先輩161人に学ぶ!間取りの失敗ランキング

最終更新日 2020年12月02日
間取りの失敗ランキング

家づくりの楽しみであり、重要ポイントでもある「間取り」。毎日暮らす家のことだから、成功すればいつも快適。しかし失敗すると、後悔はずっと続いてしまう。
そこで失敗しないために知っておきたいことを、先輩161人の体験談とプロのアドバイスから学ぼう。

先輩施主161人に聞いたトホホな失敗は……

1位 広さの失敗 43%
2位 収納の失敗 39%
3位 配線の失敗 37%
4位 明るさ・温度・湿度の失敗 35%
5位 音・においの失敗 20%
6位 動線の失敗 17%
7位 視線の失敗 8%

間取りの失敗ランキング1位 広さの失敗

部屋が広すぎた・狭すぎた、空間の大きさのバランスが悪いなどといった失敗が多い。
限られたスペースをどのように配分するか検討しよう

先輩の失敗談

・夫婦がふたりで料理をするにはキッチンが狭すぎた。
ふたりですれ違ってもぶつからない広さにすれば、もっと効率よく料理できたのに……と思う(徳島県・男性・34 歳)

・リビングが広すぎたと感じています。リビングが広すぎるとエアコンの効きがわるいなどの悪影響があり、もう少し考えていればよかったと思います(長崎県・女性・23歳)

間取りの失敗。広すぎるリビングでクーラーの効きが悪いことを後悔している女性のイラスト

・リビングの広さが14畳で隣に4.5畳の和室があるが、リビング自体で18畳くらいあったほうが良かったなと感じる(新潟県・女性・26歳)

・建築時の子どもの大きさを考えて決めた間取りなので成長すると現在の間取りだと明らかに狭すぎると気付いた。間取りを決めるときに、ゆくゆくの事を見据えて設計するべきだったと後悔(広島県・男性・36歳)

・玄関のシューズクロゼットが大きすぎた。収納部分を減らして部屋を広くみせるほうがよかった (滋賀県・女性・42歳)

間取りの失敗。シューズクローゼットが大きすぎたことに戸惑う女性のイラスト

失敗しないために知っておきたいこと[広さ編]

部屋の広さで失敗しない間取り書き込み例

家具を置ける広さはもちろん
その周辺の広さも忘れずに

部屋の広さは、ソファ、テーブル&チェア、ベッドなどの家具を左図のように描き込んで確認しよう。椅子に座る、その後ろを歩くためのスペースも忘れずに。人が通るには50cm以上、すれ違うには90cm以上が必要。大きな家具に買い替えるなら早めに決定しよう。

Check!

■置く予定の家具を図面に描き込んだとき、周辺にゆとりがある?
■人と人がすれ違うことの多い部分は最低でも90cm以上の幅がある?
■引き戸の開け閉めなどにより、広さを変えられる部屋がある?
■将来の家族の変化などに合わせて、部屋の広さは変えやすい?

間取りの失敗ランキング2位 収納の失敗

収納スペースが不足、収納場所が不便、内部が使いにくいといった「収納」の失敗が多発。
モノを出す・使う・しまうシーンをしっかりイメージしておこう

先輩の失敗談

・キッチン収納を造作にしたが、背面のつり戸棚を食器棚にと思って引き戸にしたものの、高さが高すぎて手が届かず、食器棚として普段使いは難しそう(富山県・女性・45歳)

間取りの失敗。吊戸棚が高すぎて戸惑う女性のイラスト

・収納スペースは確保したものの、使いたい場所と収納場所に違いが生じた。使いたいときにわざわざ取りに行ったりしなければならず、もっといいろいろな場所に収納スペースをつくった方が良かったと感じている(静岡県・男性・62歳)

・リビングの一角に設けた畳コーナーは、35cmの高さの小上がりになっていて、引き出しをつけているのだが、奥行きがありすぎて使いづらく、逆に高さがもう少しあったほうが良かった(大阪府・女性・28歳)

間取りの失敗。小上がりの畳コーナーに設けた収納の高さが足りず戸惑う女性のイラスト

・ウォークインクロゼットの奥行きが狭く、布団など大きな物の出し入れがしにくい(兵庫県・女性・27歳)

失敗しないために知っておきたいこと[収納編]

収納スペースで失敗しない間取り書き込み例

出し入れする「面」の広さで
どれだけ収納できるか決まる

収納は床面積よりも壁面積、つまり出し入れする「面」の広さで収納量が決まる。奥行きは深すぎても無駄になるので、本= 15cm、衣類= 60cmなどモノに合わせた設計に。左図のようにサイズを書いて確認しよう。モノを使う場所の近くに収納場所をつくることも大切だ。

Check!

■収納内部の高さ・幅・奥行きは、収納したいモノに合っている?
■モノを使う場所の近くに、それを収納するスペースがある?
■よく使う、よく出し入れするモノは届きやすい場所に収納できる?
■家族が増える場合など、収納には現在の住まい以上にゆとりがある?

間取りの失敗ランキング3位 配線の失敗

コンセントやスイッチの位置が使いづらい、数が足りないなど「配線」の失敗は常に上位に挙げられる。
必要な場所、個数は使うシーンをイメージして設置しよう

先輩の失敗談

・リビングのコンセントは、壁の中央付近にも設置すればよかった。壁の端の方に多く設置したところ、どの位置からも遠くなってしまい使い勝手が悪い(広島県・男性・32歳)

間取りの失敗。コンセントを部屋の角に設けたので結局遠くて使いにくく戸惑う男性のイラスト

・もっと生活している光景を想像しながら設置場所を考えればよかったと思いました。 例えば常に座るであろうところの近くにコンセントがあると、充電しながら携帯が使えるし、廊下にコンセントがあると掃除機も使いやすかったのにと後悔しています(徳島県・女性・31歳)

・コンセントの数ばかり気にしていたが、コンセントの位置も重要だと感じた。コンセントと言うのはたいがい床上15センチ位についているが、例えばキッチンでは目線位にあると便利かもしれないと感じた(福島県・女性・48歳)

間取りの失敗。使う場所を意識してコンセントを設置すればよかったと後悔する女性のイラスト

・テレビの配線に失敗してしまい、新築の家にカバーを付けた配線が床を這っていると言う見栄えの悪さです。 光回線でテレビを視聴していますが、光配線のルーターの位置とテレビの位置が離れてしまったため、配線を伸ばすしかなく残念でした(埼玉県・女性・51歳)

失敗しないために知っておきたいこと[配線編]

配線計画で失敗しない間取り書き込み例

コンセントは家電の数と場所に、
スイッチは生活動線に合わせて

コンセントは、使う家電を左のように図面に描き込み、使う場所に必要な数があるか確認。常時使わない季節家電なども忘れずに。一般的には延床の坪数と同数(例:40坪で40 個)が目安とされている。照明スイッチは生活動線に沿った場所にあるかをチェックしよう。

Check!

■家電を使う予定の場所に、必要な数のコンセントがある?
■掃除機をかけるとき、コンセントの抜き差しが少なくてすむ?
■帰宅時や就寝時などの生活動線上に、照明スイッチがある?
■開けたドアの裏に照明スイッチが隠れてしまう箇所はない?

間取りの失敗ランキング4位 明るさ・温度・湿度の失敗

暗い、寒い、暑い、ジメジメ、冷暖房の効率が悪いなどの問題は、季節や時間帯で変わるから難しい。
さまざまなシーンを想定して計画をたてよう

先輩の失敗談

・2階リビングの3階建ての注文住宅ですが、2階から3階を吹抜けにしたため、天井が高く、夏はエアコンの冷気が1階へおり、冬は暖気が3階へあがると、上手く調節ができない(大阪府・男性・56歳)

・寝室にはダウンライトをつけましたが夜寝る前に部屋に入ると眩しすぎます。調光器をつければよかったと思っています(東京都・女性・68歳)

間取りの失敗。寝室の照明に調光をつけなかったので、寝る前眩しいことに落胆する夫婦のイラスト

・経費節減のため階段の小窓を取り付けなかったら、階段と玄関がが日中でもすごく暗く、風通しが悪いとわかった(富山県・女性・45歳)

・物置かつ趣味部屋をつくったが、エアコンをつけていないため夏はものすごく暑く、冬は寒いため活用できていない(石川県・女性・33歳)

・予算の関係からサッシをもっといいものにしたかったができなかった。でも住んでみて暑さ寒さは窓からの影響を一番受け、住みやすさや光熱費が大分変わって来るのでやっぱりサッシをいいものにすれば良かったと思った(高知県・女性・53歳)

失敗しないために知っておきたいこと[明るさ・温度・湿度編]

光や風の入り方を確認する間取り書き込み例

光や風の入り方をチェックして
それぞれに合った窓を選ぼう

光の入り方は季節や時間帯で変わる。左図のように、いつどこから光が入るのか、風はどのように抜けるのかなどを描き、家族の過ごし方と照らし合わせよう。明るさ、断熱性など、重視ポイントに合わせた窓選びも大事。また、オープンな間取りは冷暖房効率も確認を。

Check!

■日の入る方角や時間は、その部屋での
■家族の過ごし方に合っているか?
■視線を遮りつつ光も取り入れたいなど、要望に合った形状の窓を選んでいる?
■明るさ、断熱性、眺めなど、優先順位に沿った大きさの窓を選んでいる?
■風が入ってくる窓の対角線上に、風が抜けるための窓がある?

間取りの失敗ランキング5位 音・においの失敗

足音、話し声、テレビの音、食洗機や洗濯機の音、外の騒音、調理のにおいなど、室内外での音やにおいの伝わりは、発生源とその周辺をチェックして防ごう

先輩の失敗談

・建具を減らし、つくり付けの棚で収納をつくり、できるだけ仕切りを少なくして大きな空間をつくり出したが、洗濯機の音などがリビングまで聞こえて、テレビの視聴に支障がある(新潟県・男性・65歳)

・2階の自室の床に何かを落としたり、歩き回ったりする音が、1階のリビングの天井より意外と響くことがわかった。引越しをする前は平屋生活であったため2階から響く音というものがどの程度のものか経験がなく、家の設計段階で設計士より、オプションで床を防音タイプにすることも可能と聞いていたものの、必要ないだろうと検討もしなかった。住んでみて少し後悔した点である(愛知県・男性・55歳)

・寝室のベランダに室外機を置いているのですが、室外機の音や振動がかなり響き、ゆっくり睡眠をとることができません(徳島・女性・31歳)

間取りの失敗。寝室のベランダに室外機を設置してしまったため、うるさくて安眠できない夫婦のイラスト

失敗しないために知っておきたいこと[音・におい編]

音・においで失敗しない間取り書き込み例

音やにおいの発生源を描き込み
くつろぐ空間に近くないか確認

最近はオープンLDKが多いため、キッチンの換気扇や食洗機の音、調理のにおいなどに注意したいもの。音やにおいの発生源を図面に描き込み、その近くにリビングや寝室、客間などが隣接しないかチェックしよう。隣家の換気扇や駐車場なども忘れずに確認を。

Check!

■リビングや寝室の真上に、足音のする通路や部屋がない?
■機械音や排水音の出るキッチンやトイレの近くにくつろぎ空間がない?
■調理などのにおいを遮断したい部屋にはドアなどを設けている?
■窓の近くに、隣家の駐車場や換気扇などにおいの発生源はない?

間取りの失敗ランキング6位 動線の失敗

よく行き来する空間が遠い、行きにくい、家族同士がぶつかりそうになるなど、動線の混乱はストレスのもと。
家族の一日の行動パターンをよく考えよう

先輩の失敗談

・出かけて帰ってきたときに、手洗い場までリビングを通るため、不潔な気がする。特にコロナが流行り出したことを考えたり、将来子どもが大きくなったときに手洗い場は玄関すぐが良かったと思う(兵庫県・女性・35歳)

・洗濯機置き場を1階に設けたが、日当たりを重視してサンルームを2階の南側につくったことで移動が大変なことに(石川県・女性・33歳)

間取りの失敗。洗濯物を干すのに2階まで上がらなければならず苦労している女性のイラスト

・リビングにダイニングキッチンがあるが、玄関からダイニングを通ってリビングなので来客を通すときに視線が気になるし動線がいまいちだった(岡山県・女性・36歳)

失敗しないために知っておきたいこと[動線編]

生活動線で失敗しない間取り書き込み例

図面に一日の動きを描いて確認を
家事をする順序、時間も考えて

動線のいい間取りをつくるには、家族の一日の動きを図面に描き込み、行き来しにくいところ、外出時や来客時に動線がぶつかるところなどをチェック。家事動線は、何をどんな順序で、いつ行うかなどにより変わる。洗濯物をどこで干し、収納するかも考えよう。

Check!

■寝室とトイレなど、よく行き来する場所は使いやすい動線になっている?
■洗濯機→物干し→衣類収納など家事動線を短くする工夫がある?
■トイレや洗面室など、家族の動線が集中して混雑するところはない?
■来客中の家族のプライバシーが守られるような動線の工夫がある?

間取りの失敗ランキング7位 視線の失敗

家の中や外からの視線が気になるという失敗は、住むまで気付かないことも。図面上を歩くつもりで、視界に何が入ってくるか想像してみよう

先輩の失敗談

・わが家は南向き。一階リビングで建築し、リビングには特注の大きな窓を設置。しかし、道路からの視線が気になるため、窓を設置した南側はほぼカーテンを閉めた状態となってしまい、日中でも電気をつけなければ薄暗い(神奈川県・女性・31歳)

間取りの失敗。道路に面した壁に窓を設けたが、人通りが気になりカーテンを閉め切ったまま生活するファミリーのイラスト

・玄関が通りに面しており、視線が気になる。側面に配置すべきだった(埼玉県・男性・33歳)

・屋外のスペースの場所と窓の位置・方角が悪いため、外から1階の室内が見通せてしまう。実際に住んでみるまでは気がつかなかった部分なので非常に悔やまれる(東京都・女性・48歳)

・お隣りさんからの目線が気になるので、外構もこだわったほうが良かったです(京都府・男性・41歳)

失敗しないために知っておきたいこと[視線編]

視線で失敗しない間取り書き込み例

外から見えやすい窓やドア、
室内で見えると困る場所を確認

外からの視線を避けるには、周囲の道路や隣家から見えやすい場所に窓やドアがないか確認し、右図のように図面に描き込んでみよう。家の中でも、ドアを開けたときに見えると困る場所をチェック。オープンな間取りでは、小壁など目隠しになる空間があるとベター。

Check!

■隣家の窓と向い合わせになってしまうところはない?
■トイレや脱衣所のドアが開いているとき、玄関や外などから見えない?
■ソファやダイニングなどくつろぎの場所からトイレなどが目に入らない?
■オープンキッチンの場合、ほかの部屋からの目隠しになるスペースはある?

まとめ

収納は高さや奥行きも意識し、使う場所の近くに収納をつくることも大切

コンセントは家電の数と場所に。スイッチは生活動線に合わせて設置

家事をする順序、時間も考えて、図面に一日の動きを描いて確認を

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構成・取材・文/前川ミチコ イラスト/あべさん 間取図/長岡伸行
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