玄関の広さの目安は2畳?3畳?窓やホール、収納の工夫で明るく使い勝手の良い場所にしよう!

玄関の広さの目安は2畳?3畳?窓やホール、収納の工夫で明るく使い勝手の良い場所にしよう!

玄関は「家の顔」ともいえる空間ですが、玄関の広さや収納について考えたことは少ないのでは?そこで、玄関の広さの目安や収納の選び方、玄関ホールの広さや必要な畳数、明るく使い勝手の良い空間をつくるコツなどについて、建築士の白崎治代さんに教えていただきました。

玄関の広さはどうやって決める?たたきとホールのバランスは?

2畳(1坪)は確保したいが、家の広さとのバランスが大事

一般的な間取りでいう“玄関”は、土足で入る“たたき(三和土)”と、廊下などにつながる“ホール”から構成された空間です。

「戸建住宅の場合、玄関の広さは最低2畳確保したいですね。2畳では狭いと思うかもしれませんが、廊下や階段と上手くつなげたり、窓を適切に設けて視線を通したりすることで、実際よりも広く感じさせることは可能です。

ただし、家の広さとの兼ね合いはとても重要です。50~60坪の広い家なのに、玄関の広さが2畳ではバランスが悪いですよね。一方で30坪程度の広さの家なら2畳より狭くして、その分リビングなどを広くする方が良いこともあります。

また、家族構成や使い方にも配慮しましょう。二世帯住宅など大人数で住んでいる場合は、帰宅・外出時に2~3人は玄関に入れるように広めにしたいですね。玄関先で近所の方と話をする機会や、軽い接客をする機会が多い場合にも広めにした方が良いと思います」(シーズ・アーキスタディオ 白崎治代さん。以下同)

玄関の広さが2畳(1坪)のイメージ
玄関の広さの目安イメージ
左/幅1.82m×奥行1.82m。右/幅1.64m×奥行2.03m。同じ2畳でも幅や奥行きによって印象は異なります(イラスト/長岡伸行)

玄関の幅は、1m以上を目安に

玄関の広さを約2畳(1坪)にする場合は約3.3m2のスペースが必要になりますが、最小限に抑えるにはどのくらいの幅や奥行きが必要なのでしょうか。

「玄関の幅の決め方ですが、人間1人の幅は約50cmなので、1m程度あれば多少きつくなりますが2人が並んで立つことができます。幅を1m程度確保するのが難しい場合には、奥行きを1m以上と深めにして前後に並べるようにすると良いでしょう」

玄関のたたきの広さは、何を置きたいかによって決める

たたきの広さは、どのように決めると良いのでしょうか。

「たたきの広さは、ホールの広さとの兼ね合いと、何を置きたいのかをイメージして決めてください。例えば、靴や傘などを入れる収納(下足入れ)を置きたいか、普段履きの靴やサンダルを何足出しておきたいか、ベビーカーや自転車を常時置いておきたいか、靴を履くためのベンチを置きたいかなどを検討しましょう」

明るく風通しの良い玄関にするコツは?

開閉できる窓を設けるとベター

家族が毎日使い、お客様をお迎えすることも多い玄関は、明るく風通しの良い空間にしたいものです。

「心地よい自然の光や風を取り入れるために、窓を設けられると良いですね。ただ、道路側に面している玄関の場合は、家の中の気配が伝わりやすい“大きな窓”は防犯上オススメしません。人が入れない細長い形状やサイズで、開閉できる窓にすれば、採光も通風も確保できて防犯面も安心です」

玄関に窓を設けるのが難しい場合は、開閉できる小窓が付いた玄関ドアを選択するのも良いでしょう。比較的簡単なリフォームで交換することも可能です。

照明は設置する位置に注意

玄関の照明は、設置する位置に注意が必要です。

「玄関の広さにもよりますが、たたきとホールの天井に1個ずつ照明を設ければ、十分に明るい空間がつくれます。

もし、照明を1個だけ設置するなら、上がり框(かまち)の真上の天井に設けるのはNGです。というのも、靴をはくために框に腰かけたり屈んだりするときに、自分の影で足元が暗くなってしまうからです。できるだけたたき側にも1個照明を設けて、足元に影ができるのを防ぎましょう」

照明はスイッチを2カ所設置できる三路スイッチにして、玄関と廊下の両方で点・消灯ができるようにすれば帰宅・外出時に役立ちます。また、人感センサーを使えば、荷物で両手が塞がっているときや、子どもを抱っこしているときなどに便利です。

玄関の照明の位置のイメージ
照明を上がり框の真上に設置すると、靴を履くときに影になってしまいます。たたき側にも照明を設ければ足元に影が出来ません(イラスト/長岡伸行)

玄関収納のタイプや収納量の決め方は?

収納量は、家族構成やしまいたい物などで決める

玄関収納のタイプは、家具や造作のシューズボックス(下駄箱)を設置するか、人が中に入れるシューズクロークを設けるのが一般的です。

「収納のタイプは、靴や傘以外に、何をしまいたいかで決めましょう。最近では、ベビーカーや三輪車、ガーデニングやアウトドアグッズなども収納できる、広めのシューズクロークが人気です。

収納量は、家族の人数をベースに、しまう物の量を考慮して確保しましょう。男性より女性の方が靴の所有量が多く、ブーツやサンダルなど大きさもさまざまなので、ご家族に女性が多い場合は収納量を多めにして、棚板の位置が動かせるタイプにすると使い勝手が良いと思います」

シューズクロークが3畳あれば、ウォークスルー型にしても

シューズクロークを設ける場合、スペースはどの程度あるとよいのでしょうか。

「ウィークイン型なら、2畳あればかなりの物が収納できると思います。通り抜けできるウォークスルー型の場合、出入口のために壁面を二面使いますし、通路に物が置けないので、スペースの形にもよりますが3畳程度はないと“思ったより収納できない……”となる可能性があります」

ちなみに、シューズボックスやシューズクローク内部の、靴を置く棚板の奥行きの目安は約30cmです。シューズボックスに扉を設けるときは、扉や背板の厚み分などを含めて奥行きは40cm程度必要になります。

「シューズボックスに扉を設ける場合、ホール側からも開閉や取り出しができるように計画しましょう。そうしないと、ボックスの中の来客用スリッパを出し入れするとき、たたき側に降りることになり不便です」

収納内部の湿気&臭いの対策を忘れずに

玄関収納は靴や傘、外で使う物をしまうため、湿気や臭い対策が重要になります。

「扉付きのシューズボックスを造作するなら、一番下の底板を設置せずに下側から通気させる方法や、横側の目立たない場所に通気口を設けて通気させる方法があります。

シューズクロークの場合、換気用の窓や、換気扇の設置をオススメします。現在、建築基準法で24時間換気システムの設置が義務付けられていて、家のどこかの換気扇を常に回す必要がありますが、シューズクロークの中の換気扇を回せば、湿気も臭いも排出できて一石二鳥です。湿度センサー付きの換気扇なら、いつもは弱運転、湿度が高いと自動的に強運転に切り替わり、とても便利ですよ」

【間取図付き】玄関収納のタイプ別・実例を紹介

ここからは、玄関収納のタイプ別に、間取図と写真で実例を紹介しましょう。

【実例1】シューズボックスを壁面一面に設けて、広さも収納量も確保

Iさんのお住まいの玄関です。当初は家族用と来客用の2WAY動線のシューズクロークをつくることを考えたそうですが、それより広さを優先。壁一面にシューズボックスを設けて、収納量をしっかり確保しています。壁面収納の中央部分と、廊下の突き当りに窓を設けることで、明るく広々とした玄関になりました。

窓を設け、明るく広々とした玄関
突き当りの窓から入る光に視線が導かれ、より広く感じられる玄関に(写真/杉浦幹雄)
実例1の間取図
上がり框を斜めに配したことで、出入りできる幅が広くなり、さらにゆとりが生まれます

【実例2】ウォークスルーのシューズクロークで、動線・通風・採光を良く

Fさんのお住まいは、玄関に約2.2畳の広々とした収納スペーが設置されています。たたき側とホール側から出入りできるウォークスルー型で、たたき側の出入口には縦格子の引戸を設け、視線を緩やかに遮りつつ通気を確保。収納スペースの中の2つの横長の窓と、小窓付きの玄関ドアにより、やさしい自然光が入る空間になりました。

ウォークスルー型のシューズクロークを設けた玄関
収納内の棚板は、靴の高さに応じて可動できるタイプにして使い勝手を良く(写真/アラキシン)
実例2の間取図
シューズクロークは土間部分も広いので、ベビーカーやアウトドア用品の収納もOK

■この実例をもっと詳しく
ヒノキの梁が清々しい、ロフト付きの平屋

【実例3】シューズクロークと広いたたきで、利便性&収納力の高い玄関に

Kさんのお住まいの玄関は、奥行きがあるたたきの先にシューズクロークを設けています。たたきには、以前からあると便利だと思っていた手洗いカウンターを設置、その他にベンチや通勤・通学に使う自転車を置くなど利便性の高いスペースです。シューズクロークは階段下の一部分も取り込み、収納力をアップさせています。

手洗いカウンターを設置した玄関
玄関入ってすぐの場所に、手洗いカウンターを設置
自転車も置ける広い玄関
縦長に広いたたきには、自転車を置くことも出来ます(写真/一井りょう)
実例3の間取図
階段下の一部分も、シューズクロークに取り込み活用しています

広さ・収納・明るさと風通しに配慮して、快適な玄関をつくろう

玄関は、狭すぎると複数人で使いにくく、広すぎても無駄な空間になりがちです。最低2畳を目安にして、家の広さとの兼ね合いや家族の人数を考慮して決めるとよいでしょう。すっきりとした空間をつくるために、玄関収納はとても重要なので、しまいたい物の種類や量、家族構成をふまえて計画を立ててください。

また、ともすると暗くて臭いがこもりがちな空間になるので、窓や照明の位置にも工夫し、明るくて快適な玄関をつくりましょう。

まとめ

玄関の広さは、約2畳(1坪)は確保したいものの、家の広さや家族構成との兼ね合いも大事

玄関に開閉できる窓を設けて、採光と通風を確保できるとベター。難しい場合は小窓付きの玄関ドアでも

玄関収納の量は、家族構成やしまいたい物を考慮して決める。収納内部の臭い/湿気対策を忘れずに

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取材・文/山南アオ イラスト/長岡伸行
公開日 2021年07月09日
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