間取りの失敗ランキング

間取りの失敗ランキング

家づくりの楽しみであり、重要ポイントでもある「間取り」。毎日暮らす家のことだから、成功すればいつも快適。しかし失敗すると、後悔はずっと続いてしまう。
そこで失敗しないために知っておきたいことを、先輩の体験談とプロのアドバイスから学ぼう

先輩施主206 人に聞いたトホホな失敗は……

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【1位 70.9%】配線の失敗

コンセントやスイッチの位置が使いづらい、数が足りないなど「配線」の失敗は常に上位に挙げられる。
必要な場所、個数は使うシーンをイメージして設置しよう

先輩の失敗談

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・リビングの照明スイッチが、開けたドアの裏に隠れてしまう。
ドアが右開きなら、照明は左手の壁にあるべきだったのに誰も気付かなかった。(茨城県・女性・35 歳)

・玄関入ってすぐの廊下のスイッチが遠く、出かけるとき、靴を履いてしまうと消せない。
図面で距離まで確認しなくて後悔。(愛知県・女性・42 歳)

・キッチンの収納棚にもコンセントが欲しかった。
ジューサーやコーヒーメーカーなどを棚に置いても、コンセントがある場所まで移動させて使わなくてはいけなくて面倒になる。(愛知県・女性・39 歳)

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失敗しないために知っておきたいこと[配線編]

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コンセントは家電の数と場所に、
スイッチは生活動線に合わせて

コンセントは、使う家電を右のように図面に描き込み、使う場所に必要な数があるか確認。常時使わない季節家電なども忘れずに。一般的には延床の坪数と同数(例:40坪で40 個)が目安とされている。照明スイッチは生活動線に沿った場所にあるかをチェックしよう。

Check!

■家電を使う予定の場所に、必要な数のコンセントがある?
■掃除機をかけるとき、コンセントの抜き差しが少なくてすむ?
■帰宅時や就寝時などの生活動線上に、照明スイッチがある?
■開けたドアの裏に照明スイッチが隠れてしまう箇所はない?

【2位 60.2%】収納の失敗

収納スペースが不足、収納場所が不便、内部が使いにくいといった「収納」の失敗が多発。
モノを出す・使う・しまうシーンをしっかりイメージしておこう

先輩の失敗談

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・壁面収納をつくりすぎて後悔。
ほとんどの面が窓か壁面収納という状態になり、家具や家電などを寄せておける壁部分が少なくなってしまった。(鹿児島県・男性・44 歳)

・玄関は広さを優先して収納をあきらめたのが失敗。
子どもが下校後、上着や帽子を玄関に脱ぎ捨てたままリビングに入ってきてしまう。(兵庫県・女性・35歳)

・とりあえず大きな納戸をつくったが、床以外はガランとしたデッドスペースに。
入れるモノを決め、それに合わせた棚を設ければ使いやすかったかも。(東京都・男性・41歳)

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・クロゼット内のハンガーパイプを2 段にしたが、下の段はジャケットの裾が床をすってしまう。
1段にして、下に収納ケースを置けばよかった。(大阪府・女性・43 歳)

失敗しないために知っておきたいこと[収納編]

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出し入れする「面」の広さで
どれだけ収納できるか決まる

収納は床面積よりも壁面積、つまり出し入れする「面」の広さで収納量が決まる。奥行きは深すぎても無駄になるので、本= 15cm、衣類= 60cmなどモノに合わせた設計に。右図のようにサイズを書いて確認しよう。モノを使う場所の近くに収納場所をつくることも大切だ。

Check!

■収納内部の高さ・幅・奥行きは、収納したいモノに合っている?
■モノを使う場所の近くに、それを収納するスペースがある?
■よく使う、よく出し入れするモノは届きやすい場所に収納できる?
■家族が増える場合など、収納には現在の住まい以上にゆとりがある?

【3位 55.3%】広さの失敗

部屋が広すぎた・狭すぎた、空間の大きさのバランスが悪いなどといった失敗が多い。
限られたスペースをどのように配分するか検討しよう

先輩の失敗談

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・夫婦がふたりで料理をするにはキッチンが狭すぎた。
ふたりですれ違ってもぶつからない広さにすれば、もっと効率よく料理できたのに……と思う。(徳島県・男性・34 歳)

・1階の居室を少しでも広くしたいと思い、玄関を狭くしすぎた。
玄関は来客の第一印象を決めるところなので、もっと開放感を出せばよかった。(高知県・女性・43歳)

・リビングを吹抜けにしたら、2 階が狭くなったうえ、1階の冷暖房効率が悪い。
開放感を出すならリビングの天井を高くするだけでよかったかも。(栃木県・女性・39歳)

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・バルコニーの奥行きが90cmでは狭すぎた。
体格のいい夫は、洗濯物を干した後はカニ歩きでないと通れないし、風が強いと洗濯物が壁についてしまう。(北海道・女性・38 歳)

失敗しないために知っておきたいこと[広さ]

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家具を置ける広さはもちろん
その周辺の広さも忘れずに

部屋の広さは、ソファ、テーブル&チェア、ベッドなどの家具を右図のように描き込んで確認しよう。椅子に座る、その後ろを歩くためのスペースも忘れずに。人が通るには50cm以上、すれ違うには90cm以上が必要。大きな家具に買い替えるなら早めに決定しよう。

Check!

■置く予定の家具を図面に描き込んだとき、周辺にゆとりがある?
■人と人がすれ違うことの多い部分は最低でも90cm以上の幅がある?
■引き戸の開け閉めなどにより、広さを変えられる部屋がある?
■将来の家族の変化などに合わせて、部屋の広さは変えやすい?

【4位 48.1%】明るさ・温度湿度の失敗

暗い、寒い、暑い、ジメジメ、冷暖房の効率が悪いなどの問題は、季節や時間帯で変わるから難しい。
さまざまなシーンを想定して計画をたてよう

先輩の失敗談

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・リビング階段にしたが、冬は寒い。暖房しても温かい空気がどんどん2階に逃げていく。
階段の前にドアを設ければよかった。(千葉県・女性・30 歳)

・採光と通風のために窓を大きくしたが、隣家に遮られて光も風も入らない。
しかも冬は窓の冷気が伝わってくるので、もっと窓を小さくしてもよかった。(徳島県・女性・34 歳)

・東西に窓が少なく、風通しがよくない。
しかも吹抜けなので、夏は2階に熱気がこもる。せめて窓をもう少し大きくすればよかったと後悔。(神奈川県・女性・31歳)

失敗しないために知っておきたいこと[明るさ・温度・湿度編]

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光や風の入り方をチェックして
それぞれに合った窓を選ぼう

光の入り方は季節や時間帯で変わる。右図のように、いつどこから光が入るのか、風はどのように抜けるのかなどを描き、家族の過ごし方と照らし合わせよう。明るさ、断熱性など、重視ポイントに合わせた窓選びも大事。また、オープンな間取りは冷暖房効率も確認を。

Check!

■日の入る方角や時間は、その部屋での
■家族の過ごし方に合っているか?
■視線を遮りつつ光も取り入れたいなど、要望に合った形状の窓を選んでいる?
■明るさ、断熱性、眺めなど、優先順位に沿った大きさの窓を選んでいる?
■風が入ってくる窓の対角線上に、風が抜けるための窓がある?

【5位 34.5%】視線の失敗

家の中や外からの視線が気になるという失敗は、住むまで気付かないことも。図面上を歩くつもりで、視界に何が入ってくるか想像してみよう

先輩の失敗談

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・隣の人がいつも庭にいるのがリビングから見え、ブラインドを開けられない。
目隠しの塀をつくりたいが、今さら嫌みな感じがしてできない。(広島県・女性・39 歳)

・うちのリビングの窓と隣のトイレの窓が向い合わせになってしまった。
開放しているときにもし目が合ったらと思うと、ゆっくりくつろげない。(京都府・女性・41 歳)

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・ソファに座ると正面にリビングのドアがあり、その先に脱衣所を設けた。
夏などにドアを開けていると、洗濯物の山が目に入ってしまう。(茨城県・男性・41歳)

失敗しないために知っておきたいこと[視線編]

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外から見えやすい窓やドア、
室内で見えると困る場所を確認

外からの視線を避けるには、周囲の道路や隣家から見えやすい場所に窓やドアがないか確認し、右図のように図面に描き込んでみよう。家の中でも、ドアを開けたときに見えると困る場所をチェック。オープンな間取りでは、小壁など目隠しになる空間があるとベター。

Check!

■隣家の窓と向い合わせになってしまうところはない?
■トイレや脱衣所のドアが開いているとき、玄関や外などから見えない?
■ソファやダイニングなどくつろぎの場所からトイレなどが目に入らない?
■オープンキッチンの場合、ほかの部屋からの目隠しになるスペースはある?

【6位 30.6%】音・ニオイの失敗

足音、話し声、テレビの音、食洗機や洗濯機の音、外の騒音、調理のニオイなど、室内外での音やニオイの伝わりは、発生源とその周辺をチェックして防ごう

先輩の失敗談

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・寝室の窓のすぐ横が隣の家の駐車場になっている。
朝と夜には排気ガスのニオイ、エンジンやドアの開け閉めの音などが気になって仕方ない。(大阪府・女性・41歳)

・オープンLDKなので、焼き肉などのニオイが部屋中に広がり、水道や換気扇を使うと、テレビの音が聞こえなくなる。(三重県・女性・35 歳)

・ダイニングの近くにトイレを配置したのが失敗。
トイレの音がダイニングに聞こえてしまい、来客時は気まずい。(愛知県・女性・32歳)

失敗しないために知っておきたいこと[音・ニオイ編]

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音やニオイの発生源を描き込み
くつろぐ空間に近くないか確認

最近はオープンLDKが多いため、キッチンの換気扇や食洗機の音、調理のニオイなどに注意したいもの。音やニオイの発生源を図面に描き込み、その近くにリビングや寝室、客間などが隣接しないかチェックしよう。隣家の換気扇や駐車場なども忘れずに確認を。

Check!

■リビングや寝室の真上に、足音のする通路や部屋がない?
■機械音や排水音の出るキッチンやトイレの近くにくつろぎ空間がない?
■調理などのニオイを遮断したい部屋にはドアなどを設けている?
■窓の近くに、隣家の駐車場や換気扇などニオイの発生源はない?

【7位 25.2%】動線の失敗

よく行き来する空間が遠い、行きにくい、家族同士がぶつかりそうになるなど、動線の混乱はストレスのもと。
家族の一日の行動パターンをよく考えよう

先輩の失敗談

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・2 階のリビングの奥に浴室をつくったので、子どもが泥んこになって帰ってくると、階段もリビングも泥だらけになる。(愛知県・女性・38 歳)

・リビングを出た廊下に洗面室とトイレがあるが、廊下が狭く、朝は夫も子どもたちも同じ時間に洗面室やトイレを使うので、家族で大渋滞に。(神奈川県・女性・45 歳)

・1階トイレは玄関の近くに。帰宅後すぐトイレに入れるのは便利だが、玄関先で来客の対応をするときなど、ほかの家族がトイレを使いづらい。(岡山県・女性・38歳)

失敗しないために知っておきたいこと[動線編]

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図面に一日の動きを描いて確認を
家事をする順序、時間も考えて

動線のいい間取りをつくるには、家族の一日の動きを図面に描き込み、行き来しにくいところ、外出時や来客時に動線がぶつかるところなどをチェック。家事動線は、何をどんな順序で、いつ行うかなどにより変わる。洗濯物をどこで干し、収納するかも考えよう。

Check!

■寝室とトイレなど、よく行き来する場所は使いやすい動線になっている?
■洗濯機→物干し→衣類収納など家事動線を短くする工夫がある?
■トイレや洗面室など、家族の動線が集中して混雑するところはない?
■来客中の家族のプライバシーが守られるような動線の工夫がある?

お話を伺ったのは
建築家 佐川旭さん

一級建築士/インテリアプランナー。佐川旭建築研究所 代表取締役

構成・取材・文/前川ミチコ イラスト/あべさん 間取図/長岡伸行
SUUMO注文住宅 神奈川で建てる 2016年7月21日発行より転載
2017年7月31日
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