土地賃貸借契約書とは?書類に印紙は必要?契約書のひな形はある?

土地賃貸借契約書とは?書類に印紙は必要?契約書のひな形はある?

気に入った土地が売地でなく借地の場合、土地を借りるための契約が必要になります。このような際に交わす「土地賃貸借契約書」の概要や印紙の有無、借地権の種類、契約書のひな形、土地を借りる際の注意点について、司法書士/行政書士の清水さんに伺いました。

土地賃貸借契約書とは?記載されている内容は?

土地を借りる・貸す場合に交わす契約書

土地賃貸借契約書とは、賃料を払って土地を借りる際に使用する契約書のことです。賃貸借の対象は土地のみとなり、土地の上に建っている建物などは含まれません。

土地の賃貸借のイメージ
地主(貸主)に賃料を払って土地を借りる契約を結ぶときに用いる書類が「土地賃貸借契約書」です(画像/PIXTA)

土地賃貸借契約書には、主に以下の内容が記載されています。

・契約当事者(貸主/借主)の名前と住所
・契約対象になる土地の概要(住所や面積、区分など)
・土地を賃貸借する目的(家を建てて住むなど)
・賃貸借の期間
・賃料(月額での記載が一般的)
・禁止事項(貸主への承諾を得ない譲渡や転売、大規模修繕や増築など)
・契約違反による罰則規定(損害金支払いや解除など)

「土地賃貸借契約には、連帯保証人が必要になるケースが一般的です。連帯保証人は、親族に依頼することが多いです」(司法書士/行政書士 清水歩さん。以下同)

更新料や承諾料について確認しよう

契約を結ぶ際、上記の内容以外に確認したいのが更新料や承諾料についてです。

更新料

賃貸借期間を更新するときに支払うお金です。金額は、具体的に書かれていることもあれば、「借地権価格(※)の●割相当」など記載されていることもあります。

承諾料

契約期間中に建物を売却し、賃借権譲渡する際に支払うお金です。金額は「借地権価格の●割相当」と記載されることが多いようです。

※借地権価格とは、実勢価格や路線価(契約書ごとに異なります)などの土地の評価額に借地権側(借主側)が持つ割合を掛けた金額。割合は地域によって異なり、東京の住宅地では6~7割程度が多いようです

更新料/承諾料の計算例

・土地の評価額(実勢価格、路線価など):1000万円
・借地権割合:7割
 ↓
借地権価格=1000万円×70%=700万円

*更新料/承諾料が「借地権価格の1割相当」の場合、700万円×10%=70万円支払うことになる

「更新料や承諾料については、契約書に記載されていない場合もあります。記載がない場合には、土地を仲介してくれた不動産会社に、今回譲り受けた際に要した承諾料などを参考程度に確認をした方が良いかもしれません。特に承諾料については、建物の売却や譲渡以外に発生する可能性があることや、土地の評価額によっては高額になるため、事前に確認しておくと安心です」
※評価額については上記で述べているため、ここではママにしています

土地賃貸借契約書は誰がつくる?ひな形はある?

契約書は貸主側が用意するのが慣例

土地賃貸借契約書は、貸主側が用意し、借主側に提示することが一般的です。

「貸主が事前に作成している契約書で契約を結ぶケースが多いですね。初めて土地を借りる人は、見慣れない契約書の内容に不安に感じるかもしれませんが、一般的にそこまで条項の数が多いわけではありませんし、わからない点は地主さんや不動産仲介会社に質問すれば丁寧に教えてくれるはずです。

もし賃貸料や更新料、承諾料などの金額設定に疑問があれば、近隣エリアの相場や、金額の根拠となる計算方法などを聞いてみると良いでしょう」

不動産仲介会社に質問をするイメージ
土地賃貸借契約書でわからない内容があれば、遠慮せずに貸主(地主)や不動産仲介会社に質問しましょう(画像/PIXTA)

契約書のひな形は参考程度に

土地賃貸借契約書のひな形(テンプレート)は、不動産会社や法律事務所のホームページで数多く見ることができます。しかし、記載内容に個別事情が反映されていないため、参考程度にしておく方が良いでしょう。

また、ホームページで土地賃貸借契約書のひな形をチェックするときに注意したいのが、「土地使用貸借契約書」と混同しないことです。土地賃貸借契約書とは性質が異なる契約なので気をつけましょう。

土地貸借契約書に印紙は必要?いくらかかる?

印紙の貼付は必要

土地賃貸借契約書は、印紙の貼付が必要な契約書です。印紙代は、契約書に記載された契約金額で決まり、
・賃料しか記載が無ければ200円
・承諾料や礼金など返還が予定されていない性質のものはその金額に応じて決まる(返還を予定されていない金銭が1万円以下は非課税)
・契約金額の記載がない場合は200円
と定められており、敷金など返還が予定されている金額は契約金額の基準にはなりません。

収入印紙のイメージ
土地貸借契約書に貼る印紙代は、賃料を除く契約書に記載された契約金額(契約金額がない場合は200円)で決まります(画像/PIXTA)

捺印は認印でもOKな場合も

契約書には印紙の他に捺印も必要になります。使う印鑑は認印でOKという場合もありますが、実印の使用を求められたり、印鑑証明の提出を求められたりする場合もあります。契約当日に慌てないように、事前に不動産仲介会社に確認をしておくと良いでしょう。

土地貸借契約を結ぶ前の注意点は?

借地権の種類を把握しておこう

借地権とは、建物を建てるために賃料を払って土地を使用する権利のことです。
借地権に関する法律は、平成4(1992)年8月に施行された「借地借家法」と、それ以前に用いられていた「旧借地法」の二種類があります。

新しく家を建てたとしても、平成4年以前に結んだ契約が更新され続けて譲渡された場合、旧借地法が適用されます。

普通借地権の契約の注意点

「普通借地権は契約期限が決まっていますが、更新することで期限を延長することが可能です。
期限は、当初は30年以上、更新1回目は20年以上、以降は10年以上となっています。
原則は更新となり、借主の都合により更新されなかった場合等は、貸主に対して建物買取請求ができる決まりとなっています」

定期借地権の契約の注意点

一方、定期借地権は大規模マンションや商業施設などで用いられるケースが多くなっています。定期借地権にはいくつかの種類がありますが、一般定期借地権は、存続期限は50年以上で、期限終了後は原則として更地にして貸主に返還する決まりです。期限の更新はなく、建物買取請求もありません

「借地借家法は、借主側にとって有利な法律です。例えば、借地権の存続期間は、契約書で定めた期間が法律で規定された期間よりも短い場合は、法律で定めた期間が強制的に適用される規定(強行規定)となっていて、その他、特定の事項(建物買取請求権等)において、借主(借地権側)に不利なものは無効とすると明記されています。

例えば、契約書で『当初の契約期間は10年』としても、借地借家法では、30年以上と定められているため、30年が適用されるという意味です」

不明点は不動産仲介会社に確認しよう

借地のイメージ
土地を借りる前に、契約についてわからないことはクリアにしましょう(画像/PIXTA)

土地を貸す/借りる期間は長期に渡ります。長い契約期間中や、その後の契約更新に関するトラブル防止のために、土地賃貸借契約書を結びます。したがって、契約前には契約内容を確認し、理解することがとても重要といえます。

「都市部の場合、生活利便性の良いエリアに借地があることが多いです。このようなエリアは土地代が高くなりがちなので、一時費用を抑えるために借地を賢く活用するのは良いことだと考えます。

ただし、場合によっては承諾料が発生し、定期的に更新料が必要になります。どのような時やタイミングでこれらの費用が発生するかを把握したうえで、契約を結びましょう」

まとめ

土地賃貸借契約書とは、賃料を払って土地を借りる際に使用する契約書のこと

土地賃貸借契約書は、貸主側が用意し、借主側に提示することが一般的

土地賃貸借契約書には印紙の貼付が必要。印紙代は、契約書に記載された契約金額によって異なる

※本記事は2021年7月12日時点の情報を元に執筆しています
※記事内容等に関して何らかの損害が生じた場合でも、弊社は一切の責任を負いかねます
※個別の案件につきましては、お近くの弁護士や司法書士、行政書士などの専門家にお尋ねください

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取材・文/山南アオ
公開日 2021年08月20日
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