埼玉県の最南端、東京都板橋区と隣接する和光市。東京のベッドタウンとして開発が進み、穴場の街ランキングでは3年連続ベスト10入りを果たしています。住みたい街としても支持が集まり、2021年の住みたい街ランキングでは33位を獲得。着実に人気と知名度を高めています。
和光市駅は東武東上線・東京メトロ有楽町線・副都心線の3路線が乗り入れ、都心部にも乗り換えなしでアクセス可能。池袋駅はわずか15分圏内、新宿三丁目駅は20分圏内で、渋谷駅は30分圏内、有楽町駅や銀座一丁目駅は40分圏内です。
さらに、有楽町線と副都心線は始発駅にもなっているため、座って通勤できるという点は魅力的です。副都心線は東急東横線、みなとみらい線と相互直通運転を行い、中目黒や自由が丘、横浜などにも乗り換えなしで行くことができます。
環状八号線や国道254号線(川越街道)が市内を横断しているため、車での移動にも便利。東京外かく環状道路(外環)の『和光IC』と『和光北IC』の2つのインターチェンジがあり、接続する首都高速道路や東北自動車道、関越自動車道、常磐自動車道にもアクセスしやすくなっています。
和光市が人気の理由の一つは、生活の利便性にもあるでしょう。特に和光市駅の南口にはマンションやファミレス、居酒屋、ドラッグストアなどが立ち並び、イトーヨーカドーやサミットストアといったスーパーもあります。南口一帯で生活用品や食品が一通りそろうので、日常の買い物に困ることはありません。
さらに、2020年3月には和光市駅直結の複合施設『EQUiA PREMIE(エキアプレミエ)和光』がオープンしました。地下1階~地上3階にはレストランやファッション・雑貨店など19店舗が入ります。4~7階は『和光市東武ホテル』になっていて、館内に設けられた会議室は宿泊客以外でも利用可能です。
また、和光市駅の北口エリアでは現在、区画整理事業が進行中です。駅前交通広場や道路、公園を整備し、安全性や利便性を向上。より良い住宅環境づくりを目指します。区画内には34階建ての高層タワーマンションを建設予定。1~3階には商業施設が入り、上層階には住宅は約300戸がつくられます。
和光市には古くからの住民も多く、都心部に近いながら地域コミュニティも形成されています。市が開催するイベントから自治会ごとの小さな催しまで、地域交流の場も充実。新しく引越した人も、地域の人と世代を超えたコミュニケーションを楽しめるのではないでしょうか。
『和光市民まつり』は、毎年秋に開催される市の一大イベント。御神輿やささら獅子舞、和太鼓の演奏などが行われます。市民を中心とした露店や、東北や熊本など被災地応援会場も設置。消防フェアや産業フェアといったイベントもあり、子どもからお年寄りまで多くの人が集います。
2020年は新型コロナの影響を受けた事業者の支援を目的に、12月後半から2021年2月中旬まで、定期的に『地元応援マルシェ』を開催。一部日程は中止となりましたが、キッチンカーによる飲食物の販売や雑貨販売などが行われました。
2021年4月には和光市役所そばに『和光市広沢複合施設(わぴあ)』が完成。児童センターや市民プール、学童クラブ、保健センターなどが集積される多機能施設で、完成後は市民交流の拠点にもなります。
郊外まで足を延ばせば、自然と触れ合えるスポットも充実しており、駅前の都会的な雰囲気と、のどかな田舎の雰囲気、両方が楽しめます。
『和光樹林公園』は東京ドーム約4個分、約20haを誇る大規模な県営公園です。多目的広場や雨の日にも利用できる屋根付き広場、ジョギング・ウォーキングコース、予約制のバーベキューガーデンも用意され、ニーズに合わせて利用できます。
和光市駅北口から約700mの場所にある『新倉ふるさと民家園』は、ふるさとの伝統を知る地域の学びの場となっています。約300年前に創建したとされる『旧富岡家住宅』を移築復元し、住宅周辺には農家の庭先を再現。施設内は無料で見学できるほか、季節ごとの展示やイベントも開催しています。
板橋区との県境にある『神瀧山清龍寺不動院』は、平安初期の830年に創建された神社。境内にある延長25mの『開運洞窟』は、富士山の溶岩によってつくられた珍しい洞窟です。古くから滝行の地として知られ、現在も寺院境内の『龍神の池』から湧き出る水で滝行を受けることができます。
2019年には『ニホニウム通り』が完成。和光市にある理化学研究所で113番の元素『ニホニウム』の合成が成功したことを記念してつくられました。和光市駅~理化学研究所をつなぐ通り沿いには、記念碑やモニュメントのほか、元素記号1番から118番までのプレートが埋められています。
和光市役所庁舎や新倉ふるさと民家園、下新倉氷川神社など、和光市は数々のドラマや映画のロケ地に選ばれています。最近では、2020年7月に公開された映画『MOTHER マザー』のロケ地にも抜てき。都心へのアクセスの良さも選定理由の一つと言えそうです。
和光市は「元気なお年寄りが多い街」としても知られ、独自の高齢者対策は『和光市モデル』として全国から注目を集めています。「介護予防」を重要視し、筋力トレーニングなどのプログラムを導入。トレーニング施設も多数設置しています。実際に、和光市の要介護認定率は9.7%(2017年)で、2009年以降はすべて10%以下を達成。全国平均は18.3%(2017年)のため、およそ半数となっています。
また、全国に先駆けて『地域包括ケアシステム』を構築・導入しました。これは個々人の課題を細かく把握し、介護保険サービスや医療保険サービス、生活支援など切れ目なく提供する仕組みで、課題を一括してフォローできるメリットがあります。
地域の人が集う『喫茶サロン』の定期開催や、健康相談や健康チェックができる『まちかど健康相談室』など、高齢者が楽しめる・街に出たくなる仕組みづくりも、心身の健康維持につながっていると言えるでしょう。
子育て支援にも力を入れていて、2014年より『わこう版ネウボラ事業』を開始。子育て世代包括支援センターが窓口となり、妊娠から就学までライフステージに合わせたサービスを切れ目なく提供し、安心して出産・子育てができるようサポートします。
賃貸物件は駅の北口・南口ともに充実していて、徒歩5分以内の駅近物件や、築浅の物件も多く見られます。都心部のような街の派手さはありませんが治安も良く、暮らしやすい環境が整っています。
家賃相場は駅徒歩10分以内、築10年以内の賃貸マンションの場合で、1Kが8万円、1LDKで11.98万円、2LDKでは14.85万円となっています。賃貸アパートで築年数を問わないならもう少し相場が下がり、ワンルームが7.9万円、1Kが6万円、1LDKで8.9万円、2LDKでは13.5万円になります。
1K | 1LDK | 2LDK |
---|---|---|
8万 | 11.98万 | 14.85万 |
都心部よりも圧倒的にリーズナブルで、ワンランク上の家に暮らすことも可能でしょう。狙い目・穴場の街と言えそうです。
無理のない範囲で住まいを探しやすく、にぎわいと落ち着きのバランスに優れた和光市。都心部へのアクセスも良く、オフの日もしっかり楽しめそうです。行政支援も手厚く、ファミリー世帯やシニア世代が暮らしやすい環境も整っています。今後も人気の街として注目されるのではないでしょうか。
私鉄・地下鉄3線により乗り換えなしで都内主要エリアへ。始発駅でもある
2020年、駅直結の複合施設『EQUiA PREMIE(エキアプレミエ)和光』がオープン
駅南口一帯にスーパーやドラッグストア、飲食店などが集結し、生活に便利
地域コミュニティが根付き、お祭りやマルシェなど、市民交流の場も多い
『和光樹林公園』をはじめ、自然が豊富。歴史や文化を感じるスポットも
【調査対象物件】賃貸マンション/駅徒歩10分以内、築年数10年以内、賃貸アパート/駅徒歩10分以内、築年数の設定なし(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【データ抽出期間】2020/11~2021/1
【家賃の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む月額賃料から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している