平屋の間取りが知りたい!平屋でおしゃれに住みたい!坪数別&LD別間取り実例集

最終更新日 2023年03月27日
平屋の間取りが知りたい!平屋でおしゃれに住みたい!坪数別&LD別間取り実例集

平屋と聞くと、昔ながらの日本の家というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、最近の平屋はとってもおしゃれで個性的。若者や子育てファミリーからも人気が集まっています。しかし、「1階部分しかない平屋だと、具体的にどんな間取りにすればいいかわからない」と悩んでいる人も多いようです。

今回は、ダイワハウスの清水智代(しみず・ちよ)さんと、住友林業の中野邦彦(なかの・くにひこ)さん、石河麻美(いしかわ・あさみ)さんに平屋住宅の特徴やおしゃれにするポイント、坪数別のオススメの間取り実例についてお話を伺いました。 

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(画像提供/住友林業)

「平屋」ってそもそも、どんな家?人気が集まる理由とは?

平屋とは「1階建ての家」のことです。すべての空間がワンフロアに収まり、上下移動の必要がありません。2階建ての家と比べると柔軟なつくりにすることが可能で、コの字型やロの字型にして庭をつくるケースも多いようです。

それでは、平屋に人気が集まる理由にはどのような背景があるのでしょうか。また、どんな人に人気があるのでしょうか。

「マンションと戸建てのメリットを併せ持ち、階段がない点をはじめ、住む人のライフステージが変わっても無理なく暮らし続けることができるため、一生住みたい家として平屋を選ぶ20代~30代の若い層が増えています。

2階がないため、上方向の空間を活用して開放的な空間を演出することもできますし、自然光を天井から取り入れることも可能。1階部分しかないので間取りも制限されてしまうのでは? と思うかもしれませんが、階段のスペースなどがない分、無駄のない間取りになる利点もあります。平屋だからこそかなうことが意外と多いのです」(清水さん)

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(画像提供/ダイワハウス)

平屋のメリット&デメリット

平屋のメリット

では、平屋には具体的にどのようなメリットとデメリットがあるのかを見ていきましょう。

ワンフロアでバリアフリーな空間を実現
マンションと同様、すべての部屋がワンフロアに集約されているのが平屋の最大の特長。そのため上階への移動の必要がなく、小さなお子さんや高齢者にも優しいバリアフリーな設計となっています。

効率の良い生活動線をつくることができる
上下移動の必要がない平屋では、効率良く負担が少ない生活動線をつくることができます。買い物の荷物を上階に運ぶ必要も、洗濯を干すために上階のベランダへ行く必要もありません。

家族のコミュニケーションが増える
同じフロアで暮らしているため、自然と家族同士のコミュニケーションの機会が増えます。声をかければすぐに気づける距離感は、家族全員の安心感にもつながるはずです。

屋根形状に合わせて天井を高くして開放感を持たせることができる
上階がないため部屋の天井を屋根の形状に合わせて高くつくることができ、家全体に開放感を持たせることができます。縦空間の広がりを利用してロフトを設置したり、大きな照明器具を取りつけることも可能です。

自然を感じながら暮らすことができる
2階がない分、設計の自由度が高く、家の形をコの字型やロの字型にして庭を囲むように生活することもできます。また、リビングから地続きのウッドデッキスペースを設けるなど、屋外と屋内につながりを持たせた間取りも人気です。

ペットを飼っている人にもぴったり
犬や猫などのペットを飼っている方にもワンフロアのメリットは大きく、段差の少ない平屋はペットにとっても暮らしやすい環境です。庭へとつながる小窓を設置し、ペットが自由に行き来できるようにしている家もあります。

ライフステージの変化にも対応しやすい
家の2階部分を子ども部屋にしていたけれど、子どもが巣立った後は物置状態に……というのは、よく聞く話ですが、すべての部屋がワンフロアに集まっている平屋は、将来、足腰に不安が出てきても、上下階の移動がないので、空き部屋を有効的かつ安全に活用することができます。

修繕費用を抑えることができる
1階部分しかない平屋は、2階建てや3階建てに比べて高所の修繕作業がないため、修繕費用を安く抑えることができます。修繕の度合いや使う材料、広さなどによって差はあるものの、30年という長期のスパンで見ると数十万円のコストカットを見込める場合もあります。

自然災害に強い
地震や台風によるダメージは高くなればなるほど揺れやすく、平屋は災害による影響を受けにくいと言われています。もともと自然災害が多発する日本に適した家のつくりとして古くからあったもの、と言えるでしょう。

大きな屋根を利用して太陽光発電ができる
平屋の特長の1つである大きな屋根を利用して、太陽光発電システムを搭載する人も増えています。省エネにもなるし、つくった電気を売って収入も得ることも可能です。高さがないため、設置やメンテナンスがしやすいことも利点です。

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太陽光発電システムのイメージ(写真提供/住友林業)

平屋のデメリット

一方、2階建の住宅に比べてマイナスとなる点はあるのでしょうか?

十分な敷地が必要
住宅を建てる際には、用途地域によって敷地に対する建ぺい率や容積率が定められており、その範囲内の大きさでしか建物を建てることができません。平屋は2階がない分、ほしい広さを確保するには十分な敷地が必要になります。

坪単価が高くなりやすい
2階建ての一軒家と比べると基礎部分や屋根の面積が広い平屋は、坪あたりの工事費や材料費、いわゆる坪単価が高くなる傾向にあります。しかし、平屋では階段室や廊下のスペースが必要なく、延べ床面積を抑えることができるので、建築工事費で比較すると2階建てよりも安くなるケースが多くあります。

日当たりが悪くなることも
中央に配置されている部屋に日光を取り入れるのが難しく、光の取り入れ方は平屋造りの課題でもあります。また、周辺が2階建ての住宅に囲まれているエリアだと、1階建ての平屋は、どうしても採光を確保するのが難しくなります。

ワンランク上のおしゃれな平屋にするためのポイントは?

設計の自由度が高い平屋ならではの利点を活かして、おしゃれな住まいにするための秘訣についても伺いました。

ウッドデッキを設けて庭と室内につながりをもたせる
リビングから地続きのウッドデッキをつくって、家族だんらんのスペースに。天気の良い休日はアウトドアを楽しんだり、ペットと一緒に日光浴をしたり、使い方はさまざまです。

こだわりの屋根や外壁でワンランク上の平屋に
屋根を一方向に流れる片流れ屋根にしてみたり、外壁の一部に木材を使用してみたり、外観にモダンな要素を取り入れることはおしゃれな平屋に仕上げる重要なポイントです。

中庭や天窓から光を取り入れる
家の中央に中庭を設けたり、高い天井に天窓をつくることで、デメリットとしていた採光の難しさをクリア。家全体に光が行き届き、明るい雰囲気になるとそれだけでオシャレ度がアップします。

勾配天井を取り入れ開放感のある空間演出
2階がない分、天井の設計に自由が利くのもポイントです。勾配天井で上の空間に広がりを持たせ、コンパクトな平屋でも圧迫感をなくし、開放的な空間にできるというメリットも。

平屋の間取り公開!坪数&オススメの間取りモデル

それでは、平屋を建てる際には、どのような間取りにすれば良いのでしょうか? 設計に自由が利く平屋だからこそ、間取りをどのようにするかの検討は難易度が上がります。間取りを検討する際に参考になりそうなプランをいくつか紹介してもらいました。

30坪前後の間取りモデル

■27.05坪(89.43m2)3LDK
間取図
住友林業「Forest Selection BF Design Package」広々としたダイニングがある家(間取図)
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住友林業「Forest Selection BF Design Package」広々としたダイニングがある家(外観)

「延べ床面積は27坪ですが、4人家族でもゆとりを持って暮らすことができる3LDKのスタンダードな長方形の間取りです。ウォークインクロゼットや納戸があり収納にも余裕があります」(石河さん)

■27.4坪(90.6m2)1LDK/参考価格:1,991万円(72.67万円/坪、税別)
間取図
ダイワハウス「xevo Σ 平屋暮らし」(間取図)
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ダイワハウス「xevo Σ 平屋暮らし」(外観)

「勾配天井と広いウッドデッキスペースを取り入れたことで開放感のある住まいになっています。構造の強さを活かし、開口部分が大きく仕上がっているので庭の景色も眺めやすくなっています」(清水さん)

※プランに記載の参考価格は、本体工事価格のみの価格で、設計料、諸手続き料、付帯工事料は含みません。また、土地の状態や立地条件に応じて別途工事が必要になる場合があります。

■30.8坪(101.84m2)2LDK +ロフト
間取図
ダイワハウス ロースタイルリビングがある平屋(間取図)
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ダイワハウス ロースタイルリビングがある平屋(外観)
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庭とダイニングをつなぐとロースタイルリビングのイメージ

「小屋裏空間を利用した大容量のメガロフトがあり、収納には困りません。ロースタイル空間が庭と寝室をつなぎ、家の中にいながら季節の移り変わりも楽しむことができます」(清水さん)

■32.81坪(108.48m2)4LDK
間取図
住友林業「Forest Selection BF Design Package」回遊動線を取り入れた家(間取図)
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住友林業「Forest Selection BF Design Package」回遊動線を取り入れた家(外観)

「和室を家の中心に置き、廊下を極力減らしました。回遊動線を取り入れたことで家事がしやすい間取りになっています」(石河さん)

35坪~40坪強の間取りモデル

■35.86坪(118.56m2)2LDK
間取図
ダイワハウス 寝室が中心にある家(間取図)
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ダイワハウス 寝室が中心にある家(外観)
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快適な眠りと目覚めを得られる寝室のイメージ

「回遊動線の中心に寝室があり、余裕を持った空間の中で生活することができます。庭を眺めることができるリビングと、引き戸を開けると寝室と一体になる読書コーナーがポイントです」(清水さん)

■36.75坪(121.52m2)3LDK+N+フリースペース
間取図
住友林業 薪ストーブが中心にある家(間取図)
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住友林業 薪ストーブが中心にある家(外観)
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住友林業 薪ストーブが中心にある家(内観)

「薪ストーブをLDKの中心に置き、家族団欒の場所をつくりました。また、水まわりとクロゼットを1カ所に集めることで家事がしやすい動線になっています」(石河さん)

■43.71坪(144.5m2)4LDK
間取図
住友林業 中庭を囲むコの字型の家(間取図)
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住友林業 中庭を囲むコの字型の家(外観)
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住友林業 中庭を囲むコの字型の家(内観)

「40坪以上の広々としたコートハウスです。中庭が中心にあり、家中どこにいても肌で自然を感じることができるつくりになっています。玄関のドアを開くと窓から中庭が見えるなど、随所に工夫を凝らしています」(中野さん)

いかがでしたか? 住む人のライフスタイルに合わせて柔軟に間取りを決めることができるのも平屋の魅力です。メリットとデメリットの両方を良く考え、長く暮らし続けることのできる素敵な家を考えてみませんか。

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取材・文/佐藤愛美(スパルタデザイン)
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