住宅ローン減税2021年最新版をわかりやすく!中古住宅、繰り上げ返済などの疑問にプロが答える!

住宅ローン減税2021年最新版をわかりやすく!中古住宅、繰り上げ返済などの疑問にプロが答える!

令和3年(2021年)度の税制改正が施行され、住宅ローン減税の控除期間13年間の特例措置などが盛り込まれました。新型コロナウイルス感染症拡大で落ち込んだ景気の回復策として、マイホーム取得の支援策がさらに充実。この記事では、「住宅ローン減税」について最新情報や適用要件、手続きなどを、数字や法律が苦手な人にもわかりやすく紹介。さらに、中古住宅、繰り上げ返済、ふるさと納税利用者など住宅ローン減税の気になることを、税理士の鎌田裕次郎さんに教えてもらいました。

「住宅ローン減税」の改正ポイントは期間延長と床面積要件の緩和の2つ

住宅ローン減税とはどんなもの?

よく耳にする「住宅ローン減税」とは、正式には「住宅借入金等特別控除」といい、「住宅ローン控除」とも呼ばれています。住宅ローンの金利の負担を軽減する制度です。

そもそも、「住宅ローン減税」とは何でしょうか。住宅ローンを借りて、マイホームを新築・購入、増改築等をする人は、年末調整もしくは確定申告により、年末(12月31日)時点での住宅ローン残高の1%が、最長10年間所得税等から還付される、つまり税金が安くなる制度です。ただし、所得税だけで控除しきれない場合は、住民税からも控除が受けられます。

電卓とグラフの写真
住宅取得の支援策がいくつかあるので、住宅の購入を検討している人は支援策の要点をチェックしておこう(画像提供/PIXTA)
鎌田さんワンポイントアドバイス 還付と控除の違いは?

還付とは、年末調整で計算した1年間に納める必要がある所得税額より実際に納めた税額が多い場合、払い過ぎた金額が返還されることです。

会社員など給与所得者は、毎月の給与から源泉徴収されているので、原則として確定申告をする必要がなく、所得税を払い過ぎている場合は年末調整により税金が「還付」されるのです

給与所得者でも、副収入が年間20万円を超える人、年収が2000万円を超える人など一定の条件に当てはまる場合は確定申告を行う必要があります。また、住宅ローン減税を初めて利用する人も確定申告を行う必要があります。

一方、個人事業主やフリーランスなど、事業をしている人は、確定申告をすることで一定の金額が税金から差し引かれ、税金が減額されます。これを「控除」と言います。

令和3年度の改正で何が変わったの?

令和3年(2021年)度の住宅ローン減税のポイントは、以下の2点です。

ポイント1 「住宅ローン減税」の控除期間が13年に延長された

住宅ローンの年末残高の1%の税金が控除される減税期間は、令和元年(2019年)10月の消費税率の引き上げに合わせて、3年延長の13年になりました。引き続き13年の優遇措置が継続されます。

ポイント2 所得制限を満たす場合、床面積条件が40m2に緩和

「住宅ローン減税」の控除期間の延長に加えて、住宅の床面積(戸建て住宅の場合は壁芯(へきしん)面積、マンションの場合は内法(うちのり)面積)の広さの要件が緩和されます。「壁芯」は壁の中心線を結んだ面積で、「内法」とは壁や柱などの内側部分の面積です。

令和2年(2020年)度は50m2以上が要件でしたが、所得が1000万円以下の場合は、令和3年(2021年)度は40m2以上も対象になります。また、床面積の1/2以上を居住用としていることも条件になります。

「住宅ローン減税」の対象になるかをチャートで確認

「住宅ローン減税」の対象者は?

「住宅ローン減税」を受けられるのはどんな人でしょうか。住宅ローンを借りて、新築住宅(建売住宅・マンション)を購入した人、注文住宅を建てた人です。また、中古住宅を購入した人、一定規模以上の増改築・リフォームなどを行った人も対象になります。「実際に申請する人は少ないですが、耐震改修、省エネ改修、バリアフリー改修、修繕や模様替えを行った人も対象になる場合があるので、適用になるかどうかは、住宅の販売会社や依頼業者等に確認しましょう」(鎌田さん)

住宅ローン減税の適用になる住宅
住宅ローン減税について会話する夫婦のイラスト
住宅ローン減税の対象となる建物の例。新築・中古住宅、新築・中古マンション、リフォーム、増改築もOKだが、一定の要件があるのでチェック(イラスト/Tokico)

減税を受けられる条件は?

さらに、「住宅ローン減税」が受けられる主な要件は以下のとおりです。

要件1 住宅ローン減税を受ける人が自ら居住する
住宅の引き渡し、または工事完了から6カ月以内に、住宅ローン減税を受ける人自身が住むこと(投資目的の物件は対象になりません)。賃貸用住宅、別荘、セカンドハウス、親や子どものために建てた住宅で、自分が住まない場合は対象となりません。実際に本人が居住しているかどうかは住民票で確認されます。

要件2 住宅ローンの借入金の返済期間が10年以上

要件3 合計所得金額(※)が3000万円以下
夫婦が別々に借りるペアローンの場合、所得はローンを組む人それぞれで判断するため、各人の合計所得金額(※)が3000万円以下であることが要件。

要件4 床面積は原則50m2以上。所得1000万円以下の方は40m2以上
対象となる住宅の床面積は原則50m2、ただし、合計所得金額(※)が1000万円以下の人に限り40m2以上50m2未満でも対象になります。床面積は、不動産登記上の床面積のことなので、登記簿で確認しましょう。但し、住宅の一部を店舗や事務所などで事業の経費としている場合は、床面積の2分の1以上を自己の居住用として使う場合に限ります。

要件5 増改築・リフォームの場合の追加要件、工事費が100万円超
増改築・リフォームの場合も要件1~4は共通。ただし、要件4の「床面積の2分の1以上が自己の居住用」の部分は、「増改築・リフォーム費用の1/2以上が自己の居住用」となります。増築する床面積についての条件はありません。

他に、契約・入居時期の要件があります。(後述

※合計所得金額とは?
合計所得金額とは、給与所得、事業所得などに、土地や建物、山林などを譲渡した場合の所得、公的年金等に係る所得、利子、配当、退職金に係る所得(非課税所得を除く)などすべての所得の合算になります

鎌田さんワンポイントアドバイス
収入と所得の違いは?

収入と所得は違います。個人事業主の場合、収入から、収入を得るために使った仕入れ代金や諸経費などを差し引いたものが事業所得です。会社員の給与所得は、給与収入から会社員としての経費である給与所得控除を差し引いたものです。所得税は所得をベースに計算します。

給与1000万円以下とは?

給与収入のみの場合、要件3の「合計所得金額が3000万円以下」とは、年収の額面が3195万円以下、要件4の「合計所得金額が1000万円以下」とは、年収の額面が1195万円以下となります。控除額は年収により決まっていて、給与所得控除の上限は195万円です。給与収入から給与所得控除を引くと給与所得になります。
参考:「給与所得控除」(国税庁)

住宅の模型とお金のイメージ画像
住宅購入を検討する際に、住宅ローン減税の対象になるかならないか、要件を確認しておくとよい(画像提供/PIXTA)

中古住宅、中古マンションも「住宅ローン減税」を受けられる?

中古住宅、中古マンションを購入した場合も「住宅ローン減税」の適用を受けられます。ただし、取得の日以前20年以内(マンションなど耐火建築物の場合は25年以内)に建築されたものであること、もしくは、現行の耐震基準を有していることが必要です。新築住宅は現行の耐震基準をクリアしていますが、中古住宅は建築年により現行の耐震基準を満たしていない場合があるため、築年数・耐震性能を確認する必要があります。

また、
(1)新耐震基準適合証明書がある
(2)既存住宅性能評価書で耐震等級1以上が確認できる
(3)既存住宅売買瑕疵保険に加入している

のいずれかで、現行の耐震基準に適合していることが要件になります。
(3)の既存住宅売買瑕疵保険とは、中古住宅についての欠陥を保証する保険です。中古住宅を購入する際、不動産会社等から住宅ローン減税について案内がありますが、自分からも確認するといいでしょう。

土地も「住宅ローン減税」の対象になる?

土地のみを購入する場合は「住宅ローン減税」の対象になりません。ただし、住宅取得と同時期に土地を取得して住宅を新築する場合、先に土地を購入し、2年以内に住宅を新築する場合の土地購入のためのローンは対象になります。

また、注文住宅を建てる場合で住宅建築と別に土地購入を単独で住宅ローンを組んだ場合は、土地に関する住宅ローン減税の期間は13年延長には該当せず、控除期間が10年間となります。

リフォームは「住宅ローン減税」か「リフォーム減税」のどちらか

リフォームも工事費が100万円を超える場合は「住宅ローン減税」を受けられますが、リフォーム減税との重複利用はできません。比較して有利な方を申請しましょう。

うちは「住宅ローン減税」を受けられる?
住宅ローン減税対象を確認できるフローチャート
「住宅ローン減税」の対象になるかどうか、フローチャートで確かめてみよう。共通するのは住宅ローンを借りて、返済期間が10年以上あること(イラスト/Tokico)

「住宅ローン減税」を受けるには、いつまでの契約・入居が必要?

「住宅ローン減税」の対象かどうかは、契約を締結した日、居住を開始した日で決まります。今回の税制改正での大きな変更は契約締結日が加わったことです。

令和3年(2021年)度改正時では、消費税率10%が適用される新築住宅・中古住宅の取得、増改築・リフォームに係る契約を、令和3年(2021年)1月~令和3年(2021年)11月末までに締結し、令和4年(2022年)12月末までに入居した場合が適用期間13年間の対象です。ただし、注文住宅の場合は契約期限が異なり、令和2年(2020年)10月~令和3年(2021年)9月末までが要件です。

なお、住宅床面積40m2以上50m2未満の場合の入居期限は、令和3年(2021年)1月1日~令和4年(2022年)12月31日です。また、消費税率8%の物件を購入した場合や、個人同士の売買で消費税がかからない物件を購入した場合、住宅ローン減税の控除期間は10年間です。

新型コロナウイルス感染症の影響で期限内に入居できない場合は、令和2年(2020年)11月30日までに契約していても、令和3年(2021年)12月31日までに入居すると、緩和措置として控除期間が13年となります。

いつまで契約・入居すれば13年間の「住宅ローン減税」を受けられる?
契約締結日 居住開始日 適用
控除期間
~令和2年(2020年)12月31日 13年
■注文住宅
令和2年(2020年)10月1日~
令和3年(2021年)9月30日
令和3年(2021年)1月1日~
令和4年(2022年)12月31日
13年
■分譲住宅■マンション
■中古住宅■リフォーム
令和2年(2020年)12月1日~
令和3年(2021年)11月30日

令和2年(2020年)11月30日
(コロナの影響ありで入居遅れ)
~令和3年(2021年)12月31日
13年
(コロナの影響なしで入居遅れ)
~令和3年(2021年)12月31日
10年
~令和4年(2022年)12月31日 ―(未定)
令和3年(2021年)12月1日~ ~令和4年(2022年)12月31日 ―(未定)
令和3年(2021年)度住宅ローン減税の適用期間。上記は床面積50m2以上、消費税10%の物件の場合
参考:「住宅ローン減税制度について」(国土交通省)

「住宅ローン減税」申請の手続きは?必要書類は?

初年度は確定申告が必要

「住宅ローン減税」を受けるためには、入居した年の翌年に確定申告をする必要があります。

・初年度の手続き
「住宅ローン減税」は、住所地等の管轄の税務署の受付に必要書類を提出し、確定申告(還付申告)をします。税務署への時間外収受箱への投函・郵送も可能、また自宅から国税庁のホームページにアクセスし、確定申告書作成コーナーから申請書を作成して電子申告(e-Tax)もできます。

会社員など給与所得者は自分で確定申告をしない人が多いと思いますが、税務署で確定申告を行わないと住宅ローン減税の控除を受けることができないので、遅れないように必ず申告しましょう。

確定申告は住宅を取得し入居した年の翌年に、原則として2月16日から3月15日に行います。個人事業主などは、一般の確定申告と併せて行います。還付申請のみであれば、1月から申請ができます。

確定申告の文字を指す指とパソコン
確定申告は国税庁のホームページでも作成し、インターネット上で電子送信もできるので、忙しい人でも申請できる(画像提供/PIXTA)
鎌田さんワンポイントアドバイス  住宅ローン減税の申告手続きは?

●給与所得者が行う住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)の申告手続きは、一生に何度もあることではないので、知識として覚える必要はないと思います。自分で作成する場合は、国税庁のホームページ内「令和2年分住宅借入金等特別控除を受けられる方へ(新築・購入用)」に書類の作成方法(記載例)があるので、見ながら記入していくとスムーズにできると思います。ただし苦手な方もいて、「どこの数字をどこに書いたらいいの?」と質問されることは少なくありません。そういうときは、金融機関や不動産会社に聞いて教えてもらいましょう。

確定申告の必要書類

提出する書類は、「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書(提出用)」です。国税庁のホームページからもダウンロードできます。

計算明細書に添付する書類は、いずれも適用要件を満たしていることを確認する書類で、適用する控除の種類により異なります。
大きく分けて、
(1)一般住宅
(2)認定住宅(認定長期優良住宅、低炭素建築物)
(3)中古住宅

の3種になります。また、税務署などに出向いて確定申告を行う場合と、国税庁のホームページから書類を作成して送る場合では、必要書類が異なります。早めに必要書類をそろえておくといいでしょう。

確定申告書と電卓とペン
「住宅ローン減税」の申請は、会社員でも確定申告が必要。まずは必要書類をそろえて(画像提供/PIXTA)
鎌田さんワンポイントアドバイス  必要書類をそろえるときのお役立ち情報

●税務署などに出向いて「住宅借入金等特別控除」を申請する場合、必要書類のチェックシート付きの提出用の封筒が税務署に用意されています。提出書類を確認しながら漏れなくそろえることができて便利です。

●「連帯債務」の方、「すまい給付金」を受け取った方は、付表の作成が必要です。

●確定申告には、「マイナンバー(12桁の個人番号)」の記載が必要です。マイナンバーは、通知カード、マイナンバーカード(自分で交付申請が必要)、マイナンバーが記載された住民票の写しを見ればわかります。

2年目以降の手続きは年末調整で対応

初年度に確定申告をすれば、2年目以降は手続きがラクになりスムーズです。確定申告を行った年の10月ごろに、税務署から翌年以後の年数分(適用期間13年の場合は12枚)の「特別控除申告書」が送付されます。会社員(給与所得者)は、勤務先に「特別控除申告書」を提出すると、年末調整で控除を受けることができます。個人事業主は、確定申告の際に税務署に提出します。

「特別控除申告書」には、住宅の取得金額と借入金の残高を比較するところがあり、いずれか低い方を記入する欄があります(減税額計算のもとになります)。住宅ローンを借り入れている金融機関から送られてくるハガキ(年末残高等証明書)も必要です。

住宅ローン減税の申請の流れを整理すると、以下のようになります。

住宅の取得→入居(引き渡しまたは完成から6カ月以内)→「住宅ローン減税」申請に必要な添付書類の入手→入居した翌年の確定申告時に申請→2年目以降は、給与所得者は年末調整・個人事業主は確定申告 

鎌田さんワンポイントアドバイス  金融機関から送られてくるハガキや書類はチェック

●「特別控除申告書」は、12年間毎年1枚ずつ使うため、なくさないよう大事に保管しましょう。万が一紛失した場合は、税務署に再交付を申請します。

●住宅ローンを借りた年には金融機関から、住宅ローン減税などの支援策のセミナーの案内が届くことがあります。いつ何をしたらいいか、書類の書き方、申請の仕方なども教えてくれます。

「住宅ローン減税」でいくら戻ってくる?最大控除額をチェック

長期優良住宅や低炭素住宅の控除額は?

住宅ローン減税で戻る税額は、住宅の性能(長期優良住宅、低炭素住宅)によって異なります。
「長期優良住宅」「低炭素住宅」とは、一定の基準をクリアし、かつ申請をして認定を受けている住宅です。

一定の耐震性・耐久性・省エネなどの基準をクリアし長期にわたり良好な状態で住み続けられる「長期優良住宅」や省エネ性に優れた「低炭素住宅」の場合、税金控除で一般の住宅に比べて優遇措置があります。

新築・未使用の「長期優良住宅」「低炭素住宅」の場合、借入金年末残高の上限は一般住宅が4000万円のところ5000万円、1年の最大控除額は一般住宅が40万円のところ50万円です。性能のいい家を建てると控除額が多くなります。

住宅ローン年末残高と年間最大控除額の住宅の種類による違い
一般住宅 長期優良住宅 低炭素住宅
住宅ローン年末残高の上限 4000万円 5000万円 5000万円
1年間の最大控除額 40万円 50万円 50万円
長期優良住宅・低炭素住宅は、住宅ローンの年末残高の上限が5000万円と一般住宅よりも1000万円高く設定されている

住宅ローン減税で戻る税額の計算方法は?

では「住宅ローン減税」を申請すると、いくら戻ってくるのでしょうか。計算の基本になるのは、住宅ローンの年末残高です。ただし、以下のように、還付(控除)額が異なります。

住宅ローン減税の還付(控除)額の概要
居住開始時期 控除期間 最大控除額
令和元年(2019年)10月1日~令和2年(2020年)12月31日
消費税率10%の住宅を取得
13年間 【1年目~10年目】
住宅ローンの年末残高(※4000万円が上限。ただし認定住宅(★2)の場合は5000万円が上限)×1%×10年=最大控除額は400万円(長期優良住宅・低炭素住宅の場合は500万円が上限)
【11年目~13年目】
以下(1)(2)のいずれか小さい金額 ×3年
(1)住宅ローンの年末残高または住宅の取得対価のうちいずれか少ない金額(※4000万円が上限。ただし認定住宅(★2)の場合は5000万円が上限)×1%
(2)建物の取得価格(※4000万円が上限。ただし認定住宅(★2)の場合は5000万円が上限)×2%÷3
令和3年(2021年)1月~令和4年(2022年)12月
消費税率10%の住宅を取得
13年間
(★)
住宅ローンの控除額は最初の10年間は上限が400万円(一般住宅)または500万円(長期優良住宅・低炭素住宅)、11年目~13年目の3年間は計算方法が異なる。
出典:「住宅ローン減税制度の概要」(国土交通省)

★契約締結日に要件あり(前述、■注文住宅は令和2年(2020年)10月1日~令和3年(2021年)9月30日、■分譲住宅■マンション■中古住宅■リフォームは令和2年(2020年)12月1日~令和3年(2021年)11月30日)
★2 認定住宅とは長期優良住宅・低炭素住宅のことです。

上の表は、消費税率10%が適用される住宅を取得した場合で、消費税率8%が適用される場合の住宅ローン減税の控除期間は10年間になります。

所得税から税額を控除しきれない場合は、住民税からも控除されます(特別な手続きは必要ありません)。但し住民税から控除できる金額には上限があります。

減税額は、基本的には住宅ローンの年末残高の1%です。上記のように、令和元年(2019年)10月~令和2年(2020年)12月に消費税率10%の住宅を取得した場合、1年目~10年目、11年目~13年目の控除額の計算は異なります。

住宅ローン減税の還付(控除)額の概要
住宅の区分 控除期間 年間最大控除額 最大控除額(控除期間合計)
一般住宅 10年間 40万円 約480万円
(40万円×10年+約26万円×3年)
11年目~13年目 約26万円
認定住宅
(長期優良住宅、低炭素住宅)
10年間 50万円 約600万円
(50万円×10年+約33万円×3年
11年目~13年目 約33万円
住宅ローン減税が13年間適用になる場合の最大控除額は、一般住宅が約480万円、認定住宅が約600万円

「住宅ローン減税」の還付金の上限は決まっていますが、実際に戻る税額は、住宅ローンの借入金、年末のローン残高、税額(所得税、住民税)、新築住宅か中古住宅か、といった条件で変わります。また、住宅ローン減税は、所得税、さらに住民税から控除されるため、申請者の税額(所得税、住民税)、つまりは税額(所得税、住民税)のベースになる年収(所得)や扶養家族の数などによって、戻る税額が変わります。

住宅ローン減税の1年目から10年目以降までの控除額のイメージ図
住宅ローン減税の控除額の上限は決まっているが、住宅ローン残高は毎年減る、収入は毎年増えると想定した場合、控除額は変わり、一定ではない
出典:「住宅ローン減税制度の概要」(国土交通省)

「住宅ローン減税」の疑問を解決!繰り上げ返済やふるさと納税利用者は?

■繰り上げ返済は住宅ローン減税の後にするべき?

「一般的には、繰り上げ返済は早い時期に行うほど有効ですが、住宅ローン減税が適用される期間中に繰り上げ返済を行うと、年末のローン残高が減り、還付金が少なくなります。

1年間で支払う金利によって人それぞれなので、どちらが有利かはケースバイケースです。金融機関などに相談しましょう」(いずれも回答は鎌田さん)

■借り換えた場合、住宅ローン減税は継続して受けられる?

「住宅ローンを借り換えた場合も住宅ローン減税は継続して適用できます。

以前は、より金利を下げるために住宅ローンの借り換えをする方が多くいましたが、今は10年変動金利型ローンを借りる方が多く、最初の10年は金利が安くて11年目から上がるケースが多いため、最初の10年で借り換えをする人は殆どいません。一般的な話で言うと当初10年間は低金利の住宅ローンの借り換えはせずに、住宅ローン控除を受けるのがオススメです。

もし借り換えをして住宅ローン減税を適用する場合は、
(1)借り換えるローンが最初に組んだローンの返済に充てられることがはっきりしていること

(2)返済期間が10年以上で、住宅ローン減税の適用が認められるローンであること
の2つの要件を満たしていることが前提です」

■夫婦のペアローンや収入合算は、2人とも住宅ローン減税が適用になる?

「共働きの夫婦の場合、単独で住宅ローンを借りる場合より、2人で協力して住宅ローンを借りると、借入額が増えます。最近は、夫婦で借りるケースが増えています。

連帯債務の場合、夫婦の収入を合計してひとつの住宅ローンを組む『収入合算』と、ひとつの物件に対して夫婦がそれぞれ住宅ローンを契約して、お互いに連帯保証人になって借りる『ペアローン』があります。『ペアローン』は、夫婦それぞれが住宅ローンを契約するため、手数料などの諸費用分は2件分かかります。

『収入合算』の場合は1人分しか住宅ローン減税の適用を受けることができませんが、『ペアローン』を組んだ場合は、夫婦がそれぞれ確定申告を行い住宅ローン減税の適用を受けることができます」

マイホームのお金について相談する夫婦
共働きの夫婦が住宅ローンを借りる場合の住宅ローン減税、収入合算なら1人分、ペアローンは2人分適用になり、納税額によっては節税効果がある場合も。よく相談して決めよう(画像提供/PIXTA)

■転勤で自分が住めなくなった場合、住宅ローン減税は受けられる?

「住宅ローン減税は、原則、減税を受ける本人自らが居住することが条件です。けれども、転勤など、本人が住めないやむを得ない事情がある場合で、住宅を取得した日から6カ月以内に家族(配偶者、扶養親族、生計をともにする親族)が住み、やむを得ない事情が解消した後に本人と家族が同居すると認められれば適用が可能です。

ただし、住宅ローン減税は、居住者(日本国内に住所を有する者)に限られます。家族が居住した場合でも、国外に転勤する場合、課税の対象となる国内源泉所得がある年分に限られます。

また、住宅ローン減税が適用される年の12月31日時点で、転勤などで本人や家族が居住しなくなった場合、居住していなかった期間は適用が受けられません。適用期間中に転勤が解除され、再び居住する場合は再度、残存控除期間につき、再適用を受けることができます」

詳しくは、国税庁ホームページ(転勤と住宅借入金等特別控除等)を参照。

■ふるさと納税利用者はどうなる?

『ふるさと納税』は、応援したい自治体に寄付をすると、オトクな特産品などを返礼品としてもらえる制度で、寄付した金額は、確定申告をすることで寄付金控除として税金の控除が受けられます。(確定申告をしなくてもいい特例制度もあります)

「住宅ローン減税を受ける場合も、『ふるさと納税』の寄付金の控除を受けることが可能です。控除額は、収入と家族構成・扶養の状況・寄付金額などによって変わります。総務省のふるさと納税ポータルサイトに、ふるさと納税額の目安と、寄付金控除額を計算するシミュレーション(エクセルシート)があるので、確認してみましょう」

ふるさと納税イメージ
住宅ローン減税を受けながら、ふるさと納税を併用することは可能(画像提供/PIXTA)

■他の支援策との併用はできるの?

「住宅ローン減税は、すまい給付金、贈与税非課税、グリーン住宅ポイント制度(新設制度、新築最大40万円相当、リフォーム最大30万円相当)といった支援策との併用が可能です。ただし、併用する際は、住宅の取得価額等から交付額や受贈額を差し引いた額と住宅ローン残高の低い方で計算します」

マイホームを購入する際は、税金の負担を減らす住宅ローン減税など、支援策が用意されています。住宅ローン減税の制度や仕組みなどを正しく知り、住宅購入等をオトクに進められるよう計画を立てましょう。「減税制度はよくわからない」「数字は苦手だし手続きも難しそう」とあきらめる前に、金融機関や不動産会社、税理士などに相談してみるのもひとつです。

まとめ

住宅ローン減税の令和3年度税制改正ポイントは、控除期間13年間の特例の延長、拡充と一定の所得要件を満たす場合の床面積の下限が40m2以上に緩和された2点

住宅ローン減税の適用を受けるには、初年度は確定申告が必要

住宅ローン減税の控除を受ける場合、契約時期に要件があり、注文住宅新築の場合は、令和3年9月30日、分譲住宅・マンション等の取得は令和3年11月30日まで

住宅ローン減税とすまい給付金などその他の支援策は併用可能

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取材・文/佐藤由紀子 イラスト/Tokico
公開日 2021年05月12日
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