家を建て替えたい。どんな費用がかかる?期間の目安は? 

家を建て替えたい。どんな費用がかかる?期間の目安は? 

今住んでいる家や実家、祖父母などが住む家の建て替えを検討しているものの、まず何から始めればよいのかわからないという方はいませんか?そこで今回は、建て替えの手順、かかる期間の目安、どのような費用がかかるかについて、旭化成ホームズの担当者に伺いました。

建て替えたいけど、最初に何をすればよい?

建て替えの定義は「古家解体→新築」

建て替えと聞くと、今住んでいる家を解体して、新しい家を建てることをイメージする方は多いでしょう。しかし、『既に建築されている建物を解体・撤去し、新たに住宅を建築すること』という意味で、今、自分たちが住んでいない家を解体して、新しい家を建てることも“建て替え”といえます。

「建築用の土地の販売が少ないエリアでは、古家付きの土地を購入し、解体した後に新築するというケースは多くみられます。古家付きの土地は近隣の更地相場より安く販売されていることがあり、その場合、別途解体工事費が発生することを考慮しておく必要があります」(旭化成ホームズ 上代武人さん。以下同)

解体工事
建て替えの場合、新築工事の前に、古家の解体工事が必要になります(画像提供/PIXTA)

建て替えの手順とは?

今住んでいる家を建て替える場合も、古家付き土地を購入して新築する場合も、仮住まいが発生するかどうか以外は基本的に建て替えを行う手順は同じになります。ここでは建て替えの手順と行うことを具体的にご紹介しましょう。

手順1:建築会社を探す
インターネットや情報誌などを参考にして、家の建て替えを依頼する建築会社を探します。気になる建築会社があれば、モデルハウスを見学したり、その会社が建てた家を見せてもらいましょう。

手順2:プランや資金計画の相談をする
建築会社を2~3社程度に絞り、営業担当者にプランや資金計画の相談をします。
「プランへの要望は、今の住まいの不満点や気に入っているところなどをヒアリングしながら、一緒に相談しつつまとめていきますので、事前にいろいろと準備いただかなくても大丈夫です」

手順3:敷地調査を依頼する
建築会社に、土地の周辺状況や法規制などを調べる敷地調査を実施してもらいます。測量や地盤調査を実施する場合、一般的には数万円程度の有料で実施していますが、地盤強度に合わせた基礎で見積もりをもらえる、採光や通風などを考慮したプランの提案を受けられるなどのメリットがあります。

手順4:見積もりの提案を受ける
敷地調査の結果を反映したプランと工事費の見積もり提案を受けます。複数社で迷っている場合、見積もりの提案内容の他に、営業担当者との相性、完成後のメンテナンス・保証体制なども比較しましょう。

手順5:請負契約を結ぶ
建築会社を1社に決めて、工事の請負契約を結びます。契約書類一式は事前にもらって目を通しておき、不明点を解消したうえで契約しましょう。

住宅の工事請負契約
住宅の工事請負契約は、契約書の他に、契約約款、間取図や断面図などの設計図書を用いて行います(画像提供/PIXTA)

手順6:仕様などの詳細を決める
契約を結んだ後、仕様などの詳細を決めます。
「工事費用が大きく変動する家の広さや階高、間取りに関することは、請負契約前におおよそ決定しておき、このタイミングでは壁紙やフローリングの色などの仕様や、照明やコンセントの位置など大きく費用が変動しない項目の詳細を決めます。新居で使う家具や家電を間取図に描き込みながら決めると、スイッチやコンセントの位置・数の失敗を防ぎやすくなります」

手順7:建築確認申請書を提出し、ローンの本審査を申し込む
役所に建築確認申請書を提出します。ローン借入は、請負契約前に仮審査を金融機関に申し込み、借入できることを確認しておき、建築確認申請に合格後、それらの書類を含めた本審査を行います。書類準備や提出方法に不明点があれば、建築会社にサポートをお願いするとよいでしょう。

手順8:変更契約を結ぶ
建築確認申請に合格し、ローン借入審査も無事に合格した後、手順7で決めた仕様とプラン詳細を反映した変更契約を結びます。決めた内容が記入されているかしっかりと確認しておきましょう。

手順9:仮住まいに引越しする
今の住まいを建て替える場合、解体工事の前に引越しを行います。
「大手ハウスメーカーでは、提携先の不動産会社の協力を受けて仮住まい先をご紹介しています。プラン詳細決めと引越し準備を同時に進める忙しいタイミングですし、エリアや時期によっては仮住まいOKの物件が少ないため、上手に依頼してスムーズに進めたいですね」

引越し
今住んでいる家を建て替える場合、引越しは「古家→仮住まい」「仮住まい→新居」と2回行うことになります(画像提供/PIXTA)

手順10:解体工事後、新築工事がスタート
解体工事後、「建物減失登記」を法務局に申請し、新しい家の工事に着工します。地鎮祭や上棟式を行いたい場合、工事日程の調整が必要になることがあるので、なるべく早いタイミングで営業担当者に相談しましょう。

手順11:工事完成、引き渡し
建築工事中は、必要に応じて現場調査に立ち会います。工事が完成したら、建築会社と一緒に必ず竣工検査を行い、問題がない場合は家の鍵を受け取り、引き渡しとなります。

手順12:登記手続き等を行う
建物の完成後には「建物表題登記」と、住宅ローンの借り入れに必要になる「抵当権設定登記」を行います。これらの登記手続きが完了後、住宅ローンが実行されます。

建て替えに必要な期間の目安は?

建て替えに必要な手順をご紹介しましたが、これらの手順は大きく3つのステップに分けられます。

「ステップ1は手順1から5(建築会社と契約する)まで、ステップ2は手順6から9(建てる家の詳細を決める)まで、ステップ3が手順10から12(着工から完成)までになります。
期間の目安ですが、ステップ1はケースバイケースで、約1カ月という人もいれば、1年かけてやっと建築会社と契約を結んだという人もいます。ステップ2は約3~4カ月、ステップ3は約4~6カ月を目安にしてください」

家の建て替えにかかる費用は?

建て替えにかかる費用は、大別すると2つ

家の建て替えにかかる費用を、支払先と支払い方法別に、2つに分けてご紹介しましょう。

【1】工事費用
建築会社に支払う費用で、本体工事、解体工事、別途工事などが含まれます。
本体工事費は家本体を建てるために必要な費用で、坪単価を計算するときの基になるものです。解体工事は建て替えならではの費用で、古家の解体工事にかかる費用です。別途工事は、給排水や電気の屋外接続工事や、ガスの屋内外配管工事、建築現場の安全対策費、エアコン設置費などになります。

【2】諸費用
主に契約時に使用する印紙や登記に必要となる税金、住宅性能評価や長期優良住宅の申請費用、火災保険料、住宅ローン手数料などがあります。
「照明やカーテンの購入や取付工事、仮住まいや引越し代も諸費用に含まれます。家づくりの進み具合に応じて、その都度現金で支払う費用が多いため、支払いときに慌てないように用意しておきたいですね」

定期預金
諸費用に使う予定のお金が定期預金や株券・投資信託などの場合、事前に解約し、すぐに使えるようにしておきましょう(画像提供/PIXTA)

工事費用の目安は?

気になる工事費用の目安は、坪単価と建坪(延床面積)が分かれば、ざっくりと計算することができます。例として、30坪の木造家屋を解体し、坪単価70万円で40坪の家を建てる場合の工事費用の目安を計算してみましょう。

「解体工事は、1坪あたり5万~8万円が相場なので、坪7万円とした場合は7万円×30坪=210万円です。本体工事は、坪単価70万円×40坪=2800万円になります。別途工事費は、本体工事費の2割程度が目安になるので2800万円×0.2=560万円です。

解体工事、本体工事、別途工事の3つを合計した3570万円が工事費用の目安になり、それに諸費用を加えると総支出となります。ただ、軟弱地盤の場合、地盤改良費や特殊基礎工事の費用が追加されます。また、建築地に工事車両が入れず、遠い場所から職人さんが資材を運搬する場合は人件費が追加されます。つまり、建築地の状況によりさまざまなケースがあるので、あくまでも“目安”と考えてください」

地盤改良工事、特殊基礎工事
建築地の地盤強度により地盤改良工事や特殊基礎工事が必要になると、その分工事費用は高くなります(画像提供/PIXTA)

支払いのタイミングを必ず確認しておこう

建て替えの資金計画を立てるときには、いつまでに、いくら払う必要があるのかを確認しておきましょう。

「工事費用は契約時に1割、着工時に2割、工事中に4割、引き渡し時3割など、分割して支払うケースが多いです。これは、工程ごとに預かった資金を元に、部材などの手配を行ってきた建設業の仕組みからきています。しかし、ローン実行(自分の銀行口座に入金されること)は、家が完成して登記を行った後になります。そのため、工事費をすべてローンで払う場合、契約時にローン実行ができる『つなぎ融資』を利用することになります。

ただ、つなぎ融資は住宅ローンと比べると金利が高いため、工事費用のうち、自己資金で支払う分はつなぎ融資で借り入れないケースが一般的です。また、自己資金は、諸費用の支払いに充てるために手元に残しておいた方がよい場合もあります。

支払う時に慌てないためにも、契約時に、工事費と諸費用の支払いタイミングと金額を確認したうえで、何を自己資金で支払い、何をつなぎ融資で支払うのか計画を立てておきましょう。自分たちで計画を立てることに不安がある人は、建築会社の営業担当者に相談してみましょう」

建て替えかリフォームか迷っている…決め手は何?

家族構成に“家の器”が合わない

今住んでいる家を建て替えるか、リフォームして住み続けるか……。どちらにするか迷っている方に、建て替えをオススメするのはどのようなケースでしょうか。

「広さや間取りなどの”家の器“が、住み手の家族構成に合わない場合、思い切って建て替えた方がよいかもしれません。ひと昔前は、増築や減築をして器を合わせることもありましたが、現在は住宅の耐震基準が厳しくなり、増築/減築の建築許可を得るのは難しくなっています。仮に建築許可がおりたとしても、耐震リフォーム費用は高額になりがちなので、建て替えた方が割安になるかもしれません」

三世代家族
二世帯での生活が始まるときや、子どもが生まれて三世代になるときは、必要な“家の器”が大きく変わるタイミングです(画像提供/PIXTA)

築年数を建て替えの目安とする考え方も

耐震性に不安を感じる、断熱性が足りなくて冬の寒さに耐えられない、など、住宅性能の不満を解消するならリフォームで十分だと考えている方がいるかもしれません。

「現在の日本における住宅解体時の平均築年数は築30年程度といわれています。このため、古い住宅の耐久性は築30年程度を目安と考えるのもひとつの手です。

せっかく耐震性や断熱性を向上するリフォームをしても、設備や内装材などの故障や劣化、シロアリなどの害虫被害、地盤状況の変化による家の傾きやヒビなどが生じる可能性があります。

とはいえ、100年を経過しても立派に存続し続けている家屋もあります。築30年程度を目安としつつも、建築した当時の工法や使用部材などで耐久年数は変わりますので、よく確認することをオススメします。そのうえで建て替えを決めたものの、思い入れがあり取り壊すのが惜しいと感じるなら、柱や梁、建具などの部材を新居で再利用する方法がありますので、建築会社に相談してみましょう」

手順やかかる費用を知り、スムーズに進めよう

リフォームか建て替えかを迷っている人は、家の器に家族構成が合うか、築年数を目安にしつつ建築当時の工法部材などを確認したうえで建て替えを選択した方が、先々の費用面や安全面において得策といえそうです。

家を建て替えることを決めたら、手順や費用の目安をあらかじめ把握しておくことが無用なトラブルを防ぎ、スムーズかつ満足できる新居を建てる秘訣といえるでしょう。

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取材・文/山南アオ
公開日 2020年02月25日
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