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注文住宅を建てるとき、内装デザイン選びは特に心が弾む一方で、「本当にこれでいいのかな」と迷うことはありませんか。「モダンな雰囲気に憧れるけれど、北欧風のやわらかさも気になる」「おしゃれさを重視したいけれど、暮らしやすさも妥協したくない」など、なかなか一つに決めきれないこともあるでしょう。せっかくの注文住宅だからこそ、見た目にも使い勝手にも納得できる内装にしたいものです。
【内装デザイン選びで失敗しないための3カ条】
そこで今回は、インテリアプランナーの古川まさ美さんに伺った、最新の内装デザイントレンドと、後悔しないための選び方のコツを詳しく紹介します。
内装デザインを決める際に、多くの方がさまざまな不安や懸念を抱えています。それぞれの悩みには解決策がありますので、まずは自分の不安を整理することから始めましょう。
SNSで見つけた北欧風の明るい雰囲気も素敵だけど、モダンなホテルライクの洗練された空間も捨てがたいと感じる方は多いでしょう。今はやっているグレー系のインテリアを選んで、数年後に古臭く見えないか心配になることもあります。
また、家族の中でも好みが分かれ、「夫は木目の落ち着いた雰囲気が好きだけれど、妻は白を基調とした明るい空間にしたい」といったように、方向性がまとまらず悩むケースも少なくありません。
コンセプトが固まらないのは、それぞれのテイストに違った魅力があるからです。北欧風には木のぬくもりや明るさがあり、ホテルライクには洗練された高級感があります。おしゃれにしたい気持ちがあっても、何を基準に選べばよいかわからず、迷ってしまうのは自然なことです。
迷ったときは、好きな写真を集めて、色合いや素材、雰囲気の共通点を整理してみてください。家族がいる場合は、それぞれの好みを出し合った上で、共有スペースはどんな印象にしたいかをすり合わせることも大切です。理想のイメージが少しずつ見えてくると、内装全体の方向性も定まりやすくなります。
「おしゃれな内装にしたいけれど、小さな子どもがいるから汚れが心配」「白い床に憧れるけれど、実際に使いこなせるか不安」といった声もよく聞かれます。
しかし、最近の建材は機能性が高まっており、デザイン性と実用性を両立しやすくなっています。例えば、白系の床材でも汚れに強いコーティングが施されたものや、無垢材のような風合いを持ちながら手入れしやすい複合フローリングなど、工夫次第で理想のデザインに近づけることが可能です。
見た目だけで諦めるのではなく、暮らしやすさも含めて素材を比較しながら選ぶことが大切です。
壁紙や床、家具の色をそれぞれ気にして選んでいても、最後に全体を見たときにまとまりがなく感じることがあります。特に内装は、色だけでなく、木目や金属、ファブリックなど素材の質感も印象を大きく左右するため、「組み合わせ方に自信がない」と悩む方は少なくありません。
例えば、同じベージュ系でも、赤みのある色味なのか、黄色みのある色味なのかによって、部屋全体の調和は変わります。また、小さな色見本で見たときはよく感じても、実際に広い面に張ると印象が違って見えることもあります。さらに、お店で見た色と、自宅で電球色の照明の下で見た色では、別の色に感じられる場合もあるため注意が必要です。
色と素材を別々に考えるのではなく、全体のテイストを意識しながら組み合わせることが大切です。迷ったときは、まずベースとなる色味や素材を絞り、使う要素を増やし過ぎないようにすると、まとまりやすくなります。必要に応じて大きめのサンプルを確認したり、施工事例を参考にしたりしながら、全体のバランスを整えていくとよいでしょう。
「ここはケチらなければよかった」と後悔したくない、と感じる方も多いでしょう。例えば、床材や建具、照明、収納の仕様などは、当初は価格を優先して決めたとしても、暮らし始めてから「やはりもう少しこだわればよかった」と感じてしまうことがあります。
一方で、すべてにお金をかけるのは現実的ではないため、外せない場所と住んでから調整する場所を見極めることが大切です。
見た目の印象だけでなく、使う頻度や将来的な変えにくさも踏まえて、予算をかける優先順位を考えておきましょう。

モダン系は、洗練されたシャープな印象が特徴です。グレーや黒を基調とした都会的なスタイルから、木材を取り入れた温かみのあるスタイルまで、幅広いバリエーションがあります。
「モダンスタイルは、グレーや黒、白を基調にした、直線的で洗練された空間が特徴です。石材やガラス、金属などの素材とも相性がよく、生活感を抑えたすっきりとした印象に仕上がります」(古川さん/以下同)
家具も装飾性の強いものより、線の細いものや直線的なデザインのものを選ぶと、空間全体に統一感が出やすくなります。色数を抑え、素材の質感で見せるのもモダンスタイルの魅力です。
最近よく耳にするホテルライクも、このモダンスタイルの延長線上にある考え方です。上質感のある照明や石目調の素材を取り入れることで、自宅でも非日常感のある空間をつくれます。
「モダンスタイルで注意したいのは、手持ちの家具との相性です。空間だけをモダンに整えても、そこにテイストの異なる家具を置くと印象が崩れやすくなります。内装と家具をセットで考えることが大切ですね」

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モダンのすっきり感は好きだけれど、冷たい印象にはしたくないという方に人気なのがモダンナチュラルです。
「実際には、黒やグレーだけでまとめるよりも、木の質感を加えてやわらかく見せる方が多いですね。モダンナチュラルは、洗練された印象を保ちながらも、居心地のよさを感じられるのが魅力です」
例えば、明るめの木目の床に、グレーやベージュの壁、シンプルな家具を組み合わせると、落ち着きがありながら温かみも感じられる空間になります。無垢材や珪藻土など、自然素材を部分的に取り入れるのも相性がよいでしょう。
モダンのシャープさと、ナチュラルのやさしさを両立できるため、家族がくつろぐLDKにも馴染みやすいスタイルです。
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「北欧スタイルは、明るい木目や白をベースに、色や柄で楽しさを加えるのが特徴です。ナチュラルで親しみやすい雰囲気がありながら、どこかかわいらしさも感じられるのが魅力ですね」
クッションやラグ、壁の一部などに、オレンジやブルー、グリーンといったアクセントカラーを取り入れると、北欧らしい軽やかさが出ます。木のぬくもりを生かしながら、テキスタイルで遊び心を加えるのがポイントです。
「一方で、北欧家具はサイズが大きめのものも少なくありません。特に輸入家具を取り入れたい場合は、デザインだけでなく大きさや動線との相性も確認しておきましょう。
北欧のヴィンテージ家具には高価なものも多いので、空間全体をそろえようとするのではなく、椅子を1脚だけ取り入れるなど、ポイント使いで雰囲気をつくるのもおすすめです」
「最近、海外で『ジャパンディ』という言葉が広まりました。北欧のシンプルさと、日本の和の落ち着きを組み合わせたスタイルです」
北欧スタイルが色や柄を楽しむ方向だとすれば、ジャパンディは余白や静けさを大切にするスタイルといえます。明るめの木や低彩度の色をベースに、直線的な家具や自然素材を組み合わせることで、整った空気感のある空間に仕上がります。
障子や格子、和紙調の素材、くすみのある和の色を部分的に取り入れると、和の要素が自然になじみます。洋室の中に和のニュアンスをさりげなく加えたい方にも取り入れやすいでしょう。
派手さはありませんが、長く暮らしても飽きにくく、落ち着いた上質さを感じやすいスタイルです。
| スタイル名 | 主な色使い | 素材感・質感 | 印象・キーワード |
|---|---|---|---|
| モダン | グレー・黒・白 | 石材・ガラス・金属 | 直線的・無機質・ホテルライク |
| モダンナチュラル | グレー・ベージュ・木目 | 無垢材・ファブリック | 洗練・ぬくもり・居心地のよさ |
| 北欧 | 白・明るい木目・アクセントカラー | 木・テキスタイル | 清潔感・明るい・親しみやすい |
| ジャパンディ | 低彩度カラー・白・薄い木目 | 和紙・格子・自然素材 | 静けさ・余白・和洋折衷 |
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ナチュラル・カントリー系は、自然素材や温かみのある色使いが特徴です。ヨーロッパやアメリカの田舎町をイメージした、素朴で居心地の良いスタイルが人気です。
南フランスの暮らしを思わせる、やわらかく可愛らしい雰囲気が魅力のスタイルです。
フレンチカントリーは、白やラベンダー、淡いブルー、淡いピンクなどの明るくやさしい色をベースに、エイジング加工された家具や建具を取り入れるのが特徴です。甘さはありつつも、どこか上品に見えるのが魅力です。
幅木やドア枠にモールディングを施したり、アイアンの曲線を取り入れたりすると、より世界観が深まります。白く塗装した家具にシャビー加工を施したものや、テラコッタ調の床材もよく合います。
「最近は建具メーカーから、エイジング風のプリントが入った商品も出ています。淡い色合いの建具を選ぶだけでも、フレンチカントリーらしさを取り入れやすくなります」

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イングリッシュカントリーは、フレンチカントリーよりも落ち着きがあり、少し重厚感のあるスタイルです。イギリスの田舎町にある古い家のような、庭とつながる穏やかな暮らしを感じさせます。
オーク材の家具や、深いグリーン、ブラウン、クリーム色などを使うことで、落ち着いた印象をつくれます。小花柄やタータンチェックなども相性がよく、華やかさよりも知的で穏やかな雰囲気が出やすいのが特徴です。
「ウィリアム・モリスのような自然をモチーフにしたデザインは、今の自然回帰の流れとも相性がよく、壁紙やファブリックで取り入れる方が増えています」
フレンチカントリーがやわらかく可憐な印象なら、イングリッシュカントリーは落ち着きと品のよさを感じさせるスタイルといえるでしょう。
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「アメリカンカントリーは、パイン材など節のある木を使った素朴な家具や、手づくり感のあるファブリックが魅力です。使い込むほど味が出るような、ラフであたたかな空間になります」
赤や紺、深緑などのアーリーアメリカンカラーを取り入れると、雰囲気が出やすくなります。チェック柄やデニム、パッチワークキルトなどもよく使われ、どこか親しみのあるカジュアルな空間に仕上がります。
オープン棚に食器やカゴを並べて見せる収納も相性がよく、アイアンの取っ手やブリキの小物などを加えると、より世界観が深まります。
「アメリカンカントリーは、傷や経年変化も味わいとして楽しみやすいスタイルです。きれいに整いすぎた空間より、少しラフなくらいの方が似合いますね」
| スタイル名 | 主な色使い | 素材・装飾の特徴 | 印象・キーワード |
|---|---|---|---|
| フレンチ | 白・パステル | モールディング・アイアン | 上品・かわいい・エレガント |
| イングリッシュ | 深い緑、茶、クリーム色 | 小花柄・重厚な木材・オーク | 落ち着き・知的・伝統的・クラフトマンシップ |
| アメリカン | 赤・紺・茶 | パイン材(節あり)・デニム | カジュアル・ラフ・素朴 |

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レトロ・ヴィンテージ系は、過去の時代のデザインを現代に取り入れたスタイルです。ミッドセンチュリーから、工業的なインダストリアルまで、個性的な空間を演出できるのが特徴です。
レトロモダンは、懐かしさを覚える意匠を取り入れながらも、上品で洗練された印象に整えるスタイルです。
「ミッドセンチュリーの時代には、白と黒のチェック柄の床や、アールデコ調の装飾が流行しました。最近は、そうした昔のデザインを今の空間に品よく取り入れるケースも増えています。
白と黒のモノトーンをベースに、黒アイアンやゴールドをアクセントに加えると、懐かしさの中にも大人っぽさを感じる空間になります。喫茶店やクラシックホテルのような雰囲気が好きな方にも向いています」

「インダストリアルスタイルは、コンクリートやモルタル、レンガ、アイアンなどの無骨な素材をそのまま見せるスタイルです。工場や倉庫のようなラフさを、あえて魅力として生かします」
天井を解体してダクトや配管を露出させたり、床をモルタル仕上げにしたりすることで、素材感の強い空間になります。装飾性よりも、素材そのものの表情や荒さを楽しむのが特徴です。
「注文住宅で取り入れる場合は、階段の手すりや照明、棚受けなどにアイアンを使うと雰囲気が出やすくなります。見た目はシンプルでも、実際には仕上げや安全面への配慮が必要なため、意外とコストがかかる場合もあります。
あえて未完成に見せるようなデザインですが、きれいに見せるには仕上げ材での調整が必要です」
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ブルックリンスタイルは、インダストリアルの無骨さに、木のぬくもりやヴィンテージ感を加えたようなスタイルです。工業的な要素はありつつも、どこかカフェのような居心地のよさがあります。
「古材や濃いめの木材、レンガ、ヴィンテージ感のある家具を取り入れることで、ラフだけれど落ち着ける空間になります。趣味部屋や書斎にもよく合いますね」
インダストリアルが工場や倉庫のような硬派な印象だとすれば、ブルックリンは古いアパートやカフェのような雰囲気に近いといえます。ダークウッドや古材、味のあるスイッチ、タイルなどを組み合わせると、雰囲気がつくりやすくなります。
「建具メーカーからも、荒い木目を表現した商品が出ています。本物の古材を多用しなくても、雰囲気を近づけられますよ」
キッチンや洗面所では、タイルを取り入れる方も増えています。表面に凹凸のあるタイルを選ぶと、ブルックリンスタイルにもよく合います。

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ミッドセンチュリーは、1950~60年代のアメリカで広まったデザインをベースにしたスタイルです。曲線を生かした家具や、遊び心のある色使いが特徴で、軽やかで楽しげな雰囲気をつくれます。
「イームズやアルネ・ヤコブセンといったデザイナーの名作家具は、ミッドセンチュリースタイルを象徴する存在です。脚が細く、斜めに広がる家具や、有機的なフォルムの椅子などがよく合います」
木材に加えて、プラスチックやファブリックなど異素材を組み合わせるのも特徴です。オレンジや黄色、ターコイズブルーなど、少しはっきりした色を差し込むことで、時代感のある楽しい空間になります。
レトロモダンが落ち着いた大人っぽさを重視するのに対し、ミッドセンチュリーはデザインそのものの面白さや軽快さを楽しむスタイルです。

昭和レトロは、空間そのものをつくり込むというより、古い家具や雑貨を主役にして楽しむスタイルです。
昔のカフェにあった椅子、型板ガラスの食器棚、文机、ホーロー看板など、懐かしい道具を現代の空間に置くことで、独特の味わいが生まれます。洋風のフローリングの部屋に、あえて日本の古い家具を合わせるようなミックス感も魅力です。
和風系が畳や障子、格子など建築的な要素を主役にするのに対し、昭和レトロは古いモノそのものに価値を見出すスタイルといえます。気取らない親しみや懐かしさを大切にしたい方に向いています。
| スタイル名 | 主な色使い | 素材・装飾の特徴 | 印象・キーワード |
|---|---|---|---|
| レトロモダン | モノトーン・金 | 幾何学模様・アイアン | 懐古的・洗練・喫茶店風 |
| インダストリアル | 濃いグレー・黒 | むき出しの配管・モルタル | 無骨・工場跡・ハード |
| ブルックリン | ダークブラウン・レンガ | 古材・サブウェイタイル | カフェ風・ヴィンテージ・温渋 |
| ミッドセンチュリー | アースカラー・モノトーン | 樹脂・曲線的な家具 | 軽快・ポップ・未来的 |
「フレンチシャビーは、白やアイボリーをベースに、少し古びたような家具やアンティーク感のある装飾を合わせたスタイルです。可愛らしさはありますが、フレンチカントリーより淡い色調で、落ち着いた印象になります」
白く塗装した家具に、あえて塗装が剥がれたような加工を施したものや、少しくすんだ色合いのアイテムを取り入れることで、甘さを抑えた大人っぽい雰囲気が出ます。レースやリネンなど、やわらかなファブリックとも相性がよいでしょう。
フレンチカントリーが南仏の素朴で明るい可愛らしさを感じさせるのに対し、フレンチシャビーはアンティーク感や静かなエレガンスを楽しむスタイルです。
また、壁にモールディングを施し、淡い色調でまとめたパリやロンドンのアパートメント風のインテリアも、華美になりすぎない場合はフレンチシャビーに近いテイストとして捉えられます。アンティーク感ややわらかな色使いを取り入れながら、静かなエレガンスを楽しみたい人に向いているでしょう。
一方で、彫刻のある家具やシャンデリア、光沢のあるファブリックなどを取り入れた、より豪華で格式のあるスタイルは、クラシックやエレガントに分類されます。上品さを大切にしつつも、装飾性の強さによって印象が変わる点を押さえておくと、自分の好みに合うテイストを整理しやすくなります。
| スタイル名 | 主な色使い | 素材感・質感 | 印象・キーワード |
|---|---|---|---|
| フレンチシャビー | 白・アイボリー・くすみカラー | シャビー加工の家具・アンティーク家具・レース・リネン | 上品・大人かわいい・アンティーク感・落ち着き |
| クラシック/エレガント | アイボリー・ベージュ・ゴールド | 彫刻入り家具・シャンデリア・光沢のあるファブリック | 華やか・重厚感・格式・ラグジュアリー |
和風系は、畳や障子、格子といった日本の伝統的な要素を現代の住まいに取り入れたスタイルのことを指します。洋室の中に和のテイストを部分的に取り入れる形が主流です。
「有名建築の影響もあり、木の縦ラインを生かした格子や、すっきりとした障子を取り入れる方が増えています。昔ながらの和室というより、和の要素を現代的に見せるイメージですね」
畳コーナーを設けたり、障子やポリカーボネート製の建具で空間をゆるやかに仕切ったりすると、和の落ち着きを感じやすくなります。素材は木や和紙調のものを選び、色数を抑えることで、静かで整った雰囲気に仕上がります。
また、民芸的な考え方を取り入れて、手仕事の風合いがある家具や器を合わせると、温かみのある和の空気感も演出できます。派手さではなく、素材のよさや落ち着きを大切にしたい方に向いているスタイルです。


内装デザインを決める際には、段階を踏んで進めることが大切です。計画的に進めて、理想のイメージを具体的な形にしていきましょう。
「インスタグラムなどのSNSには、実際に家を建てられた方が写真を投稿し、工夫した点や失敗した点を共有しています。こうした情報をたくさん見ることで、自分の好みや避けたいポイントが明確になってきます」
施工事例や海外の写真、雑誌など、できるだけ多くの実例を集めることが大切です。集めた写真をインテリアコーディネーターや設計士に見せれば、あなたの好みの傾向を理解してもらいやすくなります。
「雑誌の写真は、天井が高かったり、海外の広い空間だったりして、日本の住宅には適用できないこともあります。モデルハウスで実物を見て、ニッチにスイッチを集約するといった具体的なアイデアを体感することも重要です」
「例えば、エコカラットを張りたいという希望があっても、予算が限られている場合は、タイル柄のクロスで代用するという選択肢もあります。何を最優先するかを明確にし、優先順位をつけて予算を配分することが大切です」
見た目を重視するのか、機能性を重視するのか、自分の中で基準を決めておくと、予算内で満足度の高い選択ができます。予算的に難しいものは、クロスなどの代替素材で対応することも検討しましょう。
「一般的には、ベースカラー70%、メインカラー25%、アクセントカラー5%という比率が、バランスの取れた配色と言われています」ベースカラーとは、床や天井、壁など広い面積を占める部分の色です。
| カラー | 割合の目安 | 役割 |
|---|---|---|
| ベースカラー | 70% | 床・天井・壁など、空間の大部分を占める色 |
| メインカラー | 25% | ソファやキッチンなど、空間の印象を左右する大きな要素の色 |
| アクセントカラー | 5% | ペンダントライトや小物など、ポイントとして取り入れる色 |
床が例えばベージュ系であれば、それに合う木の色を選びます。メインカラーはソファやキッチンなど、印象を決める大きな要素の色。アクセントカラーは、ペンダントライトや小物など、ポイントとなる色です。例えば、ペンダントライトに赤を使うなど、ところどころに差し色を入れます。
「ただし、これは原則であって、必ず守らなければならないわけではありません。モノトーンスタイルなら2色程度でまとめることもあります。スタイルに応じて柔軟に考えると良いでしょう」
床・壁・天井は、内装全体の雰囲気を形づくる土台になる部分です。色だけでなく、木目の出方やツヤ感、素材の凹凸によって、同じテイストでも空間の印象は大きく変わります。
例えば、木目がはっきりした床材は温かみやナチュラルさを演出しやすく、ツヤを抑えた壁材は落ち着いた印象につながります。一方で、光沢のある素材やフラットな質感を選ぶと、すっきりとした洗練感を出しやすくなるでしょう。
写真だけでは質感や光の見え方までつかみにくいため、サンプルや実物を確認しながら、目指すテイストに合う組み合わせを探していくことが大切です。素材や造作をこだわった場合、コストも変動しますので、建築会社と相談して予算とのバランスをとりましょう。

内装デザインを成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
「電球色は、陰影が出てムーディーな雰囲気を演出できます。料理も美味しそうに見えるので、ダイニングには電球色がオススメです。一方、洗面所やトイレは、昼白色を希望される方が多いですね。
その中間として、温白色という選択肢もあります。廊下など、電球色ほどあたたかくなくてもよいけれど、白すぎるのも避けたい場所に適しています。
モダンでシャープな印象を出したい場合は、電球色よりも温白色や昼白色の方が向いています。スタイルに合わせて照明の色を選ぶことも、内装デザインの完成度を高めるポイントです」
「テレビボードの背面に壁を立て、その裏側を収納スペースにする方法も人気です。配線類もまとめて隠せるため、リビング全体をすっきりとした印象に整えやすくなります。
テレビや家電製品は配線がごちゃつきやすいため、設計の段階から設計士やインテリアコーディネーターと相談して、配線を隠す工夫を検討してみてください」
「内装デザインにこだわるなら、物を出しっぱなしにしないことが重要です。収納計画は、引越しの段階でしっかり決めることをオススメします。
まずは物を減らして、本当に必要なものだけを残します。また、物の置き場所を明確に決めてから収納を計画すると、後から物が増えにくくなりますよ」
「床やドアなど、簡単に交換できない部分は、飽きが来にくいベーシックなものを選ぶことをオススメします。一方、壁紙やクッションフロアは比較的交換しやすいので、アクセントカラーや柄など、多少冒険しても問題ありません」
「リビングやキッチンなど共有スペースは、どちらか一方の意見を優先し、個人で使う空間で好みを反映させる方法がオススメです。例えば、リビングは妻の好み、洗面所やお風呂は夫の好みといった具合に、場所ごとに主導権を分けることで、お互いに満足できるでしょう」
最後に、古川さんから、これから注文住宅やリノベーションを検討される方へのアドバイスをいただきました。
「最近の流行として、ニッチの中にスイッチやインターホンをまとめる方法があります。壁がすっきりして見え、デザイン性と機能性を両立できるアイデアです」

また、ガス式の乾燥機も人気が高まっています。「ランドリールームに専用の収納ボックスを設けるなど、メーカーも対応製品を出しています。こうした今、人気の設備や工夫も、SNSでたくさん情報が共有されているので、チェックしてみるのもいいかもしれませんね」
流行を追うだけでなく、自分たちがどう過ごしたいかをイメージするには、建築実例を見ながら理想の住まいを具体化するのがオススメです。SUUMOの建築実例を検索できます。まずは1枚好きな写真を見つけることからスタートしましょう。
気になるテイストごとに探すには、「タグから建築実例を探す」>「人気の掛け合わせタグから建築実例を探す」>「すべてのテーマから探す」から、自分たちの好みに合う実例や建築会社を見つけてみてください。
内装デザインは、SNSや施工事例で写真を集めて、色合いや素材の共通点を整理することから始める
床やドアなど交換しにくい部分は飽きにくいベーシックなものを選び、壁紙など変えやすい部分でトレンドを取り入れると長く満足できる
照明の色や収納計画まで含めて考えることで、内装デザインの完成度が高まる