リビング・ダイニングのレイアウトを住宅デザイナーに聞く! おしゃれ&収納上手に

住まいの中心となるLDK(リビング・ダイニング・キッチン)。家具のセレクトや配置次第で、いかようにもアレンジすることができます。ただし、ほっておくとモノが散乱したり、ごちゃついてまとまりがなくなったりしてしまうもの。そこで、住宅デザイナーで、『最高にハッピーな間取り』の著者・タブチキヨシさんに、暮らしやすいLDKにするコツ、具体的な間取りのデザインを教えてもらいました。

暮らしやすい間取りデザインのキーワードは「シンプル&楽ちん」

まず、タブチさんが教えてくれたのは、【シンプルな暮らし】と【楽ちんに暮らせる】を両立させるLDKにするということ。それぞれの工夫ポイントは次のとおり。

シンプルな暮らしを実現するための<ゴールデンゾーンの活用>

「人には最も目につきやすいエリア『ゴールデンゾーン』があり、LDKだと床から1m20cmの高さが、それにあたります。そのため、ゴールデンゾーンに背の高い家具を配置してしまったりすると圧迫感が出てしまいます。裏を返すと、1m20cmより上には空白があれば、開放感のある空間に見えるということ。ゴールデンゾーンには生活感がでる書類や箱といったモノを置かないことです。代わりに絵やオブジェ、植物などのアイテムを飾るとおしゃれな雰囲気を演出できます」(タブチさん、以下同)

LDKに置く収納家具は、引き出し付きのローチェストなど横に広がるものでゆとりある空間に。チェストの上には小物を置いておしゃれに見せる

楽に暮らすための<グルーピング>

「モノをどこにどう配置するかを考えるときには、サイズや使うタイミングが同じものをまとめて配置するグルーピングが大切になります。例えば、テレビ周辺のゾーン。テレビ台にテレビを置いているだけで、収納としてあまり機能していないなら、思い切って壁掛けテレビにするとスペースが空いて、ゆとりが生まれます。あとは、日用雑貨関連をどこに置くかも重要。せっかく整理しても自分が使いやすいゾーンに収納できていないと結果的に『リバウンド』して、LDKにモノがたまってしまい、ストレスになります。また、LDKは食卓・キッチン・くつろぎスペースの3つの役割を含んでいる空間です。そのため、仕切りをうまく設けられずに、くつろぎスペースが侵食されてしまいがちです。そこで、ソファでゾーンを分ける、壁の色を変えるなど、動線や視覚で自然にグルーピングをすることで、役割のメリハリをつけられます」

ダイニングとリビングをソファで仕切り、それぞれのスペースで必要な小物や雑貨を明確にグルーピングする

お悩み&タイプ別「12畳」「20畳」の間取りデザイン

では、具体的にどのようにデザインすると、より暮らしやすいLDKになるのでしょうか。分かりやすいように2つの家庭の現状とお悩みをもとに、タブチさんによる暮らしやすいリビング・ダイニングのレイアウト例を見ていきましょう。

【LDK/12畳】
独身女性・A子さん(30歳)
平日は10時から19時まで勤務、家に帰れば寝るだけの生活を送っている。家に仕事を持ち帰ることもあり、リビングに資料が散乱してしまうことも。休日は、読書や映画を観てくつろぐインドア派。リラックススペースも欲しいが、現状はダイニングテーブルで過ごす時間が長い。時々、仲のいい友人3人で飲み会をしている。

<LDKのここが悩み>
「LDKにワークスペースがなく空間にメリハリがない」
・収納スペースに乏しくごちゃついてしまう
・居心地の良さを感じられない
・食べるスペースと仕事をするスペースが同じ
・適した家具を選べない、取捨選択ができない

<タブチさんによるアンサー>

「レイアウトを練る前提として、『家という箱でどんな作業をしているのか』の仕分けからはじめましょう。A子さんの場合、次の4つの作業をしていると考えます。

(1)生活 
(2)仕事 
(3)一人の休日 
(4)友達との休日

この4つの作業にひもづけていくように、レイアウトにて“ゾーン”でくくることをお勧めいたします。キッチンは『(1)生活』以外に活用できないので、そのままに。あとはダイニングとリビングをどうするかです。A子さんは独身とのことなので、ダイニングに椅子を2つ置いて、ダイニングテーブルを『(1)生活』『(2)仕事』 のそれぞれ別の用途に合わせて使い分けるといいかもしれません。
リビングは、『(3)一人の休日』『(4)友達との休日』のために、自分にとって癒やしになるような心地よさを重視した家具、好きな本や絵を飾れる収納計画を優先すると良いでしょう」

(A子さんの部屋イメージ1)ダイニングテーブルに椅子を2つ置き、1つはご飯を食べたり化粧をしたりといった生活用、もう1つはパソコン作業などの仕事用と座る場所で作業内容を分ける
(A子さんの部屋イメージ2)リビングは自分の好きなものに囲まれた癒やしの空間に

【LDK/20畳】
ファミリー・Bさん一家
夫(35歳)、妻(32歳)、子ども(4歳)
共働きで、平日はほぼ掃除や洗濯などをする時間が取れない。休日には家で子どもと遊ぶことが多いけれども、おもちゃが散らばったり、家事がはかどらなかったりする。自由な時間をもちたいと思っている。

<LDKのここが悩み>
「スペースにゆとりはあるものの、生活感にあふれてしまって、わが家なのにくつろげない」
・空間が一体化してしまう
・子どものものが散らばり整理しにくい
・掃除がしにくい
・ソファ前のテーブルはあまり使っていないが、何となく置いてある
・可もなく不可もないレイアウトなので、できればもう少しおしゃれにイメチェンしたい
・ベランダから取り込んだ洗濯物が窓辺にたまりがち

<タブチさんによるアンサー>

「Bさん一家についても、A子さんと同じようにLDKの生活を細分化したいと思います。

(1)生活 
(2)子どもがおもちゃを出して遊ぶ 
(3)洗濯物を片付ける 
(4)くつろぐ

この4つに仕分けして、ゾーンとしての役割を考えていきましょう。
ダイニングスペースは上記のA子さんの家とは違い、しっかりとご飯を食べるゾーンとしての役割をもたせます。残りのリビングという空間で、『(2)子どもがおもちゃを出して遊ぶ』『(3)洗濯物を片付ける』『「(4)くつろぐ」という役割を果たさなければなりません。LDKで(2)から(4)の役割を網羅するためには、以下の工夫をする必要があります。

『ダイニングテーブルは少し大きめなもので、かつテーブルの高さを若干下げる』『ダイニングチェアではなくダイニングソファを採用する』。このように整えて、ダイニングゾーンで『(1)生活(特に食事)』と『(4)くつろぐ』という行為を両立させてみてはいかがでしょうか。また、ダイニングソファからテレビを見えるように配置して、リビングのテレビはなくし、リビングソファもリビングテーブルも使わない。そうすることでリビングは余計な家具を置く必要がなく、スペースを確保できます」

(Bさん家イメージ1)写真のようなダイニングソファーを採用し、テーブルは大きめのものに
(Bさん家イメージ2)リビングには潔く何も置かないことで、「(2)子どもがおもちゃを出して遊ぶ」「(3)洗濯物を片づける」スペースとしてゆとりが出る。リビングで「子どもの服を収納」「子どもの着替え」も行うことができれば、すっきりとしてルン♪」

LDKというスペースで何をしたいのかを整理して、それに付随させるようにゾーンに分けていくことが、暮らしやすレイアウトをかなえるうえでのポイントになるようです。いつの間にか散らかってしまう、何となく片づけにくいというお悩みを解決するためには、まず自分自身や家族のライフスタイルを見つめなおすことからはじめましょう。

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取材・文/末吉陽子(やじろべえ) 写真提供/(株)attract style
公開日 2018年10月09日
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