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立地や眺望の良さや豪華な共用設備・施設など、魅力が多いタワーマンション。低層の一般的なマンションや賃貸マンション、戸建てでの暮らしとは違い、バルコニーで洗濯物や布団が干せないなど、細かなルールがあります。管理組合によって、民泊やデリバリー、ゴミ出しなどの細かいルールが定められているマンションも。SUUMOでは、住民が快適に暮らすためのルールである管理規約や使用細則について、また、子育て世帯に便利な共用施設・共用設備について、さまざまな疑問に答えます。
タワーマンションも一般的なマンションも、一つの建物の中に、複数の世帯が集まって暮らしています。住民みんなが快適に暮らせるよう、さまざまなルールが設けられているのは、タワマンも低層の一般的なマンションも同じです。ここでは、管理規約や管理組合によるルールのほか、さまざまな暮らしの疑問をピックアップしました。
■ベランダでの外干しは、多くのタワマンでは美観や安全面から禁止されている
マンションのベランダ(バルコニー)の使い方は、そのマンションによって異なります。タワーマンションに限らず、一般的なマンションでもマンション全体の美観を保つために、ベランダに洗濯物を干すことが禁止されているケースは多くあります。しかし、外から見えないよう、不透明なフェンスの高さを超えない高さに物干しを取り付け、外干しすることは問題ないマンションもありますし、「洗濯物が干されている風景はほのぼのとしていていい」といった意見が多いマンションでは、洗濯物の干し方にルールがない場合も。
ただし、多くのタワーマンションの場合は、ベランダで洗濯物を干すことは禁止されています。これは、駅の近くや都心など人通りの多い場所にあることが多いタワマンは、外観のグレード感も資産価値に影響するから。美観を保つためにマンション全体でベランダに洗濯物を干さないルールがあることが多いのです。
また、重要なポイントが安全面。マンションの高層階からものが落下すると、それがたとえ小さな物でも重大な事故につながります。洗濯物も、風で飛ばされて走行中の車や道路を横断中の人の上に落ちたりすれば事故の原因になります。外干し禁止のルールがあってもなくても、タワマンのベランダでの外干しは、転落防止の観点からしないほうがいいでしょう。

■洗濯物と同様、布団を干すことも危険
タワマンのベランダで布団を干すことも、洗濯物の外干し同様、禁止と思っておきましょう。低層マンションなどで、晴れた日に布団をベランダのフェンスに掛けて干す風景が見られることがあります。布団がフェンスからずり落ちたり、軽い布団は風にあおられて飛んでいったりする危険があります。布団を取り込もうとして、バランスを崩し布団と一緒に落下する危険性もあります。低層マンションでも危険なのですから、高層のタワーマンションではもっと危険なことは明白です。美観の面からだけでなく、安全面を考えると、ベランダでの布団干しはNGです。
■部屋干し用の洗剤や、浴室乾燥機、布団乾燥機を上手に使う
タワマンでは洗濯物や布団はどこに干せばいいのでしょうか。少量の洗濯物なら部屋干しもいいでしょう。最近は、部屋干し専用の洗濯洗剤も販売されていて、イヤな部屋干し臭などのストレスも軽減されています。部屋干しでは間に合わないなら、乾燥機や浴室乾燥機を上手に活用しましょう。布団の湿気やダニ対策には、夏なら日当たりのいい窓辺に干し、布団にゆっくりと掃除機をかけるのがオススメです。冬場なら就寝前に布団乾燥機を使うとポカポカの布団で眠ることができます。

■マンションのルールを決めるのは区分所有者
複数の世帯が集まって暮らすマンションには、管理規約や使用細則といったルールがあります。管理規約はマンションの共用部分の使い方や理事会の権限、義務など管理組合運営に関わるルールが盛り込まれています。そのルールは国土交通省の「マンション標準管理規約」をもとに作成されています。使用細則は管理規約に基づいたさらに詳細なルールのこと。バルコニーでの禁止事項やペットの飼育に関すること、来客用駐車場の使い方など細かなことが盛り込まれています。
マンションによって、また、時代の流れによって、管理規約も使用細則も新たなルールの追加や変更が必要になることがあります。その場合は、区分所有者(マンションの専有部分を所有している者)による管理組合で総会を開き、議決することで追加や変更を行うことができます。
つまり、マンションのルールはマンションの各住戸を所有している区分所有者によって決められることになります。

■管理規約の変更が必要。積極的に管理組合に参加するのも方法の一つ
最近の分譲マンションでは、ペット可のところが多くなっています。しかし、新築時からペット不可のマンションもあります。また、中古マンションでは、ペット不可のルールを無視してペットを飼う人が増えたため、トラブル防止のために「新規の飼育は禁止。現在飼っているペット一代限り」という制約の付いたペット可マンションになっているケースも。
もしもペットと暮らしたいなら、ペット可のマンションを探すのが近道です。しかし、立地や予算の関係で購入できる物件が限られていて、ペット禁止の物件しかなかった場合でそれでもペットと暮らしたいと考えるなら、ペットの飼育を禁止している管理規約を変更するしかありません。そのためには、自ら管理組合の活動に参加し、賛同者や理解者を増やしながら、ペットが飼えるルールと環境づくりを率先して行うパワーが必要です。
ペットの飼育に限らず、そのほかのルールの変更を希望するなら、管理組合に意見をするだけでなく、管理組合の運営や活動に積極的に参加する姿勢が必要です。ただし、管理規約や使用細則の変更には一定の賛成が必要ですから、必ずしも自分の希望が通るとは限りません。
管理規約の変更は、管理組合の総会で「特別決議」で区分所有者の4分の3以上かつ議決権の4分の3以上の賛成を得ることで可能。使用細則の追加は総会の「普通決議」で原則区分所有者と議決権の半数以上の賛成を得ることで可能です。

■マンションが販売される時点で民泊禁止になっているケースが多い
国内旅行やインバウンドが回復の傾向にある今、購入したマンションでAirbnb(エアビー)などを利用して民泊を始めたいという人もいるでしょう。
年間180日を超えなければ旅館業法の営業許可がなくても民泊を営むことができるという住宅宿泊事業法(民泊新法)が2018年6月に施行されましたが、実はその施行を前に、国土交通省の「マンション標準管理規約」が改正され、民泊を禁止する場合、可能とする場合の文言が追加されました。そのため、販売中のマンションでは民泊の可否について管理規約に明記されているのが一般的になり、民泊禁止を選択しているマンションが多くなっています。また、現在は民泊について管理規約で触れていない、禁止していないマンションでも、将来、総会の決議で規約が変更され、民泊が禁止される可能性もあります。
タワーマンションを購入して、エアビーを始められるかは、そのマンションの管理規約次第。また、現在は民泊可能でも、将来も可能かどうかはわからない、ということを覚えておきましょう。

■共同生活を快適にするためのさまざまなルールがある
タワマンに限らず、マンションにはさまざまなルールがあります。ルールの内容は、マンションごとに異なりますが、一般的には下のような内容が、管理規約に基づいて設定される詳細なルールである「使用細則」で定められています。
禁止事項
エントランスや共用廊下、敷地内、ベランダに物を放置することや、共用部分を勝手に工事することなどを禁止するルール
管理組合に届出を必要とすること
入居者に変更があったり、専有部分を賃貸に出したりする際に届出が必要などのルール
駐車場・駐輪場・専用庭の使用に関すること
使用申し込みや使用料、使用契約、解約についてなどの詳細
ゴミ捨てや粗大ゴミなどについてのルール
ゴミ置き場や粗大ゴミ置き場以外にゴミを置くことを禁止するなどのルール
そのほか、ペットの飼育や楽器演奏の時間帯の制限、ベランダでの火器の使用の禁止など、生活に関わるさまざまなルールがマンションごとに決められています。
また、これらのルールに違反した場合は、管理組合としてどのような対応を取るかについても盛り込まれているケースが多いです。
■配達員次第。タワマン側の工夫で配達しやすく
ウーバーイーツなどのデリバリー(出前)を頼む際、タワマンから依頼すると配達が大変だからと拒否されることはあるのでしょうか。
セキュリティが厳しく大規模なタワマンは、効率的に配達をしたい配達員にとっては大変。配送業者用のエントランスがわかりにくい位置にあったり、防災センターで手続きが必要だったり。高層階ならエレベーターでの往復にも時間がかかります。配達のリクエストを受けるか拒否するかは配達員次第。ですから、効率よく配達できるようタワマン側からの工夫や配慮があるといいかもしれません。例えば、エントランスの管理室周辺をデリバリーの受け渡し場所にする、コンシェルジュに対応してもらうなど、管理組合でデリバリーの受け渡しに関するルールを検討してみるといいでしょう。

■複数のインターホンの対応など手間と時間がかかる
タワーマンションでは、前述のデリバリーと同様、宅配便の荷物を受け取るのもなかなか大変。多くのタワーマンションでは、エントランス、エレベーターホールやエレベーター前、各住戸の玄関ドアの前といった、複数箇所にインターホンが設置され、荷物が届くまでに何度もインターホンに対応し開錠しなければなりません。他の住戸への荷物の配達や、上層階ならエレベーターの乗り換えにも時間がかかります。
また、タワーマンションでは宅配ボックスが完備されているのが一般的で、留守中でも荷物を受け取ることができる点は大変便利です。ただし、自分の部屋まで移動するのは重たい荷物や大きな荷物の時には大変です。
タワーマンションで暮らすなら、宅配便の受け取りに手間と時間がかかることは知っておきましょう。
■各フロアにゴミ置き場があれば快適
住戸数の多いタワーマンション。ごみ収集日の朝、各住戸の住民が大きなゴミ袋を持ってエレベーターでゴミ出しに行く…となったら、エレベーターは大渋滞!通勤や通学の人もなかなかマンションから出られず大変です。そこで、タワマンでは、棟内に複数のゴミ置き場を設けているのが一般的です。棟内のゴミ置き場ならお天気を気にせずにゴミ出しができる点も便利。各フロアや住戸に近いフロアにあればさらにラク。ゴミ出しのルールはマンションによって異なりますが、24時間いつでもゴミ出しOKであれば、家の中にゴミがたまらず快適です。
タワーマンションを購入したり、借りたりする時には、ゴミ置き場がどこにあるか、ゴミ出しルールはどうなっているかを確認しておくと安心です。
■管理会社や管理組合に相談
人が集まって暮らしている建物では、人の声や足音、給排水音、ペットの鳴き声、テレビの音、時計のアラーム音など、さまざまな音が発生します。
最近のマンションは、遮音性の高い床や窓が採用されていますから、古いマンションに比べて、騒音は気にならないケースは多いといえます。しかし、タワーマンションの場合、建物の軽量化のために、石膏ボードやケイ酸カルシウム板に吸音材や耐火材を合わせたボードを組み立てる乾式壁を、隣の住戸との間の戸境壁に採用しているのが一般的。タワマンではない多くのマンションでは、戸境壁は湿式壁といわれる鉄筋コンクリート構造になっています。湿式壁の方が乾式壁よりも遮音性が高いため、タワマンの方が一般的なマンションよりも音が伝わりやすいケースがあります。
楽器などの音が気になる場合、大切なのは直接クレームを入れないこと。感情的になって住民間のトラブルになってしまうリスクを避けるためもありますし、楽器を演奏しているのが実は発生源と思っていた住戸とは別の住戸というケースもあるからです。まずは、管理会社(管理員)や管理組合に相談してみましょう。誰からのクレームなのかが分からない形で、「楽器の音への苦情が届いています。居住者全員の快適な生活のためにご配慮をお願いいたします」といった、お知らせの紙を掲示板に貼るなどの対応をしてくれるのが一般的です。それでも状況が変わらない場合は、管理組合に相談し、穏便に解決する方法を一緒に考えてもらうのがいいでしょう。

■管理会社や管理組合にまずは相談を
同じ建物内にさまざまな人が集まって暮らすわけですから、タワーマンション内でトラブルが起こることもあるでしょう。国土交通省による令和5年度の「マンション総合調査」では、トラブルの原因の60.5%が「居住者間のマナー」です。具体的な内容を見ると、多いのは「生活音」(43.6%)、ついで「違法駐車・違法駐輪」(27.9%)、「ペット飼育」(14.2%)など。何かトラブルに巻き込まれてしまった場合、避けたいのは相手との直接対決です。生活音は発生源の特定が難しく、関係のない人へ直接苦情を言ってしまうと新たなトラブルを生むことも。公道ではなく、マンション敷地内での違法駐車や違法駐輪は法律での取り締まりや排除が難しいのが現状です。ペットの飼育に関してはトラブル内容や、ペット可マンションなのか、ペット不可マンションなのかによっても対応が違ってくるでしょう。トラブルの内容によって、解決のための最良の策は異なりますが、何かあれば、管理会社(管理員)にまずは相談してみるのが第一歩です。

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■排水トラップを掃除する
洗面所や浴室、キッチンの排水口から、嫌な臭いがすることがあります。原因として考えられることの一つは、排水トラップの汚れ。排水管は、一部に水(封水)を貯めることで下水からの臭いや害虫などが入ってこないようにする構造になっています。しかし、水を貯める部分に汚れが溜まると、その汚れ自体の臭いが上がってくることがあります。パイプ用の洗浄液でこまめに掃除をするようにしましょう。
また、長期間、空室になっている住戸では、排水トラップの封水が蒸発することで臭いが上がり、他の部屋に臭いが流れることがあります。管理会社に相談してみましょう。管理会社と管理組合で該当する住戸の区分所有者に連絡をとって、対応してもらえるかもしれません。

マンションは区分所有者が所有する「専有部分」と、区分所有者全員で所有する専有部分以外の建物部分・建物の付属部分の「共用部分」があります。この共用部分に含まれるのが共用施設や共用設備です。ここでは、タワーマンションの共用施設や設備にかかわる、さまざまな疑問に答えていきます。
■共用部分にあるラウンジなどの施設やエレベーターなどの設備
分譲マンションの共用部分とは、専有部分以外の建物や、建物の付属部分です。その中で、共用施設・設備といわれるのは次のようなものです。これらのうち*印のついたものは、共用部分の中でも「専用使用権が認められた共用部分」となります。
■豪華なエントランスはマンションの印象をアップする
エントランスはマンションの正面玄関。居住者はもちろん、居住者を訪ねてくる人や、中古で売り出された住戸や賃貸の部屋を見学に来る人などが必ず通るところです。マンションによっては、重厚なデザインの大きな玄関ドアや高い吹き抜けのエントランスホール、観葉植物や椅子、テーブル、アート作品などが置かれています。明るく豪華で開放感があり、置かれている調度品や床材なども上質でセンスが良ければ、マンション全体の印象もアップします。ロビーにコンシェルジュが常駐していれば、暮らしていくうえでのさまざまなサポートも受けられます。
居住者にとっても、出かけるときや帰宅した時に、豪華なエントランスを通るのは気持ちのいいものです。また、将来、売却や賃貸にすることになった際、見学に来る人に好印象を与えることができます。

■1住戸当たりの負担が少なく、導入しやすい
大規模なタワーマンションの共用施設や設備が豪華なのは住戸数が多いため。1住戸当たりの負担を大きくしなくても、共用施設や設備の充実に費用をかけることができるからです。例えば、1000万円かかる設備を総戸数10戸の小規模なマンションで導入するなら、1住戸当たり平均100万円かかりますが、総戸数1000戸の大規模なマンションなら1住戸当たりの負担は平均10万円です。
ただし、導入した施設や設備にかかるランニングコストも負担することになるため、豪華な共用施設や設備があるタワーマンションは、管理費が一般的なマンションに比べて高い傾向にあります。
■敷地内公園やスタディルームも
キッズルームがあると、天気が悪い日でも、子どもをのびのびと遊ばせることができます。そのほか、敷地内に子どもが安心して遊べる公園があるマンションも。子どもも大人も使えるスタディルームやライブラリーがあるタワマンも多く、積極的に利用することで同じマンション内のファミリーとの交流も生まれます。

■個別ブースのあるワークスペースがある物件も
テレワークでは普段は住戸内で仕事をしていても、たまには気分転換がしたくなるもの。マンション内に、コワーキングスペースやテレワークOKのライブラリーやラウンジがあれば、家族に気兼ねなく仕事に集中できます。最近は、個別ブース付きのワークスペースが用意されているタワマンもあります。

■雰囲気の異なる複数のラウンジが設けられている物件もある
どのような共用施設があるのか、充実度や広さ、使用の際のルールなどは物件によって異なります。多くのタワマンで設けられているのはラウンジ。眺望のよい高層階にビューラウンジがあることが多いのですが、物件によっては、中層階や低層階にも落ち着いた雰囲気を特色としたライブラリーを兼ねたラウンジや、カフェスタッフがいるカフェラウンジがある物件も。そのほか、宿泊可能なゲストルーム、屋上デッキ、ジム、コンビニ、シアタールーム、ランドリールームなどさまざまです。多くはありませんが、大浴場やサウナ、プール付きのタワマンや、共用分にレストランが入居しているレストラン付きタワマンも見られます。また、電気自動車の普及に伴い、EV充電器の採用も多くあります。

■自分にとって必要な共用施設や設備があるかを確認
共用施設や設備が充実しているタワマンはとても便利で魅力的。ただし、注意したいのはコストの負担です。施設や設備の維持費は利用してもしなくても毎月支払う管理費の中に含まれています。エレベーターやゴミ置き場などの共用施設・設備は日常的に使用するものですからみんなでコストを負担して維持するのは当然ですが、ラウンジやゲストルーム、フィットネスルームなどは、全く使わない人にとっては維持費だけを負担することになるため、不満に感じることもあるでしょう。逆に、子育て世帯なら、親も子も友達ができやすいキッズルームはメリットがありますし、安くまたは無料で使えるフィットネスルームがあれば、外部のジムにかかる会費を節約できます。
共用施設や設備にメリットがどれくらいあるかは人それぞれ。タワーマンションを検討する際には、共用施設や設備を自分が必要としているのかを考えておくことが必要。
■敷地の広さを生かした憩いの空間があるタワマンも
タワマンの敷地内には、居住者用の駐車場や来客用駐車場などのほか、敷地の広さを生かして居住者が利用できるプライベートガーデンや子どもの遊び場を整備している物件も見られます。敷地内に緑が豊かな空間があれば都心に住んでいても小鳥のさえずりを聞いたり、散歩をしたりする楽しみが生まれます。また、敷地内にテニスコートやバーベキューコーナーがある物件も。居住者同士の自然なコミュニケーションが生まれるのもメリットです。

■食品や水などの備えが必要
地震や台風、水害などで停電が起きたとき、エレベーターは停止し共用部を含めた照明、オートロック、機械式駐車場などは使えなくなります。水も、電気を使うポンプで配水される給水方式の場合、貯水されている分を使い切ると蛇口から出なくなります。このような事態に備えるため、各自が数日分の食品や水、簡易トイレなどを備蓄しておくことが必要です。さらに、マンションの管理組合でも、防災対策に積極的に取り組んでいると安心。
近年では、停電時にエレベーターを稼働させるための自家発電設備や非常用電源を導入したり、非常用マンホールトイレ、備蓄倉庫を設けたりといった、防災のための共用施設・設備を設ける物件が多く見られます。物件によっては数日分の食料や水、簡易トイレ、連絡用のトランシーバーを各階の倉庫に保管しているところも。タワマンの購入や、賃貸で住むことを検討するなら、災害時にどのような備えをしているのか、事前に確認しておくことが大切です。
■屋上緑化で癒やしの空間に
タワマンの屋上も区分所有者全員で所有している共用部分です。屋上にバーベキューコーナーを設けたり、人工芝を敷いて子どもの遊び場やドッグランにしたり、物件によってさまざまな使われ方がしています。
最近注目なのは、屋上緑化。都市部でのヒートアイランド現象の緩和や美しく潤いのある都市空間の形成、都市の脱炭素化などのメリットがあるため、建物の壁面緑化と合わせて全国的な取り組みが進められています。東京都など自治体によっては一定規模以上の建物に屋上・壁面緑化を義務付けたり、屋上緑化を行うことで容積率が増やせたりする制度が緑化を後押ししています。タワマンでも屋上緑化を行い、植物に囲まれて憩える身近な癒やしの場として居住者に開放しているケースが見られます。

■キッズスペースをワークスペースへなど、今の需要に合わせて改修
子育て世帯が多かった新築時から10数年が過ぎ、子どもたちが成長するにつれてマンション内のキッズルームが使われなくなるケースがあります。また、フィットネスルームはトレーニングマシンの更新がされていないと、最新設備の整った外部のジムを使う居住者が増えていくことも。居住者のライフスタイルの変化などで、新築時の共用施設への需要が減っていくケースがあります。使われないまま放置していても清掃などの維持管理費はかかります。何より、使われない空間があるのはもったいない話です。
共用施設をどう運営していくかは、管理組合が主体となって検討。キッズルームを在宅勤務に使えるワークスペースに変更したり、コストのかかる大浴場を多目的ルームに改修したりなど、さまざまな使い道があります。居住者や区分所有者の声を聞き、最適な共用施設に用途変更することは、マンションの魅力をアップさせる効果もあります。
なお、共用施設の改修は、区分所有法の「共用部分の大きな変更」に該当するケースが多く、その場合、総会決議で4分の3以上の同意が必要になります。
■通勤時間帯などに渋滞しないよう台数や速度、定員に配慮されている
ストレスなく利用できるエレベーターの台数は、50戸当たり1台といわれています。しかし、同じ50戸でも3~4階建ての低層マンションと、中高層マンションでは、エレベーターを利用する人数が違ってきます。単純に、住戸数だけでエレベーターの台数を決めたマンションでは、待ち時間が長くストレスを感じるケースもあるでしょう。
最近のタワマンでは、建物の規模や住戸数から推測して、利用者数が多い時間帯でも待ち時間が一定時間内におさまるよう、エレベーターの台数や速度、定員が決められています。また、複数台あるエレベーター全てが1階から最上階まで停止するのではなく、停止する階数を低層階、中層階、高層階に分けてあるのが一般的です。
気になる場合は、新築のタワマンならモデルルームの担当者にエレベーターの設置台数は十分か確認を。中古のタワマンなら不動産仲介会社の担当者に通勤時間帯にエレベーターの渋滞状況を調べてもらうのがおすすめです。
マンションのエレベーターについてもっと詳しく読む
マンションのエレベーターは何階以上から必要?エレベーターなし物件、待ち時間、最新機能なども解説

■高さ100m超のタワマンにはヘリポートの設置が推進指導されている
航空写真でビルやタワマンが立つエリアを見ていると、「H」や「R」と書かれた屋上を見つけることがあります。「H」はヘリポート(Heliport)のことでヘリコプターの離着陸が可能な緊急離着陸場のこと。「R」は「Rescue」を意味し、ヘリコプターは離着陸せずにホバリングで救助活動を行う「緊急救助用スペース」のことです。
タワーマンションは火災などの緊急時に屋上からも避難できるよう、消防庁が示す「屋上緊急離着陸場等の基準」に沿って緊急救助用スペースを設けるのが一般的です。さらに、高さ100m(30~33階ほど)を超えるタワーマンションの多くは、同基準に基づき、緊急用ヘリコプターが離着陸できる施設を屋上に備えています。
タワマンのバルコニーでは美観や安全面から洗濯物や布団を干せない
ペット飼育禁止の場合、管理組合で検討し、総会で管理規約変更を議決することでペット可にすることが可能
セキュリティが厳重なタワマンは、宅配などの受け取りに手間と時間がかかることがある
騒音などで困ったら、まずは管理員か管理組合に相談
ラウンジやキッズルーム、ワークスペースなど豪華な共用施設や共用設備があることが多い
最近のタワマンではエレベーターが渋滞しないよう台数や速さ定員に配慮されている