快適なリビングの広さは何畳?リビングの広さを決めるポイント

快適なリビングの広さは何畳?リビングの広さを決めるポイント

家族が集まるリビングは、広々とした居心地のいい空間にしたいものですよね。しかし、自分たち家族にとって快適なリビングとは一体どのくらいの広さを指すのでしょうか?
今回は、リビングを広く見せたり、感じたりできるポイントについて、生活デザイン設計室サンクの古屋茂子さんに教えてもらいました。

快適なリビングの広さは平均的にどれくらい?

ファミリーの場合、LDKは16~20畳ほど

首都圏で住まいを購入した人への調査によると、新築分譲戸建ての場合、建物面積の平均は99m2(子どもあり世帯の平均は99.3m2)です。また、新築マンションのケースを見てみると、専有面積は平均67.3m2 (子どもあり世帯72.3m2)となっています。(出典:2020年首都圏新築分譲一戸建て、新築分譲マンション契約者動向調査(SUUMO))

「一戸建ての場合は延べ床面積が99m2あれば20畳くらいのリビングダイニングをつくることも可能です。しかし、3LDKや4LDKなど部屋数が欲しい場合は、リビングダイニングの広さは12~16畳ほどになります。

また、70m2程度の一般的なファミリータイプのマンションの場合、リビングダイニングが13畳、または16畳ほどというプランをよくみかけます」(生活デザイン設計室サンクの古屋さん、以下同)

リビングダイニングとつながるキッチンについては、対面式のカウンターキッチンの場合、通常の広さは4~4.5畳程度なので、首都圏のファミリータイプの住まいの場合、 LDKの広さは約16~20畳程度が一般的と言えそうです。

「暮らす人によって広々と感じるリビングの広さは千差万別ですが、ファミリータイプの住まいの場合、LDKが20畳程度あれば、十分ゆとりのある広さだと思います」

建築面積約99m2・4LDKの一戸建ての一例
建築面積約99平米、LDK16.2畳、2階建ての間取図
(間取図作成/SUUMO編集部)
専有面積約70m2・3LDKのマンションの一例
専有面積約70平米、LDK16畳、3LDKの間取図
(間取図作成/SUUMO編集部)

おうち時間増加で広いリビングを求める声も

コロナ禍の生活スタイルの変化により、住まいに求める条件も変わりつつあります。書斎など、リモートワーク専用スペースのニーズが高まりを見せると共に、リビングに広さを求める声も増加。おうち時間が増えたことで、リビングに広さや快適性などを求める人が以前よりも増えてきているようです。

注文住宅検討者がリモートワークを意識して取り入れたいこと
仕事用の部屋をつくる 33.6%
リビングの広さを広くする 22.2%
部屋の一角に仕事用のスペースをつくる 19.7%
TV会議のための映り込み対策する 19.3%
音の遮断性を高める 18.4%
収納スペースを増やす 14.8%
通信環境を整える 13.2%
照明等の設備を整える 12.9%
通勤利便性よりも、周辺環境を重視する 12.9%
部屋の数を増やす 9.7%
予算を増やす 6.3%
宅配BOX・置き配BOXを設置する 5.1%
取り入れたもの(取り入れたいと考えているもの)はない 9.0%
(出典:2020年 注文住宅動向・トレンド調査(SUUMO))

リビングの広さを左右するポイントは?

畳数だけでなく、キッチンや家具家電の配置、LDKの形も重要

広々としたリビングを希望していても、予算などの条件によって、確保できる広さには上限があります。ただし、限られた畳数でも、“広々と感じられる”または“快適な”リビングをつくることは可能です。畳数ごとに間取図を見ながら、リビングを広く快適に使うヒントを紹介します。

18畳のLDKを広く見せるポイント~I型(縦長)LDK~

部屋の広さに合ったサイズのソファを選ぶ

18畳のLDKで対面式キッチンの場合、リビングダイニングは約13畳。リビングに置くソファのサイズは2~3人掛け程度のイメージだそうです。

「3人掛けのソファを置く場合も、幅1m60cm程度までのものを選ぶ方がいいでしょう。コーナータイプの大きなソファを置いてしまうと通路が狭くなってしまいます。そのような大きなソファを置ける広々としたLDKとなると20~30畳程度は確保したいということになります。

リビングの面積があまり広くない場合、例えば子どもがまだ小さいファミリーなどはソファを置かず、空間を広く使うというのも良い方法だと思います」

また、間口があまり取れない場合は、ソファとテレビの距離が近くなってしまうことがあるので、その場合はテレビボードではなく、スタンドタイプのスリムなものを使用したり、壁掛けタイプのテレビにするという方法も良いそうです。

18畳のI型(縦長)LDKのレイアウト例
18畳、I型(縦長)のLDKの一例。家族構成や生活スタイルによってはソファやテレビ台をなくし、床を広々と使うという方法も(間取図作成/SUUMO編集部)

キッチンの形でリビングの広さも変わる

対面式のカウンターキッチンの場合、キッチンの広さは4~4.5畳程度と前述しましたが、キッチンがアイランドキッチンの場合は、LDKの内、キッチン部分により面積が必要となります。

「4~4.5畳の対面式カウンターキッチンの一般的な奥行きが65cmに対し、アイランドキッチンは約90~100cm。さらにアイランドキッチンの場合は両側に作業スペースや通路として90cm程度のスペースを確保すると、奥行きは約3m必要になります。

さらに、アイランドキッチンの横幅が仮に2m40cmの場合、両側に通路を最低限60cm確保するとしても、3m60cm必要になります。アイランドキッチンの場合は幅も4mほど必要です」

アイランドキッチンをつくるのに、奥行約3m、横幅約4m必要ということは、キッチンだけで6畳ほど確保することになります。つまり、カウンターキッチンと比べると、アイランドキッチンを採用する場合の方がリビングのスペースは狭くなります。

18畳のI型(縦長)LDK、アイランドキッチンのレイアウト例
18畳、I型(縦長)のLDKでアイランドキッチンの場合、リビングダイニングはカウンターキッチンの場合よりも狭くなる(間取図作成/SUUMO編集部)

20畳のLDKを広く見せるポイント~L型(横長)・セパレート型LDK~

LDKの形でリビングの印象が変わる

LDKの形によって、使い方や感じる広さも変わります。キッチン・ダイニング・リビングに一体感があり、比較的広々と感じられるのは、先にご紹介したような“I型(縦長)”のLDKです。LDK20畳未満の場合、特にマンションの間取りではLDKが“I型(縦長)”のプランをよく見かけますが、20畳以上のLDKになると、シーンや用途に合わせてスペースを分けられる“L型(横長)”の間取りも増えてきます

「L型(横長)はキッチンとリビングダイニング、またはダイニングキッチンとリビングというように、LDKをゆるやかに分けて使うことが可能です。オープンな I型(縦長)は広々とカジュアルな印象であるのに対し、シーンに合わせてスペースを分けるL型(横長)は少しフォーマルな印象のLDKになります」

L型(横長)のLDK
L型のLDK
(間取図作成/SUUMO編集部)

L型(横長)よりもリビングに独立性を持たせたい場合は、ダイニングキッチンとリビングを分ける“セパレート型”という選択肢もあります。スペースを分けるため、感覚的な広さは軽減するかもしれませんが、食事をする場所とくつろぐ場所は明確に分けたいという人にはオススメです。

セパレート型のLDK
セパレート型のLDK
(間取図作成/SUUMO編集部)

番外編 20畳のLDK+和室を広く見せるポイント

リビング横に和室などを配置し、引き戸を開けてリビングと一続きの空間としても利用できる間取りがあります。このような間取りにすると、戸を開けることで開放感を演出することができ、リビングを広く感じることができます。

「バルコニーに面したリビングと、その隣室の引き戸を開放して広々と活用したいのであれば、和室の引き戸部分をバルコニー側に設けると、引き戸を開放したときの視界が開け、開放感がアップします」

一方、壁の面積が少ないと、家具の配置が難しくなります。引き戸や窓の部分を大きくとることで開放感を出すことはできますが、その分家具などを配置できる場所は少なくなるため、注意が必要です。

20畳のLDK
リビングと和室の間の引き戸があるため、ソファなどの家具を配置できる場所が限られる(間取図作成/SUUMO編集部)

リビングをより広く見せるインテリアとは?

広く感じるリビングコーディネート術を紹介

広々と快適なリビングをつくるにはインテリアも重要です。広さや快適性をアップさせるのに効果的なインテリア術についても教えてもらいました。

収納を確保する

くつろげるスペースの面積を確保することも大事ですが、リビングには収納スペースを設けておくことも重要です。

「人が集まる所には物も集まります。リビングに全く収納スペースがないと、各自の部屋から持ってきたものをリビングに放置したまま、散らかってしまうということも良くあります。大きな収納スペースである必要はありませんが、各自の持ち物を一時的にしまえるような収納が一つあるだけでも、リビングを美しく保つことができると思います」

ソファ横の収納棚
本棚や飾り棚など、気軽に物を収納できるスペースが用意されているだけで、リビングがスッキリするそう。両面から使える棚であれば、リビングとダイニングの間に置いて、どちらの空間からも使用できるようにしても使いやすい(画像/PIXTA)

家具の高さをそろえる

住まいを購入する際は、家具も新調することが多いと思いますが、家具の高さによっても、部屋の開放感は左右されるものです。

「背もたれが高いハイバックソファよりも、低いソファを選んだ方が空間は広々と見えます。同様に、棚などほかの家具についても、高さの低いものを配置するというのは、開放感のある空間づくりに有効な方法です。

それに加えて、空間をすっきりと見せるのに効果的なのは、家具の高さをそろえることです。例えば、テレビボード程度の高さで家具の高さをそろえ、その上に何かグリーンを配置したり、絵を飾ったりするのもいいでしょう。

もし、低い家具では収納力が足りないということであれば、中途半端な高さのものを選ぶよりも、天井までの高さの棚にして、壁の一部のように見せてしまう方が、空間がすっきりと見えると思います」

天井までの収納
天井までピッタリと納まる収納は収納力があるのはもちろん、地震の際に棚が転倒するリスクも低い(画像/PIXTA)

色の統一感に気をつける

インテリアの色使いも快適なリビングをつくる重要なポイントです。床や建具の色、壁や天井などは気軽に変更しづらい部分なので、よく考えて選ぶ必要があります。

「インテリアの色の組み合わせに統一感があるかどうかも重要です。面積の大きい部分は部屋の印象を左右するので、床や建具、壁、天井などから色を決めていくのがいいでしょう。

色の選び方は好みもありますが、空間をより広々と感じられるものにしたいのであれば、濃い色よりも薄い色の方が広く感じられると思います。メインの色が決まったら、ソファやカーテン、ラグなどはある程度買い替えられるものなので、楽しみながら好きな色を取り入れていっても大丈夫です。部屋の70%程度はメインの色で統一した上で、残りの30%程度を3色以内に抑えておけば、コーディネートがまとまりやすくなります」

色の統一感のあるリビング
床や天井など、面積が広い部分の色に統一感があると、リビング全体がスッキリ見える(画像/PIXTA)

限られた畳数でも、間取り選びやインテリアの工夫で、広々と快適なリビングをつくることは可能です。自分たちの生活スタイルにあった、快適なリビングにするには、どんな広さ、形、インテリアにすればいいのか、ご紹介したヒントも参考に、ぜひ一度考えてみませんか。

まとめ

首都圏のファミリータイプの住まいで多いLDKの広さは16~20畳ほど

リビングを広く感じるためには、LDKやキッチンの形、収納などもポイント

家具や部屋の色選び次第で、よりリビングを広く見せることもできる

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取材・文/島田美那子
公開日 2021年08月18日
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