住宅ローン控除を受けるために確定申告は必要!初年度と2年目の必要書類は違う?

住宅ローン控除を受けるために確定申告は必要!初年度と2年目の必要書類は違う?

住宅ローンを利用したら確定申告をすると税金が減らせると聞いたけど、いつ、何をどうするのかわからない……。そこで今回は、住宅ローン控除の概要や確定申告が必要な理由と、必要書類や申告期限など確定申告の具体的な方法について、わかりやすく解説しましょう。

住宅ローン控除とは?どうして確定申告が必要?

申告することで、税金を減らせる制度

住宅ローン控除とは、次の工事を行ったときに年末のローンの残高に応じて、税金を減らせる制度のことです。「住宅ローン減税」とも呼ばれています。

・ローンを組んで新築や中古住宅を購入・建築したとき
・工事費が100万円を超える増改築を行ったとき
・一定の条件を満たすバリアフリー・省エネリフォームを行ったとき

制度の利用には確定申告が必要です。確定申告とは、1月1日から12月31日までの1年間に所得のあった人が所得税額を申告(申告納税)したり、納め過ぎた所得税を戻して欲しいと申告(還付申告)したりすることです。

会社から給与をもらっている人は、今まで確定申告を行ったことがないかもしれません。これは、会社が本人の代わりに給与から税金を毎月天引きし、申告納税しているからです。そして会社は、毎年末に天引きした納税額の過不足を調整する年末調整を行います。

会社員など給与所得者にとって、住宅ローン控除は、申告納税ではなく、納め過ぎた所得税を戻してもらう還付申告になります。したがって、自分で税務署に行き、申告手続きを行う必要があるのです。

住宅ローン控除のために確定申告を行う人
住宅ローン控除の利用には確定申告が必要です(画像/PIXTA)

住宅ローン控除の利用には、要件を満たす必要がある

制度を利用するには、いくつかの要件を満たす必要があります。新築住宅、中古住宅、リフォームの場合の主な要件は以下のとおりです。

■新築住宅

・主として居住のために用意する住宅であること
・床面積の2分の1以上が自分の居住用であること
・床面積(登記面積)が50m2以上であること
*2021年度の特例措置として、所得1000万円以下は40m2以上50m2未満の消費税10%が適用される住宅のみ適用の予定
・住宅の引渡し又は工事完了から6カ月以内に入居すること
・住宅ローンの返済期間が10年以上であること
・控除を受ける年の所得が3000万円以下であること 等

■中古住宅

・上記に挙げた、新築住宅の要件を満たすこと
・木造等は築後20年以内、マンション等は築後25年以内であること
・木造等は築20年超、マンション等は築25年超の場合、一定の耐震基準に適合していることが証明されること 等

■リフォーム

・増築、改築、大規模な修繕、大規模な模様替えの工事
・一定のバリアフリー改修工事、省エネ改修工事
・リフォーム後の住宅の床面積が50m2以上であり、床面積の2分の1以上が自分の居住用であること
・工事費が100万円超であること 等

要件や控除期間などは、年度ごとに改正される

住宅ローン控除の適用要件と、控除が受けられる期間や控除率などの概要は、年度ごとに改正されます。ここでは、2021年度の改正点を反映させた概要を紹介しましょう。
*2021年度の制度概要は、2021年3月の国会審議を経て決定します

■消費税10%で新築住宅を購入・建築、リフォームした場合

契約期限(注文住宅は2020年10月~2021年9月末、分譲住宅等は2020年12月~2021年11月末)と、入居期限(2021年1月~2022年12月末)を満たせば、控除を受けられる期間は13年間です。

控除額は、当初10年間が各年末のローン残高(上限4000万円※)×控除率1%、11年目~13年目が<1>もしくは<2>の小さいほうの金額になります。
<1>各年末のローン残高(上限4000万円※)×控除率1%
<2>建物購入価格(税抜)(限度額4000万円)×2%÷3
※新築・未使用の認定長期優良住宅、認定低炭素住宅の上限額はそれぞれ5000万円

■消費税8%で新築購入・建築、リフォームした場合

2021年12月までに入居する場合、控除を受けられる期間は10年間です。控除額は、各年末のローン残高(上限4000万円※)×控除率1%となります。
※新築・未使用の認定長期優良住宅、認定低炭素住宅の上限額はそれぞれ5000万円
※2019年3月31日までに工事請負契約したものは、消費増税日以降の受け渡しでも適用

■消費税がかからない中古住宅等の場合

控除を受けられる期間は10年間です。控除額は、各年末のローン残高(上限2000万円)×控除率1%となります。

なお、所得税額が控除額より少ないために控除しきれない場合、翌年の住民税で控除が受けられます。住民税からの控除の上限額は、新築購入・建築、リフォームの場合13.65万円、中古住宅など消費税がかからない住宅の場合9.75万円です。

住宅ローン控除の確定申告に必要な住宅借入金等特別控除額の計算明細書
(図作成/SUUMO編集部)

初年度の必要書類は?入手先はどこ?

確定申告に必要な書類は、初年度と2年目以降で異なります。まずは初年度に必要な書類と、その入手先などについてご紹介しましょう。

初年度の確定申告に必要な書類とその入手先

【1】確定申告書
税務署か国税庁のサイトから入手します。ちなみに、確定申告書には「A」と「B」がありますが、会社員は「A」を使います。

【2】住宅借入金等特別控除額の計算明細書
税務署か国税庁のサイトから入手します。

【3】本人確認書類(aまたはb)のコピー
本人確認書類またはその写しを、市町村役場等から入手します。
a:マイナンバーカード
b:マイナンバー通知カードまたはマイナンバーが記載されている住民票+運転免許証やパスポートなどの本人確認書類

【4】建物・土地の「登記事項証明書」
購入・新築、リフォームを行った住宅の住所地を管轄する法務局から入手します。

【5】建物・土地の「不動産売買契約書」や「工事請負契約書」のコピー
不動産会社や住宅メーカー、リフォーム会社などと契約した書類のコピーを用意します。

【6】源泉徴収票
給与所得者は、勤務先から家を買った・建てた・リフォームした年の源泉徴収票を入手します。

【7】住宅ローンの「年末残高等証明書」
住宅ローンを借入した金融機関から送付されます。ただし【フラット35】の場合、住宅金融支援機構から残高証明書が送付されます。

下記の2つは、場合に応じて必要になる書類です。

■一定の耐震基準を満たす中古住宅を購入した場合
契約した不動産会社から「耐震基準適合証明書」または「住宅性能評価書」を入手します。

■認定長期優良住宅か認定低炭素住宅を購入・建築した場合
契約した不動産会社か施工会社から「長期優良住宅認定通知書」または「低炭素建築物新築等計画認定通知書」と「住宅用家屋証明書」等を入手します。

住宅ローン控除の確定申告に必要な住宅借入金等特別控除額の計算明細書
住宅借入金等特別控除額の計算明細書のイメージ(画像/PIXTA)

確定申告は入居した翌年の2~3月に提出する

初年度の確定申告は、入居した翌年の2~3月ごろに行います。
申告方法は、
・最寄りの税務署に行く
・国税庁のサイト上で書類を入手して税務署に郵送する
・国税庁のサイト上で書類を作成しインターネットで申請する
などの方法から選べます。

ちなみに、2021年度の確定申告の日程は、当初2021年2月16日(火)~3月15日(月)でしたが、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言により4月15日(木)まで延長されます。

初年度は、ふるさと納税のワンストップ特例制度を利用できない

ふるさと納税とは、故郷や応援したい自治体に寄付ができる制度です。寄付金のうち2000円を超える部分については所得税の還付、住民税の控除が受けられたり、自治体から地域の名産品が返礼品として寄付者に届けられたりすることから、ふるさと納税を利用したことがある人も多いでしょう。

ふるさと納税は“寄付”にあたるため、利用翌年に確定申告が必要です。しかし、2015年より、確定申告の不要な給与所得者等の5団体以内の利用であれば、各自治体への申請書提出を条件に確定申告をせずに税額控除を受けられるようになりました。これが「ワンストップ特例制度」です。

ワンストップ特例制度は、確定申告をしない場合に限って利用できる制度です。したがって、確定申告が必要になる住宅ローン控除の初年度は、ワンストップ特例制度を利用することができません。うっかり制度を利用しないように注意しましょう。

住宅ローン控除とふるさと納税のワンストップ特例制度
住宅ローン控除の初年度は、ふるさと納税のワンストップ特例制度を利用できません(画像/PIXTA)

住宅ローン控除2年目の必要書類は?年末調整で大丈夫って本当?

給与所得者は、年末調整で必要書類を提出すればOK

会社員などの給与所得者は、一度確定申告して住宅ローン控除の適用を受けると、2年目以降は会社に提出する「年末調整」で手続きをすることが可能です。

具体的には、入居2年目の10~11月ごろに、税務署からは「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」が、金融機関からは「残高等証明書」が送られてきます。これを11~12月ごろに行われる年末調整の手続きの際に提出します。

ちなみに、税務署から送られる「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」は、2年目に翌年以降の控除期間分がまとめて送られてきます。紛失しないように保管しておきましょう。

自営業者は、2年目以降も確定申告が必要

自営業者など毎年確定申告を行っている人は、2年目以降も住宅ローン控除の確定申告が必要になります。源泉徴収票と住宅ローンの年末残高等証明書を添付して、期間中に申告を行いましょう。

わからないことは税務署の担当者に確認しよう

難しくて大変そうなイメージのある確定申告ですが、書類さえもれなく準備することで誰でもスムーズに行えます。わからないことがあったら、税務署の担当者に聞けば大丈夫です。もれなく控除を受けるためにも、スケジュールにゆとりをもって、確定申告の準備を行いましょう。

住宅ローン控除の確定申告で税務署に
確定申告でわからないことがあれば税務署に相談しましょう(画像/PIXTA)
まとめ

住宅ローン控除とは、確定申告をすることで税金を減らせる制度のこと。制度の利用には、要件を満たす必要がある。

確定申告は入居した翌年の2~3月に行う。利用初年度の必要書類は多岐にわたるので、早めに準備したい。

利用2年目以降、給与所得者は年末調整で必要書類を提出すればOK。自営業者は2年目以降も確定申告が必要になる。

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取材・文/山南アオ 
公開日 2021年03月29日
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