ジョリパットって何?外壁だけでなく内装にも使える塗り壁の特徴やメリット・デメリットを解説

ジョリパットって何?外壁だけでなく内装にも使える塗り壁の特徴やメリット・デメリットを解説

「ジョリパット」という言葉を聞いたことがあるだろうか? ジョリパットとは外壁の仕上げ用の塗材のこと。そんなジョリパットの特徴やメリット・デメリット、費用の目安、塗装する際の注意点について、45年以上ジョリパットを取り扱うアイカ工業に伺った。外壁をおしゃれで長持ちさせたいと考えている人必見だ。

ジョリパットとは?

ジョリパットとは、アイカ工業株式会社が製造・販売する「壁面仕上げ用の塗材」。45年以上の歴史があり、さまざまなデザインを実現できる自由度が特徴だ。サイディングなどの既製部材を取り付ける工法は「乾式工法」と呼ばれるが、ジョリパットは現場で水などを使って資材を練る「湿式工法」。ペンキなどの塗料とは異なり、デザインをつける仕上げ塗材として、多くの壁面に使用されている。住宅の場合は外装に使われることが多いが、門扉まわりなど外構に用いられることも。内装に使用されることも多く、内装用の商品も展開されている。

職人の手仕事感のある、塗り壁らしく味わい深いデザインのジョリパットの外観事例
ジョリパットの外観の事例。白を基調にしながらも、同系色で異なる色を用いることでデザイン性を高めている(画像提供/アイカ工業 設計/株式会社MDS(西谷の家) 撮影/奥村浩司(フォワードストローク))
木のぬくもり感に合わせたカラーをセレクトし、ナチュラルな風合いのジョリパットの内観事例
外装だけでなく内装にも使われており、個性あふれる空間づくりが可能に(画像提供/アイカ工業 設計/株式会社MDS(西谷の家) 撮影/奥村浩司(フォワードストローク))

ジョリパットのメリット・デメリット

ジョリパットのメリット

ジョリパットのメリットは、豊富なカラーとデザインのバリエーション。デザインはフラットなものからスクラッチ仕上げ、レンガブロック調、石目調など約100種類のパターンがあり、コテ、吹き付け、型押しローラーなどさまざまな仕上げ方法によって同じ素材でもデザインの違いが出せる。カラーバリエーションはビビッドカラーから日本の伝統色まで180色から選ぶことが可能。色やデザインの組み合わせ方次第でさまざまな表情が楽しめるため、塗り壁の風合いを出して雰囲気のある空間を演出するなど、自分らしい個性を表現することができる。木やタイルなどの異素材とも相性が良い。

コテの風合いを活かしたデザインで、こなれた雰囲気を演出したジョリパットの外観事例
明るめの褐色の外観。煙突や屋根をダークカラーで引き締めている(画像提供/アイカ工業)
外空間とも馴染む、和の風合いに合うカラーを採用したジョリパットの外観事例
自然な風合いのカラーをセレクトし、和モダンな落ち着いた雰囲気の外観に(画像提供/アイカ工業 設計/佐々木勝敏建築設計事務所(法連町の家))

性能面でも、他の塗装仕上げと比べて色褪せしにくいのも特徴。色褪せしやすい濃いめの色も色持ちが良く、耐候性に優れている。ジョリパットは汚れやすいイメージがあるが、親水性があるため雨がなじむことで汚れを洗い流してくれる。経年で風合いも出てくるため、塗り壁らしい味わいを楽しめる。さらにトップコートを塗ればより汚れにくくなる。汚れが気になる場合は、中性洗剤などを含ませたデッキブラシなどでやさしく洗おう。

ホルムアルデヒドの放散量がもっとも少ない等級F☆☆☆☆を取得しており、健康面への配慮もされている。さらに、ホルムアルデヒドの吸着・分解や、調湿性能を有するタイプや、消臭・抗菌効果を付与したタイプなどもある。
また、ジョリパットは現場で施工要領書に沿って仕上げていく現場施工になるため、オリジナルの仕上げなどアレンジも楽しむことができる。

<ジョリパットのメリット>
・豊富なデザインとカラーバリエーションから選べる
・異素材との相性も良く、個性あふれる雰囲気にも仕上げられる
・色褪せしにくく、風合いを楽しめる
・親水性があり、汚れを洗い流してくれる
・健康面にも配慮
・現場施工で、仕上げをアレンジすることも可能

ジョリパットのデメリット

ジョリパットは、モルタルなどの下地を塗ってから仕上げ塗りをするため、サイディングに比べて施工の手間がかかる。施工期間はサイディングは約1日であるのに対して、ジョリパットは2~3日が目安。天候などによってはさらに工期に影響が出る場合も。工期が長くなることで費用も高くなる。
また、現場施工のため、施工要領書に沿って仕上げていくものの職人の腕によって仕上がりの差が出る場合がある。ローラーパターンは施工者による差異が出にくいのでオススメだ。

<ジョリパットのデメリット>
・サイディングに比べて工期が長い
・サイディングに比べて費用が高い
・職人によって仕上がりに差が出る場合も

ジョリパットのバリエーションと価格

ジョリパットのデザインバリエーション

豊富なデザインバリエーションをもつジョリパット。ボーダー系、クリフ系、スクラッチ系、ラフ系、スプレー系、ソフト系、ローラー系、マテリアル系の8つのシリーズに分けられる。また、内装専用仕上げ材としても4種類のデザインシリーズを展開。それぞれのシリーズごとのデザインバリエーションによって、約100種類のデザインパターンがある。

白とグレーの明るいモノトーンでまとめて、シンプルモダンな雰囲気を演出したジョリパットの外観事例
スタンダードタイプのデザイン。ブロックで色分けすることでリズムが生まれ、立体感のあるスタイリッシュな外観に(画像提供/アイカ工業 設計/株式会社濱田建築事務所 撮影/水野茂朋)
明るい木目とコーディネートし、ナチュラルな雰囲気にしつらえたジョリパットの内観事例
白一色に統一した明るい空間。差し込んだ太陽光が反射して、より明るい空間に(画像提供/アイカ工業 設計/佐々木勝敏建築設計事務所(志賀の光路))
凹凸した壁面に陰影がつき、シャープな印象にのジョリパットの内観事例
ローラーパターンのデザイン。奥深い陰影と質感のある空間に(画像提供/アイカ工業 設計/株式会社村瀬充アトリエ(大工さんち) 撮影/吉池輝朗)

ジョリパットのカラーバリエーション

使いやすい建築使用色を取りそろえており、ベースカラーとアクセントカラーの組み合わせも自由自在。日本の和の伝統色やビビッドカラーなど、さまざまな内外装のデザインに合わせてコーディネートすることができる。

建築の内外装に使いやすいグレー系のカラーも豊富にラインナップ
同系色でも豊富なカラーバリエーションが用意されているため、イメージ通りのカラーを見つけることができる(画像提供/アイカ工業)

ジョリパットの価格の目安

一般的なサイディングの費用は3000~5000円/m2程度であるのに対して、ジョリパットは標準グレードの費用は5000円前後/m2(300m2の場合)。内装向けの不燃タイプや、材料のグレードが高いもの、施工の手間がかかるものはより高くなる。他の仕上げ材に比べると費用は割高に。

ジョリパットを塗る際の注意点

サンプルやショールームなど実物を確認する

ジョリパットはさまざまなデザインとカラーバリエーションがあるため、ニュアンスの違いなどをサンプルなど実物を見て確認しよう。HP上でデザインとカラーを確認したら、建築会社に依頼してサンプルを取り寄せると効率的だ。近くにショールームがある場合は、大きめのデザインサンプルが全種類見られてイメージがしやすいので、ぜひ足を運んでみて。

凹凸があるデザインは日に当たるとコントラストが強くなるなど、室内で見る色みの印象と、外で見る色みの印象は異なるので、サンプルを確認する際は必ず太陽光が当たる場所で確認しよう。

ショールームに並ぶジョリパットのサンプル
ショールームでは、デザインやカラーサンプルを確認することが可能。色や質感のニュアンスをしっかり確認しよう(画像提供/アイカ工業)

施工実績のある建築会社に依頼する

職人によって仕上がりに差が出てしまう場合があるため、ジョリパットの施工実績のある建築会社にお願いするのが安心。技術力の高い「ジョリパット施工店会」に登録されている施工業者をチェックしておこう。

リフォームの場合は、元の状態に合わせて仕上げよう

ジョリパットの耐久年数は10~15年くらいが目安。外壁をリフォームでデザイン変更したい場合は、古くなったジョリパットの上から新たなデザインでジョリパットを上塗りすることが可能だ。ジョリパットでない塗装やサイディングの上から塗れるタイプもあるので、元の状態を確認した上でどういう仕上げ方にするか検討しよう。
塗り重ねの回数に制限はないものの、サッシの厚みより厚く塗装すると塗膜に雨水が当たる部分が多くなるため、膨れ等の不具合が生じる場合がある。また、特殊なトップコートでコーティングしている場合は、ジョリパットがのらないこともあるので確認を。漆喰(しっくい)や土壁といった強度が弱いと想定される塗膜には塗り重ねはできないので注意しよう。

まとめ

ジョリパットとは、「壁面仕上げ用の塗材」。外装に使われることが多いが、外構、内装にも使用されている

ジョリパットは豊富なカラーとデザインのバリエーションがメリット。いろいろなデザインとカラーが楽しめる

サイディングに比べて施工の手間がかかるため工期が長く、それに伴い費用も割高に。職人によって仕上がりに差が出ることもある

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取材・文/金井さとこ
公開日 2021年09月03日
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