リフォームするなら知っておきたい補助金・減税制度まとめ 2018年度版

リフォームを支援する制度があることをご存じですか? 国や地方公共団体など、リフォームの際に活用できるさまざまな補助金、減税制度があります。例えば、耐震・バリアフリー・省エネ・同居対応・長期優良住宅化のためのリフォームなどがその対象となります。今回は、その中でも特に国の支援にフォーカスし、どんな制度があるのか、実際に活用するために何を準備すればいいのか、その流れやポイントをまとめます。

なぜ国がリフォームを支援しているの?

国交省は、住宅生活の指針を時代の変化に合わせて掲げています。2016年に閣議決定した「住生活基本計画」は、中長期的な観点から国民の住生活に関する安定の確保と向上の促進を目指したもの。その中でも新たに建てられる住宅においては、その住宅の価値が適切な維持管理やリフォームによって下がることなく資産として次の世代に承継されていくこと。そして、「住宅ストック」と呼ばれる既存住宅においては、耐震性や省エネ性など一定の性能水準を充たさない住宅を、建替えやリフォームを通じて「安全で質の高い住宅ストック」に変えていくこと。日本では、20~30年で家を建て替えるケースがあり、スクラップ&ビルドを繰り返してきました。優良な住宅が増えることで、家の建築費用を節約でき、住居費の支出を減らすためには、住宅の維持管理が重要になってきます。
その考えを基に、支援制度がつくられていますので支援制度の対象になるのは「国の方針に基づいた“性能向上”のためのリフォーム工事」。ごく一部例外はありますが、外観などを“キレイにする”リフォームは基本的に減税や補助金など支援の対象外となります。
※耐震性・省エネルギー性・劣化対策・維持管理や更新の容易性・高齢者対策・可変性などが住宅の性能を表す項目

リフォームにはさまざまな支援制度がありますが、今回は国による補助金・減税の制度を主にご紹介します。より身近な地方公共団体の支援制度についても、この記事の最後に触れていますので確認してみてください。

2018年度版 国の「補助金制度」について

それでは、ここから国による「補助金制度」について見ていきましょう。

補助金制度は、リフォームを行うにあたり、その工事費用の一部を支給してくれるというもの。注意点は、活用できる事業者が限られていたり、適用要件が厳しかったりするため、事前準備・確認をしっかり行わなければいけないことです。やってもらうべきことをすべて把握する、というのは現実的に難しいので、安心して任せられる事業者探しが大切になります。

また、補助金制度は基本的に事業者向けの支援制度であることから、実際にリフォームする際に「こういう支援制度があるから、もっと費用を抑えられませんか?」と相談するために知っておくと安心です。

なお、補助金は年度の予算がなくなった段階で締め切られてしまう点に注意してください。大規模な工事では、間取りや仕様の確定に時間がかかる、リフォーム会社の都合によりすぐ施工できない、といったケースもあるので早めのご検討をおすすめします。それでは、最新の補助金制度を紹介しましょう。

リフォームに活用できる主な補助金制度

長期優良住宅化リフォーム推進事業

<主な対象工事内容>
劣化対策、耐震性(新耐震基準適合等)、省エネルギー性、維持管理・更新の容易性、高齢者対策(共同住宅)、可変性(共同住宅)、三世代同居対応

<補助限度額>
評価基準型:100万円/戸(三世代同居対応の場合は150万円/戸)
認定長期優良住宅型:200万円/戸(三世代同居対応の場合は250万円/戸)
高度省エネルギー型:250万円/戸(三世代同居対応の場合は300万円/戸)
管轄:国土交通省

ZEH化による住宅における低炭素化促進事業

<主な対象工事内容>
ZEHを新築または改修し、ZEH化などにより低炭素化となる工事

<補助限度額>
70万円/戸 など
管轄:環境省

高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業

<主な対象工事内容>
高性能建材の導入による断熱

<補助限度額>
120万円/戸(戸建住宅)、15万円(集合住宅) など
管轄:環境省

燃料電池の利用拡大に向けたエネファーム等導入支援事業費補助金

<主な対象工事内容>
一般家庭におけるエネファーム(家庭用燃料電池)の導入

<補助限度額>
6万円(PEFC:固体高分子形)、12万円(SOFC:固体酸化物形) など
管轄:経済産業省

介護保険における住宅改修

<主な対象工事内容>
自宅に手すりを取り付ける等の住宅改修

<補助限度額>
支給限度基準額20万円の9割である18万円(要支援、要介護区分に関わらず定額)
管轄:厚生労働省

<参照>一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会

2018年度版 国の「減税制度」について

減税制度は、補助金制度のように現金が支給されるわけではありませんが、代わりに各種税金の控除が行われるというもの。比較的数が多い上に併用ができ、適用要件もハードルの低いものが多い消費者向けの支援制度です。ただし、確定申告時に手続きが必要になるので要注意。条件付きですが、一部には翌年申告が可能なものもあります。手続きに必要な証明書は、建築士などに発行してもらいましょう。

とはいえ、実際にどの制度が利用できるかはリフォームの内容によって異なるため、事前にリフォーム業者へ相談しておくと安心です。それでは、最新の減税制度をまとめて紹介します。

減税の優遇措置は、大きく「所得税」「固定資産税」「贈与税」「登録免許税」「不動産取得税」に分けられます。このうち、申請が多い「所得税」と「固定資産税」の減税制度を見ていきましょう。

●所得税の控除
「投資型減税」「ローン型減税」「住宅ローン減税」があり、税務署への確定申告手続きで控除が受けられます。リフォームの種類によって、それぞれリフォームローン要件や控除期間が異なります。また、それぞれの税制によって対象となる工事内容や住宅、工事費などの要件が異なるため必ず確認しましょう。

<参照>一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会
※詳細はこちらでご確認ください

※2018年12月14日に2019年度与党税制改正大綱が発表され、住宅ローン減税の期間が10年間から13年間に延長の支援策が盛り込まれました。詳しくはこちら

●固定資産税
耐震・バリアフリー・省エネ・長期優良住宅化など、それぞれの税制によって対象となる工事内容や住宅、工事費などの要件が異なるため必ず確認しましょう。

固定資産税の減税

※減額期間はすべて、「1年度分(工事完了年の翌年度分)」

当該家屋に係る固定資産税額の1/2を軽減するもの

耐震リフォーム ※1戸当たり家屋面積120m2相当分まで
同じ年でのバリアフリーリフォーム、省エネリフォームによる固定資産税の減額と併用は不可。特に重要な避難路として自治体が指定する道路の沿道にある住宅の耐震改修は減税の期間が2年度分となる
工事完了期間:平成18年1月~平成32年3月31日

当該家屋に係る固定資産税額の1/3を軽減するもの

バリアフリーリフォーム ※1戸当たり家屋面積100m2相当分まで
同じ年での省エネリフォームの固定資産税の減額と併用が可能
工事完了期間:平成19年4月~平成32年3月31日

省エネリフォーム ※1戸当たり家屋面積120m2相当分まで
所得税の控除とは違い、全居室のすべての窓の改修を要件とはしていない。同じ年でのバリアフリーリフォームの固定資産税の減額と併用が可能
工事完了期間:平成20年4月~平成32年3月31日

当該家屋に係る固定資産税額の2/3を軽減するもの

長期優良住宅化リフォーム ※1戸当たり家屋面積120m2相当分まで
特に重要な避難路として自治体が指定する道路の沿道にある住宅の耐震改修を行い、増改築による長期優良住宅の認定を受けた場合、工事完了の翌年度分が2/3、翌々年度分が1/2軽減となる
工事完了期間:平成29年4月~平成32年3月31日

<参照>一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会

リフォームの種類別で見ると、バリアフリーは需要が高い上に要件をクリアしやすいことから、減税制度の利用傾向が高めといえます。また、住宅ローン減税については控除額が大きいのが特徴です。

さらに、各減税制度は組み合わせることでよりお得になります。組み合わせの可否については、下記の表でチェックしてみてください。

※画像の拡大はこちら
<参照>一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会
※詳細はこちらでご確認ください

このように、国ではリフォームを行ううえでさまざまな支援を用意しています。併用の可否や、補助金が戻ってくる時期などはケースによって異なるので、リフォーム内容に応じて事前に調べておくと良いでしょう。

準備から見積依頼、工事、工事後の引渡しやメンテナンスなど、流れに沿ってやるべきことや気を付けるべきポイントについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

減税制度と補助金を組み合わせてよりお得に!

それではここで、減税制度と補助金制度を併用する場合の例をご紹介しましょう。

事例1:バリアフリーリフォーム

リフォームによるバリアフリー化は比較的ハードルが低く、通路などの拡幅、階段の勾配の緩和、浴室改良、便所改良、手すりの取り付け、段差の解消、出入り口の戸の改良、滑りにくい床材料への取り替えのいずれかに該当すれば、所得税の控除と固定資産税の減税を受けられます。この中でも手すりの取り付けは、特に手軽かつ実用性が高いといえるでしょう。

さらに、介護保険にもとづく住宅改修費の支給が併用できるのもポイントです。介護保険では、要支援および要介護の認定を受けた方が、段差の解消や手すりの設置といった一定の住宅改修を行う場合、20万円まで(1割または2割自己負担)支給してくれます。これらを組み合わせることで、予算を抑えたリフォームが可能となります。

事例2:長期優良住宅化リフォーム

長期優良住宅化は、劣化対策、耐震性、維持管理・更新の容易性、可変性(共同住宅・長屋)、バリアフリー性(共同住宅など)、省エネルギー性、居住環境、住戸面積、維持保全計画など、複数の認定基準を満たす必要があります。また、認定後も維持保全計画に従って定期的な点検・調査・修繕・改良が求められるため、ハードルは高めといえるでしょう。

しかし、リフォームにかかる費用が高いだけに、減税制度や補助金の金額も大きいのが特徴です。工事内容によっても異なりますが、例えば減税制度では所得税の住宅ローン型減税が控除率2.0%(限度額250万円)、所得税の投資型減税が標準的な工事費用相当額の10%、固定資産税が3分の2(1年間)。そのほか、長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助金として工事費用の3分の1(限度額200万円/戸)、住宅ローンの金利引き下げや地震保険料の割引などの併用もできます。

ただし、長期優良住宅化のリフォームは登録事業者しか請け負えないという点に注意してください。

地方公共団体の支援も活用しよう!

本記事では国によるリフォーム支援制度を中心に紹介してきましたが、そのほか市区町村単位でも各種支援制度を実施しています。国の制度と比べると手続きが簡単なものが多いことに加えて、補助金なので消費者にメリットが大きく、併用も可能です。住宅リフォーム推進協議会では「地方公共団体における住宅リフォームに関する支援制度検索サイト」を提供しているので、ぜひ利用してみてください。

そのほか、リフォームに対する支援とは異なりますが、国土交通省が実施している「すまい給付金」もお得な制度です。これは、住宅購入時に引き渡しから1年3カ月以内に申請すると、収入に応じて最大30万円が受け取れるというもの。住宅ローンもしくは50歳以上で現金購入した方を対象としており、住宅ローン減税との併用も可能です。

このように、リフォームを行う際にはさまざまな補助金や減税制度が利用できます。リフォーム支援を受ける際、特に重要なのが事前準備です。どのようなリフォームを行いたいのか、今の住宅の性能はどの程度でどの制度なら活用できそうか。本記事を参考にして、よりお得なリフォームを目指しましょう。

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取材・文/アウル
公開日 2018年04月26日
最終更新日 2019年03月22日
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