住宅ローンの保証料、種類と金額の相場は?ローンを借りる前に知っておきたいポイント

住宅ローンの保証料住宅ローンの保証料、種類と金額の相場は?ローンを借りる前に知っておきたいポイント

住宅ローンを借りるときに支払いが必要になることがある「保証料」。これは、誰が何を保証するものなのでしょう?また、保証料はいくらくらいかかるものなのでしょうか?ここでは住宅ローンの保証料の支払い方法別に解説。また、支払い方法を選ぶ際のポイントをファイナンシャル・プランナーの菱田雅生さんに聞きました。

住宅ローンの保証料とは?誰が何を保証するための費用?

住宅ローンを借りるときに必要になる保証料とは?

住宅ローンを借りる際には、事務手数料や契約書に貼る印紙代などさまざまな諸費用が必要になります。そのなかのひとつが「保証料」。保証料は、住宅ローンを借りる人が保証会社と保証契約を行う際にかかる費用です。

住宅ローンは、数千万円という高額な金額のお金を、長期にわたって返済していくものです。住宅ローンの契約をする時点で、ローンを借りる人(債務者)の返済能力に問題はなくても、返済途中で失業や減収などやむを得ない事情で返済ができなくなることがあります。そうなった場合に、債務者に代わって保証会社がローンの残債を代わりに一括返済(代位弁済)してもらえるよう、住宅ローンを貸す銀行などの金融機関が「保証会社と債務者」の間で保証契約を結ぶことを融資の条件とします。そのときに、債務者が保証会社に支払うのが保証料です。

なお、保証会社が債務者に代わって返済した場合でも、債務者の返済義務がなくなるわけではありません。返済先が金融機関から保証会社に変更になり、代位弁済された債務を、保証会社に返していくことになります。

■住宅ローンの保証契約の仕組み
住宅ローンを借りるときに結ぶ保証契約の仕組みの図
(図作成/SUUMO編集部)

では、どのような金融機関で保証料が必要なのでしょうか?

メガバンクの三菱UFJ銀行の「住宅ローン」、みずほ銀行の「みずほ住宅ローン」、三井住友銀行の「WEB申込専用住宅ローン」や、りそな銀行の「りそな住宅ローン」は保証料が必要です。

信託銀行の住宅ローンでは、三菱UFJ信託銀行「三菱UFJネット住宅ローン」、みずほ信託銀行「みずほ信託銀行の住宅ローン」、三井住友信託銀行「住宅ローン(保証料型を利用の場合)」などで保証料が必要です。

そのほか、地方銀行(第一地銀、第二地銀)や信用金庫、信用組合など金融機関によって対応がいろいろなので確認してみましょう。

保証料の支払い方法は「外枠方式」「内枠方式」の2種類

保証料の支払い方法は主に2種類。保証料全額を一括前払いする外枠方式と、住宅ローンの金利に上乗せする形で毎月返済額と一緒に支払う内枠方式です。外枠方式は一括前払い型や一括・外枠方式、内枠方式は金利上乗せ型や分割・内枠方式など、金融機関によって名称は異なりますが、仕組みに大きな違いはありません。

では、支払い方法それぞれの仕組みと、メリットやデメリットを見ていきましょう。

外枠方式(一括前払い型)とは?保証料はいくらくらい?

外枠方式(一括前払い方、一括・外枠方式)は、住宅ローンを契約するときに、保証料全額を一括で支払う方法です。

保証料の算出方法は金融機関所定の保証会社によって異なり、保証料は借入期間や借入額、審査結果によって違ってきます。

下記はメガバンク3行の保証料の目安です。
※借入額1000万円、返済期間35年、元利均等返済の場合

・三菱UFJ銀行 20万6100円
・みずほ銀行 20万6110円~72万1470円
・三井住友銀行20万6200円~82万2437円

内枠方式(金利上乗せ型)とは?

内枠方式(金利上乗せ型、分割・内枠方式)は、住宅ローンの金利に上乗せして保証料を支払う方法です。0.2%が金利に上乗せされるケースが一般的です。

例えば、1000万円を返済期間35年、元利均等返済で借りた場合、金利が0.5%の住宅ローンなら、返済額は下記のようになります。

・内枠方式を選ばなかった場合の毎月返済額(金利0.5%) 2万5958円
・内枠方式を選んだ場合の毎月返済額(金利0.7%)    2万6852円
      ▼
内枠方式の場合、借入額1000万円当たり894円毎月返済額が増える

■外枠方式と内枠方式の住宅ローンの支払いのイメージ
住宅ローン保証料の支払い方法である外枠方式と内枠方式の、契約時、返済中の支払いのイメージ
外枠方式の場合、契約時に支払う諸費用が内枠方式よりも多くなる。内枠方式は、毎月返済額が外枠方式よりも多くなる(図作成/SUUMO編集部)

外枠方式、内枠方式のメリット、デメリットは?

多くの金融機関では、保証料の支払い方法を外枠方式と内枠方式のどちらかを選ぶことができます。それぞれにメリットやデメリットがありますから、自分にはどちらの方法がよいかを早めに考えておくといいでしょう。

■外枠方式と内枠方式のメリット、デメリット
外枠方式 内枠方式
メリット ・内枠方式よりも保証料の総額が少なくなるケースが多い ・住宅ローン契約時に諸費用を少なくできる
デメリット ・住宅ローン契約時にまとまった現金が必要 ・外枠方式よりも保証料の総額が多くなるケースが多い

外枠方式と内枠方式、どちらがおトク? 保証料の支払い総額を比較

借入額、返済期間が同じなら外枠方式のほうが保証料、総支払額は少ない

住宅ローンを借りるときの保証料は、外枠方式と内枠方式のどちらを選べばおトクなのでしょうか? まずは、5000万円を借り入れ、返済期間35年を選んだ場合の、それぞれの保証料を比較してみましょう。

下のCase1では、外枠方式の場合は保証料は103万550円。内枠方式は190万1340円。保証料の支払額で比べると外枠方式のほうが少なく、おトクといえます。

■Case1:A銀行の場合/借入額5000万円、返済期間35年の保証料
外枠方式 内枠方式
一括前払い保証料金額 103万550円
金利(変動金利型) 0.625% 0.825 %※保証料分0.2%上乗せ
毎月返済額 13万2572円 13万7099円
総返済額+保証料金額 5671万790円 5758万1580円
支払い保証料額 103万550円 190万1340円
※元利均等返済、ボーナス返済無し、金利は完済まで変わらないものとする  
※みずほ銀行ホームページで試算

内枠方式の返済期間を短くすると内枠方式のほうが総支払額を少なくできる

外枠方式も内枠方式も、返済期間が短いほうが保証料は少なくなりますが、内枠方式のほうが減り幅は大きくなります。

そこで内枠方式の返済期間25年として、返済期間35年の外枠方式と比較してみましょう。 返済期間25年の保証料は132万9000円。返済期間35年のCase1よりも少なくなっています。しかし、返済期間を短くしても、外枠方式と比べると保証料は内枠方式のほうが30万円近く多くなっています。また、返済期間が短い分、毎月返済額は18万4498円で、外枠方式よりも5万1926円アップ。保証料を含めた総返済額は内枠方式のほうが約136万円おトクになりますが、毎月返済額の負担が大きいことに注意が必要です。

■Case2:A銀行の場合/借入額5000万円を返済期間35年と25年で借りた場合
外枠方式 内枠方式
借入額 5000万円 5000万円
返済期間 35年 25年
一括前払い保証料金額 103万550円
金利(変動金利型) 0.625% 0.825 %※保証料分0.2%上乗せ
毎月返済額 13万2572円 18万4498円
総返済額+保証料金額 5671万790円 5534万9400円
支払い保証料額 103万550円 132万9000円
※元利均等返済、ボーナス返済無し、金利は完済まで変わらないものとする  
※みずほ銀行ホームページで試算

内枠方式の返済期間を10年短く、借入額1000万円少なくすると保証料は同じくらいに

外枠方式でも内枠方式でも、頭金を増やして借入額を減らすと保証料は少なくなります。

では、頭金を増やして内枠方式の借入額を減らし、返済期間も25年にした場合、保証料はどう違うのでしょうか。

Case3は5000万円の物件を、頭金なしの35年返済で保証料は外枠方式(一括前払い)にした場合と、2割の頭金を用意して25年返済で保証料は内枠方式(金利上乗せ)にした場合。借入額が少なく、返済期間が短い内枠方式のほうが、利息の支払いが少ない分、総支払額は約243万円少なくなります。保証料は外枠方式が103万550円、内枠方式が106万3200円でおおよそ同じくらいの金額です。

■Case3:A銀行の場合/借入額5000万円と4000万円、返済期間にも違いがある場合
外枠方式 内枠方式
頭金 無し 1000万円
借入額 5000万円 4000万円
返済期間 35年 25年
一括前払い保証料金額 103万550円
金利(変動金利型) 0.625% 0.825 %※保証料分0.2%上乗せ
毎月返済額 13万2572円 14万7599円
総返済額+保証料金額+頭金 5671万790円 5427万9700円
支払い保証料額 103万550円 106万3200円
※元利均等返済、ボーナス返済無し、金利は完済まで変わらないものとする  
※みずほ銀行ホームページで試算

外枠方式と内枠方式の保証料を比較すると、同じ借入額、同じ返済額の場合は外枠方式のほうがおトクになります。内枠方式は住宅ローンを借り入れる時の諸費用を少なくできるメリットがありますが、支払い保証料額は一括前払いの外枠方式のほうが抑えられるケースが多いと覚えておきましょう。

繰り上げ返済をした場合、保証料は戻る?

借入額が同じなら、返済期間が短いほうが保証料は少なくなります。では、返済途中で期間短縮型の繰り上げ返済をした場合は、そのまま返し続けるよりもおトクになるのでしょうか。

「金利に上乗せする形で保証料を支払う内枠方式の場合は、繰り上げ返済で返済期間が短くなった分、保証料もかからなくなります。保証料一括前払いの外枠方式の場合は、繰り上げ返済で期間短縮した分の保証料が戻るのが一般的です。ただし、金融機関によって扱いが違う場合があるほか、繰り上げ返済に対する事務手数料が設定されているケースもあります。将来、繰り上げ返済をがんばろうと考えている人は、保証料の扱いについて事前に確認しておくのがおすすめです」

保証料無料の住宅ローンも多くある

ここまでは、保証料が必要なケースで解説をしてきましたが、住宅ローンのなかには保証料無料の商品や金融機関も多くあります。

【フラット35】は保証料がかからない

【フラット35】は公的機関である住宅金融支援機構が民間の金融機関と提携して提供する住宅ローンです。

「民間金融機関の住宅ローンは、借り入れた人が返済できなくなった場合に備えて、保証会社と保証契約を結ぶことを融資条件にします。金融機関がリスクを負うことを回避するためです。一方、【フラット35】は住宅ローン債権の証券化という仕組みで機関投資家から資金調達を行っており、リスクは機関投資家が負うかたちです。そのため【フラット35】は保証会社を利用せずに借りることができ、保証料がかからないのです」

ネット銀行など保証料無料の銀行も

保証料無料のケースは民間金融機関でもネット銀行を中心に多くあります。

「保証料が不要の場合、借り入れる人の返済能力がより重視されます。そのため、保証料が必要な住宅ローンや金融機関に比べて審査が厳しかったり、借り入れるための年収の基準が高く設定されていたりします。いくつかの銀行で審査を受けて保証料無料のネット銀行だけ通らない、ということもあるので借入先選びの際は注意が必要です」

以下が、保証料無料の住宅ローンを扱っている主な金融機関です。

・イオン銀行
・auじぶん銀行
・住信SBIネット銀行
・ソニー銀行
・楽天銀行
・新生銀行

融資手数料型は保証料が無料?

「融資手数料型」というタイプを提供している金融機関もあります。これは、住宅ローンを借りる人が保証料を支払う必要はなく、保証会社への支払いは金融機関が行うもの。

「とはいえ、融資手数料として通常の保証料に相当するくらいの金額を支払う必要があるなど、保証料無料とはいえ諸費用の総額は変わらない場合も」

ほかに、「保証料無料」とホームページなどに書かれていても、内容をよく読んでみると「住宅ローン借り入れ時に保証料をまとめて支払う『一括前払い』(外枠方式)を選択しない場合は、年率0.2%程度を上乗せした金利で毎月返済額に併せて支払う『金利に上乗せ』(内枠方式)」という、借り入れ時には保証料無料という意味のケースもあります。詳細は、各金融機関のホームページにある住宅ローンの商品概要書や、ローンの詳しい説明が書かれたページで確認することが大切です。

保証料を比較して借入先を選ぶときの注意点

保証料は数十万円単位で支払いが必要な大きな出費です。諸費用を抑えたいなら内枠方式にすることもできますし、保証料無料の住宅ローンも魅力的です。

「住宅ローンを借りることで出ていくお金は保証料だけではありません。保証料がかからなくても、事務手数料が高かったり、金利が高く設定されていたりすることも。適用金利や繰り上げ返済手数料など、利息や諸費用をトータルで考えることが必要です」

気になること、疑問に感じることは、借入先を決定する前に銀行の融資窓口やコールセンターで相談するのがおすすめです。

まとめ

住宅ローンの保証料は借り入れをする人が保証会社に支払う

ローン契約時に一括前払いするのは外枠方式

金利に上乗せして保証料を支払うのは内枠方式

ネット銀行や【フラット35】など保証料無料の住宅ローンも多い

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取材・文/田方みき
公開日 2021年02月26日
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