外壁材の失敗しない選び方~サイディングやタイルなど、種類別に価格・特性を徹底比較~

“外観” は家の顔。新築やリフォームをする際、「外壁」をどうしようか悩む人はたくさんいます。そこで、希望通りの外観を実現するために一般的な外壁材の種類や特徴を紹介します。

分類すると6種類。それぞれの特徴を紹介

一外壁の種類は大きく6つあります。まずはそれぞれの特徴を紹介します。

・窯業系サイディング
・金属サイディング
・ALC
・タイル
・塗り壁(セメントモルタル・土)
・羽目板(板張り)

窯業系サイディング

(写真/PIXTA)

新築木造住宅の7割以上が採用する外壁材。セメントに無機物や繊維を混ぜて板状に成型し、工場でタイルや石積み風のデザインに加工する。コストと機能性のバランスに優れ、3000種類以上あると言われている豊富なデザインとカラーバリエーションが魅力。「モダンにも和にも振れる幅広いパターンが魅力です」(アートクラフト・以下同)

【価格の目安】
約3000円~1万円/m2(40坪=約132.2m2/約40万~132万円)が目安。長持ちするようすでに塗装加工されている商品や、厚みやデザインが複雑なほど高くなる。塗装方法によって、メンテナンスにかかる費用が変わる。

【メンテナンス】
目地から水が浸入するのを防ぐコ―キング材が5~7年程度で割れたり隙間が開いたりするので、塗り直し以上に注意が必要。

金属サイディング

(写真/PIXTA)

金属サイディングは、鉄やアルミニウムなどの板材に、発泡系樹脂断熱材を補強材として成形する外壁材。「よく見かけるガルバリウム鋼鈑やアルミがこのジャンルに入ります。シンプルでスタイリッシュな外観を表現できるのが特徴です。軽量で、施工しやすいといったメリットがあり、リフォームにも向いた材料でしょう」

【価格の目安】
アルミニウム製が約5000円~/m2(40坪/約66万円~)、ガルバニウム鋼鈑が約4000円~/m2(40坪/約53万円~)

【メンテナンス】
サビにくいのが特徴なのでメンテナンス性が高い。補修目安は10~15年。耐久年数を超えると、変色や切断部分の小口からサビが発生することがある。

ALC

(画像/旭化成建材)

軽量気泡コンクリートの外壁。「内部に無数の気泡があり、断熱性・耐衝撃性に優れています。空気の層が外部からの熱を断つことで『夏に涼しく、冬に暖かい』住宅を実現しやすくなるので、機能性を最重視したい方におすすめ」。また気泡があることで穴がある構造なので防水性は表面塗装方法で変わる。

【価格の目安】
約5500円~1万円/m2(40坪/約73万~132万円)が目安。防水性の高い表面塗装を行う場合は、約2000円~5000円/m2が加算される。

【メンテナンス】
定期的にメンテナンスをすれば長持ちする。ただ、吸水性が高く、それによる影響を受けやすい素材でもあるので、塗装によるメンテナンス(約10年周期)で外壁表面を保護することがポイントに。

タイル

(画像/アートクラフト)

粘土や石材を細かく砕き、焼き固めることでつくる外壁材。見た目の高級感が特徴のひとつ。「風格あるクラシックスタイルから輸入系によく見られる南欧スタイルなど、存在感のある外観を演出しやすい素材です。耐候性や耐久性に優れている商品が増えているのも魅力です」

【価格の目安】
タイルの素材や下地材によって、金額は大きく上下するが、一般的にサイディングなどと比べると高額になることが多い。使用する素材や下地によるが、1m2当たり最低1万円~が目安に。

【メンテナンス】
タイル自体は塗り直し費用が基本的に不要なのでメンテナンスコストが低い。ただ、下地のコーキング材やタイル接着部分の剥離などが発覚することがある。

塗り壁(セメントモルタル・土など)

(画像/アートクラフト)

「既成の工業製品ではなかなか出せない自然の風合いを演出できます。左官職人のコテさばきや刷毛の使い方でオンリーワンの仕上げができます。複雑な外観デザインでも形状に合わせやすいので、継ぎ目が見えにくいことも特徴ですね。その分現場施工なので、仕上がり具合は職人の熟練度次第になります」。一方、土壁のような防火性に劣る素材も。自然素材の漆喰壁なども人気。

【価格の目安】
塗る厚さや素材、職人の技術によって金額が上下。また、セメントモルタル塗りの場合は表面の塗装が必要となるとのこと。また、塗り替えは窒業系サイディング同様、塗装グレードで変動。

【メンテナンス】
自然素材のため劣化は少ないが、素材自体にひび割れが入ったり、サイディングなどに比べると汚れが付きやすい。塗り直しコストも素材によって高額になることも。

羽目板(板張り)

(画像/アートクラフト)

「カリフォルニアスタイルのキーポイントとなる板張りの外観をはじめ、別荘風など木の質感を活かした温かみのある外観を演出できます。また木の経年変化を楽しみやすいのも特徴です」。素材は反りや乾燥による収縮が起こりにくく、比較的水に強いスギやヒノキを使うことが多いとのこと。ただ木を使う分、住宅密集地では火災対策を想定したい。防火地域に対応する商品や工法もある。

【価格の目安】
木材は多様なので予算に合わせやすく、材料費そのものは比較的安価。張り方などで工費が上下する。

【メンテナンス】
木材は腐食しやすいので、保護材を定期的に塗布しておきたい。また、同じ理由から日影や風通しの悪い位置の外壁は定期的にチェック。素材によっては反りがでることも。張り替えは30年前後がひとつの目安。

外壁素材別 早わかり比較表をチェック

では、自分に合うタイプはどんな外壁材なのだろう。

「デザインはもちろんですが、長く住む家だけに、将来を考えることが大切です。外壁は必ずメンテナンスをする必要があります。素材によりますが、15~20年で塗料による塗り替えや、張り替えなどのメンテナンスが必要になることが一般的。メンテナンス費用だけでなく、日々メンテナンスがしやすい、もしくはメンテナンスフリーの素材かなども先々の暮らしの快適度にかかわってくるでしょう」とのことです。

ランニングコストや快適性を長く保つ観点からひとつ目安になるのは、建築会社やリフォーム会社の保証内容(定期点検など)が挙げられます。充実した保証で定期的にチェックが入れば、大がかりな補修にならずにすむからです。

最近では、外壁材に雨や汚れが付かないようにコートされているタイプや、外壁に塗装するコート剤も多彩にあります。素材によっては塗り直しの期間15~20年(積雪地は10~15年)の間隔を長くすることができるので、覚えておきましょう。

また、外壁塗装を行うときに、一緒に屋根塗装を行うことで費用を安くすることができます。

「外壁塗装と屋根塗装を別々で行った場合、どちらの塗装工事も『足場代』がかかるので、2回分の費用が発生します。ところが同時に行うと、2階建てで大きさにもよりますが、1回15万円~30万円ほどの足場代が1回分で済むことも。また、築10年以上経っている場合は、屋根も塗り替えの時期。外壁と屋根を一緒に塗装しやすいタイミングでもあるかと思いますので、併せて検討されることをオススメします」

希望デザインや予算だけでなく、湿気や土埃が多い、積雪が多いなど地域特性に詳しく、環境に合わせた提案をしてくれる建築会社を探すことも、外壁、家を長持ちさせるポイントになります。

外壁は、完成当時の見た目や費用だけでなく、長い目で考えることが大切です。しっかり厳選して、末永く快適な暮らしができる家を目指したいものです。

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取材・文/山口俊介
公開日 2018年10月19日
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