システムキッチンメーカーの特徴やトレンドを比較 後悔しないキッチンの選び方とは?

最近はどのメーカーのシステムキッチンもデザインや機能が進化。だから、新築やリフォームでキッチンを選ぶときに迷いすぎて分からなくなりがちです。そこで、今のシステムキッチンの特徴やトレンド、選ぶ際のポイントを、インテリア設計と住宅雑誌編集長の経験をもつ住宅設備のスペシャリスト、岩間光佐子さんに教えてもらいましょう。

システムキッチンメーカー、それぞれの特徴やトレンドを比較

リビング・ダイニングと調和する最近のシステムキッチン

友人の新居へ遊びに行ったとき、マンションのモデルルームへ見学に行ったとき、目にするキッチンの多くは対面式などオープンなタイプ。デザインも開放感があっておしゃれな印象です。

「共働きが増えたことなどから、家族のコミュニケーションを大切にする傾向に。また、家族や友人と一緒に、調理すること、食事することを楽しみたいというニーズもあります。これらを背景に、LDKをひとつの空間にするプランが目立つようになりました。システムキッチンは、くつろぎの場であるリビングやダイニングに調和するデザインのものが増え、システムキッチンメーカーによっては、床材や室内扉、水まわり機器とトータルコーディネートを提案するところもあります」(岩間さん、以下同)

そのほか、使いやすく高機能なコンロやグリル、汚れにくく掃除がしやすい工夫や収納の充実など、システムキッチンの進化は進んでいるそう。

「どのメーカーのキッチンも研究や工夫を重ねていますから、デザインにも機能にも大きな違いはありません。選ぶときのために特徴を知っておくといいですね」

国内主要メーカーのシステムキッチンの特徴は?

メーカーによってキッチンにはどんな特徴があるのでしょう。まずは、国内主要メーカー5社(五十音順)をピックアップ。それぞれの特色を紹介します。

■クリナップ
「ステンレスの強みを活かしたのがクリナップのキッチンです。キッチンの構造も側面、底面もステンレスでできていて頑丈。汚れがつきにくく拭くだけで清潔に保てる点もメリットです。フィルターとファンの汚れを自動洗浄するレンジフード、ガスとIHの両方を使用できるハイブリッドコンロなど、さまざまな機能が充実しています」

清掃性、デザイン、収納力が充実している「ステディア」。扉を全38色のカラーバリエーションから選ぶ楽しみもある(画像提供/クリナップ)
ステンレスは熱や水に強く、耐久性の高い素材。汚れやカビ、ニオイがつきにくい(画像提供/クリナップ)

■タカラスタンダード
「ホーロー素材の扉材やキャビネット、壁パネルが特徴です。表面がガラス質のホーローは、耐久性と清掃性に優れています。キャビネットも、キャビネットの内部も、さっと水拭きするだけで汚れが落ちるなど掃除がしやすい。汚れる部分をホーロー素材にしたレンジフードもタカラスタンダードならではです」

湿気に強いホーローは水まわりに最適な素材。「エマージュ」I型プラン(画像提供/タカラスタンダード)
調味料やキッチンツールなどを、使いやすい高さ・位置に自由に配置できるマグネット収納。ホーローだからマグネットが貼れる(画像提供/タカラスタンダード)

■TOTO
「省エネ性や操作性の高さが特徴の、堅実な商品展開を行うメーカーです。溝や段差がなく、水が一気に流れるシンクは機能だけでなく見た目もスタイリッシュ。幅広いシャワーで洗い物がしやすい水栓金具も充実しています。また、オリジナルの『クリスタルカウンター』は凹凸がなくお手入れがラクです」

長く愛着がもてるシンプルなデザインと、機能的な水栓、シンクなどの設備で毎日の家事がはかどる。「ミッテ」(画像提供/TOTO)
幅広のエアインシャワーで手早く洗いものができる「水ほうき水栓」。節水効果もある(画像提供/TOTO)

■Panasonic
「デザイン性や省エネ性、清掃性の高さが特徴。自動で電気や水の無駄を抑える機能を搭載したIHクッキングヒーターや換気扇、食洗機、スリムセンサー水栓など、キッチンと家電の連携もPanasonicの強みでしょう」

汚れが落としやすいスゴピカ素材のシンク、デザイン性の高い扉材や取っ手など、機能性やインテリア性が充実している「ラクシーナ」(画像提供/Panasonic)
3つの鍋を横並びで使える写真の「トリプルワイドガス」や「トリプルワイドIH」のほか、4つの鍋が置ける「マルチワイドIH」も。手前のスペースにお皿を置けるので鍋からの盛りつけがしやすい(画像提供/Panasonic)

■LIXIL
「住まい関連のトータルメーカーであるLIXILは、空間全体のトータルコーディネートが得意。リビング・ダイニングの床や扉、壁等の色や素材と調和するキッチンにすることが可能です。調理スペースや水切りスペースを広げられるシンクや、水流で排水口を洗浄する工夫も。デザイン性と細やかなアイデアのバランスがとれているメーカーです」

ステンレスと人造大理石から素材を選べる「アレスタ」。どちらの素材もお手入れがしやすい(画像提供/LIXIL)
2段のレーンが設けられ、料理の手順に合わせて調理スペースや水切りスペースが広げられる「Wサポートシンク」(画像提供/ LIXIL)

デザイン性に特徴があるそのほかのキッチンメーカーは?

国内主要メーカー以外の会社からも、さまざまなシステムキッチンが提案されています。木製のキッチンや、扉や引き出し、棚板などを自由に組み合わせられるキッチン、そのほか、海外のおしゃれなキッチンも輸入販売されています。

■ウッドワン
ウッドワンのシステムキッチンは、木材のもつ優しさや温かみを引き出したむくの木のキッチン。
「木製の扉は経年変化を楽しむことができます。家具のようなキッチンを望む方には魅力的ですね。キャビネットに存在感があるだけに、空間コーディネートには十分に配慮を。床材やダイニングテーブルなど、置き家具とのバランスを楽しむのもいいでしょう」

ニュージーパイン、オーク、メープル、ウォールナットの4種類の樹種から部屋の雰囲気や好みに合わせて選ぶことができる。写真はオークの「su:iji(スイージー)」(画像提供/ウッドワン)

■Ikea
イケアのキッチンの特徴は自由にデザインできること。扉や引き出し、棚板などを選べるほか、キャビネットの奥行き、高さ、幅を組み合わせて理想のキッチンをつくることができます。対面式のキッチンカウンターやアイランドキッチン、壁付けタイプなどレイアウトを考える楽しみもあります。

好きな部位を組み合わせて自分でデザインができるイケアのキッチン「METOD(メトード)」(画像提供/イケア・ジャパン)

家具量販店のシステムキッチンを選ぶ際のポイントは?

家具量販店で販売されているシステムキッチンには、手ごろな価格帯のものも見られます。
「必要な機能や好みのデザインがあるか確認を。現場取り付けや配送などに関して、指定の施工会社があるのか、自分が依頼する建築会社やリフォーム会社が対応できるのかなどを早めに相談しましょう。ビルトイン機器を含めて、故障や修理、メンテナンスについても確認しておくことが大切です」

■ニトリ
予算やデザインの好みに合わせて4シリーズから選べるニトリのシステムキッチン。ダイニングテーブルや椅子、収納家具とのコーディネートを楽しめるのは、家具量販店でキッチンを選ぶメリットのひとつです。

高級感のある天然石のようなフィオレストーンカウンターを搭載した「セレクトシリーズSHプラン」(画像提供/ニトリ)

キッチン選びやリフォーム。後悔しないポイントは?

システムキッチンを選ぶ際のポイント

◎優先順位を明確に
「オープンキッチンにしたいからデザインを重視、共働きで忙しいので掃除のしやすさを重視など、世帯によって何を重視するかが違います。清掃性や機能性、省エネ性、デザイン性などで何を優先させたいのかを考えましょう。また、欲しい機器やアイテムなどの優先順位も決めておきたいですね」

◎システムキッチンメーカー、商品の特徴を理解
「メーカーのシステムキッチンは、価格帯によっていくつかの商品シリーズが提案されています。それぞれの特徴、標準仕様、機能性やデザイン性などのグレードを確認して選ぶこと。同じシリーズでも、レイアウトやサイズ、機器などで価格は大きく変動しますから注意を」

◎実際に操作してみる
「収納や水栓金具、換気扇など、ショールームで実際に操作して比較検討することが大切。ショールームでは空間提案の展示も参考になります」

◎10年先までのわが家をイメージする
「現在の家族構成やライフスタイルだけでなく、将来も見越して検討しましょう。例えば、ビルトイン機器は10年くらいで不具合が出てくる傾向があります。ですから、購入するならこれから10年間くらいに必要な設備、使いたい設備を。広さやレイアウトも、今後10年間の使いやすさを考えるといいですね」

リフォームでシステムキッチンを選ぶ際のポイントは?

「選び方のポイントの基本は新築と変わりません。ただし、メーカーや商品によって、既存の梁や配管に対応できる、間口ぴったりに隙間なく施工できる、奥行きがスリムなタイプなど、リフォーム向けの商品やパーツなどを用意しているので確認してみるといいでしょう」

Panasonicの「ディスポーザー対応ユニット」。既存のディスポーザーがあっても引き出しがぶつからない形状になっている(対応シンクは「スキマレスシンクステンレスMタイプ」)(画像提供/Panasonic)
Panasonicの「シンク下ユニット間口調整用」。10mm単位で幅が調整できるシンク下ユニットとウォールユニット。隙間なくぴったりおさまる(画像提供/Panasonic)
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取材・文/田方みき 
公開日 2019年01月30日
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