部屋のにおいは何が原因?プロに聞いた「におい」を消すための徹底対策とは?

最終更新日 2024年06月12日
部屋のにおいは何が原因?プロに聞く、においを消すための徹底対策とは?

どんなにきれいな部屋でも、悪臭が漂っていればイメージダウンは必至。

部屋のにおいは住んでいる人が気付かないことも多く、自分で「何かにおう?」と思うときにはすでにかなりのレベルかも?

臭気判定士「におい刑事」こと共生エアテクノの松林さんに、家のなかのにおいを徹底的に「消す・出さない」コツを教えてもらって、空気から美しく快適な住まいにしましょう。

家のなかの我慢できないにおい第一位は・・・?

【部屋が臭い!?9割の人が気にしている「生活臭」ランキング(パナソニック調べ)】によると、部屋のにおいが気になっている人は全体の9割にもおよびました。

そして、気になる部屋のにおいのなかで最も多かったのはキッチンや冷蔵庫での生ごみや食べ物のにおいです。特に夏場になると、それらのにおいが気になるという人が多く見られました。

そのほかに多かったにおいとしては、カビや雑菌のにおい、タバコやほこりのにおい、汗のにおいなどが挙げられました。

気付かないうちに、嫌なにおいが漂っていないだろうか?

どのような家にだって、多少なりともその家独特のにおいがあります。

それが気にならないレベルなのか、他人には気になるレベルなのか、実は健康を害するにおいなのか?住んでいる人には判断が難しいもの。

気になるにおいの正体が何なのか、におい刑事と一緒に真実を徹底追及していきましょう。

におい刑事(デカ)
過去1000件以上のにおい事件を嗅いで解決してきた、通称「におい刑事(デカ)」。大きな工場のにおい対策から日常に潜む身近なにおいトラブルに向き合う毎日。「におい110番」が鳴りやむ日は来るのだろうか……(画像提供/共生エアテクノ 画像作成/SUUMO編集部)

「何かにおう!」そんな部屋にはこんなにおいがこもりがち

人が家のなかで活動すると、多かれ少なかれどうしてもにおいは発生します。例えば、このようなにおい……。

キッチンやゴミ箱周りで
 ・料理のにおい
 ・排水口のにおい
 ・何かが腐ったにおい

トイレやお風呂周りで
 ・トイレのにおい
 ・カビのにおい
 ・排水口のにおい

人(衣服)やペットから
 ・汗のにおい
 ・タバコのにおい
 ・ペットのにおい

新築の部屋やリフォーム後に
 ・化学物質のにおい

などなど。一時的に発生したにおいをすぐに外に出せる場合はよいのですが、例えばカビのように、原因がどこかで存在し続けると当然においも続きます。

また、においがいくつも重なると、原因を追究しにくくなってしまいます。においが発生したときはできるだけ早く原因を特定して、家に染み付く前にもとから断つようにしたいですね。
「一般住宅では、気になるにおいの原因がカビであることが多いのです。カビは嫌なにおいをさせるだけでなく、胞子が飛び回るのでそれが体に入り健康を害する可能性も。

例えば、太陽光が入らず風通しが悪く、換気の状態が悪い環境ではカビが発生しやすいため、においに悩まされることも。

帰宅後に玄関でにおいを感じたときはどこかにカビが潜んでいるサイン。消臭剤を使う前に、まずは除湿をするなど、湿度をコントロールすることが大切です」(におい刑事/松林宏治さん 以下同)

におい捜査をするにおい刑事のイメージ写真
「においは嗅がなきゃわからない!」(画像提供/共生エアテクノ)

部屋がカビ臭い時の対処法と再発防止策はこちら
部屋がカビ臭い?カビを見つけたときの対処法と再発防止策

「どこか臭い!」においのもとはこんな場所!発生源を探そう

においの原因の多くは水まわりから

厄介なことににおいは目に見えず、「何かにおう」と思っても原因を特定しにくいもの。
「私たちにおい刑事のところにも、『においがどこからするのかわからないので見てほしい』という依頼がよくきます。実は、一般住宅のにおい事件のほぼ半分が『水まわり』で発生しています。

悪臭には必ず発生源があります。まずは排水口のある場所をすべて疑ってみてください。キッチンやトイレ、洗濯機の排水口、洗面台の下などは特に怪しいですね。
排水口の周辺はきれいでも、その奥の見えにくい場所に原因があれば厄介です。

家のなかには嗅ぐべきチェックポイントがいくつかあって、その一つが床下収納です。漏水していないか。異臭がしていないか。動物などの死骸はないか。カビはないか。何か異常や異変があれば、すぐに対策を」

事件簿1「誰もいない風呂場からカタカタ音が……!実はにおいに大きく関係している?」

まるでポルターガイスト現象のような事件も、実は排水口が原因だったりします。そして、下水のにおいもしているはずです。

最近の家は気密性が高く、家じゅうのドアや窓、給気口をうっかり閉めたまま換気扇をつけていると負圧(室内の空気の圧力が外の空気より低い状態)になり、どこかから空気が入ってこようとします。

給気口の写真
冷たい風が入ろうと、換気扇を回すときは決して閉めてはいけない「給気口」(画像提供/PIXTA)

開いているところといえば……排水口。この事件の場合は、カタカタ音と同時に下水のにおいも発生しているはず。

「ドブ臭いにおいがする!」と思ったら、負圧を疑ってみてください。カタカタ音と共に下水のにおいも解消できると思いますよ。

シャワールームと業者
お風呂の音は「排水口」が原因のことも(画像提供/PIXTA)

においをこもらせないために、まずはにおいをもとから断つ!

においの発生源を特定して対処しよう

におい問題が発生したら、まずは発生源を特定し、その後原因を取り除くことが大切です。
消臭スプレーでにおいを消しても、それはすでに出ているにおいに効果があるだけ。もとから断たなければいつまでもにおいは出続けて、家自体に染み込んでいきます。
臭いと思うにおいの半分は『菌やカビなど』なんです。においを退治するということは『菌やカビなど』を退治するということ。

原因がカビであればまずそのカビを取り除くこと。エアコンから雑巾が腐ったようなにおいがしたり、靴や靴箱がにおう場合も、菌やカビが原因であることが多いのです。

消臭効果だけではなく、除菌効果も発揮してくれるスプレーを使うのが正解です」

におい捜査をするにおい刑事のイメージ写真
「犯人(におい)を育てたのはお前(湿気と菌)か!」(画像提供/共生エアテクノ)

建材などが原因の対処法

また、建材から出る化学物質のにおいは退治方法が異なります。

よく『新築のにおいがする』と言いますが、それはほとんどがホルムアルデヒド、トルエン、キシレンなどの化学物質のにおい。

いわゆるシックハウス症候群の原因になるもので、ひどくなると『化学物質過敏症』という、わずかな化学物質にも反応してしまう体質になりかねません。

においが気になったら、室内の空気環境測定会社や臭気調査会社などにどのような成分がどれくらい出ているかの測定を依頼して原因を特定し、においの原因をなくす、または放散させるようにしましょう。
検査に使う「測定バッジ」は1検体用1万2,000円程度から個人購入も可能です(価格は参考。設置費用などは別途)

化学物質はこのような道具で比較的簡単に測定できる
室内空気環境測定に使われる測定バッジの写真
「測定バッジ(パッシブ法)を用いた室内空気環境測定」厚生労働省で指定している物質のなかから5~7物質を測定し、その濃度が基準値に収まっているかどうかで安全性を判断する(画像提供/共生エアテクノ)

においがこもらない換気の良い環境をつくる

換気のコツ

発生したにおいをこもりにくくすることで、人体や建物への被害を最小限に抑えることができます。

そのためにできることはやはり「換気」。少なくとも2カ所以上の窓を開けて空気を通すこと。

空気の循環のイラスト
空気の循環は2カ所以上の窓を開けることが大事(画像提供/PIXTA)

空気が流れにくい場所には、サーキュレーターや扇風機を使って部屋全体の空気を循環させましょう。

サーキュレーター
サーキュレーターを活用して空気を循環させよう(画像提供/PIXTA)

「2003年7月の建築基準法改正により、住宅には24時間換気システムの設置が義務化されました。それ以降に建てられた家には24時間換気が搭載されていますが、その換気量だけでは足りない場合があります。

空気の循環でこもらない工夫を

空気の死角をつくらないこと。部屋のドアやクローゼットの扉を定期的に開けて、空気がこもりがちな場所にも風を送ってあげましょう。

また、うっかり給気口を閉めてしまうと、家のなかが負圧になって、下水のにおいが上がってくる可能性大。

24時間換気をきちんと稼働させたうえで、空気がよどみやすい場所にもしっかり外気を取り入れること。それが、カビ対策やにおい対策に有効になります」

においがこもったままだと建物や家具に染み付いて、いつの間にか「その家のにおい」になってしまいます。

日当たりと風通しのよい爽やかな住環境をつくることは、健康のためだけでなくにおい対策にも大切なのです。

事件簿2「クローゼットの衣類にカビとカビ臭が!」

カビが発生している衣類や物であふれ返ったクローゼット
クローゼットはカビの温床。しっかりと換気を!(画像提供/PIXTA)

いつも以上に蒸し暑い夏が終わった頃、あるお宅から「急に服がカビだらけになった!カビ臭くて困っている!」とSOSが。その家には10年ほど住んでいるのに、今まではそんなことはなかったそう。

詳しく聞くと、共働きになり、以前ほど毎日換気できなくなったらしいです。
その結果、カビを繁殖させる酸素、湿度、栄養源が急激にそろってしまいにおいのもとになったのです。

除カビ作業、防カビ作業を施し、高温多湿の密閉状態とならないようにお願いして、現場をあとにしました。

「良いにおいの部屋」を演出する方法とは?

消臭剤や芳香剤を上手に使おう

家に入った瞬間に良い香りで満たされると、ふんわりと幸せな気持ちになるもの。

「くさくない」部屋づくりからさらに一歩踏み込んで「良いにおいがする」家にするにはどうすればよいでしょうか?

「におい・かおり環境アドバイザー」でもある、におい刑事にアドバイスをお願いしましょう。

芳香剤はにおいをマスキングするために使ってはダメ。嫌なにおいがしたら、まずは掃除や除菌消臭剤などでその原因を徹底的になくすこと。
そして、においの好みは十人十色。最近では柔軟剤の使い過ぎによる『香害』や、会社での『スメルハラスメント』も社会問題になっています。

香りを付けたい場合は、一般個人のご家庭では『消臭+アロマ』がおすすめ。
アロマの良いところは、人にもよりますが、ストレス解消やリラックスにつながるところです。

『香りの押しつけはNG』だということを確認したうえで、質の高い香りを上手に活用していきましょう」

においは、「良いにおいだけど嫌い」だったり「臭いけど好き」なんてことも起こる繊細なもの。

「せっかく嫌なにおいを取り除いたのに、良いにおいにしようとしてかえって臭くしてしまった」なんてことがないように気を付けたいですね。

良い部屋のにおいを長続きさせるには?

良いにおいを持続するためには、正しい手順を踏むことが大切です。

芳香剤やアロマはあくまでも一時的なものにすぎません。まずは換気や掃除をし、部屋の元のにおいをなくすよう心がけましょう。

特に、においは布に付着しやすいです。そのため、カーテンやソファー、カーペットなどの布製品ににおいが付着してしまっていることも多くあります。

これらを放置して長い間洗っていないという人は、しっかりと洗うようにしましょう。

あらかじめ部屋の消臭をしっかりと行うことで、より快適な空間をつくることができます。

アロマでいい香りを演出した部屋のイメージ写真
アロマディフューザー活用するとより快適な空間に((画像提供/PIXTA)

事件簿3 換気扇を回すとにおいがひどくなる!なぜ?!

換気扇のイメージ
空気を循環させる換気扇がにおいも循環させてしまうケースも(画像提供/PIXTA)

「マンションのカビ臭が気になって壁裏まで対策したのに、においがなくならないどころか、換気扇を回すとよけいにひどくなる」という相談が寄せられました。

捜査に伺い確認すると、カビ臭も感じるものの雑排水臭が中心と判断。

キッチンよりも浴室、浴室よりも洗面室、洗面室よりもトイレまわり、とにおいの強い箇所を絞り込んでいき、最後にトイレの点検口を開けてみたところ、配管関係の不良を発見!

配管のすき間から漏れたにおいが、キッチンの換気扇を回すことでトイレから引っ張り出され、家じゅうに広がっていたのです。

事件を無事解決すると住人様から称賛のお言葉を頂き、颯爽と現場をあとにすることができました。

どのような部屋でもにおいはゼロではなく、家にはさまざまな理由からその家独自のにおいがするもの。そのにおいが不快であれば解消して、家族はもちろん、来客にも気持ちの良い住まいにしましょう。

部屋のにおい別!具体的な解決法と対策を紹介【編集部調べ】

続いて、部屋のにおい別の具体的な解決法と対策について解説をします。
もし、身に覚えのあるにおいがあった場合、ここで紹介をした解決法と対策を試してみましょう。

  • タバコのにおいにお困りの方はこちら
  • ペットのにおいにお困りの方はこちら
  • カビのにおいにお困りの方はこちら
  • 料理のにおいにお困りの方はこちら
  • ゴミのにおいにお困りの方はこちら
  • 排水溝のにおいにお困りの方はこちら
  • 古い家具や衣類のにおいにお困りの方はこちら
  • 靴のにおいにお困りの方はこちら
  • 部屋の湿気にお困りの方はこちら
  • 生活臭にお困りの方はこちら
  • 本のにおいにお困りの方はこちら
  • エアコンのにおいにお困りの方はこちら
  • 観葉植物のにおいにお困りの方はこちら

タバコのにおい

タバコのにおいのイメージ
賃貸は室内での喫煙を禁じている住居も多い。規約を確認しよう(画像提供/PIXTA)

室内でたばこのにおいがする原因は、当然のことながら室内での喫煙です。

気になる人は部屋の壁にたばこの煙がついてしまわないよう、室内でたばこを吸わないなど家庭内のルールを話し合ってもよいでしょう。あるいは定期的に換気を行ないましょう。空気清浄機を使用するのも一つの方法です。

それでもにおう場合には、アルカリ性を中和するクエン酸が効果的です。クエン酸は市販されているものもありますが、自分で作ることもできます。

自分で作る場合は水100mlにクエン酸小さじ1を加え、よく混ぜ合わせましょう。そうして気になるところにスプレーで吹きかけたあとに拭き取ります。

ペットのにおい

ペットのにおいのイメージ
意外と気づきにくいペットのにおい!排泄物の処理はしっかりと(画像提供/PIXTA)

ペットのにおいの原因は、ペットの体臭や排泄物です。
特に排泄物は、ペットがきちんと設置したトイレで排泄をしたとしても、気体となって空に舞い、壁などに付着してしまいます。

対策としては、ペットの体臭を抑えるために定期的にシャンプーしてあげるのがおすすめです。また、トイレの排泄物は速やかに処理するようにしましょう。

また、トイレはいつも清潔にしておくことが大切です。そのほか、ペット用の消臭剤を使用したり、空気清浄機を設置したりするのもおすすめです。

カビのにおい

カビのにおいのイメージ
雨季や冬場は窓の結露にも注意が必要。エアコンも使用前は掃除をしよう(画像提供/PIXTA)

一言でカビのにおいといっても、さまざまなにおいがあります。
一般的には、土や腐った木材のようなにおいであることが多いようです。

そのほか、カビの種類によってはツーンとしたにおいや、発酵食品に似た酸っぱいにおいなど様々なにおいがすることもあります。
カビのにおいが発生する原因は、高い湿度や不十分な換気、水漏れなどです。

対策としては、湿度が高くならないように定期的な換気をしたり除湿機を使用したりして湿気をコントロールしましょう。

また、カビが発生してしまった場合はカビ取り剤でカビを除去するのがおすすめです。その際は防カビ材とセットで使用しましょう。

料理のにおい

料理のにおいのイメージ
鍋や焼き肉など、料理の油や蒸気が壁につくとにおいの元に(画像提供/PIXTA)

部屋に料理のにおいがこもる原因は、鍋や焼き肉をしたとき、魚を焼いたときの蒸気や油煙です。

対策としては、しっかり換気扇を使用して部屋の空気を入れ替えるとよいでしょう。
特に、料理中と料理後に部屋を換気すると効果的です。壁や床の拭き掃除も心がけましょう。

そのほか、空気清浄機を使用したり、部屋の布製品に消臭剤を使用したりするのもおすすめです。

ゴミのにおい

ゴミのにおいのイメージ
特に夏場はごみの管理に注意が必要。なるべく水気をなくすことがにおいを断つコツ(画像提供/PIXTA)

生ゴミやごみ箱から嫌なにおいがする、という人も多いでしょう。生ゴミやごみ箱のにおいの原因は、基本的には水分と細菌が混ざることにあります。

そのため、水分と細菌が混ざってしまわないよう、しっかり水気を切ることが大切です。
三角コーナーから嫌なにおいがする場合には、水のかからない場所に三角コーナーを置き換えましょう。

そのほかの対策としては、ごみを定期的に出してためないこと、ごみ箱を清潔に保つことが挙げられます。

また、ごみ箱用の消臭剤を使用するのもよいでしょう。
重曹やクエン酸をかけるのも効果があるようです。ただし、重曹とクエン酸は併用すると消臭効果がなくなるようですので同時に使用しないようにしましょう。

排水口のにおい

排水溝のにおいのイメージ
排水口は定期的に掃除を行おう(画像提供/PIXTA)

排水口がにおう原因としてまず挙げられるのは、排水口の汚れです。排水口は定期的に掃除し、きれいな状態を保ちましょう。

台所洗剤のほか、重曹やクエン酸でも掃除できます。配水管が詰まっている場合には、市販のパイプクリーナーを利用するか、あるいは60~70度のお湯を流し込みましょう。

ワントラップの取り付けや封水の状態もしっかりチェックすることが大切です。

古い家具や衣類のにおい

古い衣類のにおいのイメージ
古い家具や衣類もにおいの元になりやすい(画像提供/PIXTA)

長年使っている古い家具からにおいがすることもあります。その原因としては、カビや湿った服の生乾きのにおい、防虫剤のにおいなどが挙げられます。

そのようなにおいの対策として、重曹を使った掃除がおすすめです。
まず、衣類などを外に出したあと、水250mLに大さじ1杯の重曹を溶かして重曹水を作ります。

この重曹水に雑巾を浸し、固く絞ってからタンスの本体と引き出しをよく拭きましょう。その際、引き出しの裏側もよく拭くことが大切です。そのあと乾拭きし、天日干しでよく乾かします。

また、衣類は定期的に洗濯することでにおいが移るのを予防できます。
これらの対策をしてもにおいが取れない場合は、処分して買い替えるのを検討するのもよいでしょう。

靴のにおい

靴のにおいのイメージ
玄関には消臭スプレーや消臭剤の活用を(画像提供/PIXTA)

足は体のなかでも特に汗をかきやすい場所だといわれています。そのため靴には雑菌が繁殖しやすく、においも発生しやすいのです。
また、通気性の悪い靴などは湿気がこもることによってにおいが発生しやすいといわれています。

対策としてまず挙げられるのは消臭スプレーの活用です。重曹で作った消臭剤や10円玉を靴のなかに入れておくのも効果があるといわれています。
さらに、靴を何日も連続で履かないこと、通気性の良い場所で保管することもおすすめです。

部屋の湿気

部屋の湿気のイメージ
雨が続いてい日や部屋干しをする際は除湿器も活用しよう(画像提供/PIXTA)

部屋が湿気臭い原因は、室内にたまった水分が原因です。
雨が続いて部屋干しが続いている、外気温との差で窓に結露が発生しているなど、部屋に湿気がたまる原因はさまざまです。

部屋の湿気対策としては、除湿器の活用や、部屋の換気を定期的に行う方法があります。
なるべく家の中に水分が残らないように、工夫をしましょう。

生活臭

生活臭のイメージ
意外と気づきにくい部屋の生活臭。定期的な換気で改善を(画像提供/PIXTA)

日常生活ではさまざまなにおいが発生します。そうしたにおいが蓄積し、部屋のなかにこもってしまうことも多いです。

そうした生活臭の対策としてまずおすすめなのは、定期的な換気です。

窓やドアを開け、空気が通り抜けられるようにしましょう。複数の窓がある場合は1カ所ではなくすべて開けるとよいでしょう。また、空気清浄機や消臭剤を使用するのも効果的です。

本のにおい

本のにおいのイメージ
本も適切な管理をしないとカビの温床に(画像提供/PIXTA)

読書家のなかには、古い本から発生するにおいが気になっている人も多いでしょう。そのにおいの原因は、湿気によるカビです。

本のにおいが気になる場合は、まず本のカビや汚れを落とし、風通しの良い場所で陰干ししましょう。
それでも気になる場合はページの間に新聞紙をはさんだり、無香の消臭剤と本を袋に入れて一緒に置いておいたりすることでにおいを取ることができるようです。

エアコンのにおい

エアコンのにおいのイメージ
夏場や冬場など、エアコンを使う前は掃除を行うことが大事(画像提供/PIXTA)

エアコンを起動したときに感じる嫌なにおいの原因は、フィルターに付着した汚れやカビにあります。エアコンから嫌なにおいを発生させないためにも、定期的に室内の換気や送風運転を行いましょう。

また、エアコンのフィルターは定期的に掃除することが大切です。
掃除が難しい場合は専門業者によるメンテナンスを受けましょう。消臭スプレーを吹きかけるのはエアコン内部のほこりやカビの原因になるためNGです。

観葉植物のにおい

観葉植物から嫌なにおいがする場合、さまざまな理由が考えられます。
例えば、根腐れや水、肥料、土などです。これらのにおいを放置すると虫の発生源となってしまうため、速やかに対処しましょう。

対策法は、においの原因によります。
肥料や土が原因の場合、植え替えや無香の肥料の使用が効果的です。鉢底にたまった水が原因であれば、水を捨てて鉢底をきれいに掃除しましょう。

根腐れが原因の場合は腐ってしまった根をハサミで切り落とし、再生できるかどうかを観察しましょう。新たに根や葉が生えない場合は処分する必要があります。

においを発生させにくい生活を送る

人が生活しているとにおいの発生は避けられません。しかし、掃除をこまめにするなど、においが発生しにくい生活を心がけることはできます。

においが発生するといえば、次の3つが気になる人が多いでしょう。
「トイレ」「ペット」「洗濯ものの生乾き臭」それぞれについてポイントを紹介していきます。

トイレ

まずトイレのにおいが思い浮かびますが、ずっとにおい続けるのは、掃除が行き届かずに尿石(尿に含まれるリン酸カルシウムという有機成分が、尿素やたんぱく質などの無機成分と結合して固まったもの)が残っていることが原因なのだそう。

トイレを使ったあとにきちんと水を流していても、便器の縁などに飛び散った尿は洗い流されずに残り、尿石の原因に。

尿石に雑菌が増殖すると、尿石がどんどん蓄積して頑固な汚れになります。

また、床や壁に飛び散れば、そこでも尿石が蓄積していきます。落としにくくなる前にこまめに除去することが大切です。

おしっこなどの自然由来のにおいはいずれ酸化分解されるため、比較的消しやすいにおいです。そもそもアンモニアは空気より軽いので、換気扇を回せば飛んで行ってくれます。トイレのにおいが気になるのは尿石などが残っていることが原因です。

ペット

ペットのにおいが気になるなら、全体換気をきちんと行ったうえで、ペットがいる場所やトイレの掃除をこまめに行うこと。
さらにいえば、難しいかもしれませんが、できるだけ居場所を決めることです。

洗濯物の生乾き臭

梅雨から夏に発生しやすい『洗濯物の生乾き臭』は菌が原因。

扇風機やサーキュレーターで風を当てるなど、菌が繁殖する前に素早く乾かすように心がけましょう。

そして、何より大切なのは、カビ対策を徹底すること。水がたまらないようにして、湿気を上手にコントロール。防カビ処理や防カビ加工も有効です。

部屋干しの様子のイメージ写真
部屋干しは、洗濯物に風が通るようにして、できるだけ早く乾かすことでにおいを防ごう(画像提供/PIXTA)

部屋のにおい対策のよくある質問

最後に、部屋のにおい対策においてよくある質問を紹介します。

Q.部屋が臭い原因は何ですか?

A.食べ物やカビ、たばこやペットの体臭や排泄物、汗などが一般的な理由です。特に、水気は細菌が発生する原因となるため、においが気になる場合は水気をなくすことが大事です。

Q.部屋が臭いのはどうすれば取れますか?

A.においの原因にもよりますが、多くの場合、以下のような方法が効果的です。
・定期的な部屋の換気
・こまめな掃除
・衣類や布製品の洗濯
・消臭剤の使用
・空気清浄機

Q.部屋から酸っぱいにおいがします。その原因は何ですか?

A.汗や皮脂が原因のことが多いようです。特に靴箱周りで発生するケースが多いため、衣服や靴の洗濯をしてしっかりと乾燥をさせることが大事です。

Q.部屋から加齢臭・ミドル脂臭がするといわれます。どうすればよいですか?

A.加齢臭やミドル脂臭の原因は皮脂の酸化です。これは男女問わず発生する可能性があります。
皮脂の酸化を減らすには、動物性脂肪を減らすなどの食生活改善や運動、入浴などによって体質を改善することが大切です。また、寝具やソファーのシーツはこまめに洗いましょう。消臭スプレーなどで一時的ににおいを消すこともできます。しかし、加齢臭やミドル脂臭は人から出るにおいである以上、根本的に改善をしないと意味がないことを覚えておきましょう。

まとめ

においが気になったときは、まずにおいのもとを特定し、原因を取り除こう

においの原因は大半が細菌やカビ。健康のためにも対策が必要

におい対策には何よりも換気が大切。定期的に空気の入れ替えを

「良いにおい」の基準は人それぞれ。「香害」にならないよう気を付けて

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取材・文/伊東美佳 
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