昨年の5位から一つランクアップしたのが北摂の人気エリア「千里中央」(豊中市)だ。日本最初のニュータウン「千里ニュータウン」の玄関口として知られるこの駅も、近年は大規模な再開発が進み、街の様子も大きく変わり始めている。
50年以上前のまちびらき当初から計画的に住宅開発が進められたエリアだけに、街としてのポテンシャルは非常に高い。「千里中央」は北大阪急行の始発駅で、「新大阪」、「梅田」、「なんば」、「天王寺」と大阪の主要ターミナルを南北に縦貫する大動脈・地下鉄御堂筋線との直通運転も行っている。千里中央駅ではホームドアの設置工事とともに、北大阪急行延伸工事が進められており、「新箕面(仮称)」までが2020年に開業する予定だ。
また、千里中央は郊外部を環状に結ぶ大阪モノレールとの乗換駅でもあり、千里中央から新大阪へは13分、モノレールを使えば大阪空港へ12分と出張にも便利だ。大阪モノレールは終点・門真市駅からの延伸計画もある。
道路網は東西に中国自動車道と中央環状線(一般道)が通じている一方、南北には新御堂筋と箕面グリーンロードが貫いている。2018年度に開通予定の新名神高速道路とは箕面ICで接続されるため、関西一円だけでなく中国道や山陽道方面へのアクセスも大きく改善されるだろう。
駅の周辺では「よみうり文化センター」の再整備事業が進められており、商業施設「SENRITOよみうり」のショッピングモールや専門店を含むII期ゾーンが2017年4月にオープンし、にぎわいをみせている。再開発では52階建てのタワーマンションの建設工事が進行中で、全体の完成は2019年春の予定だ。
このほか、駅には大規模ショッピングモール「せんちゅうパル」や、「阪急百貨店」、「ヤマダ電機」なども近接。日常的なショッピングは駅周辺で足りるだろう。また、周辺では再開発も進んでおり、タワーマンションや、図書館など豊中市の文化施設が整備されているほか、ライフサイエンス系のオフィス、医療・福祉施設の整備も進んでいる。また、大阪モノレールで2駅の場所には大規模複合施設「EXPOCITY」が2015年にオープンし、広域からの集客が続いている。
一方で、駅から10分ほど歩けば古くからの団地やマンション群、一戸建ての住宅地が広がる。千里ニュータウンでは、古い団地の建て替えが進んでおり、分譲マンションへと姿を変えている物件も多い。10年前と比べても駅周辺の風景は大きく変わっている。
家賃相場について見ると、賃貸マンションでは1K・1DKで平均4万8000円、1LDK・2K・2DKは6.5万円、2LDK・3K・3DKは8.1万円。また、新築分譲マンションの購入価格は、3740万円~、中古マンションは480万円~となっている。(SUUMO掲載情報より抜粋、2017年7月9日時点)
EXPOCITYのオープンによって、ますます注目度が高まっている千里中央。これからも、北摂の中心駅として一層求心力が強まりそうな街だ。
千里中央は、地下鉄御堂筋線との直通運転や大阪モノレールへの乗り換えができたりと交通の便が良い
駅周辺にはショッピングモールやアミューズメント施設があり、家族連れにもおすすめ
再開発が進んでおり、交通・施設ともにさらに便利になる予定