円の基礎控除を超えた部分に課税される方法です。財産をもらった人が、1年間でもらった合計金額から110万円を差し引いて、残った金額に対する贈与税額を、翌年3月15日までに確定申告をして納めます。もらった金額が年間110万円以内なら贈与税はかかりません。

一方、相続時精算課税は、20歳以上の子や孫が、60歳以上の父母や祖父母から財産をもらったときに選択できる制度で、合計2500万円を超えた部分に一律20%の贈与税をかけるというものです。合計2500万円を超えるまでは贈与の段階では課税されません。贈与財産の種類や贈与回数の制限もありません。ただし、贈与者(父母または祖父母)が亡くなったときに相続財産に加えて相続税を計算する仕組みなので、相続の段階で課税される可能性はあります。

夫婦で資金を出し合ったら、その割合で登記

さて、夫婦でマイホームを共有名義にした場合に贈与の問題が発生してしまうことがあります。資金負担と異なる割合で登記してしまったケースで、年間110万円以上の贈与に課税される「暦年課税」が関係してきます。

例えば、土地建物の購入代金(諸経費込みの税法上の「取得費」に該当する金額)が4000万円だったとして、このうち3000万円を夫が住宅ローンで負担し、妻は頭金として1000万円を負担する場合で考えてみましょう。

・贈与に該当しないケース
夫が出した資金は購入代金4000万円のうち、3000万円なので全体の4分の3。妻が出した資金は4000万円のうち1000万円なので4分の1。登記割合もこれと同じ夫4分の3 、妻4分の1とします。
これが贈与の問題が発生しない登記の割合です。

・贈与に該当するケース
ところが、私たち夫婦は仲がよいからと、仲よく2分の1ずつ(1:1)で登記してしまうと、夫は4000万円のうちの3000万円を負担するのに、持ち分は2000万円分しか取得していないことになり、妻は4000万円のうちの1000万円しか負担していないのに、持ち分は2000万円分を取得することになります。したがって、このケースだと、夫から妻へ1000万円分の持ち分が贈与されたことになってしまうのです。これで贈与税を支払わなければならないとなると不本意でしょう。

贈与に該当するケース

離婚することになった場合、資金を出した分が取り戻せないことも

また、似たようなケースで、妻が頭金を負担しているのに、持ち分のすべてを夫名義にして登記をしてしまうケースもあります。その場合は、当然、頭金分を妻が夫に贈与してしまったことになります。贈与税がかかる可能性があるだけでなく、将来、離婚することになってしまった際に、登記上は持ち分のすべてを夫が所有しているかたちになっているので、妻はその分を取り戻せない可能性も出てきてしまうのです。

これを機会に、あらためて共有名義の持ち分の登記はきちんとすべきだと覚えておきましょう。なお、購入代金に加えられる諸経費と加えられない諸経費もありますので、詳しくは税務署や税理士に確認してから登記の手続きをするようにしましょう。

イラスト/杉崎アチャ

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公開日 2019年10月02日
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