ウォークインクローゼットの広さは2畳分あればOK? 最適な広さやプランニングのポイントについて解説

公開日 2023年05月25日
ウォークインクローゼットの広さは2畳分あればOK? 最適な広さやプランニングのポイントについて解説

何かと多くなりがちな衣類もまとめて収納できて便利なウォークインクローゼット。「ウォークインクローゼットに必要な広さは2畳?3畳?」と、悩む人も多いはず。そこで、ウォークインクローゼットの適切な広さやレイアウトの種類、プランニングする上でのポイントについて、一戸建てからマンションまでさまざまなタイプの住まいの収納づくりを手がけるひかリノベに伺った。

ウォークインクローゼットとは

ウォークインクローゼットとは、人が中に入ることができる(=Walk In)広さがあるクローゼットのこと。収納のためのスペースとして、棚やハンガーパイプなど、収納効率を上げるために必要なものが備え付けられていることが多い。ハンガーに衣類をかけて収納することで衣類にシワが付きにくいだけでなく、服を選びやすくなる。クローゼット内で着替えることもできるので、身支度もスムーズにできる。

ウォークインクローゼットは、洋服以外の収納にも活用でき、布団やキャンプ用品といった季節ものや趣味のアイテムといった大きめのものも収納できるなど、いろいろな用途に使えるのもメリットだ。
一方で、ウォークインクローゼットは人が出入りするスペースを取られてしまうため、全てのスペースに収納ができるわけではない。通路として使う部分も考慮して収納スペースを確保する必要がある。

ウォークインクローゼットは、寝室や子供部屋などの居室に設けることが多く、最近では、家族の衣類を一カ所にまとめて収納するファミリークローゼットや、居室をつなぐ場所に配置するウォークスルータイプのクローゼットなどもある。

ウォークインクローゼットの一例
棚やハンガーパイプなどを設けることで、たくさんの衣類を収納することが可能になる(画像/PIXTA)

2畳?3畳?ウォークインクローゼットの広さの目安

では、ウォークインクローゼットの広さの目安はどのくらいあると良いのだろうか?
一般的に、1人あたり1畳分の広さが衣類の収納スペースの目安といわれており、2人暮らしなら2畳、4人家族なら4畳分のスペースが必要になる。子どもの分も一緒に収納する場合は、子ども1人あたり大人の半分くらいの収納量を目安に考えよう。
また、衣類の収納方法によっても、必要となるスペースは変わる。4人家族の場合、ハンガーのみで衣類を収納するとなると約10mのパイプが必要になるため、家族の衣類の量や収納方法を考慮してプランニングを。

ウォークインクローゼットのタイプ

ウォークインクローゼットのレイアウトは、I型、II型、L型、U型の4タイプ、どのタイプも壁面が多いためレイアウトしやすい。姿見を置いたり、布団やチェストなど大きな物を収納する場合や掃除機の充電スペースを確保したい場合は壁面のスペースがあるI型、II型、L型に。窓を設ける場合はI型やII型がオススメだ。収納量や収納する物に合わせてどのレイアウトにするのか検討を。

Ⅰ型

スペースが広いので、棚の向かい側にタンスやゴルフバッグなど大きいものを置くなど、フレキシブルな使い方ができる。窓の設置も可能。

Ⅱ型

両側に収納ができるのでゾーニングがしやすい。こちらも窓の設置ができる。

L型

たっぷり収納したい場合にオススメ。クローゼット全体が見渡せるため、服を探しやすい。 

U型

こちらもたっぷり収納に向いている。収納家具などを使わず収納スペースを確保することができる。 

ウォークインクローゼットのレイアウトの種類
ウォークインクローゼットは、収納するものに合わせてレイアウトを選ぼう(イラスト/藤井昌子)

【実例】ウォークインクローゼットのプランアイデア

洗濯動線を考慮した家事ラクレイアウト

ウォークインクローゼットは寝室や子供部屋に設けることが多いが、洗濯動線や身支度をする際の生活動線も考慮して洗面室を隣接させるという方法も。
そうすることで、「洗う→干す→しまう→着る」の動線がコンパクトになる。

ランドリールームに直結のウォークインクローゼットの事例
2人分の衣類を分けて掛けられるハンガーと、小物の収納棚、大物の収納棚の三部構成のウォークインクローゼット。ランドリールームとウォークインクローゼットと廊下が、トイレを回り込む形で回遊できる動線になっている(画像提供/ひかリノベ)

広々空間にすることで、とことんファッションを楽しむ

お気に入りの服をアパレルショップのように見せる収納にすることで、ウォークインクローゼットがファッションを楽しむ空間に。整理整頓がしやすいだけでなく、毎朝の身支度が楽しくなる。

ファッションを楽しむための広々としたウォークインクローゼットの事例
ファッションを楽しむための広々としたウォークインクローゼットの事例
約6畳の広いスペースを明るく居心地の良い空間に。室内窓で通気性を確保し、料理中は室内窓を閉めればニオイがついてしまう心配もない。壁一面に設けた可動棚やつるす物に合わせたハンガーパイプによって、何がどこにあるかが一目瞭然。ワードローブの変化や気分に応じて、レイアウト変更もしやすい(画像提供/ひかリノベ)

内装にこだわって居心地の良い空間に

毎朝の身支度の時間が楽しくなるような仕掛けとして、壁紙や照明などウォークインクローゼット内のインテリアにこだわってみるのもオススメ。ただの収納スペースではなく、お気に入りの空間にしつらえることで、気持ち良くお出かけができる。

アパレルショップのようなおしゃれなウォークインクローゼットの事例
二面のハンガーと枕棚、奥に大物・季節もの収納を設けたファミリークローゼット。ヘリンボーンの床や照明にもこだわり、アパレルショップのような佇まいに(画像提供/ひかリノベ)

扉を付けずに、居室とつながる開放的なスペースに

ウォークインクローゼットに扉を設けず、居室とのつながりをもたせることで、空間が広々とした印象に。扉がないことで湿気がこもりにくくなるので、窓を設けられない場合などにも有効。

扉を設けずに空間と一体化させたオープンなウォークインクローゼットの事例
リビングを抜けてワークスペース横に設けた、オープンなウォークインクローゼット。壁を回り込むレイアウトとすることでリビング側から自然と目隠しにもなり、程よいつながり感に(画像提供/ひかリノベ)

ウォークインクローゼットをプランニングする際のポイント

収納するものの量を把握し、収納方法を検討する

まずは、手持ちの衣類や季節ものなど、ウォークインクローゼットに収納したいアイテムをリストアップして、収納量を把握しておこう。その際に、ハンガーにつるして収納するのか、畳んで重ねて収納するのかなど、収納方法も検討を。衣装ケースやタンスなどの収納アイテムを使う場合は、あらかじめサイズを測り、スペースの確保を忘れずに。

ライフステージの変化にも対応できるよう可変性を持たせる

小さい子どもとクローゼットを共有する場合、子どもが大きくなって収納の出し入れをする高さが変わったり、別々のクローゼットを使用するようになったりと、子どもの成長によって収納方法の見直しが必要になることが多い。可動棚を活用するなど、ライフスタイルの変化にもフレキシブルに対応できるようにしておこう。

ウォークインクローゼット内に可動棚を設けた一例
ウォークインクローゼット内を可動棚にしておくと、子どもの成長に合わせて収納棚の高さを変えられるので便利(画像/PIXTA)

家事&生活動線をイメージしてレイアウトを考える

洗濯から収納までの家事動線をコンパクトにしたいなら洗面室の近くに、家を出入りする際に服を着替えたいなら玄関の近くに、というように、毎日の家事動線や生活動線をイメージしてどこにウォークインクローゼットを設けるか検討しよう。ウォークインクローゼット内で着替えを済ませるかどうかによって、確保するスペースやクローゼット内のレイアウトも変わるので、使い方についても併せて検討を。

窓や照明などにも配慮して、快適&使いやすく

ウォークインクローゼットに扉を設ける場合は、湿気がこもらないように窓を設けるなど通気面への配慮が必要だ。窓を設ける場合は、太陽光で服が日焼けするのを防ぐため、遮光カーテンを付けたり、窓自体を壁の下部に設けるなど配慮を。窓が設けられない場合は、「エコカラット」などの調湿効果のある素材を内装に使ったり、除湿機を置くスペースを確保するなど工夫しよう。
また、照明はダウンライトなどシンプルなものでOKだが、洋服の色味がわかるように温白色を採用するのがベター。

窓のあるウォークインクローゼットのイメージ
ウォークインクローゼット内に窓を設けることで、風通しがよく湿気を溜め込みにくくなる(画像/PIXTA)

1人あたり1畳分の広さが目安となるウォークインクローゼット。収納量や収納方法によって使いやすいレイアウトも変わる。家事&生活動線をイメージしながら、ライフスタイルの変化にもフレキシブルに対応できるようにプランを検討しよう。

まとめ

ウォークインクローゼットとは、人が中に入ることができる広さがあるクローゼットのこと。洋服や布団、キャンプ用品といった季節ものや趣味のアイテムも収納できる

一般的に、ウォークインクローゼットは1人あたり1畳分の広さが目安で、2人暮らしなら2畳、4人家族なら4畳分のスペースが必要になる

ウォークインクローゼットのレイアウトは、I型、II型、L型、U型の4タイプ。壁面が多いためどのタイプでもレイアウトしやすく、収納量や収納する物に合わせて検討すると◎

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取材・文/金井 さとこ
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