FIX窓(フィックス窓)・はめ殺し窓で外観をおしゃれに! カーテンとの組み合わせでインテリアもレベルアップ。サイズは? 価格は? 選び方を紹介

公開日 2023年09月08日
FIX窓(フィックス窓)・はめ殺し窓で外観をおしゃれに! カーテンとの組み合わせでインテリアもレベルアップ。サイズは? 価格は? 選び方を紹介

FIX窓(フィックス窓・はめ殺し窓)は、外観をおしゃれに見せるのに最適で、スタイリッシュな印象を与え、たくさんの光を取り入れることができます。円形や長方形などさまざまな形があり、デザインのアクセントになるだけでなくカーテンとの組み合せでおしゃれなインテリアにも。価格やサイズなどFIX窓(フィックス窓)・はめ殺し窓を選ぶときに参考になる情報を、一級建築士の佐川さんに教えていただきました。

FIX窓(はめ殺し窓)とは

FIX窓は、はめ殺し窓と同じ意味で、開閉しない固定窓のことをいいます。

「枠とガラスが一体化した構造で、アルミ製や樹脂製、木製などさまざまな素材のFIX窓(はめ殺し窓)が販売されていますが、木製は劣化しやすいので、樹脂製のものが多く使われています。機能的に開けられないため、主にデザイン性を高めたり、光を取り入れるために利用されています」(佐川旭さん。以下同)

FIX窓(フィックス窓・はめ殺し窓)の価格の目安やサイズは? 用途に合わせて形やサイズを選ぼう

価格は、一般的なサッシより安め

「FIX窓(はめ殺し窓)の価格は、一般的に、同じサイズの引き違い窓などの価格と比較して安価です。理由は、FIX窓(はめ殺し窓)は、ガラスを壁に固定してつくるため、ほかのさまざまな開閉式の窓に比べて、構造が実にシンプルだからです」

細長や丸いおしゃれなFIX窓(はめ殺し窓)

FIX窓(はめ殺し窓)には、さまざまな形状やサイズがあります。

「形は、正方形や長方形、細長いもの、あるいは、丸窓と呼ばれている円形などです。FIX窓(はめ殺し窓)は、サッシを納める構造が実にシンプルで、窓枠とサッシが固定されているので、ほかの形状の窓と比較してサイズを大きくつくれます。例えば、20cm×20cmの小さな正方形もあれば、幅2.4m長さ5mくらいの大きなサイズもあります。細長い形の窓や小さな正方形を連続してつけるとデザインのポイントになります」

正方形のFIX窓(はめごろし窓)
小さな正方形を並列させて用いた例(画像/PIXTA)
FIX窓(はめ殺し窓)
さまざまな形のFIX(はめ殺し)窓が外観のアクセントに(画像/PIXTA)
細長いFIX窓(はめ殺し窓)
開閉しない構造の縦スリットFIX窓。細長い形状の窓をスリット窓といい、隙間を活かして縦長や横長に使用でき、FIXだけでなく開閉できるものもある。引き違い窓などと比較して防犯性が高いため、道路側に用いてもいい(画像/PIXTA)

FIX窓(はめ殺し窓)がおすすめの場所

FIX窓(はめ殺し窓)は、一般的な目線の高さにつけるほか、高窓(天井に近い場所に設置する窓)や地窓(床に接する位置にある窓)としても用いられています。おすすめの場所を、具体例で紹介します。

吹き抜けに設けたFIX窓(はめ殺し窓)
高窓は吹き抜けに設置する窓としても人気(画像/PIXTA)

階段や廊下

FIX窓(はめ殺し窓)は、空間的に広がりを感じさせる効果があるので、階段の下や廊下の突き当たりなどに活用すると、開放的で明るい雰囲気になります。

階段下のFIX窓(はめ殺し窓)
階段の下にFIX窓(はめ殺し窓)を設けた事例。光や緑を取り入れることができる(画像提供/佐川旭建築研究所)

トイレ

トイレなどの狭小スペースに、幅が約15cm長さ約1mほどのFIX窓(はめ殺し窓)を地窓として使用することで、外の光を取り入れたり、草花を見せたりできるため、密閉された空間にならず、足元に広がりを持たせることができます。

「引き違い窓に比べ、防犯や虫の侵入の心配も軽減されます。下からのぞかれる心配がある場合は、すりガラスがおすすめです」

玄関

中庭があるなら、玄関を入って正面に、幅2.4m長さ5mくらいの大きなFIX窓(はめ殺し窓)を使えば、庭の緑を見せることができ、来客のおもてなしになります。

FIX窓(はめ殺し窓)のメリット

FIX窓のメリットには次のようなものがあります。

  • 大きな窓を使うことができ、外の風景を広々と取り入れることができる
  • 壁とガラスが一体なので防犯性・気密性が高い
  • デザイン的にすっきりとした見た目になる
  • サイズや形状の自由度が高く、さまざまな組み合わせが可能

「さらに、防犯性を高めるには、防犯ガラスを選びましょう。網入りガラスでもよいですが、外の風景を見る視界の妨げになるので、網入りガラスより高価ですが、同等の強度を持つ強化ガラスを選ぶ選択肢もあります」

FIX窓(はめ殺し窓)を用いた例
リビングの壁全面にFIX窓(はめ殺し窓)を用いて明るく(画像/PIXTA)

FIX窓(はめ殺し窓)のデメリット

FIX窓のデメリットは次のようなものがあります。

  • 開閉せず、換気ができないため、空気の入れ替えには別の方法が必要
  • プライバシーが保ちづらい場合がある
  • 高窓の掃除がしづらい

「換気の問題は、引き違いや上げ下げ窓と一緒に用いることで解決できます。目線などのプライバシーが気になるなら、すりガラスを選んだり、カーテンをつけましょう。高窓には、光触媒をコーティングする方法などがあります。その他メンテナンスについては、建築時に施工業者に相談してみてください」

FIX窓(はめ殺し窓)と突き出し窓を並べて用いた例
外の風景が絵画のように見える。換気は、横に設けた突き出し窓で(画像/PIXTA)

FIX窓(はめ殺し窓)にぴったりなおしゃれなカーテンは? 日よけや目隠し効果も

「FIX窓(はめ殺し窓)は、外の風景や光を取り入れるために採用されるので、カーテンはあまり用いられません。日よけや目隠しがほしい場合は、生地を上下に昇降させて開閉するロールスクリーンやローマンシェードなどが使用されています。

また、カーテンやブラインドの上部を隠す箱状のブラインドボックスを設置すれば窓まわりがすっきり。トップライトなど手の届かない高所には、自動で開閉できるカーテンが適しています。色については、目立たない色合いが好まれます。一般的にはアイボリーや薄いクリーム色、薄いグリーンなどが人気です。迷ったら、壁と同じ色調のカーテンを選ぶとおしゃれにまとまります」

ロールスクリーン

上部のロールパイプが生地を巻き上げて収納するタイプ。開けたとき左右に生地がたまってしまうカーテンに比べて、上部に巻き上げられるので窓まわりがすっきりします。

FIX窓(はめごろし窓)に取り付けたロールスクリーンの例
(画像/PIXTA)

ブラインドカーテン

横向きの羽根が連なって動き、採光量を調整できるアイテムで、紐で羽の向きを変え、光を入れたり、目隠しをします。

FIX窓(はめごろし窓)に取り付けたブラインドカーテンの例
(画像/PIXTA)

ローマンシェード

シェードカーテンとも呼ばれ、生地をたたんで上部にあげるタイプで、2枚の生地を仕立てたツインシェードと1枚の生地で仕立てたプレーンシェードがあります。

FIX窓(はめごろし窓)に取り付けたローマンシェードの例
(画像/PIXTA)

FIX窓(はめ殺し窓)の掃除方法

FIX窓(はめ殺し窓)は、設置場所によっては、自分で掃除できないので、建築後のメンテナンスを考慮して取り入れましょう。

自分で掃除する場合

外側は、ホースで水洗いし、室内側は、ふきんやワイパーを使います。

高所や吹き抜けを掃除する場合

脚立や伸縮できるワイパーを使いますが、転倒などの危険があるため、専門業者への依頼も検討しましょう。
「建築時に、ガラスについた汚れを分解する光触媒コーティングを施せば、10~15年はメンテナンス不要です。光触媒コーティングは、建築後にもできますが、足場代がかかるので、外壁の塗り替えと同時に行うとよいでしょう」

設計やリフォームの際に、FIX窓(はめ殺し窓)を取り入れて、ワンランク上のおしゃれな住まいを手に入れましょう。

まとめ

FIX窓(はめ殺し窓)とは、開閉しない固定窓のこと

同サイズの引き違い窓に比べると、FIX窓(はめ殺し窓)の価格は安い

FIX窓(はめ殺し窓)には、ロールスクリーンやブラインド、ローマンシェードなどがおすすめ

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取材・文/内田優子
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