部屋がカビ臭い?カビを見つけたときの対処法と再発防止策

部屋がカビ臭い?カビを見つけたときの対処法と再発防止策

部屋にカビ臭さを感じたり、カビを見つけてしまったとき、どのようにカビを除去すれば良いのでしょうか?また、カビの生えている部屋で寝たり、生活しているとどのようなリスクがあるのでしょうか。カビの生える原因とカビを見つけたときの対処法・再発しないための予防策を紹介します。千葉大学真菌医学研究センター准教授の矢口貴志先生に教えていただきました。

そもそも、カビはどうして発生するの?

一般的に「カビ」と呼ばれているものは、糸状菌という微生物です。胞子という生殖細胞がほこりなどにくっついて移動します。胞子が床や窓に定着すると、菌糸を出してその場で増殖します。

ほこりっぽい場所にカビが生えるのは、カビの胞子や菌糸がほこりにくっついているためです。また、風通しの悪い場所にカビが生えやすいのは、胞子が定着しやすいためです。

カビのある部屋で寝たり、生活しているとどんな影響がある?

部屋でカビの臭いがしたり、カビを見つけてしまうと、いつからカビが生えていたのかと不安になってしまうもの。自分や家族がカビの中で生活していたと思うと、健康面に影響がないか気になってしまいます。

カビのある部屋に住んでいるとどのような影響があるのでしょうか。

カビを吸いすぎると、呼吸器系のアレルギーを起こすことがあります。どのくらいの量のカビを吸うとアレルギーになるかは、人によって違います。花粉症と同じですね。

免疫が下がっている方だと、アレルギーがさらに進んで、肺炎にかかってしまうことがあります。こちらは日和見感染と言って、基本的には免疫の落ちている方しか感染しません」(矢口先生。以下、「」内は矢口先生)

健康への影響は、やはり鼻や喉、肺などの呼吸器系にあらわれるようです。もともとアレルギーがある方や、呼吸器の弱い方は特に部屋のカビに注意しましょう。

部屋で咳をする女性
カビのある部屋で生活していると、呼吸器系のアレルギーを引き起こす可能性があります。カビを見つけたときの対処法、カビの予防法を確認していきましょう(画像/PIXTA)

また、健康面以外の影響として、木材の劣化が挙げられます。木造の家に住んでいる方や、木製の家具を使っている方は、木材の寿命を縮めないためにもカビの予防や正しい除去方法を覚えておくと良いでしょう。

それでは、カビの生えやすい場所別に、カビへの対処法を紹介します。

カビの対処法は水まわりと水まわり以外で異なる

部屋にカビができたら、どのように除去すればよいのでしょうか。実は、カビへの対処法は、水まわりと水まわり以外で分かれます。

水まわりのカビ対処法

水まわりは、次亜塩素酸が入った洗剤で掃除します。次亜塩素酸は、殺菌と漂白の2つの効果を持っています。ただし、漂白により色落ちしてしまうので水まわり以外には使用できません。

水まわり以外のカビ対処法

エタノールか逆性洗剤で拭き取り掃除をします。カビの原因となっているほこりをしっかり取り除くことも重要です。

ここからは、具体的な場所別の対処法を詳しくみていきましょう。

お風呂のカビの対処法

次亜塩素酸が入った、お風呂掃除用のカビ取り洗剤を使って掃除しましょう。注意書きをよく読み、直接肌に触れないようにゴム手袋などをつけて使用します。

壁や床をこまめに掃除しているのにすぐにカビが再発してしまう場合、原因は天井のカビかもしれません。綺麗に見えても、目に見えないほど小さいカビがある可能性があります。

洗剤のラベルなどに天井を掃除する際のやり方が書かれているので、よく読んで従ってください。基本的には、モップやタオルに次亜塩素酸系の洗剤を染み込ませて掃除する方法が多いです。

お風呂の天井を掃除する男性
カビ取り洗剤のパッケージに書いてある使用方法を守って掃除しましょう(画像/PIXTA)

キッチンのカビの対処法

シンクなどの水まわりのカビ

水まわりのカビへの対処法は、お風呂でもキッチンでも基本的に変わりません。次亜塩素酸系の、キッチン掃除用カビ取り洗剤を使いましょう。

洗剤が食品にかからないように注意してください。

調味料棚や食器棚のカビ

戸棚のほこりは、エタノールや逆性洗剤を使って拭き取りましょう。拭き取り用に販売されている商品はそのまま使用できます。薬局などで原液を購入する場合は、必ず使用方法に従って薄めて使ってください。

戸棚は、細かいほこりがたまりやすい場所。ほこりの中にカビがいるので、目に見えるカビだけ拭くのではなく、ほこりを全て取り除くようにすみまで拭き取ります。

食器棚を拭き掃除する女性
食器棚のカビは、主にほこりが原因。カビだけを拭き取るのではなく、原因となっているほこりも一緒に掃除しましょう(画像/PIXTA)

冷蔵庫のカビ

冷蔵庫は温度が低いので、カビは生えないイメージがあるかもしれません。ですが、冷蔵庫で保存している果物や野菜にカビが生えることがあります。

これらのカビの多くは、果物や野菜などについている土が原因です。カビが生えやすいと思ったら、野菜庫を重点的に、エタノールや逆性洗剤を使って拭き掃除をしてください。

寝室(ベッド・布団)のカビの対処法

寝室は、昼間使わないため風通しが悪かったり、北側に設置されることが多かったりするため、カビが発生しやすいです。

また、人間は寝ている間にコップ1杯分の汗をかくと言われています。そのため、マットレスや敷布団は湿っぽくなり、カビが育ちやすい環境になってしまいます。

マットレス(ベッドで寝ている方)と敷布団(床に布団を敷いて寝ている方)に分けて、対処法を紹介します。

マットレス(ベッドで寝ている方)

マットレスに生えてしまったカビは、エタノールや逆性洗剤を薄めて拭き取り、乾燥させるのがおすすめです。拭き取りをするときは、パッケージに書いてある使用方法に従ってください。

敷布団(床に布団を敷いて寝ている方)

敷布団にカビが生えてしまったら、シーツも布団も洗濯しましょう。布団を洗うのが難しい場合は、エタノールや逆性洗剤を薄めて拭き取り、乾燥させます。

畳に布団を敷いていると、どうしても湿度が高くなりカビが生えやすくなります。さらに、布団をしまう押入れも風通しが悪くほこりが溜まりやすい環境。

布団にカビが生えるのを防ぐには、朝起きたら布団を軽く干し、乾燥させてから押入れにしまうのが理想的です。毎日行うのは大変なので、湿度が70%以下の季節であれば週に2回ほど、湿度が70%を超える梅雨や夏の時期であれば週に3~4回を目安に、布団を軽く乾燥させてから押入れにしまうと良いかもしれません。それでもカビが生えるようなら、頻度を増やしてみてください。雨の日は、布団乾燥機の利用や部屋の中で布団を干せるようなスタンドを使う方法もあります。

晴れた日にシーツを干す
日中使われないので風通しが悪い、布団に寝ている間の汗が染み込むなど、寝室にはカビが育ちやすい要素がそろっています(画像/PIXTA)

結露による窓やカーテンのカビの対処法

窓や窓まわりは、結露によって湿度が高まり、カビが生えやすい環境になります。結露とは、空気中に含まれている水蒸気が、気温の低下により水滴に変化したもの。

冬になると外の気温が低くなるため、室外と接している窓やサッシの温度が部屋の中心と比べて低くなります。暖かい部屋の中心部では空気中に含まれていた水蒸気が、冷たい窓に触れると水滴に戻り、結露となります。

この結露が窓のパッキンにとどまったり、カーテンを濡らしたりして、カビの生えやすい湿度をつくってしまうのです。

カビというと梅雨の時期をイメージするかもしれませんが、窓は結露の水分とほこりによってカビが発生するので、冬でも油断できません。

窓・サッシ・パッキン

窓や窓のサッシ、パッキン部分にカビが生えることがあります。窓まわりであれば、色落ちの心配がないので次亜塩素酸系の洗剤が使用できます。

次亜塩素酸系の洗剤を染み込ませた雑巾やタオルで拭いたあと、水拭きでよく拭き取るか、流せる位置なら水で流してください。

結露した窓とサッシ
窓まわりのカビは、窓、サッシ、パッキン部分であれば次亜塩素酸系の洗剤が使えます。カーテンは色落ちしてしまうので、普通の衣料用洗剤で洗濯してください(画像/PIXTA)

カーテン

カーテンは、取り外して衣料用洗剤で洗濯します。洗い終わったら広げてよく乾燥させてください。

畳のカビの対処法

畳にカビが生えてしまったら、エタノールや逆性洗剤を使用方法に従って薄め、タオルや雑巾に染み込ませて拭き掃除をします。カビの原因となるほこりも掃除しましょう。

拭き掃除をした後にほこりも掃除するなら、掃除機をかけてから拭きたくなるかもしれません。しかし、カビの除去という観点では、拭き掃除をしてから掃除機をかける方がオススメです。

なぜなら、小さいカビが、掃除機のフィルターを通って部屋中に散らばってしまうからです。普通の家庭用掃除機では、逆にカビを広めてしまうことがあります。

まずは拭き掃除でカビを除去し、そのあと小さなゴミやちりを掃除機で吸い取るのがオススメです。

畳の掃除のイメージ
畳のカビはまず拭き掃除から(画像/PIXTA)

部屋にカビを発生させない、2つの予防策

(1)カビの発生しやすい場所をつくらないこと

まずは、カビの発生しやすい場所をつくらない方法を紹介します。そもそもカビが発生しやすいのは、このような場所です。

カビが発生しやすい場所 4つの条件
●湿度70%以上
●気温20~30度
●カビの栄養がある(ほこりや食べ物のカスなど)
●風通しが悪い

「4つの条件を満たしている場所に、家具の裏、クロゼット、下駄箱があります。風通しが悪い場所というのは、閉め切られているので湿度も高くなりがちですし、一度入ったほこりが長い間とどまりがちです」

カビの生えやすい場所の条件を4つ紹介しましたが、特に「風通しが悪い」を満たす場所は、必然的に他の条件も満たしやすいようです。そこで、カビの発生しやすい場所をつくらない方法を伺いました。

「湿度は、除湿機や除湿剤、換気扇などを使ってできるだけ下げてください。気温は、季節的に20度以下にするのが難しい時期もありますよね。できるだけ20~30度を避け、無理な場合は気温以外の条件に当てはまらないように工夫するのが良いと思います。

カビの元になるほこりやゴミは、こまめに掃除をするしかありません。風通しについては、換気をしてください。換気しにくい空間は、サーキュレーターなどを使うのも良いですね」

4つの条件を避ければ、カビの発生を予防することができます。自分の部屋の中でカビが発生しやすい場所は、どの条件を満たしてしまっているのかチェックしてみましょう。

全ての条件を完璧に避けるのは難しいですが、できそうなことからはじめて、カビが減るかチェックしてみてください。

クローゼットの換気
カビの生えやすい家具の裏、クロゼット、下駄箱などは、定期的に換気をしてほこりを掃除しましょう(画像/PIXTA)

(2)カビを撒き散らさないこと

気づかない間に、カビを部屋中に撒き散らす可能性がある家電があります。それは、エアコン掃除機です。

「エアコンのフィルターなどにほこりが溜まっていると、カビが発生します。エアコンをつけたときに、フィルターのカビが部屋中に撒き散らされてしまいます。

カビを撒き散らさないためには、エアコンのフィルターや吹き出し口を掃除することです。フィルターは2週間に1回程度洗いましょう。吹き出し口は、細い棒に布を巻きつけたり、吹き出し口専用の掃除用具を買ったりして掃除するのが良いと思います」

季節が変わり、久しぶりにエアコンを使うときは要注意です。エアコンを本格的に使う季節になる前に、掃除や試運転をしておきましょう。

「掃除機にはフィルターがありますが、小さいカビはこのフィルターを通り抜けてしまいます。アレルギーの方向けに開発された、カビをほとんど排気しない掃除機もありますが、一般的な掃除機だと、カビの一部は排気とともに部屋に散らばっていきます。

掃除機でカビが散らばるのを防ぐためには、最初に拭き掃除でカビを拭き取り、そのあとで拭き掃除では取りきれなかったチリやゴミを掃除機で吸うのが良いです。普通は掃除機をしてから拭き掃除をするものですが、カビの除去を重視するなら拭き掃除をしてから掃除機の順番になります」

掃除機の他にも、はたきなど、ほこりを舞い上がらせるような掃除方法は避けたほうが良いとのこと。照明の傘や、家具の上を掃除するときは雑巾やハンディモップがオススメです。

雑巾で照明の傘を掃除する光景
高いところの掃除をするときは、ほこりを部屋に撒き散らさないよう注意しましょう。ハンディモップや雑巾がオススメです(画像/PIXTA)

カビの除去を清掃業者に依頼した方が良いのはどんな場合?

自分では掃除しきれないほどカビが生えてしまったら、カビの除去を専門としている清掃業者に掃除を依頼する手もあります。

どの程度カビが増えてしまったら業者に依頼すると良いのか、矢口先生にご意見を伺いました。

「どのくらいのカビでも引き受けてくれると思いますが、業者に依頼すると効果的なのはエアコン内部の掃除です。自分でやれないわけではないですが、機械の内部までしっかり掃除するのは難しいので、専門業者を頼るのも良いのではないでしょうか。

また、留守宅や別荘など、気づかない間に家中がカビだらけになってしまった場合。雨漏りなどで、手に負えないほどの量のカビが一気に発生してしまった場合。自分でコツコツ掃除するのは大変なので業者に頼んだほうが効率的だと思います」

自分で掃除が難しい場所や、手に負えないほどカビが大量発生してしまったときは専門業者に依頼するのが良いようです。

エアコンの掃除をする人の写真
自分では難しいエアコン内部の掃除などは専門業者への依頼も検討してみよう(画像/PIXTA)

また、専門業者に依頼が必要な危険性の高いカビはないのでしょうか。

「日本の住宅から発生するカビには、危険なカビに出会うことはほぼないでしょう。

色や形にかかわらず、水まわりのカビなら次亜塩素酸が入った洗剤、リビングなどほこりの溜まる場所のカビならエタノールや逆性洗剤で掃除してほこりの除去。このような対策がオススメです」

一般人が対処できないほど危険なカビというのは、日本にはほとんどないようです。カビの種類ではなく、除去の難しさやカビの多さで、専門業者に依頼するか検討すると良いでしょう。

また、最初に紹介した通り、カビは呼吸器系のアレルギーを引き起こすことがあります。呼吸器が弱っているなど、健康面で不安な方は業者に依頼するのもひとつの方法です。

部屋にカビを見つけると、自分や家族が不潔な部屋で生活していたのかと不安になってしまいますよね。カビを見つけたときは、焦らずその場所に合った方法を確認してカビを除去しましょう。

そして、なぜカビが発生してしまったのか、『カビが発生しやすい場所 4つの条件』に照らし合わせて考えてみてください。当てはまる部分があればそれを解消して、少しでもカビが発生しにくい環境にしましょう。

まとめ

カビのある部屋で生活していると、呼吸器系のアレルギーになる可能性がある。

水まわりのカビは、次亜塩素酸の入っている洗剤で掃除をする。水まわり以外の、ほこりが溜まる場所のカビはエタノールや逆性洗剤で掃除をし、ほこりも除去する。

カビを予防するには、カビの発生しやすい場所をつくらないことと、カビ(ほこりについている)を撒き散らさないこと。

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取材・文/川上穂奈美
公開日 2021年07月16日
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