アウトドアリビングのつくり方と実例。家具の選び方や注意点も解説

アウトドアリビングの作り方と実例。家具の選び方や注意点も解説

最近キャンプを楽しむ人が増えていますが、たびたび出掛けるのは大変ですよね。そこで注目を集めているのが、「アウトドアリビング」です。リビングなのに手軽にアウトドア気分を楽しめます。そんなアウトドアリビングはどうすればつくれるのでしょう。アウトドアリビングのある家を提案している旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)の村山さんと山崎さんに、アウトドアリビングのつくり方や楽しみ方、注意点を教えてもらいました。

アウトドアリビングとは?

アウトドアリビングとは、屋外を室内のリビングとつなげて活用できるスペースのこと

「アウトドアリビング」という言葉を聞いたことはありますか。
アウトドアリビングとは庭やテラス、デッキなどの屋外を、室内のリビングとつなげて生活の場として使えるようにしたスペースを指します。リビングに接した屋外をリビングの一部、リビングの外空間部分というように捉えます。

「アウトドアリビングは、リビングのように食事やくつろぎのスペースとして活用できます。また子どもやペットの遊び場としても使いやすいと思います。ほかにもガーデニングやバーベキューなどアイデア次第でいろいろと楽しめます」と旭化成ホームズの村山さん。

特にコロナ禍において、家にいながら手軽にアウトドア気分を楽しめるとあって最近はさらに人気を集めているそうです。「以前からグランピング人気の高まりもあって注目されていたのですが、コロナ禍においてはおうち時間を充実させたいというニーズを満たすアウトドアリビングがさらに人気になっています」といいます。

アウトドアリビングのメリットは? 庭やバルコニーと何が違う?

手軽にアウトドア気分を楽しめるアウトドアリビングですが、庭やバルコニーなど、従来からあった家の外空間とは何が違うのでしょうか。

「アウトドアリビングは、庭がつくりにくい狭小地や隣家が近いといった都市型住宅でも、光や風など自然の恵みを受け取ることができます」と旭化成ホームズの山崎さん。

「庭が取りづらい狭小地でも、壁や格子などで目隠しをすることで、道路や隣家からの視線を気にせずにすむ、気持ち良い空間を自宅につくることができます(山崎さん)

壁や格子などの目隠しがあれば、夏にはプールを出して子どもを遊ばせたり、ペットを走り回らせたりがしやすくなるでしょう。さらに室内と室外の間の窓を大開口にすれば、リビングからお子さまやペットが遊んでいる様子を見守れるので、安心して遊ばせておくことができます。

庭やバルコニーと違い、プライバシーを確保しながら楽しめるのがアウトドアリビングのメリットと言えるでしょう。

1階にアウトドアリビングをつくる例

具体的にどんなアウトドアリビングがあるのでしょうか。ここからは、1階・2階・屋上それぞれにアウトドアリビングを設けた場合の例を見てみましょう。

北側でも光と風を取り込める1階アウトドアリビングの例
1階にアウトドアリビングを設けた家
一般的なプラント中庭付きL字型プランの図
建物の形状を直方体ではなくL字型にすることで、1階2階とも各部屋に光と風を届けやすくなる(画像提供/旭化成ホームズ「そらから」)
1階にアウトドアリビングを設けた家
道路や隣家側に壁や格子などの目隠しを設けることでプライバシーを確保して、安心して楽しむことができる(画像提供/旭化成ホームズ「そらから」)

1階のリビングの延長としてアウトドアリビングを設けた場合、例えば北側などの本来は採光の取りにくい1階リビングでも光と風を取り込みやすくなります。

「また隣家の迫る住宅密集地の場合、プライバシーの確保と居室部分の採光の両立が課題になりますが、建物をL字型にすることで、上下階とも光や風を採り入れやすくなります。さらに隣家側には目隠しを設ければプライバシーも守りやすくなります」(山崎さん)

2階にアウトドアリビングをつくる例

続いて、2階にアウトドアリビングを設けた場合を見てみましょう。

2階にアウトドアリビングを設ける場合、1階よりも隣家の影になることが少ないため、光が入りやすくなります。また1階と比べて道路からも見えづらいため、プライバシーも確保しやすいというメリットもあります。

2階にアウトドアリビングを設けた例
2階にアウトドアリビングを設けた家
2階にアウトドアリビングを設けた家
1階よりも隣家に影響されにくく、1階にアウトドアリビングを設けるよりも光や風を取り込みやすくなる(画像提供/旭化成ホームズ「そらのま+」)

このように2階にアウトドアリビングを設けると、家族のプライバシーや安全を確保しつつも、1階より光や風を室内へ取り込みやすくなります。

屋上にアウトドアリビングをつくる例

最後に屋上にアウトドアリビングを設けた例を見てみましょう。

「屋上のアウトドアリビングの魅力はやはり360度見渡せるという点です。これは1階や2階のアウトドアリビングでは得られない魅力でしょう。また隣家を眼下に見下ろすほどですから、プライバシーを容易に確保できます」(山崎さん)

屋上にアウトドアリビングを設けた例
屋上にアウトドアリビングを設けた家
屋上にアウトドアリビングを設けた家
人目を気にせず日光浴を楽しんだり、360度の眺望を活かして天体観測やキャンプ気分を楽しみやすくなります。バーベキューも1階や2階と比べて、近隣に迷惑をかけずに楽しみやすくなる(画像提供/旭化成ホームズ「ルーフトップ」)

何にも邪魔されずに眺望を楽しめるスペースとして、例えばお酒とともに夜景を楽しんだり、休日は視線を気にすることなくシエスタ(長いお昼寝)を楽しんだり。テントを張ってプチ・キャンプ体験や、天体観測なんて楽しみ方も気持ちが盛り上がりそうです。

アウトドアリビングのつくり方と素材選び

アウトドアリビングを楽しみやすい間取りのつくり方

上記例で見てきたように、1階・2階・屋上それぞれのアウトドアリビングは、それぞれ特徴が異なります。では設計する上でのポイントにはどんなものがあるのでしょうか。

「アウトドアリビングを設計する際には、LDKとアウトドアリビングをどこに設計すると一番気持ちの良い空間になるのかということを考えなければなりません」(村山さん)

敷地条件や立地条件、家族構成、暮らし方……施主によって条件や要望が異なりますが、それらを設計士と話をしながら、アウトドアリビングでどんなことがしたいのか?を具体的にイメージして決めていきます。そこで「リビングにアウトドアリビングを加えればもっと暮らしが楽しくなる」となって、初めてアウトドアリビングを設けます。決してアウトドアリビングありきで間取りを考えるわけではなく、他の家を建てるのと同様「どんな家にしたいか」を明確にすることが大切です。

間取りで言えばキッチンの位置も大切になります。リビングとキッチンが同じフロアで、アウトドアリビングにも近いほうが、リビングやアウトドアリビングでバーベキューやティータイムを楽しみやすくなります。

アウトドアリビングをつくる際に欠かせない設備

アウトドアリビングを楽しむために、付属設備も重要になります。

例えばペットを遊ばせたいとか、バーベキューを楽しみたい場合は、シンクを備えると便利です。ペットの足を洗ってから室内に入れたり、食事後に食器をキッチンへ持っていく前に下洗いすることができます。ガーデニングを楽しむ際もシンクがすぐ近くにあったほうが便利です。

また夜もアウトドアリビングで楽しめるように照明の計画も、ほかの居室同様に行ったほうがよいでしょう。さらにコンセントを備えれば、アウトドアリビングで家電品が使えて便利です。例えば夜間にテントを張ってキャンプ気分を味わう場合は、テント内に照明を持ち込んだり、テントにプロジェクターの映像を映すなど、楽しみ方がいろいろと増えます。

まずはアウトドアリビングでどんなことをやりたいかを考えて、それに応じた付属設備を検討しましょう。

アウトドアリビングの床や天井の素材の種類

アウトドアリビングを構成する床や天井には、どんな種類があるのでしょうか。

1階のテラスや中庭の床材で人気があるのはメンテナンスがラクで、コストも抑えられる樹脂木(木粉と樹脂でできた人工木)デッキです。最近の製品は見た目がとてもウッドデッキに近くて、好評です。もちろんウッドデッキも選べます。半年に1回ワックスをかけないといけないなどメンテナンスが必要ですが、天然木ならではの肌触りがあります。

ただし、ウッドデッキや樹脂木を使ったデッキ等は、防火上法的な制限を受けることもあるため、アウトドアリビングを検討する際には、あらかじめ施工会社に確認しておくようにしましょう。

ほかにはタイルや芝生にするという方法もあります。

また日差しを遮るタープや開閉可能なオーニング(建物の開口部に設けた日よけのための可動式テント)があると、アウトドアリビングでより快適に過ごすことができます。

「一部に軒を用意したり、タープをかけられるフックを備えたり、日差し対策はいろいろ方法があります。アウトドアリビングでの過ごし方を考えながら、それに応じた日差し対策を選ぶようにしましょう」(村山さん)

アウトドアリビングの家具の選び方

アウトドアリビングの家具は何を選べばいい?

雨ざらしになりがちなアウトドアリビング。そのため耐候性の高い家具が求められます。しかし「最近はキャンプブームなどアウトドアを楽しむ人々が増えたことで、耐候性の高い家具がたくさん登場しています」と山崎さん。

例えば木目がきちんと再現されているけれど、実はアルミ製で耐候性の高いチェアやテーブル、座面をサッとしまえるソファなど、数多くの家具メーカーから屋外用家具が販売されています。価格帯は室内用と同様、低価格から高級家具まであり、選ぶ際に困ることはなさそうです。「室内のリビングとインテリアの色やトーンを合わせるなど、コーディネートも十分楽しめます」(山崎さん)

またキャンプブームで数多くのキャンプ道具も登場しています。キャンプで使うことを前提としていますから、耐候性の高さはもちろん、サッとしまえる点もアウトドアリビングにはピッタリです。

アウトドアリビングの目隠しはどうする?

アウトドアリビングでは目隠しは必須

従来のバルコニーやテラスと違い、家にいながらアウトドア気分を楽しめるのがアウトドアリビングの特徴。だからといってまったくのアウトドア、つまり屋外とはやはり違います。周囲には隣家や道路があります。そうした外部からの視線を防いでこそ、アウトドア気分を思う存分楽しめるのです。そのため隣家や道路側には、壁や格子状の目隠しを設けるなどしたほうがよいでしょう。

隣家が近くにない郊外なら安心と思われるかも知れませんが、隣家がないということは四方からの視線を遮る障害物がないということです。郊外でも目隠しはあったほうがよいでしょう。

目隠しの壁や格子状の目隠しの例
屋上にアウトドアリビングを設けた家
開口部を備えた壁(写真正面)と格子状の目隠し(同右)を設けた例(画像提供/旭化成ホームズ「そらのま+」)

アウトドアリビングのメンテナンスと注意点

アウトドアリビングの床や天井などのメンテナンス法

アウトドアリビングは屋外にあるため、雨や日光が直接あたります。そのためウッドデッキは防水の定期的なメンテナンスが欠かせません。

また樹脂木デッキも当然汚れますから、汚れたらデッキブラシや高圧洗浄機などで掃除するようにしましょう。壁なども同様です。

「また雨水が溜まらないよう、デッキ下に排水口を設けますが、この排水口が土やホコリなどで詰まりがちです。特に天気予報で台風や大雨がやってくるとわかったら、事前に排水口を点検したほうがいいでしょう」(山崎さん)

アウトドアリビングの注意点

アウトドアリビングを楽しむためにはほかにも注意すべきことがあります。
まず当たり前ですが、近隣に迷惑をかけないよう、騒音や臭いには注意が必要です。アウトドアリビングで話すのは、目隠しで姿は見えないとしても、外で話しているのと変わりありません。そのため話し声のボリュームには気を使い、バーベキューなどの煙や臭いが隣家に迷惑をかけないか、注意しながら楽しむようにしましょう。

そのほか、台風など風が強いと、アウトドアリビングに置いているものが飛んでしまう可能性もあります。台風が来る前や、風が強くなってきたら飛びそうなものを屋内にしまうなど、注意する必要があります。

こまめなメンテナンスを心がけ、注意点に気をつければ、家に居ながらにしてアウトドア気分を満喫できるアウトドアリビング。これからの新しい生活様式にピッタリです。

まとめ

リビングとつなげて使える屋外空間がアウトドアリビング

「アウトドアリビング」単品で考えず「リビング+アウトドアリビング」の間取りを考える

アウトドアリビングで楽しむなら、目隠しの壁などでプライバシー確保し、近隣への配慮を忘れずに

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構成・取材・文/籠島康弘 
公開日 2021年09月14日
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