マンションを買うメリットはある?お金・プラン・立地など将来、売るつもりで買うときのチェックポイント44

最終更新日 2022年09月27日
マンションを買うメリットはある?お金・プラン・立地など将来、売るつもりで買うときのチェックポイント44

ローンを借りてマンションを買うべきか、買うよりも賃貸を借りるほうがトクなのか、買うならどんなことに注意すればいいのか。これからの住まいについて考えると、いろいろ迷ってしまいます。マンション購入の結果、買ったよかったと、そのメリットに満足できるか、デメリットのほうが多かったと後悔するかは、買うタイミングや物件選びになどさまざまなことに左右されます。無理の無い資金計画で購入し、快適に暮らせて、将来、売ったり貸したりすることになってもスムーズ。そんなメリットの多い新築マンション選びのための主なチェックポイントを紹介します。

記事の目次
  1. 1. [お金のこと]無理なく買える値段はいくら?諸費用や頭金、ローンのことを知っておこう
  2.  Lマンションを買うための総費用を知っておく
  3.  L主な諸費用を知っておく
  4.  Lローンは借りられる金額ではなく返せる金額を借りる
  5.  L年齢によって返済期間の選び方のポイントは違ってくる
  6.  L自分の購入可能額をネットでシミュレーション
  7. 2. [プランのこと]マンションのタイプや間取りで住み心地は違ってくる
  8.  Lマンションの規模による特徴を知っておく
  9.  L必要な広さや部屋数、設備は、将来の暮らし方も考えて選びたい
  10. 3. [エリアや立地のこと]買うならどこがいいかは、通勤や通学、将来のことを考える
  11.  L住みたい街や路線以外も視野に入れる
  12.  L立地で異なる利便性や環境。物件選びの優先順位を考えておく
  13. 4. [モデルルームのこと]値段の相場や最近の設備の傾向をモデルルームでチェック
  14.  L間取図ではわからないことを確認
  15.  L後悔しないモデルルーム見学のポイント
  16. 5. [万が一のこと]浸水や地震など災害への備えも重要
  17.  L災害など万が一のことも考えて立地や路線を選ぶ
  18.  L地震や停電に備える準備はあるか
  19.  Lセキュリティ対策も確認しておく
  20. 6. [将来のこと]住み替えの可能性があるなら立地の良さを重視する
  21.  L永住する予定でも、売却の可能性を考えておく
  22.  L立地はもちろん、エリアの特性に合った間取りも重要

[お金のこと]無理なく買える値段はいくら?諸費用や頭金、ローンのことを知っておこう

マンションを買うための総費用を知っておく

新築マンションを買うとき、物件広告などに掲載されている価格以上にお金が必要になります。家の購入には、住宅ローンの手数料や税金など、さまざまな「諸費用」がかかるからです。諸費用の金額は物件価格や住宅ローンの借り方などによって異なりますが、新築マンションの場合の目安は「物件価格の3~5%」。5000万円の新築マンションなら諸費用の目安は150万~250万円ですから、物件価格と合わせて5150万~5250万円が総費用と考える必要があります。

マンションを買うときにかかる総費用の内訳をあらわした図
マンションの価格と諸費用の合計が総費用。マンションの価格はローン借入額と頭金でまかなうのが一般的。総費用のうち頭金と諸費用は自己資金で用意したい(図作成/SUUMO編集部)

主な諸費用を知っておく

住宅ローンを借りる際に必要な手数料やローン保証料、火災保険料、契約書に印紙を貼って納める印紙税など、さまざまな諸費用がかかります。諸費用も含めて借りられる住宅ローンもありますが、借入額が増えて返済負担が大きくなるのを避けるには、できるだけ現金で用意しておきたいもの。支払うタイミングや金額の目安は、モデルルーム見学の際に担当者に確認しておきましょう。

諸費用を支払うタイミング 主な諸費用と金額の目安
売買契約時 売買契約書にかかる印紙税:金額は契約書に記載された売買価格によって異なる。1000万円超5000万円以下は1万円※、5000万円超1億円以下は3万円
住宅ローン契約時

融資手数料:約3万~5万円、または融資額の2%程度

住宅ローン契約書にかかる印紙税:契約書に記載された融資額によって異なる。融資額1000万円超5000万円以下は2万円、5000万円超1億円以下は6万円

火災保険料:年間約3万円※補償内容や保険会社によって異なる

ローン保証料:融資額1000万円当たり、返済期間35年で20万円程度※2、金利0.2%上乗せで、毎月返済額といっしょに支払うタイプも※3

引き渡し時

登記費用:登録免許税と司法書士報酬を合わせて25万円程度

修繕積立基金:物件や専有面積によって異なる。数十万程度

管理組合準備金:物件や専有面積によって異なる。数万程度

※1 2022年3月31日までの軽減措置 ※2 保証料の目安はみずほ銀行のホームページで試算 ※3 【フラット35】やネット銀行では不要

ローンは借りられる金額ではなく返せる金額を借りる

いくらの住宅ローンを借りるかは、資金計画を考える際の最重要課題です。ローンの借入額は「物件価格ー頭金の額」。つまり、頭金にいくら出せるかが決まれば、借入額も決まるというわけです。住宅ローンは物件価格の100%を借りられることも多いため、頭金なしでもマンションを買うことは可能です。でも、借入額が多ければ返済負担は大きくなります。頭金が多いと有利な金利で借りられることもありますから、物件価格の1~2割程度の頭金は用意しておきたいものです。

住宅ローンの借り入れを考えるときに大切なのは、借りられる金額ではなく返せる金額を借りるということ。よく、ローンの年間返済額は税込年収の20~25%以内が無理のない返済というのを目にしますが、無理がないかどうかはその世帯次第です。

同じ年収でも、家族の人数、教育費にどれくらいかける予定か、車の有無などで支出は違ってきます。まずは、家計の収入と支出を明確にするため、短期間でもいいので家計簿をつけて、毎月の住宅ローン返済にまわせる金額の上限を出しておくことがおすすめです。

年齢によって返済期間の選び方のポイントは違ってくる

住宅ローンの毎月返済額は借入額、金利、返済期間などによって違ってきます。返済期間が長ければ長いほど毎月の返済額は少なくなります。下の表のように、4000万円を借りた場合、金利が同じ0.625%でも、返済期間35年は、返済期間25年よりも、毎月返済額や約4万円も少なくなります。

だからといって、仕事を退職して年金収入だけになったあとも返済が続くことになると家計が圧迫される可能性が大!返済期間は「35年ー退職までの年数」と考えるのが安心です。

なお、返済期間は35年、25年といった5年刻みでシミュレーションされていることが多いのですが、これは単にキリがいいから。多くの金融機関では1年単位で返済期間を選ぶことができます。

5000万円の新築マンションを借入額4000万円で購入。返済期間で返済額はどう違う?
返済期間 毎月返済額
変動金利0.625%の場合
毎月返済額
全期間固定金利1.5%の場合
35年 10万6507円 12万2473円
30年 12万2326円 13万8048円
25年 14万4995円 15万9974円
※元利均等返済、ボーナス返済なしの場合(カシオ高精度計算サイトで試算)

自分の購入可能額をネットでシミュレーション

用意できる頭金の金額や、無理のない毎月返済額、返済期間などから、自分が買えるマンションの値段を出すにはどうすればいいのでしょうか。最近は、銀行のホームページなどでもさまざまな試算ができますが、入力項目が少なく、手軽にシミュレーションできるのがSUUMOの住宅ローンシミュレーションです。毎月返済額、ボーナス返済額、頭金、返済期間、ローン金利の入力で購入可能額がわかります。結果はあくまでも目安ですが、資金計画を考えるときの参考にしてください。

住宅ローンシミュレーション

[お金のこと]チェックポイント
No, チェックポイント
購入したいマンションの値段はいくらか
おおまかな諸費用の金額
用意できる頭金の金額
毎月の住宅ローン返済に充てられる金額
退職までの年数から考える返済期間
SUUMOで試算した購入可能額

[プランのこと]マンションのタイプや間取りで住み心地は違ってくる

マンションの規模による特徴を知っておく

戸数の少ない小規模なマンション、数百戸がひとつの建物に入るタワーマンションなどの大規模マンションなど、マンションにはさまざまなタイプがあり、それぞれに特徴があります。ここでは50戸以下を小規模マンション、50戸超100戸以下を中規模マンション、100戸超を大規模マンションと仮定して特徴を紹介。自分のライフスタイルや好みに合うタイプはどれかを考えてみましょう。

・小規模マンション
50戸以下の小規模なマンションは、大規模なマンションに比べると管理組合での活動や防災訓練、エレベーターで乗り合わせるなど、居住者同士が自然に顔見知りになる機会が多いのが特徴。災害時の安否確認がとりやすい、停電しても低層マンションなら階段で上り下りしやすいなどの安心感があります。その一方で、共用施設が少なかったり、管理費や修繕積立金が割高になる点は要注意でしょう。

・中規模マンション
50超から100世帯が入居しているのが中規模マンション。小規模マンションに比べて管理費や修繕積立金が割安な傾向があるほか、供給量が多いため予算や部屋数、立地などの条件に合う物件を探しやすいのがメリットです。共用施設は物件によってさまざまですが、大規模物件に比べれば充実度は下がる傾向にあります。

・大規模マンション
20階建て以上のタワーマンションも含む大規模マンションの場合、多くの世帯でコストを分担するため、ラウンジやライブラリー、コワーキングスペースといった共用施設や、コンシェルジュによるフロントサービスなどが充実している物件が多くあります。タワーマンションなら採光や眺望の良さも魅力です。管理費や修繕積立金は、大規模なマンションほど割安な傾向にはありますが、グレードの高い物件やタワーマンションの場合は管理費、修繕積立金共に割高なケースもあるため、物件探しをする際には価格だけでなく、ランニングコストの確認も必須です。

マンションの戸数と住み心地の関係について詳しい記事はこちら
戸数の違いでマンションの住み心地はどう変わる?ベストなマンション選びのために知っておきたいこと

必要な広さや部屋数、設備は、将来の暮らし方も考えて選びたい

マンションの間取りは3LDKや4LDKといった数字とアルファベットで表記されてます。Lはリビング、Dはダイニング、Kはキッチン。数字はLDK以外の居室(部屋)の数を示します。3LDKと書かれていれば、LDKのほかに3部屋です。ですから、部屋が2つ必要なら2LDK以上のマンションを探すことになります。

ここで注意したいのが部屋の配置。部屋のひとつがLDKに隣接し、リビングと一体感がある間取りがよく見られます。この場合、LDKから独立した落ち着いた部屋が2つ必要なら、このタイプの2LDKでは使いにくくなります。間取りは部屋数だけでなく、間取図やモデルルームで配置を確認することが大切です。

近い将来のライフスタイルを考えておくことも必要。もうすぐ子どもたちが独立して、暮らす人数が少なくなる、数年後に子どもの誕生をイメージしているなど、家族構成やライフスタイルの変化があると、選んだ家が広過ぎて部屋があまる、手狭だし部屋数も足りないということに。現在だけでなく、数年後、十数年後の思い描きながら、必要な広さや部屋数を決めましょう。

また、わが家の暮らし方に必要な住宅設備(食洗機や浴室暖房乾燥機、床暖房など)や、共用設備・サービス(宅配ロッカーやコンシェルジュサービスなど)があるかもチェックしておくと、満足度の高い家選びにつながります。

タワーマンションの展望室からの眺望
居住者が利用できる展望室のほか、ラウンジやフィットネスルームなど、マンションの共用施設はさまざま。積極的に利用する人にとってはメリットが大きい(画像/PIXTA)
[プランのこと]チェックポイント
No, チェックポイント
好みのマンションの規模(小規模、中規模、大規模)
家族構成や暮らし方に合うマンションの間取り(1LDK~4LDK)
利用したい共用施設(宅配ロッカー、ラウンジ、フィットネスルームなど)
10 付いていてほしいサービス(コンシェルジュサービスなど)
11 標準仕様で付いていてほしい住戸の設備(ビルトイン食洗機、浴室暖房乾燥機、専用庭など)

[エリアや立地のこと]買うならどこがいいかは、通勤や通学、将来のことを考える

住みたい街や路線以外も視野に入れる

「今住んでいる街の周辺」「勤務先が近い」「親の家に近い」「分譲されているマンションの価格帯が安い」など、マンション探しでのエリア選び、街選びの理由は人それぞれです。住み慣れた街で探すのもいいですし、マンション購入をきっかけに住みたかった街に引っ越すのもいいでしょう。通勤や通学に便利な路線で探すことも大切です。でも、新築マンションの場合、希望するエリアや街でタイミングよくマンションが供給されるとは限りません。また、予算や広さなどが条件に合わないことも。もしも、希望に合う物件となかなか出会えなかったときは、物件探しのエリアや路線をずらしてみるのもおすすめです。

SUUMOの新築マンション検索サイトでは、通勤・通学先の最寄駅からの乗車時間を条件に検索して、広い範囲から物件を探すことができます。

SUUMOの新築マンション検索サイトの画面
SUUMOでは、通勤・通学先の最寄駅からの乗車時間を条件に物件探しができる(画像/SUUMO)

立地で異なる利便性や環境。物件選びの優先順位を考えておく

一般的に、利便性の高い急行が停まる最寄駅の物件、駅から徒歩5分以内などの駅近物件は価格が高めの各駅停車しか停まらない駅や駅から離れた立地の物件のほうが、割安で静かな環境が手に入ることも多くあります。

利便性を選ぶか、割安感や環境を選ぶか、同じエリアでも立地によってマンション特徴は違ってきます。将来、売ったり貸したりするなら利便性を重視したほうがよいでしょうし、予算第一なら利便性などは妥協するのも選択肢のひとつです。大切なのは、自分が何を重視するのか、優先順位を考えておくことです。

なお、普段利用する路線が事故などで不通になったとき、複数路線やバス路線が利用できると便利です。

[エリアや立地のこと]チェックポイント
No, チェックポイント
12 住みたいエリアや街
13 利用したい電車や地下鉄の路線
14 物件から通勤・通学先までの通いやすさや所要時間
15 物件から駅までの所要時間
16 駅からバス便は苦にならないか
17 駅や物件周辺に買い物施設、病院、銀行など必要な生活利便施設はあるか
18 駅や物件周辺の環境
駅近マンションのイメージ
駅近や駅直結のマンションは通勤や通学に便利。また、売りやすい、貸しやすいというメリットもある(画像/PIXTA)

[モデルルームのこと]値段の相場や最近の設備の傾向をモデルルームでチェック

間取図ではわからないことを確認

広告やSUUMOなどの物件情報サイト、住宅情報誌などで気になる新築マンションを見つけたら、購入するしないは別として、とにかくモデルルームを見学してみましょう。

マンションが建設中で、モデルルームが棟外にある場合、開発コンセプトや構造、外観全体がわかる模型などが展示されたコーナーが設けられていることが多く、マンション全体のことをイメージしやすくなっています。

完成前のマンションのモデルルームは、販売されるすべての間取りが用意されているわけではありません。しかし、実際に自分の目で確かめることで、間取図や写真ではわからないグレード感や空間の広さ、内装デザインの印象などを知ることができます。複数のモデルルームを見学することで、最近のキッチンやシステムバスにはどんな機能があるのか、エリアや立地、広さ、グレードによって異なる価格の相場感などがつかめてきます。建物が完成し、完成済みの住戸を見学できる場合は、購入を希望する住戸そのものだけでなく、エントランスから住戸までの雰囲気や窓からの眺望なども確認することができます。

なお、最近は見学を予約制にして、一度の大勢の見学者が重ならないよう配慮しているデベロッパーが多い傾向です。休日は見学希望者が多いですから、早めの申し込みがおすすめです。

後悔しないモデルルーム見学のポイント

モデルルーム見学で大切なのは、「そこでの暮らしをイメージする」「モデルルームと購入候補の住戸の違いを確認する」「住まいに求める条件の優先順位を整理してから見学する」ことです。ただ漠然と見ていたのでは、後日、記憶があいまいになったり、他のモデルルームの記憶と混ざってしまったりしますから、必ずカメラやメモで記録をとるようにしましょう。

新築マンションの場合、壁紙や床材、扉の色や、キッチンのグレード、キッチンの作業台の高さ、コンロの種類(IHか、ガスか)、間取り、収納スペースの棚の位置などを変更できる「オプション」が用意されているのが一般的。ただし、オプションは対応してもらえる期限が決まっていたり、無料のものと有料のものがあったりします。自分の好みでオプションを選びたい場合は、申し込みの期限や無料か有料かなどをモデルルーム見学の時点で確認しておくといいでしょう。

また、駐車場や駐輪場の台数、トランクルームの位置や広さ、ラウンジなど共用施設についてモデルルームの担当者にたずねておきましょう。

モデルルーム見学は、住戸内、共用施設、周辺環境など、細かく見ていくときりがないほどたくさんのチェックポイントがあります。下記に基本的な項目をリストアップしますので、参考にしてください。

[モデルルームのこと]チェックポイント
・モデルルーム内
No, チェックポイント
19 玄関(入ったときの印象、明るさや広さ、収納スペース)
20 リビングダイニング(広さ、天井の高さ、コンセントやスイッチの数や位置)
21 キッチン(配置が好みに合うか、通路の広さ、収納や調理器具を置くスペース、標準の設備機器)
22 浴室、洗面室、トイレ(広さ、収納スペース、標準の機能、洗面台の幅、バスタブの大きさ、掃除のしやすさ)
23 居室(数や広さ、間取り、収納スペース)
24 収納(収納量、位置、トランクルームの有無)
25 内装(建具や床、壁の素材や色、グレードが希望に合うか)
26 全体(オプションの種類や申し込み期限、採光・通風・眺望などを担当者に確認)
・共用施設
No, チェックポイント
27 共用施設やサービスの内容(宅配ボックス、コンシェルジュサービス、ラウンジなど)
28 駐車場のタイプ(機械式、自走式)
29 セキュリティ
30 エレベーターの台数
・周辺環境
No, チェックポイント
31 最寄駅からの距離
32 最寄駅から物件までの夜間の安全性
33 横断する道路の交通量や横断歩道の有無
34 スーパーや病院、銀行など必要な生活利便施設の有無
35 騒音やニオイが心配な施設の有無
36 公園など潤いが感じられる場所はあるか
新築マンションのモデルルーム見学のイメージ
モデルルーム見学では住戸内だけでなく、開発のコンセプトや建物の構造、セキュリティのことなど物件の概要についても担当者に確認できる(画像/PIXTA)

[万が一のこと]浸水や地震など災害への備えも重要

災害など万が一のことも考えて立地や路線を選ぶ

最近のマンションは耐震構造、制振(制震)構造、免震構造で地震に強い建物になっています。とはいえ、大きな地震や大雨による浸水被害や液状化現象などが心配です。宅地建物取引業法では、不動産会社は購入希望者に対して水害に関するハザードマップで物件所在について説明することが義務づけられています。

でも、それはマンションの売買契約前の重要事項説明のときに行われるケースがほとんど。あらかじめ災害リスクを把握しておくためにも、物件探しの段階でそのエリアのハザードマップを確認しておきましょう。多くの自治体がハザードマップを作成・公開しています。

地震や停電に備える準備はあるか

物件にもよりますが、大規模なマンションの場合、地震などに備えて水や食料、携帯トイレなどを備蓄しておく防災備蓄倉庫が設けられているケースがあります。また、停電に備えた非常用発電機や、各住戸への配水が可能な対策がとられたマンションもあります。

停電の場合、給水方法によっては断水する場合も。受水槽でためた水を給水ポンプを使用して各住戸に給水していると電力を使うため、水が使えなくなります。

防災に対する備えは、マンション完成後の管理組合の活動によっても充実させられますが、新築時から備えがされていることで安心感が得られるほか、住民の防災意識の高まりも期待できます。

セキュリティ対策も確認しておく

戸建てに比べてセキュリティ面での安心度が高いのがマンションのメリット。玄関ドアの施錠をしっかりすれば、共用のエントランスはオートロックで守られていますし、常駐の管理員がいれば、関係者以外は敷地内に入りづらいものです。

とはいえ、どのようなセキュリティ対策がとられているかは重要。最近は、エントランスだけでなく、エレベーターや各住戸の玄関ドアにもオートロックが採用されていたり、訪問先のフロアにしかエレベーターが停まらなかったり、防犯性の高いマンションも多くあります。グレードの高いマンションや、タワーマンションなどの大規模マンションで採用されていることが多いので確認してみましょう。

[万が一のこと]チェックポイント
No, チェックポイント
37 ハザードマップで自然災害による被害のリスクや、災害時の避難場所など
38 最寄りの路線が不通になったときの代替路線はあるか
39 地震や停電への備えはあるか
40 敷地内や、エントランスから住戸までのセキュリティ
ハザードマップのイメージ
ホームページなどでハザードマップを公開している自治体も多い(画像/PIXTA)

[将来のこと]住み替えの可能性があるなら立地の良さを重視する

永住する予定でも、売却の可能性を考えておく

マンション購入を検討しているときには、そこに一生暮らすつもりでいたとしても、長い人生のなかでは何が起こるかわかりません。転職をして引っ越すことになるかもしれませんし、より希望に合ったマンションや戸建てに出会って買い換えを考えるかもしれません。今は住み替え・買い換えの予定はなくても、将来、売ったり貸したりする必要が出てきたときに困らないマンションを選んでおくことは大切です。

立地はもちろん、エリアの特性に合った間取りも重要

多くの人が買いたい、住みたいと感じる物件が、売りやすい・貸しやすい物件です。人気の路線や都心に近い駅が最寄りで、駅から近い立地のよい物件、さらに周辺に商業施設などがそろっていれば売る時も貸す時もスムーズです。

そして、エリアに合う間取りであることもポイント。例えば、ファミリー層が多く暮らす郊外なら、1LDKなど一人暮らし用のマンションよりも3 LDKや4LDKのファミリー向けマンションのほうが買い手や借り手がつきやすいでしょう。逆に、都心の繁華街にあるようなマンションなら、利便性を重視する一人暮らしやカップル向けの間取りの物件もニーズがあるといえます。周辺で、どのような中古マンションが売買されているかをチェックしておくのもおすすめです。

[将来のこと]チェックポイント
No, チェックポイント
41 購入したマンションを売却したり、貸したりする可能性はあるか
42 買い手や借り手からニーズがありそうな立地か
43 そのエリアに合う家族構成からニーズがある間取りか
44 周辺環境は将来も良さが保たれそうか
マンションを売却するイメージ
永住するつもりで購入しても、さまざまな事情でマンションを売却することになるかも。売ったり貸したりしやすい物件を選んでおくことも大切なポイント(画像/PIXTA)
まとめ

後悔しないマンション購入にはさまざまな注意ポイントがある

住宅ローンは借りられる金額ではなく返せる金額を借りて無理ない返済計画にする

部屋数が同じでもライフスタイルや間取りによって使い勝手は異なる

利便性や環境など何を優先するかを考えて立地を選ぼう

モデルルームは必ず見学。住戸内のほか共用施設やマンション全体のコンセプトなども確認しよう

自然災害のリスクをハザードマップで確認

住み替えの可能性が少しでもあるなら、「将来は売るつもり」という視点ももって物件選びをしよう

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構成・文/田方みき 監修/SUUMO編集部
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