ドライエリアとは? 地下室を快適にする「ドライエリア」のメリット・デメリット

ドライエリアとは? 地下室を快適にする「ドライエリア」のメリット・デメリット

地下室に光や風を取り込む、ドライエリア。暗くじめじめしたイメージの地下室ですが、ドライエリアをつくることで、地下でも快適な居住空間にすることができます。今回は、ドライエリアとはどのようなものなのか、またそのメリット・デメリットについて一級建築士の中川さんに聞きました。

ドライエリアとは?

空堀(からぼり)とも呼ばれる、地下に設ける外部のスペース

ドライエリアとは、地下室に開口部を設けるため、建物の周囲の地面を掘ってつくるスペースのことで、空堀(からぼり)とも呼ばれます。地下室の床の深さまで掘るケース以外にも、高窓などを設置できる程度に浅く掘るケースもあります。

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ドライエリアのメリットは?

最大のメリットは地下に自然の光と風を取り込めること


メリット1
地下室に光と風を取り込める

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(画像/PIXTA)

ドライエリアをつくる何よりのメリットは、地下室に自然の光や風を入れられることです。ドライエリアを設けると、地下室には上から自然の光が入ってきます。また、換気扇ではなく、窓から風を取り入れて自然に換気ができるので、暗さや湿気といった悩みを解消でき、地下室をリビングなどのメインで使うスペースにしても、気持ちよく快適に過ごすことができます。


メリット2
プライバシー性が高い

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(画像/PIXTA)

地下室の場合、外から見えにくいので、人の目を気にせず、開口部を大きくとることも可能です。住宅密集地などの場合は、近隣の家との間にスペースがあまりなく、窓やカーテンを開けるのも気が引けるということがあるかもしれませんが、ドライエリアを設けた地下室であれば、人目を気にせず、窓やカーテンを開けて、開放的な雰囲気を味わうことができます。

「ドライエリアは敷地外から見えにくいケースが多く、プライバシーを確保できるので、ガーデンテラスとして使うのも良いですね。地下室に面したテラスとして、自然光を活かしたガーデニング空間にしたり、壁を壁面緑化したりすることもできます」


メリット3
地下室を居室として活用できる

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(画像/PIXTA)

建物を建てる場合、容積率によってその場所に建てられる建物の規模が決められています。容積率とは敷地面積に対する延べ面積の割合ですが、地下室を住宅の用途でつくる場合、地下室が床面積の合計の1/3以内であれば容積率を計算する上での延床面積に含まれません。「1・2階の延床面積が100m2の場合、地下室は50m2までであれば容積率該当床面積に含めない、ということになります。つまり、2階建の住宅しか建てられない用途地域の敷地でも、地下室を設けることで延床面積を広くすることが可能になります」

ただし、地下室を居室にする場合は、建築基準法で定められた条件を満たしていなければなりません。「地下室を居室にしたい場合、ドライエリアを使って窓を設置するか、一定基準を満たした換気設備や、除湿設備をつけるなどをする必要があり、それに加えて外壁等の構造が防湿対策をしている必要があります」(中川さん、以下同)

つまり、ドライエリアをつくることで、地下室を容積率の緩和対象となる居室にすることができます。地上階だけでは住まいの広さを十分確保できない場合などは、ドライエリアをつくり、居室として活用できる面積を担保することができるというわけです。

ドライエリアのデメリットは?

気になる雨の排水。建築コストも高額になる


デメリット1 
雨対策は不可欠

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(画像/PIXTA)

ドライエリアをつくるとなると、やはり心配なのは雨の問題です。ドライエリアに降りこんで溜まった雨水は、排水ポンプで排出します。「排水ポンプの寿命は10年程度。放っておくと不具合が起こりやすい設備なので、定期的なメンテナンスが不可欠です。排水ポンプのメンテナンスや交換など、ドライエリアをつくると雨水への対策にランニングコストがかかることを覚えておきましょう」

また、ゲリラ豪雨や洪水などのときは、避難ルートなどを確保するため、地下空間への浸水をできるだけ遅らせることが重要になってきます。ドライエリアの周囲には立ち上がり壁を設けるなど、地上に出ているドライエリアの壁をある程度高くして、ドライエリアにそのまま水が流れ込まないような対策を講じておくことが重要です。

そして何より、地下室をつくる場合は、地盤など、その土地の状況を事前に調べ、建築会社と相談の上検討しましょう。


デメリット2
建築コストがかかる

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(画像/PIXTA)

ドライエリアの有無にかかわらず、地下室をつくるには建築コストがかかります。「地下室をつくる費用は、数千万単位になることもあります。予算に余裕があり、地下室に明確な用途がある場合は検討してもいいかもしれません。また、ドライエリアをつくる場合は、単純に広さや深さを調整してもコストを抑えられるというものではありません。建物を建てる場所によって、どのようなドライエリアが適しているかも変わってきますので、家を建てたい土地に予算内でドライエリアをつくれるかは、建築会社などによく相談してみましょう」


デメリット3 
断熱性や防音性などは開口部のない地下室の方が高くなる

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(画像/PIXTA)

地下を居室として使いたいと検討していても、用途によってはドライエリアを設けない方がいいというケースもあります。

「地下室は壁に囲われているので断熱効果があります。冬暖かく、夏ひんやりしているため、ワインセラーなどにする人もいるようです。また、防音効果も高いため、シアタールームや楽器の練習部屋などにも適した空間といえるでしょう。ただし、ドライエリアを設けて開口部を設置すると、その分断熱性や防音効果も下がります。開口部を設けて自然の光や風を取り込むことができるというメリットを優先するか、換気設備の設置などで対応し、断熱性や防音性を取った方がいいかは地下室の用途によって変わってきます。ですので、地下室にドライエリアを設けるかどうかは、地下室をどのように使うかをまず考えて検討するといいでしょう」

地下室に光や風を取り込むことができるドライエリア。雨への対策などは必要ですが、開口部を設けることで、地下室の居室としての快適性は格段に上がりそうですね。自宅に地下室をつくるのであれば、検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ドライエリアをつくることで、地下室に自然の光や風を取り込め、暗さや湿気などを解消できる

地下室を居室にできるので、限られた敷地を有効活用できる

雨などの浸水対策は必須。建築コストもかかる

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取材・文/島田美那子 イラスト/杉崎アチャ
公開日 2019年11月06日
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