増築にかかる費用相場はいくら?ケース別にみる増築工事の相場と注意点

どんな増築をするかによって大違い? ケース別にみる増築工事の費用

家族構成やライフスタイルの変化に合わせて家の増築を検討したいが、費用はいくらかかるのか。ネットやチラシで調べてみても、さまざまな施工事例が書かれていて、自分の家の場合いくらかかるのか分かりにくい。そもそも、どんな増築工事ができる? どれくらい時間がかかる? どれくらい、何に費用が必要? 増築リフォームを検討するにあたって気になることを、リフォーム会社の東京ガスリノベーション リヴィングモア東京西の宇佐美店長に話をうかがった。

ケース別 増築リフォームにかかる費用の目安

家の増築で必要になる費用は主に増築する部分の材料費と工事費。しかし場合によっては、増築部分だけでなく母屋のほうにも工事が必要になることがある。その理由を、費用の内訳から説明しよう。

費用の内訳としては主に3つ。

材料費

増築部分の柱や梁(はり)などの構造材や内装材など。

工事費

大工工事や電気工事、水道工事など。

確認申請の費用

法律で定められている範囲内で増築されたことを申請し、行政に確認してもらうための費用。ただし防火地域・準防火地域以外の地域で10m2未満の増築の場合、法律で定められている範囲内であれば建築申請は不要だ。費用の目安は、行政への事務手続きのみであれば約30万円、手続きに要する時間は、スムーズに進めば約1カ月。

上記の「法律で定められている範囲内」とは、地域ごとに決められている「建ぺい率」や「容積率」「高さ制限」などのこと。

また、地域によっては景観ガイドラインや町内規定などによって建物の色や高さ、窓の位置(プライバシー保護のため隣家と窓を向き合わせてはならないなど)を制限している場合もある。

建ぺい率など法律的なことはリフォーム会社のほうでも調べてくれるが、町内規定などはあらかじめ施主が確認しておいたほうがいい。

さらに現行の耐震基準にも対応しなければならない。ここで注意したいのが、それには母屋も含まれることだ。
「例えば母屋を建てたのが昭和40年代の場合、現行の耐震基準には恐らく対応していないでしょう。その場合は増築部分だけでなく、母屋を含めた家全体を現行の耐震基準に対応する工事(耐震工事)をする必要があります」(宇佐美さん)

母屋も耐震工事をするとなれば、大掛かりな工事になるので、仮住まいの費用(引越し費用も含む)も必要になるだろう。このように、増築するといっても内容次第では思いのほか費用と時間がかかることも。

以上のことを踏まえて、リフォーム費用の実例を見ていこう。(※以下はいずれも、増築部分にかかった費用のみを算出)

ケース1:1階部分を増築リフォーム

1階に、9.9m2の洋室を1部屋増築

イラスト
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【施工費用例】工事費込み 約157万円
設備・建材費:約21万円 工事費:約136万円
設備・建材費/フローリング材、サッシ、建材、断熱材 
工事費/解体撤去処分、仮設・内装・電気・基礎・木工事、防水工事、外壁工事、設置費など 
種別/一戸建て リフォーム(増築部分のみ)面積9.9m2 
設計・施工/東京ガスリノベーション(以下の事例も同様)

1階に、9.9m2の洋室を1部屋増築。増築に伴い、窓も1カ所新設している。増築した部屋の真上は、ルーフバルコニーとして仕上げた。

ケース2:1-2階部分を増築リフォーム

1階に4.95m2のリビング、2階に4.95m2の和室を増築し、バルコニーを拡張

イラスト
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【施工費用例】工事費込み 約268万円
設備・建材費:約60万円 工事費:約208万円
設備・建材費/フローリング材、サッシ、建材、断熱材、バルコニー 
工事費/解体撤去処分、仮設・内装・電気・基礎・木工事、屋根工事、外壁工事、塗装工事、バルコニー設置など 
種別/一戸建て リフォーム(増築部分のみ)面積9.9m2

1階と2階部分をそれぞれ4.95m2増築して部屋を設け、増築に伴いバルコニーも拡張。増築した部屋にはそれぞれ窓も新設した。

ケース3:ベランダのみの増築リフォーム

5.76m2だったベランダを8.19m2に拡張

【施工費用例】工事費込み 約75万円
設備・建材費:約37万円 工事費:約38万円
設備・建材費/アルミ製バルコニー 工事費/解体撤去処分、仮設・基礎補強工事、設置費など 
種別/一戸建て リフォーム(増築部分のみ)面積8.19m2

2階にあった既存のアルミ製ベランダを撤去し、代わりに間口いっぱいに奥行き1mのアルミ製ベランダを設置した。

増築リフォームで、注意が必要なケース

法律上の注意点のほかに、下記のような増築リフォームをする場合は注意が必要だ。

増築部分に水まわり設備を備える場合

親世帯の家に子世帯が同居するために、子世帯用のキッチンを備えた2階部分を増築するとか、親の介護のために増築する際、ちょっとした洗い場を設けたいなど、増築部分に水まわり設備を備えたいという人もいるだろう。

水まわり設備を備える際に注意したいのは、既存の水まわりからあまり離れないようにすることだ。

「排水するためにはある程度の傾斜角度が必要ですが、既存の配水管から離れるほど傾斜が緩くなり、流れにくくなります。そのため既存の配水管から離れた場所に増築して水まわりを備えようとしても、難しいケースが多いのです」(宇佐美さん)

母屋の検査済証を紛失した場合

検査済証とはその家が建築基準法に適合しているかを検査して合格したという証明書のこと。「古い家では検査済証がないというケースが結構あります」(宇佐美さん)しかし増築で確認申請を行う際にはこの検査済証が必要になる。

「検査済証がない場合、まず母屋の確認申請を行う必要があります。例えば過去に行った増改築リフォームで違法建築になっていた場合、まずその違法部分を修理しないと母屋の建築申請が通りません」(宇佐美さん)

母屋の建築申請が通って検査済証をもらってから、ようやく増築の確認申請を行い、増築工事を行うことができる。このように母屋の検査済証がないと思わぬ二度手間とお金がかかることがある。

二世帯で同居するために増築リフォームする場合

親の住んでいる家に子世帯が同居する場合、部屋数が足りなくて増築を検討する人もいるだろう。その場合、なるべく早めにリフォーム会社に相談したほうがいい。なぜなら「両親と子世帯の夫妻、最大4名の意見をすり合わせて間取りを決めるのは、想像以上に時間がかかるからです」

例えば親世帯と子世帯では生活のリズムが違う。お互いが迷惑をかけずに暮らすには、寝室の位置やキッチンなどの水まわり設備の位置、そもそも水まわりはすべて共有するのか、それともキッチンだけ分けるのか等々。

「二世帯住宅のプランニングにはたいてい1年かかります。なかには2年かけてプランニングしたご家族もいらっしゃいます」(宇佐美さん)

増築か間取り変更のリフォーム、どちらがいいか検討しよう

増築の規模によっては基礎、柱、梁、窓、外壁、屋根、建具、電気……と、ちょっとした小さな家を新たに建てるような工事になることもある。そのうえ母屋の耐震工事が必要になれば思いのほか時間と費用がかかり、場合によってはローコスト住宅に建て直す費用とあまり差がない、なんてこともあり得る。

とはいえ、それで増築を諦めるのはまだ早い。そもそも増築を検討するのは、スペースが不足していると感じるからだろうが、間取りの工夫でそれを解決できたりもする。例えば廊下部分を居室に取り込むことでスペースを広げたり、従来あまり使っていないスペースを別の用途に活用したり……。
そうしたアイデアを豊富にもっているリフォーム会社に相談すると、費用を安く抑えられ、快適に暮らすことができるリフォームを提案してもらえる場合もある。増築したいなと思ったら、まず「どんな暮らしをかなえたいか」ということからリフォーム会社に相談すると、予算に応じた解決策を見つけやすくなるだろう。

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取材協力先/東京ガスリノベーション(株) 取材・文/籠島康弘 イラスト/杉崎アチャ 
公開日 2017年10月16日
最終更新日 2020年08月12日
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