一人暮らしでインターネットを快適に使うには? 目的に合わせてWi-Fi・回線を選ぼう!

一人暮らしでインターネットを快適に使うには? 目的に合わせてWi-Fi・回線を選ぼう!

個人のインターネット利用率は、総務省の「通信利用動向調査(令和元年)」によると、20歳~29歳で99.1%と、インターネットは今や電気やガス、水道と同じく生活必需品と言えます。でも、インターネット環境は選択肢が広くて複雑なので、何を選べばいいのか悩みますね。一人暮らしを始めるこの機会に、自分に合った便利でお得なインターネット環境を考えて賢く選びましょう。ITジャーナリストの石川さんには、最新のインターネット環境の情報を教えてもらいました。またJ:COM(ジュピターテレコム)広報部の和地由季さんに賃貸物件でのインターネット環境について話を聞きました。

インターネットの仕組みとは?回線は何を選ぶ?

固定回線とホームルーター、モバイルWi-Fiルーターとは?

インターネット回線の種類は、固定回線とモバイル回線があり、モバイル回線にはホームルーターとモバイルルーターがあります。当記事では、モバイルルーターをモバイルWi-Fiルーターの名前で統一します。

「何となくはわかるけど、今さら聞けない」機器の名前や各用語の意味など、基本を確認しておきましょう。

「ルーター」とは、パソコンやスマートフォン(以下、スマホ)、タブレット、ゲーム機などの異なる通信機器を中継する装置です。LANケーブルでつなぐ「有線LAN」、ケーブルではなく、無線の電波でつなぐ「無線LAN」、「モバイルルーター」があります。

「Wi-Fi(ワイファイ)」は、無線LANの規格の一つですが、無線LANそのものと考えて間違いありません。Wi-Fiルーター(親機)とパソコン、スマホなどのWi-Fi対応端末があります。

Wi-Fiのイメージ画像
(画像提供/PIXTA)

それでは、固定回線、ホームルーター、モバイルWi-Fiルーターはどこが違うのか、それぞれの特徴、メリットとデメリット、どんな人に向いているかを見ていきましょう。

固定回線の特徴とメリット・デメリット

固定回線とは?

固定回線は、光回線、ADSL(2023年1月以降、フレッツ光の提供エリアでのサービス提供が終了します)、ケーブルテレビがあります。主流は、光ファイバーケーブルを利用して通信する光回線で、auひかり、フレッツ光、ソフトバンク光、地域限定のNURO光、コミュファ光、ケーブルテレビのJ:COMなどがあります。
同じ固定回線でも、光回線とケーブルテレビ、ADSLでは特徴が違うので、ここでは光回線で説明します。

光回線利用開始のイメージ画像
(画像提供/PIXTA)

光回線(固定回線)のインターネット契約と開通までの時間

光回線(固定回線)を利用するには、家まで回線を引く開通工事と、プロバイダとの契約が必要です。光回線の申し込みは、ホームページか電話で行います。その後、申込者が立ち合って開通工事を行い、工事終了後に初期設定をすれば利用できます。申し込みから開通までは3週間~2カ月かかるので、引越しの際は早めに手続きをする必要があります。

光回線(固定回線)のメリット・デメリットと向いている人

光回線(固定回線)のメリット

・通信速度が速く、安定している
・速度制限がない
・スマホの契約とインターネットの契約をまとめるとセット割引が適用になるプランがある

光回線(固定回線)のデメリット

・開通工事が必要
・家の中でしか利用できない
・コンセントを2口以上使うことになり、コードが多く見栄えが悪くなる
・月額料金がモバイル回線より高くなる

光回線(固定回線)が向いている人

・テレワーク(在宅勤務)をする人
・家でネットを使うことが多い人
・動画コンテンツをよく見る人
・高画質のオンラインゲームの愛好者
・大容量のファイルのやり取りをする人
・安定した通信が必要な作業をする機会が多い人

ホームルーターとは?特徴やメリット、デメリットは?

次に紹介するホームルーターとモバイルWi-Fiルーターは、モバイル向けの通信を利用してインターネットに接続するため、固定回線と違って開通工事をする必要はありません。仕事の都合で引越しが多い人向きで、開通工事ができない物件に住む場合にも利用できます。

ホームルーターのイメージ画像
(画像提供/PIXTA)

ホームルーターとは?

ホームルーターは、モバイル向けのデータ通信を利用してインターネットに接続するWi-Fiルーターで、家の中で快適に使えるよう設計されています。バッテリーが内蔵されていないので持ち運びはできません。au系列の「WiMAX」、ソフトバンク系列の「SoftBank Air」、「NEXT mobile」などがあります。

ホームルーターのインターネット契約と開通までの時間

ホームページや店舗、電話で申し込みます。申し込みから最短2日程度でホームルーター機器が届きます。店舗申し込みの場合、在庫により契約当日に機器を持ち帰れることもあります。機器をコンセントに差すだけで利用でき、引越しの際も住所変更の手続きとルーターを持っていくだけで使えます。

ホームルーターのメリット・デメリットと向いている人

ホームルーターのメリット

・開通工事が不要で、申し込みから利用開始までが早い 
・モバイルWi-Fiルーターより通信速度が速く、速度制限がない
・高性能アンテナがついていて、モバイルWi-Fiルーターより電波を拾いやすい
・ケーブルが少なく見た目がスッキリ
・モバイル回線サービスを利用するため、光回線の対象エリア以外でもインターネット環境をつくれる可能性がある
・スマホの契約とインターネットの契約をまとめるとセット割引が適用になるプランがある

ホームルーターのデメリット

・持ち運びができないため、自宅以外で使えない
・建物の場所や高い建物が多い環境などでは、電波が弱くなったり通信が安定しなくなる可能性がある

ホームルーターが向いている人

・入居してすぐにインターネットを使いたい人
・主に自宅でネットを利用する人
・外出先ではネットをほとんど利用しない人
・光回線(固定回線)の開通工事ができない人
・転勤や引越しが多い人

モバイルWi-Fiルーターとは?特徴やメリット、デメリットは?

モバイルWi-Fiルーターとは

モバイル向けのデータ通信を利用してインターネットに接続するWi-Fiルーターですが、ホームルーターと違って充電式のバッテリーがついており、持ち運びができます。ただし、通信会社のサービスエリア内に限るので、自分の行動範囲がサービスエリア内かどうかあらかじめ確認しておきましょう。

モバイルWi-Fiルーターのイメージ画像
(画像提供/PIXTA)

モバイルWi-Fiルーターのインターネット契約と開通までの時間

ホームページか店舗、または電話で申し込みます。契約には、モバイルWi-Fiルーター端末が含まれ、ほとんどの場合選ぶことができます。端末は申し込み当日に発送してくれるため、最短で翌日届く機種もあります。店舗で申し込みした場合、在庫によっては契約当日に端末を持ち帰れることもあります。Wi-Fi を使う場合は、プロバイダ契約が必要ですが、WiMAXやポケットWiFiはプロバイダ契約が含まれており、プロバイダとの契約は別途必要ありません。

モバイルWi-Fiルーターのメリット・デメリットと向いている人

モバイルWi-Fiルーターのメリット

・開通工事が不要で、申し込みから利用開始までが早い
・ケーブルがないため、見た目がスッキリ
・外出先でも使える(通信会社のサービスエリア内に限る)
・Wi-Fi環境がない場所でも複数の端末をインターネットに接続できる
・スマホと併せて利用する場合、Wi-Fiに接続している間はデータ通信容量を消費しないため通信料を節約できる
・無料で利用できるWi-Fiスポットを利用すると通信コストが削減できる

モバイルWi-Fiルーターのデメリット

・ホームルーターに比べて通信が安定しない
・通信速度制限がある(※通信会社による)
・長時間使うとバッテリー切れの心配がある
・電波が届かない場所(サービスエリア外)もある

モバイルWi-Fiルーターが向いている人

・すぐにインターネットを利用したい人
・外出先でネットをする機会が多い人
・複数の端末を同時に使いたい人
・大容量通信は行わない人
・ネットを使うことが少ない人
・サービスエリア内が生活圏の比較的都会に住んでいる人

インターネット無料物件とは? 何がついているの?

インターネット無料物件とは

最近では、インターネット無料の賃貸物件が増えてきています。インターネット無料物件は、インターネット環境が整備されており、インターネットが無料で利用できる物件です。以前は、光回線、ケーブルテレビといった固定回線がほとんどでしたが、最近は、カフェや空港、公共施設などの無料Wi-Fiスポットと同じように、Wi-Fiスポットが利用できる物件が増えています。

快適にインターネットを使う人の写真
(画像提供/PIXTA)

インターネット無料物件に含まれるもの・含まれないもの

インターネット無料物件には、何が含まれているのでしょうか。物件にもよりますが、一般に有線でつなぐ場合はLANケーブル、無線でつなぐ場合は無線ルーターを準備する場合があります。利用者は何を用意する必要があるのでしょうか。

ジュピターテレコム広報部の和地由季さんによると、「インターネット対応物件は、一般的にアパートやマンションの共有スペースまで回線工事を完了している物件のことを指します。自分の部屋でインターネットを使う場合はプロバイダと契約や工事をしてもらう必要があり、月ごとのプロバイダ料金や工事費は入居者が負担するケースが多く、セキュリティ費用も別途契約が必要な場合があります」とのこと。

J:COMを建物に導入した賃貸集合住宅「J:COM In My Room」では、インターネットが無料、または特別料金で利用できるそう。「集合住宅のオーナーさんが費用を負担している物件で、入居者の方は無料や通常より安くインターネットやケーブルテレビが楽しめます。初期工事費やプロバイダ料金、セキュリティ費用もかかりません。パソコンやスマートフォンといった端末があれば、用意していただくものは特にありません」

利用者は申し込み後、工事担当者が自宅に来て機器の設置や初期設定(一部有償の場合あり)などを行い、最短4日間で利用できるようになるので、事前に申し込んでおけば入居して間もなくネットが使えます。(詳しい条件などはJ:COMのホームページを参照)

インターネット無料物件で気をつけたいこと

一見お得そうなインターネット無料物件ですが、盲点があるか気になりますね。
ITジャーナリストの石川さんによると「インターネット無料物件は、通信速度が遅い可能性があるので、通信速度は確認できれば、しておいたほうがいいかもしれません。それぞれ個別のサービスなので『○Mbpsあれば大丈夫』とは具体的には言えませんが、上り・下りで10 Mbpsあれば問題ないと思います」とのこと。「上り・下り」というのは、通信速度の上りは送信、アップロード、下りは受信、ダウンロードのことを指し、メールの受信やWebサイトの閲覧、動画の視聴の際は下りの通信速度によります。

また、物件全体で同じ回線を契約しているため、複数の居住者が同時にインターネットを使うと回線に負荷がかかり、通信速度が遅くなることがあります。

インターネット無料物件でも通信速度は選べる

インターネットを利用する人のイメージ写真
(画像提供/PIXTA)

インターネットの速度にこだわる人の場合、インターネット無料物件は通信速度が遅い可能性があると聞くと気になる人もいると思います。和地さんによると「『J:COM In My Room』の場合は、速度で選べる12M~320Mの複数のプランがあり、オーナーさんがどのプランを選択するかによって速度が変わります。例えば、オーナーさんが12Mプランを選択していて、入居者の方が320Mプランを希望した場合はお得な料金設定でアップグレードいただくことも可能です」と話す。

●プラン別通信速度の目安

・12M(下り:12Mbps、上り2Mbps)…主にメールの受信など、シンプルな利用をする方向け
・40M(下り:40Mbps、上り2Mbps)…SNSやWebサイトの閲覧がメインの方向け
・120M(下り:120Mbps、上り10Mbps)…動画の再生や重いデータのやりとりもスムーズにできるプラン
・320M(下り:320Mbps、上り10Mbps)…映画の再生、高画質の動画や音楽のダウンロードなどもストレスなく楽しめるプラン
※速度の数値は技術規格上の最大値であり、ベストエフォートサービスです

「J:COMではサービスプランにかかわらず、工事の際に必ず速度測定を実施して、基準値を下回る場合は建物共有部の点検などを行い、基準をクリアした時点でサービスの提供を開始しています」と和地さん。

インターネット無料物件を選ぶ場合は、自分がインターネットを使って何をしたいかを考えて、ニーズに合う通信速度のプランを選べるか、アップグレードが可能かどうかなども確認のうえ、家賃とあわせて総合的に比較検討するといいでしょう。

自分に合ったインターネット環境をつくろう!

目的別インターネット環境の選び方

固定回線か、モバイル回線のホームルーターかモバイルWi-Fiルーターの中でどれにするかは、ネットを使う場所、目的、通信量などライフスタイルに合った条件を考えて、自分に適した回線、通信会社、プランを選びましょう。また、新社会人や新大学生限定のプランが各社にあるので、上手に利用するといいでしょう。

自室でパソコンを使う人の写真
(画像提供/PIXTA)

「Wi-Fi環境の速度や接続に関した調査によると、利用者の方は何らかの不満を抱えている状況が明らかになりました。原因の多くはモデムからスマートフォンやタブレットといった利用デバイスまでの距離や電子レンジの電波干渉、近隣住宅の電波干渉などです。一般的にWi-Fiは、遠くまで届きやすいが電波干渉を受けやすい2.4GHz帯と、電波干渉に強いが障害物に弱い5GHz帯という、それぞれ特性のある帯域を使ってインターネット環境に接続されており、利用環境(場所・用途)によって切り替える必要があります。速度や環境にトラブルがあった場合は、帯域の切り替えを試してみましょう」(和地さん)

デザリングはWi-Fiの代わりになる?

一人暮らしでスマホ、タブレットしか使わず、スマホは「使い放題プラン」に加入している場合、スマホからWi-Fiに接続するための電波を飛ばし、パソコンやゲーム機などの機器につなぎ、インターネット接続を共有するテザリングをWi-Fi代わりにできるのでしょうか。「動画をどれだけ見るかがポイント」と石川さんは言います。

テザリングのイメージ画像
(画像提供/PIXTA)

「Netflix(ネットフリックス)やHulu(フール―)、YouTubeなどを使って動画を大量に見る人であれば、光回線(固定回線)はあった方がいいですね。家族とネット回線を共有しない一人暮らしで、そこまで動画を見ない人であれば、光回線(固定回線)の契約は不要で、テザリングで十分ではないでしょうか」(石川さん)

さらに、「スマホが4Gでも大容量プランであれば、動画を大量に見なければ、ある程度はテザリングで事足ります。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが5Gプランを発表しましたが、これらは5Gでつながらないエリアでも使い放題的に利用することが可能です。NTTドコモはテザリング無制限、KDDIはプランによって30-80GB、ソフトバンクは50GBまで、利用可能です。
また、今年4月からサービスを始めた楽天モバイルも楽天の通信網なら使い放題です」とのこと。

デザリングは低コストというメリットがありますが、通信量の消耗が激しいなどのデメリットもあります。長時間インターネットを使用する人、大きいデータをやり取りする人には向いていません。スマホのプランとあわせて、検討するといいでしょう。

お得にインターネットを使うポイントは?

インターネット料金は、毎月の回線使用料とプロバイダ料金(回線使用料に含まれる場合があります)、使用開始時に初期費用がかかり、固定回線の場合は開通工事費が必要になります。そのため、選び方、使い方次第で料金に差が出ます。

また、インターネット料金は割引のキャンペーンがたくさんあります。Webからの申し込みでもキャンペーンやキャッシュバックなどが用意されていますが、新生活を迎える時期での契約は、家電量販店でもお得になるそう。石川さんによると、「新たに引越す際、ネット回線を引く予定があり、かつ家電を買おうと思っている人にとってはお得です。自分も昔、光契約のセットで洗濯機を買ったことがあります。ただし、短期に解約などができず、2年以上の利用が前提になっていることが多いので、恩恵を受けられるのはしばらく引越す予定がない人に限られます」とのこと。

インターネットの使用料金を計算する人の写真
(画像提供/PIXTA)

お得にインターネットを使うには、スマホの契約とまとめる割引などを利用しながら、自分のスタイルやこだわりに合うプランを選ぶことが大切です。わからないこと、不安なことがあれば、Web申し込みの前に問い合わせ窓口などから相談するといいでしょう。

まとめ

インターネット回線は自分の目的、ライフスタイルに合わせて選ぶ

インターネット無料賃貸物件は、事前に速度と用意するものを確認しておく

スマホ・タブレットしか使わない人で動画を大量に視聴しなければ、デザリングで十分な場合がある

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取材・文/佐藤由紀子
公開日 2020年07月01日
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