夢のマイホームに敷くラグ・カーペットの選び方や洗濯、掃除までをプロが解説!

夢のマイホームに敷くラグ・カーペットの選び方や洗濯、掃除までをプロが解説!

住宅を購入して家具は買っても、家族が集まるリビングにどんなラグ・カーペットを敷くか、迷っていませんか?ネットを検索すると、ラグ・カーペットの違い、価格の違い、専門用語などわからないことばかり。
小さい子どもやペットがいる家庭に敷物は必要?価格が違う理由は?選ぶときに確認することは?選び方ひとつで暮らしがガラッと変わるアイテムだから、正しく知って商品を選びたいですね。そこで、ご家族でカーペットのある暮らしを楽しんでいる、堀田カーペット代表取締役社長の堀田将矢(ほったまさや)さんにお話を伺いました。

ラグ・カーペット・絨毯(じゅうたん)の基礎知識

ラグ・カーペット・絨毯の違いは大きさと敷き方

新居に敷きたいのはラグ?それともカーペットか、あるいは絨毯(じゅうたん)?そんな疑問をお持ちの方は少なくないと思います。いずれも、表面層が繊維でできた敷物のことで、簡単に分類すると、大きさと使い方で呼び名が変わります。

マット・ラグ・カーペットの違い
呼び名 サイズの目安 敷き方、使い方
マット(またはラグマット) 1畳未満 玄関、水まわり、屋外、廊下などに、足ふきや滑り止め、吸水などを目的に敷く
ラグ 1畳以上3畳未満 部分的に敷く
カーペット・絨毯 3畳以上 広範囲に敷く、床全体に敷き込む
マット・ラグ・カーペットの違いは、主にサイズと敷き方で大きく分けられる

上の表は畳数で分類していますが、1畳の大きさは、地域により多少異なります。また、タイルカーペット(タイルマット)などは、マットという名前でも、40cm角や50cm角のパネル状のカーペットを何枚か組み合わせてサイズや形を自由にデザインできる床材です。

各地域の1畳の大きさについて調べる
畳1枚の大きさはどれくらい?

「ラグとカーペットの違いは諸説あります」と堀田さん。「敷物の総称をカーペット、織物のカーペットのことを絨毯(じゅうたん)と言います。どこまでがマットで、どこからがラグかという線引きは難しいですが、ラグとカーペットは“似て非なるもの”で、選び方は全く違います。英語で、カーペットのことは「wall to wall(壁から壁の床一面)」、ラグは「area rug」と言うように、私の感覚では、敷き込みとして広く使うか、一部分だけ置き敷きとして使うかという違いがあります。面積が小さいラグは主にインテリア商材なので、好みで選ぶのがいいと思います」(堀田さん)

ラグを敷いたリビングに集う家族
リビングの中心に落ち着いた色合いのラグを敷いて家族が集まる空間をさりげなくつくっている(画像/PIXTA)

子ども、ペット、高齢者がいる家族がラグ・カーペットを敷くメリット

ラグやカーペットを一枚敷くだけで、リビングがぐんとオシャレで豪華な雰囲気になったり、部屋の印象を変えることができます。けれども、小さい子どもがいたり、ペットを飼っていたり、将来の高齢化を考えると、「小さい子どもがいると食べ物をこぼしたりして敷物を汚しそう」「ダニとかアレルギーは大丈夫?」「掃除が大変そう」といった心配なことも。ラグやカーペットを敷くと、家族の暮らしにどんなメリットがあるのでしょうか。

【ラグやカーペットを敷くメリット】

1 赤ちゃん・子どもがいる家族
・ケガの防止……赤ちゃんはハイハイしたり、つかまり立ちをしたり、床に近いところで過ごすことが多いです。ラグやカーペットを敷くと、歩きやすく、転んだときにも適度なクッションの役割を果たし、ケガのリスクを低減します。
・ホコリを吸着……ラグ・カーペットは、空気中に舞い上がり浮遊しているホコリを吸着するというデータがあり、部屋の空気をきれいに保つ役割もあります。(後述)
・防音性……部屋の中で走り回ったり、飛び跳ねたりすると、集合住宅では階下への音の響きに気を遣いますが、ラグ・カーペットは音を吸収して防音性を高めます。

2 ペットを飼っている家族
・足にやさしい……犬や猫にとって板の間やフローリングは滑って転んだり、歩きにくいことがあります。また高い所から飛び降りたときの着地する足にやさしいです。
・床の保護……爪が当たったり引っかかったりして起こる床の傷や劣化を防ぎます。
・汚れ防止……粗相をした場合も、カーペットを敷いて処理することで、床の傷やシミ、汚れ、ニオイを防ぎます。

3 高齢者がいる家族
・ラグやカーペットを敷いていると、堅い床より足腰の負担が軽くなります。
・高齢者が家で転倒して手や足を骨折し、寝たきりになるといった家庭内事故は珍しくありません。万が一転倒したときに、ラグ・カーペットが衝撃を吸収してケガのリスクを軽くします。(カーペットの端のめくれが気になるときは、カーペットテープを貼ることもできます)

4 共通
・床に座れる(床座ができる)…ラグ・カーペットを敷くと床に腰をおろせるので、座り心地も良く、くつろげます。また、ソファや椅子は座れる人数が限られますが、床に座ることで大勢の来客に対応できます。ソファや椅子を置かない分、空間を広く使えます。
・防寒対策…繊維の間に空気を含むため断熱性が高く、冬などに床のヒンヤリした冷たさを感じにくくなります。接触冷感素材でできている夏用のラグもあります。

カーペットを敷いた暮らしのメリット
ラグ・カーペットの上を走り回る犬、飛び跳ねる子ども、床座で作業する女性、居眠りする猫、筋トレやヨガをする男女
ラグ・カーペットは、子どもが走り回ったり飛び跳ねる衝撃を吸収、ペットの足にもやさしく、床座スタイルも可能。冬も床の冷たさを感じず暖かい。適度なクッション性があり衝撃を吸収し、防音性、断熱性があることから、ヨガマット、トレーニングマットの代わりにも

サイズが小さいラグより面積が大きいカーペットの方が、広範囲に敷く分、機能面のメリットを感じやすくなります。

広く敷くカーペットは小さい子どもにもやさしい

堀田さんの自宅は、玄関ホールから階段、廊下、各居室、キッチンなど、お風呂とトイレ以外はすべてカーペットを敷き込んでおり、3人の子どもたちはどこにでも座ったり寝転んだりして遊ぶことができます。

堀田さんの自宅、カーペット敷きのリビング
育ち盛りの子ども3人、妻と暮らす堀田さんの自宅は全室カーペット敷き(画像/堀田将矢さん)

「カーペットはアレルギーが心配とか子どもには向かない、という間違った情報が流れた時期がありましたが、実はカーペットの毛はホコリをからめとり吸着する効果があり、むしろホコリが舞い上がりにくいんです。ホコリが空気中に浮遊する量はフローリング空間よりも少ないという実験データもあります。ただし、面積が小さいラグは敷き込みカーペットほどのメリットを感じにくいかもしれません」(堀田さん)

日本カーペット工業組合が、歩行を想定して床を叩いた際のハウスダストの舞い上がり量を調べた実験によると、カーペットは約5000個/m2、フローリングで約5万個/m2に対し10分の1という結果が出ています。(地方独立行政法人大阪府立産業技術総合研究所調べ)

カーペットの上で遊ぶ子ども
「子どもがよちよち歩きを始めたころも、転んでもケガをしにくいカーペットはオススメ」と堀田さん(画像/堀田将矢さん)

ラグ・カーペット選びで知っておきたい基本用語

高級絨毯、織り方、質感、パイルなどラグ・カーペットの種類

ラグ・カーペットを選ぶ前に、基本的な用語を知っておきましょう。インターネットを検索すると、「聞いたことはあるけれど、正しく理解していない」専門用語や種類を見かけます。さまざまなラグの種類を紹介します。

中近東産の天然素材の種類
素材 特徴
ペルシャ絨毯 ペルシャ絨毯の一例
ペルシャ絨毯の一例(画像/PIXTA)
・イランで王族などへの献上品、貢物として扱われてきた、シルクまたはウールの伝統工芸品

・一枚一枚手織りで繊細で精密な織り模様が特徴

ギャッベ ギャッベの一例
ギャッベの一例(画像/PIXTA)
・イランの砂漠周辺に暮らす遊牧民族が、羊毛で手織りした草木染めの絨毯
キリム キリムの一例
キリムの一例(画像/PIXTA)
・イラン、トルコ、アフガニスタンなど中近東の遊牧民たちがウールや綿で平織りした絨毯

・毛足がなく薄手で軽い

・幾何学模様が特徴

中近東で天然素材を使って一枚一枚手織りした絨毯。手がかかっているため価格も高価

次に、製法(織り方)による種類と特徴を見ていきましょう。

織り方の種類
平織り
(ひらおり)
・経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を交互に1本ずつ交差させて織る
・通気性が良く、遊び毛が出にくい
ウィルトン織り ・糸と糸を組み合わせて織り上げる伝統的な織り方
・機械織りだが手織りのような風合いを表現した高級品
・パイル(毛足)の密度が高く、耐久性に優れる
・18世紀中ごろ、イギリスのウィルトン地方が発祥
タフテッド ・基布(ベースの布地)にミシン針でパイルを植え付ける織り方
・大量生産できるため、値段が手ごろ 
・遊び毛が出にくい
・アメリカのタフテッドマシンにより普及
ゴブラン織り ・色糸を互いに絡め合い隙間なく平織りにした織り方
・経糸(たていと)を4色以上、緯糸(よこいと)を3色以上使った多色使いの表現力豊かな柄が特徴
・薄手で軽量
・フランスのコブラン織物工房で製造されたタペストリー(つづれ織りの壁掛け)が発祥
ジャガード織り ・織り方はウィルトン織りと同じだが、より細かい糸を使用
・表面に美しい柄模様を出した織物
・毛足が短く薄手で使いやすい
・耐久性・耐摩耗性に優れている
・フランスの発明家が発明したジャガード織り機でつくられたのが発祥
手織り 手作業でつくられるハンドメイド(ペルシャ絨毯、ギャッベ、キリム、中国段通など)
洋服の生地でもなじみのある織り方は、それぞれ発祥の地や時期、織り方が違う

手織りのカーペットの商品説明にはノットという基準が使われています。ノットとは結びという意味で、1m2の結び目の数を表します。ノット数が少ないほど価格が安く、大きいほど目が細かく高級品になります。目安として、10万ノット~20万ノットが普及品、20万ノット~32.5万ノットが高級品、50万ノット以上が超高級品です。

次に、織物とは違う、軽くてふんわりした質感のカーペットの種類を見ていきます。

ふんわりした質感のカーペットの種類
種類 特徴
シャギー シャギーカーペットの生地の一例
(画像/PIXTA)
・毛足が長い(30mm~50mmと)敷物

・踏み心地がふんわりして肌触りが良い

・毛足が長いため掃除がしにくい

フランネル ※画像なし ・毛足が短く、柔らかく、なめらかな表地
・遊び毛や抜け毛がほとんどない
ファー ファーカーペットの生地の一例
(画像/PIXTA)
・毛足が長く、シャギーより毛足が細い
マイクロファイバー マイクロファイバーカーペットの生地の一例
(画像/PIXTA)
・マイクロ単位で表現できる極細繊維(明確な定義はない)

・肌触りが柔らかくなめらか。切れ毛や静電気が起きやすい

低反発(ラグ) 低反発ラグの上を歩く
(画像/PIXTA)
・低反発ウレタンを使用したラグ

・柔らかいが踏むと沈み込むような弾力、クッション性がある

肌触りのふんわりとしたカーペットも毛足の長さや細さ、素材によって、使い心地や特徴が異なる

「マンションのモデルルームで使われているシャギーは、風合いが好きな人はインテリアのアクセントとして使うのはいいですが、毛足が長いと掃除がしにくく、へたりやすいため、あまり実用的ではありません。長く使うなら密度の濃いものを選ぶのがいいです」(堀田さん)

次に、カーペットの表面にある毛足(パイル)を見ていきましょう。大きく分けて3タイプあります。

毛足(パイル)の処理の種類
カットタイプ ・毛先を同じ長さでカットしてそろえている
・肌触りが柔らかく、色彩の微妙な変化が楽しめる
・弾力性や耐久性はループタイプに比べると劣る
ループタイプ ・毛の先端が輪状になっている
・弾力があり、復元性にも優れ、丈夫
カット&ループタイプ カットタイプとループタイプの良い所を組み合わせたタイプ
カーペットの毛足の処理は主にカットタイプ、ループタイプ、両方を組み合わせたカット&ループタイプの3種類がある
ループタイプのカーペット生地
毛足がループタイプになったカーペットはへたりにくく、家具の下や歩行量が多い場所に向いている(画像/PIXTA)

カーペットの価格。高い・安いの違いを知ってどう選ぶ?

「モノづくりの方法、素材、密度」で価格が違う

インターネットでカーペットを検索すると、サイズが大きくなればなるほど高くなるのは当然ですが、同じサイズでも価格差があります。安い、高いの違いはどこにあるのでしょうか。

1.モノづくりの方法

「どのようにつくられているかによって基本的な耐久性や表現できるデザインが決まります。機械でつくるなど、短時間にモノをたくさんつくれる方法は安くできます。大量生産する方法は結果としてコストを安く抑えることができます」

2.素材

「ウール素材は高い方で、もっと高いのはシルクです。安いものを希望するならアクリルなどがあります。原材料の原価が高いと商品も高くなります」

3.密度

「目が細かいからいいというわけでもありません。目の細かさも密度を決める要素ですが、目の細かさと密度は必ずしも比例しません。目が細かくても極細の糸を使っていると密度が低くなり、目が粗くても糸をたくさん使っていると密度が高くなる傾向があります。また、ノット数が大きい方が小さいものよりへたりにくく耐久性が高い可能性はありますが、ノットの数値だけでは測れません」

カーペットを選ぶ女性
カーペットを選ぶ際は、実物を見て触れて、密度や毛足の長さ、肌触りなども比較検討しながら選びたい(画像/PIXTA)

価格の差は経費(材料費、人件費、製作時間)の差で、品質と価格は比例するということになります。予算もありますが、どんなものを選ぶのがいいのでしょうか。

「ラグを選ぶ場合、高いものを選んだ方がいいわけではありません。安いラグを買って一年冬を越して来シーズンは買い替えたいなら、好みの色や風合いで選ぶのもいいでしょう。ただし、念願のマイホームを購入して敷物も愛着を持って長く使いたい場合は、ある程度耐久性が高い質の良い商品、大事に使いたいと思える商品を買った方がいいと思います」(堀田さん)

ラグ・カーペットの寿命は?

そもそもカーペットやラグの寿命は何年くらいでしょうか。また、買い替え時期の目安はあるのでしょうか。

「品質と使う人の価値観によります。ペルシャ絨毯など、手間暇かけてつくり上げた良い商品は修復する専門の人もいて、一生使えます。いいカーペットというと、毛足が長い、ふかふかしているモノと考えている人が多くいますが、そうではありません。毛足の長さではなく密度が高いものを選ぶとへたりにくく、長く使っていただきやすくなります。

リーズナブルなラグでも、汚れや傷みを許容しながら長くお使いいただく方もいれば、模様替えも兼ねて短い期間で買い替えるお客さまもいらっしゃいます。敷き込みカーペットの場合は、私どもがつくっているような、ウィルトン織り、ウール素材、密度の高い製品をお選びいただくと、10年~20年程度はお使いいただけます。汚れやヘタリがそれほど目立っていなければ、それ以上お使いいただくことも可能です」

床全面にカーペットを敷き込んだ堀田さんの自宅
堀田さん宅はキッチンの周りもすべて良質のウールのカーペットを敷き込んでいる。水などをこぼしても、すぐ後に拭き取ればシミになることもないそう(画像/堀田将矢さん)

「カーペットとラグは、建築物とインテリアのような違いがあります。ラグは、短い周期でいろんなインテリアを楽しみたいお客さまもいるので、洋服を選ぶように個人の価値観で選んでもいいと思います。個人的には、長く使えるものを買ってほしいと思いますし、特に敷き込みカーペットは簡単に張り替えるものではないので、長く使えるものを選んだ方がいいでしょう。

もともと、カーペットやラグは買う頻度が高くないので、経験値が少なく、どんなものが今の家に合うのかわからない人が多いと思います。住み方や予算を考えつつ、素材、つくり方、密度に少し注目してお選びいただくと良いのではないかと思います」(堀田さん)

ラグやカーペット マイホームにぴったりの商品を選ぶポイント

ラグやカーペットのサイズは敷き方次第

ラグ・カーペットを買うときは、まず大きさと形を決めてから探しましょう。サイズは規格が決まっていませんが、四角形の既製品の目安は140cm×200cm、200cm×200cm、160cm×230cm、200cm×250cm、200cm×300cmなどのバリエーションがあり、○畳の部屋に敷くカーペットは○畳といった決まりはありません。同じ広さの部屋でも、家族の人数や床に座る頻度なども加味して、どこにどう敷くかを考えると、サイズのイメージが見えてきます。ラグやカーペットの敷き方には主に3つの方法があります。

ラグ・カーペットの敷き方の名称
センター敷き(中敷き) 壁から30cm~40cm離して周囲を空け、部屋の中央部に敷きます。
カーペットの周囲を空けて床面を見せることで、床材と敷物のコントラストを楽しめます。
ピース敷き 小さいサイズのラグを部分的に敷きます。テーブルの下やソファの周辺、家具を置かないスペースなどに敷いてインテリアのアクセントにします。
敷き詰め 壁から壁まで部屋全体に敷き詰めます。「wall to wall(壁から壁の床一面)」の敷き方で、部屋が広く見えます。
カーペットをセンター敷きにしたリビング
カーペットのセンター敷きの例。高級感のある人造大理石の床材をあえて見せて、お互いを引き立てている(画像/PIXTA)

次にラグ・カーペットの敷き方について堀田さんにアドバイスをもらいました。

【ラグ・カーペットの敷き方】

・ソファの下に敷く?敷かない?
ソファを設置する場合、ソファの下に敷くと床の保護に役立ちます。また、ソファの前脚だけではなく脚がすべてラグ・カーペットの上に乗るように敷くと、ソファもラグ・カーペットも安定して滑りにくくなります。

・ソファを置く場合のサイズは?
ソファがやっとのるサイズくらいに敷くより、ソファの端から後ろ、左右に10cm以上ラグ・カーペットが出るように敷くと、インテリアがすっきりきれいにおさまります。

・サイズ選びに迷ったら?
大きめのラグを選んでいただくと、余裕がある分、床に座るスペースが生まれます。ソファがあっても座りたくなりますし、来客が座ったり、冬にコタツを設置したり、ヨガをしたり、子どもがお昼寝するときなど、多目的に使えます。

ラグの上で気持ちよさそうな赤ちゃん
ラグやカーペットのスペースに余裕があれば赤ちゃんや子どもを遊ばせたり、お昼寝の場にも活用できる(画像/PIXTA)

家族が集まるリビングや夫婦の主寝室に敷く形は?

カーペット・ラグの形は、正方形や長方形などの四角形型、円形や楕円形のサークル型、動物や花、ハートなどをかたどったモチーフ型のほか、オーダーできるカーペットなどもあります。「四角形のラグは”○○をする場所”というゾーニングが可能になります。リビングやダイニングゾーンなど、ある程度用途が決まっている場所では、四角形が実用的です」(堀田さん)

リビングのラグの上で遊ぶ家族
四角形のラグは隅々まで広く使えて実用的(画像/PIXTA)

一方、サークル型はオシャレで優しい印象を、遊び心のあるモチーフ型は住む人の趣味・嗜好で選べます。
「円形ラグを敷くと、なんとなくゆるくスペースが出来上がり、新たな空間やオシャレな空間を演出しやすくなります。センターテーブルの下ではなく、ソファの横、ペンダントライトの下に敷いてもきれいに見えます。長方形に近い楕円形のラグもあり、円形と同じように柔らかな印象で、かつ実用的です」(堀田さん)

円形ラグを敷いた部屋
丸テーブルに合わせてインテリアのアクセントとして印象的な円形ラグ(画像/PIXTA)

寝室にも、床を傷や家具の凹みから守ったり、床の冷えの軽減、防音対策などに配慮してラグやカーペットを敷きたいですね。寝室の場合、足が触れるベッドサイドだけにラグを敷くことが多いのではないでしょうか。

「床の近くはホコリが舞い上がりやすい部分です。足元だけの小さいラグよりホコリを吸着する面積が広いカーペットを敷くと、空気がきれいな部屋で快適に眠ることができます」(堀田さん)。
起きぬけや夜トイレに行くときなどに、冷たい床に足をおろすよりも、ふかふかのぬくもりがあるラグやカーペットを敷いてあると安心ですし、ホテルや海外の部屋のようなインテリアも楽しめます。

カーペットを敷き込んだホテルの客室
ベッドルームを敷き込みカーペットにするとホテルのようなラグジュアリー感を演出できる(画像/PIXTA)

ラグ・カーペットは素材の特徴を知って選ぼう

ラグ・カーペットの素材は、肌触りが良く健康的にも安心な天然素材と、石油などを原料に化学的につくられる安価な化学繊維(合成繊維)の大きく分けて2種類があります。ウールとアクリル、ポリエステルとポリプロピレンのように、見た目や風合いが似ていても性質が異なる場合もあるので、それぞれの特徴を確認しましょう。

ラグ・カーペットに使われる素材の種類と特徴
天然素材 特徴
ウール ウールカーペットの一例
ウールカーペットの一例(画像/PIXTA)
○揮発性があり水溶性のシミがつきにくい
○保温性、調湿性に優れ、オールシーズン快適に使える
○肌触り、弾力性、消臭性に優れている
○汚れにくく、メンテナンス性に優れている
△摩擦には弱い
△遊び毛が出やすい
綿 綿素材のカーペットの一例
綿素材のカーペットの一例(画像/PIXTA)
○肌触りが良く、オールシーズン快適に使える
○湿気を吸い、さらっとしている
○耐久性に優れている
○静電気が起きにくい
△水溶性の汚れが染み込みやすい
△防音性は低い
△黄ばみやすい
い草 い草カーペットの一例
い草カーペットの一例(画像/PIXTA)
○調湿性に優れ、夏はさらりとさわやか
○消臭性に優れる
△湿気がこもるとカビが生える
△お手入れを怠ると虫が付着することがある
△ささくれができやすい
△日光で変色、退色する
化学繊維(合成繊維) 特徴
ナイロン ナイロン素材のカーペットの一例
ナイロン素材のカーペットの一例(画像/PIXTA)
○光沢感がある
○摩耗に強く丈夫でへたりにくく、耐久性がある
○ホコリを吸着しにくい
○カビや害虫に強い
○価格がリーズナブル
△静電気が起きやすい
△一度ついた汚れはなかなか落ちない
アクリル アクリル素材のカーペットの一例
アクリル素材のカーペットの一例(画像/PIXTA)
○ウールのような風合いで保温性やクッション性に優れている
○しわになりにくい
○ウールに似ているがコスパがいい
○カビや害虫に強い
△火や熱に弱い
△毛羽立ちやすい
△遊び毛が出やすい
ポリエステル ポリエステル素材のカーペットの一例
ポリエステル素材のカーペットの一例(画像/PIXTA)
○軽く弾力がある 
○保温性に優れる
○綿や麻のような質感
○しわになりにくい
○摩擦にも比較的強い
○水に濡れても乾きやすい
○価格がリーズナブル 
○カビや虫に強い
△静電気を帯びやすい
ポリプロピレン ※画像なし ○汚れがつきにくい
○揮発性が高い
○遊び毛が出にくい
○日焼けしても色が変わらない
○軽く強い
○価格が手ごろ
○カビや虫に強い
△肌触りが硬い
△吸湿性、弾力性は少ない 
△火や熱に弱い
ラグ・カーペットに使われる素材によって、機能性、耐久性、価格などが異なり、長所と短所があるので、使う場所や目的などに合わせて選びましょう

長く美しく使いたいならウール素材

上の表で特徴を確認しましたが、どの素材を選ぶのがいいのでしょうか。
「素材には一長一短あります。どの素材がいいかは複合的要因で決まりますので、自分が何を一番優先して選ぶかによると思います。私自身はウールカーペットの中で暮らしていて、会社としてもウールをオススメしていますが、単にウールならいいというわけではなく、密度やモノづくりによります」と堀田さん。

「ウールの一番の魅力はメンテナンス性の良さで、長く美しく使える点です。摩擦に弱いといった弱点もありますが、いろいろな要素があるなかで最もバランスがいいのがウールですね。ナイロンの方が耐久性が高く、へたりにくいのですが、一回ついた汚れが落ちにくいのが弱点です。
ですから、ウール100%にこだわらず、ナイロンを20%加えて、ポリエステルの光沢感をプラスするなど、バランスを見て商品開発を行っています。

また、ウール素材は遊び毛が多いと言われますが、遊び毛は悪いものではありません。遊び毛とは新調してしばらくの間、触れたり使うことで抜ける短い毛のことです。むく材の表面をカンナで削ると新しい表面が出てくるように、ウールも新調してしばらくは掃除機をかけて遊び毛を出しながら使うことで、表面のちょっとした汚れやシミも目立たなくなるのです。ウールそのものが新陳代謝する感覚で汚れた表面を丁寧に掃除することで、長く美しく使えます」(堀田さん)

カーペットに掃除機をかける
掃除機でカーペットの遊び毛を取り除くとともに部分的な汚れも取り除かれ、美しさをキープできる(画像/PIXTA)

「ウールは消臭性にも優れているので、ペットを飼っている場合もニオイが気になりません。ただし、猫を飼っている場合は、毛足に爪が引っかかるためループタイプではなくカットタイプを選んでください」(堀田さん)

カーペットの上で眠る犬と猫
消臭に優れるウールカーペットならペットとも心地よく過ごせる(画像/PIXTA)

ラグ・カーペットは汚れが目立ちにくい色を選ぶ

ラグ・カーペットの色選びに迷ったときはどうすればいいのでしょうか。ベーシックで落ち着いた色を選ぶか、壁や建具の色と合わせるか、ラグなら部屋のポイントになる明るい差し色を採り入れてもいいでしょう。

「自分がイメージしている色より少し濃い目の色を選ぶと汚れが目立ちにくくなります。特に、小さいサンプル生地は広い面積になると薄く感じることがあるので、やや濃い目を選ぶといいでしょう。

また、無地よりもいろいろな色が混じった混色の方が汚れは目立ちにくく、オススメです。部屋のポイントにと赤や青などを選ぶときは、クッションと色を合わせるとコーディネートしやすくなりますね」(堀田さん)

洗濯や掃除、使い勝手、機能性も考えて選ぶ

ラグ・カーペットの洗い方は?

洗えるマークがついたウォッシャブルラグは、自分で洗えるので常に清潔に使うことができます。洗濯の方法は素材や商品によって異なるので、必ずカーペットの洗濯表示を確認してから洗いましょう。ウールやシルク、ギャッベなどの天然素材は、水洗いは避けた方が無難です。洗濯できない商品はドライクリーニングに出すこと。また、裏地などにゴムがついていた商品は高熱に弱いので、乾燥機は使わないようにします。

家庭用洗濯機、手洗い、コインランドリーの3つの方法での洗い方は以下のとおり。コインランドリーは、自宅で洗えないような大きなモノも洗えますが、素材や柄によっては、色落ちや型崩れなどがあるので注意します。

ラグ・カーペットの洗い方
洗う手段 洗い方と注意
手洗い ・浴槽の中に 40℃ほどのぬるま湯を絨毯がひたる程度に入れる。
・洗濯洗剤を入れて、絨毯を1~2時間つけおきする。
・浴槽の中に入れたまま絨毯の表と裏を踏み洗いして汚れを落とす。
・汚れと洗剤が残らないようにすすぐ。
洗濯機 ・屏風だたみにしてからくるくると巻いて、洗濯ネットに入れる 。他の洗濯物とは分けて洗う。
・普通の洗濯用洗剤を入れて「大物洗いコース」か「毛布コース」を選びスイッチを入れる。
・風通しの良い日陰で干す。
コインランドリー ・カーペットのサイズに合わせて洗濯機の大きさを選ぶ。
(1畳は12kg、2~3畳は15kg、6畳は22kgサイズの洗濯機が目安。適正サイズより大きめでも可。少し余裕がある方がきれいに洗える)
・ 屏風だたみにしてからくるくると巻いて洗濯ネットに入れ、洗濯槽に入れる 。
・コースを選んでボタンを押す。
自宅で洗えるラグ・カーペットの場合、洗濯表示を必ず確認して、手洗い、洗濯機、コインランドリーのうち、適切な手段、方法で洗う

普段の掃除は掃除機をかけることが基本

カーペット・ラグのお手入れについてネットを検索すると「重曹水で拭くのが良い」「回転ブラシ付きの掃除機はNG」など、会社や商品によってお手入れ方法が違うことがわかります。それでも、普段のお掃除は掃除機をかけることが基本です。

「一般的なお掃除の仕方を説明するのは難しく、絶対これがいいとは言えませんが、弊社のウール素材のカーペットの場合は、吸引力よりもブラシが大事です。回転ブラシ付きの掃除機で、遊び毛と一緒にホコリや汚れを取り除きます。
ウールは人の髪の毛と同じで、ドライヤーやスチームとの相性がいいため、高温で汚れを浮かせて落とせるスチームクリーナーも便利です。
よく『コロコロは使えますか』と質問されますが、コロコロは表面のゴミを取り除くには便利ですが、繊維を傷めてしまうことがあるので部分的に少し使う程度に」と堀田さん。

カーペット用の掃除機のヘッドブラシ部分
カーペット用の掃除機は、ブラシの回転棒に8の字にブラシがついているタイプを使う。ブラシにフェルトがついたタイプは出てきた遊び毛を押し付けるので逆効果に(画像/堀田将矢さん)

色付きの飲み物や食べ物をこぼしたら?

ウールカーペットを敷き込んで20年経つ部屋もあるという堀田さんの自宅。「毎日のお手入れはヘッドに回転ブラシを採用した掃除機でお掃除するだけです。子どもが小さいので食べ物や飲み物をこぼすのも日常茶飯事ですが、撥水効果と遊び毛を活かしてメンテナンスをしながら、キレイを保っています」

ウールのカーペットに冷たいお茶などの色付きの飲み物や醤油などをこぼした場合や食べこぼした場合の対策を教えてもらいました。

「こぼしたらすぐにしみこまない性質を生かして、すばやくキッチンペーパーや乾いたタオルで拭き取ります」(堀田さん)

ウールのカーペットにこぼした冷たい飲み物
ウールのカーペットの上に醤油などをこぼしても、撥水効果がありしばらくはしみこまない(画像/堀田将矢さん)

温かい飲み物をこぼしてしばらく放置してしまった場合も大丈夫です。吸水性のあるキッチンペーパーなどで水分を取り除き、中性洗剤を数滴たらした80度くらいのお湯を布や歯ブラシにつけてシミ部分を上からたたきます。生地を傷めたり、シミが広がるので、表面を左右にゴシゴシこするように動かすのはNG。そこでシミが100%消えなくても、毎日掃除機をかけるうちに汚れは遊び毛とともに少しずつ取り除かれます。

ウール以外の素材も、食べこぼしたらすぐに処理すること、シミはこすらないことがポイントです。

機能性表示マークで性能を確認

カーペット・ラグ選びでは、一般社団法人繊維評価技術協議会製品認証部や一般社団法人日本インテリアファブリックス協会(NIF)などの一定の基準をクリアした機能性表示マークなどがあるので、気になる性能がある人はひとつの目安として参考にするといいでしょう。

【ラグ・カーペットの機能性表示マーク】

・清潔さを重視する人…撥水(はっすい)機能、防汚性マーク、洗える機能、消臭マーク、遊び毛防止マーク
・安全性が気になる人…滑り止めマーク
・音が気になる人…遮音、防音
・健康を重視する人…防ダニ加工マーク、防虫、抗菌加工
・床暖房やホットカーペットを敷きたい人…ホットカーペット・床暖房対応マーク
・夏は涼しく冬は床暖房の上に敷いて暖かく過ごしたい人…ホット&クールマーク

ラグ・カーペットは、インテリアといった見た目はもちろん、部屋の居心地や家族の健康にもかかわる大事なアイテムです。
「視界に入る面積も広いので、家具にこだわるのと同じように予算をかけるとインテリアへの影響は大きくなります。敷物を選ぶ機会は少ないので選ぶ基準が難しいと思いますが、家族のライフスタイルやどんな暮らしがしたいかを考えて選んで最適なものを選んでほしいですね」と堀田さん。

価格の違いや素材の特徴などの基礎知識をもとに住まいと家族の暮らしをイメージして、素敵な新居に合うラグ・カーペットを選びましょう。

まとめ

ラグとカーペットは似て非なるもの。ラグはインテリア商材なので好みで選び、カーペットは敷く目的や暮らしをイメージして選ぶ

子どもやペット、高齢者がいる家族は、ケガの防止や断熱性などカーペットを敷くメリットが多い

ラグ・カーペットの価格の違いは「モノづくりの方法、素材、密度」の3点

ラグ・カーペットは密度が高いもの、糸をたくさん使ったものは耐久性が高く寿命が長い

素材の特徴はさまざまだが、触りも機能面も優れ、バランスがいいのはウール素材

お手入れは毎日掃除機をかけることが基本

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取材・文/佐藤由紀子 イラスト/tokico
公開日 2021年08月31日
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