玄関や室内ドアを引き戸に! 種類や費用、メリット・デメリットは?

限られたスペースでも設置できること、開け放すことで開放感を得られることなどから、引き戸が注目されています。新築時の設置や、開き戸を引き戸にリフォームにしたいという人も少なくないでしょう。そこで引き戸の種類やメリット・デメリットなどについて、オールアバウトで「住まいの設備ガイド」を務める岩間光佐子さんに解説いただきました。

まずは引き戸の基礎知識を知っておこう

以前はリビングに隣接した和室の間仕切り扉や、スペースがなく開き戸が設置しづらい場所に設けられることが多かった引き戸ですが、最近では使い勝手も高まり、商品バリエーションも豊富になったことなどから注目を集めています。
「引き戸とは、横にスライドさせて開閉させる建具のことです。襖や障子はまさに引き戸であり、もともと日本人にとってはなじみ深いものといえます。

メリットのなかでも大きいのは、限られたスペースでも設置できること、全開にすることで、開放的な空間が生まれるとともに、住まいの中に風を行き渡らせることも。ほかに、開閉の動作が楽に行えることなども特徴でしょう。最近では床から天井までの引き戸もあり、全開すると室内のイメージもガラッと変わります」

岩間さんに伺った主な引き戸の種類は以下のとおり。

扉の種類(開閉の仕方)

●片引き戸
1枚戸を壁に沿って滑らせて開閉するタイプ。戸は1枚だけでなく、2~3枚が連動するタイプも。

画像提供/DAIKEN、商品名/hapia 引戸・片引 55デザイン 2000高 1645幅 扉セット 錠付・明かり窓なし 右吊用 <ライトオーカー>

●引き込み戸
壁の内部に戸を引き込み、収納してしまうタイプ。すべて引き込んだ後は戸が見えなくなり、隔てられていた空間がすっきり。

画像提供/DAIKEN 、商品名/hapiaトレンドウッド調 ラグジータイプ 吊戸・引込 0Pデザイン 2000高 1645幅 扉セット 錠付・明かり窓なし <マロンブラウン>

●引き違い戸
2枚の戸が左右いずれにも動いて開閉する。左右いずれからでも行き来でき、動線がスムーズに。

画像提供/DAIKEN、商品名/ハピアパブリック 吊戸・引違 06デザイン 2000高 1745幅 扉セット 錠なし・明かり窓なし <クリアベージュ>

●引き分け戸(両開き戸)
2枚の戸を左右に移動して開くタイプ。間仕切り扉に用いられることも。

画像提供/DAIKEN 、hapiaグロス調 吊戸・引分 0Cデザイン 2000高 3255幅 扉セット 錠なし・明かり窓なし <チェリー柄(ティーブラウン)>

設置の仕方

●レールタイプ
レールを床に敷き、その上を引き戸が動くオーソドックスなタイプ。最近は床との段差が小さくなり、フラットに近いものも。

写真提供/YKK AP株式会社、品名/直付敷居 素足イメージ

●上吊りタイプ
天井や壁の上部にレールを設置し、そこから吊るタイプ。床にレールがないのでゴミがたまりにくい、掃除がラク、フラットでつまずく心配がない、車椅子移動もスムーズ、などのメリットも。

写真提供/YKK AP株式会社、品名/上吊りタイプ 床面ノンレール

玄関扉を引き戸にリフォームするケース

最近では、一戸建ての新築やリフォームでも、室内扉だけでなく、玄関扉や勝手口などに引き戸を取り入れるケースも増えています。特にニーズが高いのが玄関です(玄関はマンションにおいては共用部のため、住人の意向でリフォームすることはできない)。ベビーカーや車椅子での出入りがラクになる上、スペースをとらないため、公道と敷地の距離が近い、都市部の住宅地などで人気を集めています。

「建材メーカーからは、簡単な工事で取り換え可能なリフォーム向けの玄関引き戸も登場しています。既存の壁を壊すことなく、既存の扉枠の上に、新しい枠と扉を取り付けることで1日の工事で取り換えができる商品も。室内引き戸も同様で、壁に外付けするタイプであれば、簡単に施工可能。レールを取り付けるだけなので、すっきりと収まります」

引き戸リフォームの注意点

では引き戸にリフォームするにはどんな条件が必要なのでしょうか。

「開口部と引き戸を引くことができるスペースがあれば、基本的には設置できるでしょう。構造にもかかわる場合もあるので、早めに設計担当者に相談してみてください」

ただし、プランニングする際には、「注意すべき点もあります」と岩間さん。

「室内扉にしても玄関扉にしても、扉の開閉方法は、日々の使い勝手や動線に大きくかかわるものです。リフォームの際には、デザイン性だけでなく、引き戸を取り入れることによる暮らしの変化をイメージすること。性能や機能面について設計担当者に確認することも大切でしょう。また、商品を選ぶ際に、ショールームで実物のチェックを。実際に開閉操作するなどして、使い方や重さなどを確認するようにしましょう」

バリエーション豊富な引き戸、ニーズに応じて選ぼう

注目度が上昇するに伴って、各メーカーとも多様な製品のラインナップを用意しています。

「室内引き戸であれば、基材(合板、集成材など)に、木目などの模様を印刷した樹脂シート貼りや天然木を薄くそいだ突き板貼り、アルミフレームや無垢材を用いたタイプなどもそろっています。スリットや格子部分にガラスやアクリルを用いたデザインもみられます」

引き戸は開き戸に比べると防音性が低いとされていましたが、最近ではそれを解消するタイプも。

「生活音などが気にならない程度の遮音、防音効果を備えた引き戸もあるので、子ども部屋や寝室、トイレなどに向いているでしょう。

もちろん鍵付きもありますし、なおかつ小さなお子さんのいる家庭向けにチャイルドロック機能付きを選ぶこともできます。誤って水の入った浴槽に近づいたりすることのないよう、洗面室などに導入するケースが見られますね」

写真提供/YKK AP株式会社、品名/チャイルドロック イメージ

なお、最近の引き戸はほぼ、勢いよく閉めてもドアが締まりきる手前からゆっくり閉じる『ソフトクローズ』の機能付きであるのもうれしいポイント。

写真提供/YKK AP株式会社、ソフトクローズ機構 戸先側イメージ

リフォームで引き戸に交換する場合の費用や工事日数は、設置場所の状況、引き戸の素材や種類などによって異なります。まずは、リフォーム会社などプロに相談してみてください。家族構成やニーズに応じて適切な引き戸を選び、住まいの機能性、満足度を上げましょう!

※画像の二次利用・無断転用はお控えください

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取材・文/保倉勝巳、イラスト/藤井昌子
公開日 2018年07月31日
最終更新日 2018年09月07日
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