都心へのアクセスが良く、生活に便利な商業施設がそろい、自然豊かな川口。そのバランスの良さから、昨年まで度々「穴場な街」として上位に入ってきた川口駅が、2021年には「住みたい街」で34位にランクイン。近年進む再開発などを背景に、関心の高まりを反映した結果となりました。
川口駅はJR京浜東北線の停車駅。JR4路線が乗り入れる赤羽駅(東京都)までは1駅3分、東京駅までも乗り換えなしで23分と、都心にダイレクトにつながります。また、川口駅東口から徒歩15分ほどには埼玉高速鉄道川口元郷駅があり、隣駅の赤羽岩淵駅には東京メトロ南北線が乗り入れるなど、都内への交通アクセスの幅が広がります。
さらに、川口駅を始発とするバスの便も多数。通勤・通学などに便利な生活の足が充実しています。
また、埼玉県の南端に位置する川口市は、その大部分が都心から10~20km圏内にあり、荒川の対岸が東京都北区という立地です。都内に比べて住宅価格は比較的リーズナブルで、川口市が移住促進CMで、「ほぼ東京」「川を越えるとマンション価格は25%変わる」をうたうのもうなずけます。
川口駅周辺は近年の東口の再開発に伴い、分譲マンションや商業施設、医療モールなどが増え、ますます活気ある街に。そのほか文化施設や保育園も拡充されるなど、ベッドタウンとしてより暮らしやすい街へと発展を続けています。
駅西口を出ると、すぐに大規模な『川口西公園(リリアパーク)』が広がるなど、四季折々の自然を身近に感じられるのも魅力です。駅から徒歩10分先に広がる荒川の土手沿いの遊歩道は、散歩・ジョギングコースとして気持ちよく、天気が良ければ富士山やスカイツリーを望めます。
川口駅周辺では2000年以降、さまざまな商業施設が相次ぎ開業。地上10階建てでガラス張りの『かわぐちキャスティ』や、全480席ある長時間滞在型の大規模図書館や行政センターも入った『キュポ・ラ』は川口の顔と呼べる存在で、市民の便利で豊かな暮らしを支えます。
2000年には『イオンモール川口前川』、2008年には『ララガーデン川口』がオープンし、さらに『アリオ川口』が誕生するなど、さまざまな大型ショッピングモールが街ににぎわいを生み出してきました。
アリオ川口には、約90の専門店とともに『イトーヨーカドー川口店』が入り、毎日の買い物に便利。また、9スクリーンを備える『MOVIX川口』もテナントのひとつで、川口市内で映画を楽しめる場所として、幅広い世代を集めます。
2021年2月、『そうごう川口店』が30年の歴史に幕を下ろした一方、同年5月には『イオンモール川口』がリニューアルオープン。2018年に建て替えのため閉店しましたが、以前の2倍の規模となり、さらに買い物至便な環境が整いそうです。専門店数は約150店舗、特に惣菜店やレストラン、フードコートなど、「食」テナントはエリア最大級となる見込みです。
かつて日光御成街道の宿場町として栄えた川口は、古くから鋳物や植木などの産業が発達。今も街中を歩くと、あちこちで鋳物の彫像を見かけたり、街灯や橋の欄干に鋳物が多く使われているのはその名残りです。川口市が舞台の映画『キューポラのある街』では、主演の吉永小百合さんが鋳物職人の娘を演じています。
また、『川口市立グリーンセンター』『埼玉県花と緑の振興センター』など、園芸や植木に関係する施設も少なくありません。
毎年10万人が訪れる『荒川ふれあいまつり』をはじめ、多くの人が集まるイベントも多数。川口駅前の『キュポ・ラ広場』では、1年を通じてフリーマーケットや季節のイベントが開催され、大人も子どもも一緒に楽しめます。
大規模商業施設だけでなく、地元で長く親しまれてきた商店街が健在なのが川口の特徴のひとつ。川口駅徒歩5分の『川口銀座商店街』(通称『樹モール』)や、その先につながる『ふじの市商店街』周辺にも、昭和30年代からさまざまな変遷を重ねた飲食店や青果店、惣菜店、ドラッグストアが軒をつらねます。
商店街をはじめ、街のいたるところにクリニックがあり、医療施設も充実。川口駅東口から徒歩3分にある『川口駅前医療モール』には、内科や小児科、耳鼻科、歯科などがそろい、いざというとき頼りになります。
2023年に向けて、川口駅東口で進められるのが『川口栄町3丁目銀座地区第一種市街地再開発事業』です。川口銀座商店街(樹モール)の区画に、地下2階、地上28階の大規模タワーマンションが誕生し、総戸数は400戸を超える予定。低層階には商業施設が入り、さらなるにぎわいの中心となることが期待されます。
一方、東口から南に約400m先では、『川口本町4丁目9番地区第一種市街地再開発事業』が2022年からスタートします。竣工は2025年予定。約220戸の分譲マンションと商業施設などで構成される、地下1階、地上30階の複合ビルが誕生し、新たな街の顔となりそうです。
行政面では、川口市は厚生労働省の『子育て支援総合推進モデル』の指定を受けています。2015年に開始した『子ども・子育て支援新制度』によって保育園の拡充を進めてきており、ファミリーにとって心強い街に。
また、市独自の取り組みとして、『前川第6公園』『南平児童交通公園』『新郷東部公園』の3つの公園に、ベイゴマ・こま・けん玉・竹馬などを使った遊びを教える専門スタッフ、プレイリーダーを配置するなど、ユニークな取り組みを続けています。
川口の家賃相場は駅徒歩10分以内、築年数10年以内の賃貸マンションで、ワンルームは7.6万円、 1Kは8.2万円、1LDKでは12.25万円、2LDKでは15.45万円となっています。
賃貸アパートで築年数を問わないならもう少し相場が下がり、ワンルームが6万円、1Kが6.4万円、1LDKで10.58万円になります。
ワンルーム | 1K | 1LDK | 2LDK | 3LDK |
---|---|---|---|---|
7.6万 | 8.2万 | 12.25万 | 15.45万 | 21.8万 |
都心への交通アクセスに優れながら、駅徒歩10分以内に暮らしても手ごろな家賃相場が川口の魅力です。駅周辺にはたくさんの高層マンションが立ち並びながらも、無機的な印象は受けず、鋳物アートや彫刻が映える文化・芸術的な香りの住環境が広がります。
再開発が進み商業エリアが広がる東口に対し、西口は閑静な住宅地として発展し、住宅供給数も豊富。地価は総じて西口の方が安い傾向にあります。西口駅前のタワーマンションからは川口西公園(リリアパーク)の緑を望めたり、春には線路沿いの桜を楽しめるなど、緑豊かな環境が特徴的です。
駅前には美しく機能的な街並みが広がり、ベッドタウンとしてどんどん進化を続ける川口。商業施設のにぎわいと、閑静な住環境のバランスの良さが、エリアの大きな魅力となっています。駅徒歩圏内にある大小さまざまな公園や、荒川沿いの自然環境、保育施設の充実は、ファミリーののびやかな暮らしをしっかりとサポート。大規模な再開発によって、衣・食・住を満たす総合的な住みやすさの向上が期待できそうです。
JR京浜東北線で都心に直通。埼玉高速鉄道を含めて2路線2駅が使える
東京都と隣り合いながらも、住宅価格は都内に比べてリーズナブル
大型ショッピングモールが相次ぎ誕生し、買い物に便利な環境が整う
駅東側では2つの再開発事業が進み、さらなる発展が期待できる
鋳物の町として古くから栄え、地元の歴史ある商店街も健在
駅前すぐに大規模公園が広がるなど、自然を感じながら暮らせる
【調査対象物件】賃貸マンション/駅徒歩10分以内、築年数10年以内、賃貸アパート/駅徒歩10分以内、築年数の設定なし(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【データ抽出期間】2020/11~2021/1
【家賃の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む月額賃料から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している