家を買うとき&買った後かかる税金・費用

最終更新日 2023年03月09日
家を買うとき&買った後かかる税金・費用

家が欲しいが、自分たちはどれくらいの家が買えるのか?いつ、どんなお金を払うのか?お金の話はちょっと難しそうで不安がいっぱい。今回はそんなはじめてのマイホーム購入者向けに、かかるお金の目安と払うタイミング、買う前に知っておきたいポイントを紹介します。

家を[買う前]に計画しておくお金

家を買うときにかかるお金の全貌を把握しておこう

グラフ

家を買える物件の価格は頭金とローン借入額の合計で決まり、家を買うときには諸費用も必要だ。また、ローン借入額は”返せる額”から計算するのが鉄則です。返済額は収入の20~25%以内に抑えるのが目安です。さっそく以下を読んで借入額の目安を計算してみよう。

諸費用 家を買うときの税金やローン費用は現金で用意する

家を買うときには、契約時などに各種の税金やローン借入費用などがかかる。これらの諸費用は新築で住宅価格の3~5%、中古で6~8%程度だ。原則として住宅ローンでは借りられず、自己資金で用意する必要がある。諸費用ローンが使える場合もあるが金利は高めだ。

頭金 物件価格の2割以上が目安。贈与の活用も検討したい

頭金は契約時の手付金になるほか、引き渡し時の残金に充当する。価格の2割以上が目安だ。頭金が不足気味なら、親や祖父母からの贈与も検討しよう。親や祖父母から贈与を受けると、一定額まで贈与税が非課税になる制度が使えることも。要件や非課税限度額は年によって変わるので、気になる人はホームページなどで確認しておこう。

ローン借入額 借りられる額が分かれば購入予算のメドが立つ

ローン借入額の目安が分かれば、買える物件価格のメドが立ち、諸費用など必要な額も計算できる。そのためにはまず自分が返せる額を知り、そこから借りられる額を逆算するようにしたい。銀行が「貸してくれる額」から計算すると、返済が苦しくなりがちだ。

「貯蓄=頭金」ではない!

数年後に必要になるお金や生活費の備えは残しておこう
頭金が多いほど予算を増やしたり、ローンの借入額を少なく抑えることができる。とはいえ、貯蓄のすべてを頭金として吐き出すのはNGだ。安心な額は人それぞれだが、教育費など2~3年以内に使う予定のある資金のほか、もしもに備えて半年~1年分の生活費は手元に残しておこう。

ローン借入額の目安を知る

いくら借りられるかではなく、いくら返せるかで考えよう。 次のSTEPに沿って、自分が無理なく返済できる借入額を計算してみよう。

step1 毎月いくら返せるかを計算しよう

いくら返せるかは現在の家賃から考えると分かりやすい。住宅購入のために積み立てている額を加えてもよいが、管理費など購入後に毎月かかる諸経費分は差し引こう。

毎月返済額の計算式

step2 返済期間を決めよう

ローンの最長返済期間は基本的に35年。一般的には収入のある定年前までに完済するよう計画する人が多い。下の例に沿って、自分が収入を得られる年齢から借入時の年齢を引いて返済期間の目安にしよう。

返済期間の計算式

毎月返せる額と返済期間でみる借入額早見表
【早見表の見方】横軸の毎月返せる額と、縦軸の返済期間が交差するところを見る。年収の目安は毎月返せる額×12カ月分が、年収の25%以内に収まる額を表記している

借入額早見表

返済条件で借入可能額は変わる
金利やボーナス時加算の有無など、返済条件が変われば借入可能額も変わる。
金利上昇リスクのない固定金利で計算しておきたい。景気に左右されやすいボーナス時加算の利用は控えめにしたい。

家を[買うとき]に必要なお金

税金や手続き費用等で必要なお金は価格の3~8%

家を買うときに必要な税金などの諸費用は住宅の種類などにもよるが、おおよそ購入価格の3~8%程度が目安となる。
新築でも仲介会社を介して購入する場合は仲介手数料がかかるもの。中古は物件の状態によってリフォーム費用が別途必要になる場合もある。いずれも手持ちの現金から支払うのが一般的だ。

印紙税:[目安]3万円
不動産売買契約書の印紙税の印紙税は、2024年(令和6年)3月31日まで軽減措置が適用されて1万円。ローン契約の印紙税は2万円。合計3万円となる。

登記費用:[目安]約43.3万円
土地の所有権移転登記は26.2万円、建物の保存登記は0.3万円、住宅ローン借入の抵当権設定とうきは2.8万円となり合計28.3万円。司法書士へ払う手数料が約15万円。

不動産取得税:[目安]0円
登記後、しばらくすると納税通知書が届く。要件に合えば、手続きをすると軽減措置が受けられ、この場合は0円となる。ただし、都道府県によっては、申告手続きがなくても特例が適用される場合もある。

仲介手数料:[目安]122万1000円 
目安の計算式は売買価格×3%+6万円+消費税(10%)で、122万1000円。

ローン手数料:[目安]3万1500円
3万~5万円程度が一般的だが、「借入額×2%」などとしている住宅ローンもある。

ローン保証料:[目安]0~約60万円程度
フラット35など保証料がかからないローンもある。分割払いが可能なケースも。以上240m2以下なら軽減対象に。

火災保険料・地震保険料:[目安]約7万円
保険料は建物の構造や地域などで決まる。地震保険への加入は任意だが、上記は火災保険と地震保険を5年契約した場合の目安額。

団体信用生命保険料:[目安]0~約10万円程度
都市銀行などでは別途支払いは不要。フラット35は借入額などに応じて年払いだ。

用語の解説

印紙税 売買契約やローン契約(金銭消費貸借契約)の際に、契約書に印紙を貼って納税する。売買契約と請負契約については税額が軽減されている。
登記費用 土地・建物の所有権や、住宅ローンを借りるときの抵当権を登記する際に登録免許税がかかる。手続きを代行する司法書士への報酬も必要。
不動産取得税 家を買うときに一度だけかかる税金。買ってから条例により定められた期限までに自治体の窓口に申告すれば、大幅な軽減が受けられる。
仲介手数料 仲介会社に支払う手数料。売買契約時に半額を、物件の引き渡し時に残りの半額を支払うのが通常だ。売主から直接買う場合はかからない。
ローン手数料 住宅ローンを借りる際に銀行やローン保証会社に支払う事務手数料。数万円程度のケースが多いが、借入額に連動して数十万円かかる場合もある。
ローン保証料 ローンの返済が滞った場合に備え、保証会社に支払う費用。いざとなったら保証会社が一時的に立て替えるが、返済が免除されるわけではない。
火災保険料・地震保険料 住宅ローンを借りるときに火災保険にも加入する。保険料は返済期間分を一括で支払うのが一般的。
団体信用生命保険料 住宅ローン返済中に万一、死亡した場合などに備えて生命保険への加入が必要になる。保険料は金利に含まれる場合が多い。

家を[買った後]にかかり続けるお金

税金や保険料など住まいを維持するお金が必要

家を買った後も、税金や住まいを維持するための維持管理費用、保険料などがかかる。こうした「住居費」への備えは忘れないようにしたい。
一戸建ては管理費や修繕積立金が強制的にはかからないが、将来に備えて積み立てが必要だ。中古の場合は修繕やリフォームの履歴を、売主から聞いておこう。

団体信用生命保険料:[目安]0~10万円程度(年額)
フラット35の保険料は借入残高によって決まる。当初は1000万円当たり3万円程度。

火災保険料・地震保険料:[目安]1万~2万円程度(年額)
保険料はマンションよりも一戸建ての方が高くなるケースが多い。長期契約の方が保険料は抑えられる。

固定資産税・都市計画税:[目安]10万~15万円(年額)
土地と建物それぞれの固定資産税評価額に応じて課税されるので、税額は個別に異なる。

マンションのみ 管理費:[目安]平均1万4768円※(月額)
マンションごとに金額が異なり、通常は専有面積が広いほど管理費が高くなる。

マンションのみ 修繕積立金:[目安]平均6793円※(月額)
専有面積が広いと修繕積立金も高くなる。また築年数が古いほど金額が高くなる傾向に。

※2010年首都圏新築マンション契約者動向調査(リクルート調べ)より

→ 合計約17万円(年額)
※民間ローンで借り入れた場合(団体信用生命保険料は含まず)

用語の解説

団体信用生命保険料 都市銀行などは住宅ローン金利に含まれるので、別途支払いは不要。フラット35は年払いとなり、借入残高に応じて保険料は年々少なくなる。
火災保険料・地震保険料 保険料は建物の構造や地域などで決まる。地震保険への加入は任意だが、上記は火災保険と地震保険を5年契約した場合の目安額。
固定資産税・都市計画税 住宅を所有していると毎年かかる税金。自宅の場合は軽減が受けられ、要件を満たす建物分の固定資産税は3年間(マンションは5年間)半額に。
マンションのみ 管理費 マンションでは毎月、管理費が徴収される。管理会社への費用に充てられ、管理員の人件費や共用部分の清掃・点検などに使われる。
マンションのみ 修繕積立金 マンションの共用部分を長期にわたって維持していくためのお金。管理組合としてお金を積み立て、大規模な修繕工事の費用に充てられる。

住宅ローンシミュレーション”で「将来設計」をチェック”

買える額や将来設計を買う前に見極めよう

買える額や購入前後に必要なお金は、買う前に知っておくと安心だ。スーモでは年収や物件価格、家族構成に応じて60年分の計画が試算できるサイトを用意しているので、活用しよう。
<!–

今の年収から買える物件額や、買いたい物件額からのローン試算が可能 購入後の家計シミュレーションのほか、条件に当てはまる物件の検索もできる

–>

まとめ

家を買う前に計画しておくべきお金は諸費用と頭金、ローン借入額で、買える物件の価格は頭金とローン借入額の合計で決まる

物件購入時に必要なお金は、税金や保険料、手数料などで購入価格の3~8%程度

物件購入後は、居住してからの税金や保険料など住まいを維持するためのお金がかかり続ける

新築マンションを探す
中古一戸建てを探す
新築一戸建てを探す
土地を探す
賃貸物件を探す
中古マンションを探す
注文住宅の会社を探す
リフォーム会社を探す
売却査定する
カウンターで相談する
ハウスメーカーを探す
工務店を探す
構成/木村寿賀子 取材・文/大森広司 イラスト/ナカムラユキ 税監修/遠藤純一(タクトコンサルティング)
関連する最新記事を見る
住みたいエリアや購入価格からマンション・一戸建てを探そう!
住まいの種類
住みたいエリア
  • エリア
  • 都道府県
  • 市区郡
購入価格

お役立ち講座・個別相談のご案内無料

住まい選びで「気になること」は、人それぞれ。スーモカウンターのアドバイザーは、新築マンション選びと会社選びをサポートします。講座や個別相談を通じて、よかった!と思える安心の住まい選びをお手伝いします。
カウンターアドバイザー

住み替えサポートサービス

ページトップへ戻る