手取り40万円の家賃相場は?一人暮らし・二人暮らし・3人家族・4人家族の家賃・生活費の相場はいくら?

最終更新日 2025年09月11日

手取り40万円の家賃相場は?一人暮らし・二人支出項目暮らし・3人家族・4人家族の家賃・生活費の相場はいくら?

住まい探しの理由は人それぞれです。もっと住みやすい部屋を探す人もいれば、就職・転勤・結婚・子どもの誕生など、ライフステージの変化をきっかけに住まい探しを始める人もいることでしょう。ただ、ワクワクしながら部屋を探し始めたものの、「今の月収・手取りでいくらの家賃なら支払っていけるのだろうか…」と不安を感じてしまうこともあります。
今回は、気になるエリアの家賃相場がいくらなのか、さらに、部屋を借りるときの初期費用はどのくらいなのか紹介します。あわせて、手取り40万円の単身世帯・二人暮らし世帯・ファミリーの3人世帯・4人世帯の家計をシミュレーションして、いくらの家賃なら無理なく支払っていけるのか、物件選びのポイントなどについて解説します。

記事の目次
  1. 1. 手取り40万円は月収にするといくら?年金や健康保険・税金の額をシミュレーション
  2. まわりの人はいくら給料をもらっているの?男女別の平均月収は?
  3. 手取り40万円は月収にするといくら?年金や健康保険・税金はいくら支払うの?
  4. 2. 手取り40万円の人の家賃の目安は?
  5. 主な都道府県別の家賃相場をもとに、シミュレーションしてみよう!
  6. 人気のエリアはどこ?住みたい街ランキングもチェックしておこう!
  7. 希望するエリアの家賃相場を調べよう!間取り・建物の種別ごとにチェック
  8. 都内23区で部屋を探すならどうすればいい?23区で家賃が安いのはどのエリア?
  9. 賃貸と持ち家どっちがお得?メリット・デメリットを比較してみよう!
  10. 家賃を安くするポイントは?どんな物件に注目して探せばいい?
  11. 3. 手取り40万円の家計は?単身・二人暮らし・3人家族・4人家族ではどう違う?
  12. 手取り40万円の単身世帯の家計をシミュレーション
  13. 手取り40万円の二人暮らしの家計をシミュレーション
  14. 手取り40万円の3人世帯の家計をシミュレーション
  15. 手取り40万円の4人世帯の家計をシミュレーション
  16. 4. 部屋を借りるときの初期費用は?家具の調達費用はどのくらい?引越し業者の相場は?
  17. アパート・マンションを借りるのに必要な初期費用はいくら?料金の相場は?
  18. 家具や家電を購入する場合の費用の相場は?
  19. 引越し費用の相場は?工夫すれば安く抑えることができる?
  20. 5. 手取りの範囲で無理なく暮らせる住まいを探そう!

手取り40万円は月収にするといくら?年金や健康保険・税金の額をシミュレーション

まわりの人はいくら給料をもらっているの?男女別の平均月収は?

給料イメージ
まわりの人の給料は?(画像/PIXTA)

住まい選びをシミュレーションする前に、まわりの人の収入の状況を、厚生労働省が公表している「令和6年賃金構造基本統計調査」の結果をもとに見てみましょう。短時間労働者(※)を除いた平均給与は、男性が前年度比3.5%増の36.31万円、女性が同4.8%増の27.53万円で、男女合わせた合計は同
3.8%増の33.04万円でした。
※同一事業所の一般の労働者より1日の所定労働時間が短い、または1日の所定労働時間が同じでも1週の所定労働日数が少ない労働者のこと。

年齢・男女別の平均賃金は、20代前半では男女差はあまり見られませんが、20代後半から男性の賃金の上昇スピードが女性を上回るようになります。具体的に見ていくと、男性の平均給与は30代前半で
30万円を超え、年齢が高くなるにしたがって増えていきます。そして、50代後半でピークの44.41万円(年収換算で約533万円)に達します。一方、女性の平均月収は20代後半で25万円を超え、その後も緩やかに上昇していきますが、ピークは40代後半の29.80万円(年収換算で約358万円)で、平均月収が30万円を超えることはありません。

女性の賃金の上昇が緩やかな点について、調査では具体的な考察は行っていませんが、調査対象となった男性の平均年齢が44.9歳・平均勤続年数が13.9年だったのに対して、女性の平均年齢は42.7歳・平均勤続年数は10.0年でした。勤続年数の短さが平均月収に一定の影響を及ぼしていそうです。

一般労働者の年齢・男女別の平均月収(万円)※短時間労働者を除く
年齢 男性 女性 男女計
全体平均 36.31 27.53 33.04
 ~19歳 20.36 19.13 19.93
20~24歳 23.42 23.06 23.25
25~29歳 27.47 25.81 26.72
30~34歳 31.63 27.16 29.95
35~39歳 35.23 28.43 32.87
40~44歳 38.55 28.84 35.14
45~49歳 41.60 29.80 37.27
50~54歳 42.82 29.54 38.04
55~59歳 44.41 29.40 39.20
60~64歳 34.47 25.99 31.77
65~69歳 29.43 23.40 27.55
平均年齢 44.9歳 42.7歳 44.1歳
平均勤続年数 13.9年 10.0年 12.4年
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査
有効回答を得た5万8375事業所のうち、10人以上の常用労働者を雇用する民間事業所5万682事業所について、令和6年6月の賃金などについて集計。調査時期は令和6年7月。
厚生労働省が発表している「令和6年賃金構造基本統計調査」より抜粋

手取り40万円は月収にするといくら?年金や健康保険・税金はいくら支払うの?

毎月の給料からは所得税や住民税のほか、厚生年金や健康保険、雇用保険の保険料が天引きされるため、手取り額は給料の額面よりも少なくなります。一般的には「月収の約8割から7割が手取り額の目安」といわれており、月収が多いほど税金の負担が増え、額面に比べた手取り額が減る傾向にあります。

実際にどのくらいの金額が給料から天引きされているのでしょうか。正社員として働いている、35歳・独身・社会保険加入者の条件でシミュレーションしたところ、手取り額から逆算した月収(額面給料)は以下のようになりました。

手取り額から逆算した月収の目安
手取り 月収
15万円 19.2万円
20万円 26.0万円
25万円 32.9万円
30万円 40.0万円
35万円 46.7万円
40万円 53.3万円
45万円 61.6万円
50万円 69.4万円
55万円 76.4万円
60万円 84.5万円
65万円 91.5万円
70万円 100.0万円
75万円 107.1万円
80万円 117.6万円
35歳・独身・社会保険加入者の条件で筆者が試算。数値はあくまでも目安

シミュレーション結果では、手取り40万円の人は約14万円が給料から天引きされています。そこで、その内訳を試算したところ、厚生年金が約4万8500円、健康保険が約2万6400円、雇用保険が約3200円、所得税が約1万9100円、住民税が約4万2300円でした。
※手取り額から逆算しているため、千円以下の単位に誤差があります。計算結果はあくまでも目安としてお考えください。

手取り40万円で給料から天引きされる社会保険料と税金の目安安
厚生年金 4万8500円
健康保険 2万6400円
雇用保険 3200円
所得税 1万9100円
住民税 4万2300円
35歳・独身・社会保険加入者の条件で筆者が試算。数値はあくまでも目安

手取り40万円の人の家賃の目安は?

主な都道府県別の家賃相場をもとに、シミュレーションしてみよう!

家賃イメージ
手取り40万円の家賃目安は?(画像/PIXTA)

家賃の目安に明確な定義はありませんが、手取り額の3割程度といわれています。

手取り額に対する家賃の目安
手取り額 家賃目安
15万円 4.5万円
20万円 6.0万円
25万円 7.5万円
30万円 9.0万円
35万円 10.5万円
40万円 12.0万円
45万円 13.5万円
50万円 15.0万円
55万円 16.5万円
60万円 18.0万円
65万円 19.5万円
70万円 21.0万円
75万円 22.5万円
80万円 24.0万円
筆者試算。手取りの3割が家賃の目安になる

手取り40万円の人の家賃目安は12万円です。12万円の予算でどんな部屋に住めるのか、主要な地域の家賃相場をもとにシミュレーションしてみましょう。参考にしたのは、総務省統計局が5年ごとに実施している「住宅・土地統計調査」の結果です。家賃相場を、建物の構造(木造・非木造)や間取り・広さ別に調べてみました。

全国、東京、大阪、愛知の構造・間取り別の平均家賃相場(万円)
共同住宅 全国 東京 大阪 愛知
木造/29m2以下【1K/1R】 4.74 5.82 4.43 4.55
非木造/29m2以下【1K/1R】 5.50 7.29 5.02 4.85
木造/30~49m2以下【1DK/1LDK】 5.39 7.62 5.81 5.52
非木造/30~49m2以下【1DK/1LDK】 6.82 10.29 6.68 5.91
木造/50~69m2以下【2DK/2LDK】 6.14 9.04 6.71 6.55
非木造/50~69m2以下【2DK/2LDK】 8.02 12.97 8.23 6.93
木造/70~99m2以下【3DK以上】 6.39 9.40 5.99 6.77
非木造/70~99m2以下【3DK以上】 9.85 16.25 9.52 8.40
北海道、宮城、広島、福岡の構造・間取り別の平均家賃相場(万円)
共同住宅 北海道 宮城 広島 福岡
木造/29m2以下【1K/1R】 3.69 4.20 4.23 3.84
非木造/29m2以下【1K/1R】 4.19 4.95 4.43 4.44
木造/30~49m2以下【1DK/1LDK】 4.46 5.14 5.25 4.76
非木造/30~49m2以下【1DK/1LDK】 5.21 6.02 5.70 5.80
木造/50~69m2以下【2DK/2LDK】 5.36 5.86 5.88 5.53
非木造/50~69m2以下【2DK/2LDK】 6.32 7.02 6.78 6.67
木造/70~99m2以下【3DK以上】 5.40 6.01 6.28 5.45
非木造/70~99m2以下【3DK以上】 7.68 8.82 8.09 7.98
出典:「令和5年住宅・土地統計調査(総務省統計局)」※データには家賃0円を含まず

やはり、東京や大阪などは家賃相場が高く、なかでも3DK以上・70m2(平米)~99m2以下の間取りに相当する部屋の家賃は、東京都では非木造住宅では16.25万円で、次いで高かった大阪府の9.52万円を大きく上回っています。
全国平均では、一人暮らしの住まいに選ばれやすい1K・1Rが4.74万円(木造)~5.50万円(非木造)、カップルや二人暮らしの住まいに選ばれやすい1LDKが5.39万円(木造)~6.82万円(非木造)、3人以上の家族の住まいに選ばれやすい2LDK以上の住まいが6.14万円(木造)~9.85万円(非木造)でした。

これらのデータをもとに、6万円で住まいを探してみると、単身世帯は東京を除いて、1K/1R/1LDKなど、さまざまな選択肢の中から、通勤・通学に便利な住まいを選べそうです。二人暮らしの住まい選びも同様ですが、3人以上の家族世帯になると選択肢が限られてきます。特に東京の場合、会社からの家賃補助があれば選びやすくなりますが、補助が期待できない場合には、家賃の安い物件を探したり、家計を見直して家賃に充てる費用を捻出したりする必要があるかもしれません。

人気のエリアはどこ?住みたい街ランキングもチェックしておこう!

住まいを選ぶ際には、通勤・通学をしやすいなどの交通の利便性や、買い物をする場所や病院が近いなどの生活の利便性、そのほかにも周辺環境の快適性や安全性など、さまざまなポイントがあります。そこで参考にしたいのがSUUMOの住みたい街ランキング。人気のあるエリアには、“街”としてさまざまな魅力にあふれています。ぜひ、住まい探しの参考にチェックしてください。

希望するエリアの家賃相場を調べよう!間取り・建物の種別ごとにチェック

年収に対する家賃の目安がわかったら、希望するエリアでどのくらいの広さ・間取りの住まいが借りられるのかチェックしてみましょう。SUUMOでは家賃相場を独自に調査して、都道府県の市区郡・最寄り駅ごとの賃料相場を公開しています。
「ワンルーム」「1K・1DK」「1LDK・2K・2DK」「2LDK/3K/3DK」「3LDK/4K~」などの間取り別や、「マンション」「アパート」「一戸建て・その他」など建物の種別ごとに検索できてとても便利です。簡単にシミュレーションできますので、住まい探しの目安として参考にしてみましょう。

都内23区で部屋を探すならどうすればいい?23区で家賃が安いのはどのエリア?

東京都内を中心に住まいを探す場合、単身者は1Kや1DKなどが主な選択肢になりますが、マンションタイプだと最も安い江戸川区でも7万円です。

23区内 1K・1DK(単身世帯想定・マンションタイプ)の家賃の安さランキング
順位 エリア 家賃相場
1位 江戸川区 7.0万円
2位 足立区 7.2万円
2位 葛飾区 7.2万円
4位 練馬区 7.4万円
5位 板橋区 7.6万円
6位 大田区 8.0万円
6位 杉並区 8.0万円
6位 荒川区 8.0万円
9位 北区 8.1万円
10位 中野区 8.5万円
10位 豊島区 8.5万円
12位 世田谷区 8.6万円
13位 文京区 8.8万円
13位 墨田区 8.8万円
15位 品川区 9.0万円
16位 江東区 9.2万円
17位 台東区 9.7万円
17位 目黒区 9.7万円
19位 新宿区 9.8万円
20位 中央区 10.2万円
21位 渋谷区 10.5万円
22位 千代田区 10.7万円
23位 港区 11.2万円
23区内、1K・1DK(マンションタイプ)の「SUUMO」に登録されている賃貸物件の賃料をもとに独自の集計ロジックによって算出(2025年3月5日時点)

二人暮らしでは、1LDKや2K、2DKなどが主な選択肢になりますが、マンションタイプだと、最も安い葛飾区が8.4万円、足立区が8.8万円です。

23区内 1LDK・2K・2DK(二人世帯想定・マンションタイプ)の家賃の安さランキング
順位 エリア 家賃相場
1位 葛飾区 8.4万円
2位 足立区 8.8万円
3位 江戸川区 8.9万円
4位 板橋区 10.4万円
5位 練馬区 10.7万円
6位 荒川区 11.5万円
7位 北区 11.8万円
8位 大田区 11.9万円
9位 杉並区 12.6万円
10位 江東区 13.0万円
10位 中野区 13.0万円
12位 豊島区 13.3万円
13位 世田谷区 13.8万円
14位 墨田区 13.9万円
15位 台東区 14.6万円
16位 品川区 15.2万円
17位 文京区 15.5万円
18位 目黒区 15.9万円
19位 新宿区 16.0万円
20位 中央区 17.7万円
21位 千代田区 18.5万円
22位 渋谷区 19.0万円
23位 港区 21.4万円
23区内、1LK・2K・2DK(マンションタイプ)の「SUUMO」に登録されている賃貸物件の賃料をもとに独自の集計ロジックによって算出(2025年3月5日時点)

3人以上の家族で暮らすファミリー世帯を想定した場合、2LDKや3K、3DKなどが主な選択肢になりますが、マンションタイプだと最も安い葛飾区で11.3万円、足立区で11.4万です。

東京都23区内 2LDK・3K・3DK(ファミリー世帯想定・マンションタイプ)の家賃の安さランキング
順位 エリア 家賃相場
1位 葛飾区 11.3万円
2位 足立区 11.4万円
3位 江戸川区 12.0万円
4位 練馬区 12.5万円
5位 板橋区 13.2万円
6位 大田区 15.2万円
7位 杉並区 16.0万円
8位 北区 16.4万円
9位 中野区 16.9万円
10位 荒川区 17.2万円
11位 墨田区 17.9万円
12位 世田谷区 18.0万円
13位 豊島区 19.8万円
14位 江東区 19.9万円
15位 台東区 20.0万円
16位 文京区 22.0万円
17位 品川区 22.1万円
18位 目黒区 24.2万円
19位 新宿区 24.8万円
20位 中央区 25.4万円
21位 千代田区 28.7万円
22位 渋谷区 30.7万円
23位 港区 33.9万円
東京都23区内、2LDK・3K・3DK(マンションタイプ)の「SUUMO」に登録されている賃貸物件の賃料をもとに独自の集計ロジックによって算出(2025年3月5日時点)

賃貸と持ち家どっちがお得?メリット・デメリットを比較してみよう!

住まい探しをしていると、「毎月家賃を支払うなら、マイホームを買ったほうがお得かも?」と思うこともあるでしょう。その答えを導くのは簡単ではなく、例えばライフスタイルの変化に合わせて住まいを変えたいと考えている人には賃貸が、老後に住まいの心配をしたくないと考えている人には持ち家が向いているかもしれません。また、それぞれメリットとデメリットがあり、家族構成や働き方、貯蓄の状況なども影響します。以下の記事では今後50年の居住費を賃貸と持ち家で比較して、具体的にシミュレーションしています。この機会にぜひ参考にしてください。

賃貸と持ち家のメリット・デメリットについてもっと詳しく
持ち家vs賃貸はどっちが得?老後に備えて比較、メリット、デメリットを確認

家賃を安くするポイントは?どんな物件に注目して探せばいい?

都内23区内で二人暮らしやファミリー物件を探す場合、家賃上限の12万円以内で見つからない場合には、駅徒歩10分以上や築年数が経過している物件も候補に入れるなどすると、家賃上限内でより条件にあった物件が選べるかもしれません。以下に紹介するポイントに注目して、部屋探しをしてみるといいでしょう。

家賃が安い部屋を探すポイントのイメージ
(イラスト/青山京子)
家賃が安いマンション・アパートを探すポイント
  • 同じ建物でも1階にある部屋のほうが家賃が安くなる傾向がある
  • 築年数が経過している物件を選ぶ
  • RC造や鉄骨造を避け、木造の物件を選ぶ
  • 風呂/トイレ別の物件ではなく、3点・2点ユニットバスの物件を選ぶ
  • 最寄駅から徒歩10分以上の物件を選ぶ
  • マンションよりアパートのほうが家賃が安いことが多い
  • エレベーターなしの物件を選ぶ

手取り40万円の家計は?単身・二人暮らし・3人家族・4人家族ではどう違う?

手取り40万円の単身世帯の家計をシミュレーション

家計シミュレーションのイメージ
家計をシミュレーションしてみよう(画像/PIXTA)

まずは手取り40万円の単身世帯の家計を具体的にシミュレーションしてみましょう。支出金額は、総務省統計局が発表している「家計調査2024年」をもとに主な項目を抽出し、家賃は手取り額の3割を目安に計算しています。

単身世帯の1カ月の支出は22.63万円で、手取り額との差額17.37万円が手元に残ります。交際費などの出費が加わっても、生活が苦しくなることはなさそうです。もしも会社から家賃補助がある場合には、その分を貯蓄にまわすことや、もうワンランク上の住まいを探すこともできます。

単身世帯の家計シミュレーション
支出項目 金額
手取り額(収入) 40.00万円
家賃 12.00万円
食費 4.39万円
水道光熱費 1.28万円
家具・家事用品 0.58万円
衣料品 0.49万円
保健・医療費 0.84万円
交通費 0.46万円
通信費 0.64万円
教養娯楽・習い事 1.95万円
支出合計 22.63万円
貯蓄可能額 17.37万円
出典:家賃以外の支出データは、総務省統計局公表の「家計調査 2024年 第4表 世帯人員・世帯主の年齢階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出」から抽出(以下同じ)

手取り40万円の二人暮らしの家計をシミュレーション

続いて、夫婦など二人暮らしの家計をシミュレーションしてみました。1カ月の支出額は29.35万円。大きく増えたのは食費で、光熱費なども増えています。手取り40万円でも十分に生活でき、更には貯蓄も10.65万円可能です。交際費が加わっても問題ないでしょう。

夫婦など二人暮らしの家計シミュレーション
支出項目 金額
手取り額(収入) 40.00万円
家賃 12.00万円
食費 7.54万円
水道光熱費 2.11万円
家具・家事用品 1.19万円
衣料品 0.74万円
保健・医療費 1.59万円
交通費 0.46万円
通信費 1.00万円
教育費(学校・学習塾等) 0.06万円
教養娯楽・習い事 2.68万円
支出合計 29.35万円
貯蓄可能額 10.65万円

手取り40万円の3人世帯の家計をシミュレーション

子どもを含めた3人世帯の家計を見ると、食費の増加に加えて、子どもの習い事に関する支出の増加が目立ちます。支出の合計額も32.95万円になりますが、7.05万円は貯蓄に回すことができます。交際費を加えても贅沢をしすぎなければ生活できるでしょう。

子ども1人含めた3人世帯の家計シミュレーション
支出項目 金額
手取り額(収入) 40.00万円
家賃 12.00万円
食費 8.79万円
水道光熱費 2.43万円
家具・家事用品 1.33万円
衣料品 1.00万円
保健・医療費 1.56万円
交通費 0.53万円
通信費 1.28万円
教育費(学校・学習塾等) 1.22万円
教養娯楽・習い事 2.80万円
支出合計 32.95万円
貯蓄可能額 7.05万円

手取り40万円の4人世帯の家計をシミュレーション

子どもを含めた4人世帯の家計を見ると、子どもの習い事に関する支出の増加が目立ちます。世帯人数の増加に合わせて、支出の合計額も36.53万円になり、貯蓄可能額も3.47万円に減ってしまいます。交際費などを切り詰めて、貯蓄額を1万円でも多く増やせるようにしましょう。

子ども2人含めた4人世帯の家計シミュレーション
支出項目 金額
手取り額(収入) 40.00万円
家賃 12.00万円
食費 9.63万円
水道光熱費 2.46万円
家具・家事用品 1.30万円
衣料品 1.31万円
保健・医療費 1.40万円
交通費 0.67万円
通信費 1.35万円
教育費(学校・学習塾等) 3.00万円
教養娯楽・習い事 3.40万円
支出合計 36.53万円
貯蓄可能額 3.47万円

部屋を借りるときの初期費用は?家具の調達費用はどのくらい?引越し業者の相場は?

アパート・マンションを借りるのに必要な初期費用はいくら?料金の相場は?

初期費用のイメージ
部屋を借りるときの初期費用はいくらかかる?(画像/PIXTA)

新しい生活をスタートするためには、さまざまな初期費用が必要です。主な初期費用は、入居時の家賃(前家賃)のほか、敷金、礼金、不動産会社への仲介手数料、保証料、火災保険料などで、その総額は家賃の4.5カ月分が相場といわれています。

内訳 内容 金額の目安
前家賃 入居する月の家賃。月の途中に入居する場合には、日割り計算して支払うことも 家賃1カ月分
敷金 退去時の原状回復費用に充てる費用。かかった金額が差し引かれて戻ってくるのが一般的 家賃1カ月分
礼金 大家さんへのお礼の意味で支払うお金。退去時の返金はない。礼金という習慣がない地域もある 家賃1カ月分
※礼金なしの物件もある
仲介手数料 不動産会社に支払う手数料 家賃1カ月分
保証料 連帯保証人に代わる制度。家賃を滞納した場合に備えて加入し、保証料は保証会社に支払う 家賃+共益費の0.5カ月
火災保険料 火災などの災害に備えて加入。主な補償は、大家さんに対する賠償責任をカバーする「借家人賠償責任保険」と、自分の「家財」の2つ 単身で1~1.5万円、カップル・ファミリーで2万円程度
鍵の交換費用 玄関の鍵を交換する費用 1万~2万円

このように、初期費用は大きな負担になりますが、以下に紹介するように、ちょっとした工夫で出費を抑えることができます。

敷金・礼金ゼロの物件を探す 敷金がゼロでも、クリーニング代などの費用が別途必要になる場合あり。詳細は契約時に要確認
フリーレントの物件を探す 「最初の○カ月間の家賃が無料」といった募集をしている物件のこと。期間限定のキャンペーンや競合が多いエリアなどでは通年で実施されていることもある
閑散期を狙って探す 賃貸の需要が多い春先や秋の引越しシーズン。それ以外の時期は空室対策としてフリーレントや、礼金ゼロ、鍵の交換費用なしなど、入居者に有利な条件を提示してくれることもある
仲介手数料が安い不動産会社を探す 不動産会社へ支払う仲介手数料は上限が1カ月が多いが、0.5カ月など安い仲介手数料で紹介してくれる不動産会社もある

家具や家電を購入する場合の費用の相場は?

新しい生活を始めるにあたって、家具や家電を新調することも多いでしょう。一人暮らしなら10万円~20万円、家族で暮らすなら50万円ぐらいなど、まとまった出費が必要になります。家具や家電の種類によっては、サイズやランクで価格に大きな幅がありますので、事前にある程度の予算を組んで、必要性の高い家具・家電から新調していきましょう。

以下は、知っておくと便利な、家具・家電選びのポイントについて紹介している記事です。新生活をスタートする際の参考にしてください。

引越し費用の相場は?工夫すれば安く抑えることができる?

引越し費用のイメージ
(イラスト/青山京子)

引越し費用は、主に荷物の量や移動距離によって変わりますが、引越しの需要が多い春先(2~4月)は料金が高くなります。例えば、3人家族の引越し費用の平均額を見ると、通常の時期は約9.66万円ですが、2月~4月の繁忙期には約12.9万円になります。そのため、繁忙期を避けたり、平日を選んだりすると、引越し費用を抑えることができます。また、複数の会社に見積もりを依頼して、納得のいく金額を提示してくれた会社に依頼することも大切です。

この金額は参考として紹介しますが、原油をはじめ物価の高騰などで引越し料金に変動があるかもしれません。
見積もりを取って、最新の料金を確認してください。

【繁忙期(2~4月)における家族の引越し価格相場】
2人家族 3人家族 4人家族
全平均 10万4613円 12万9892円 16万5145円
~15km未満
(同市区町村程度)
8万2516円 10万5212円 12万6935円
~50km未満
(同都道府県程度)
9万4604円 11万8941円 15万1446円
~200km未満
(同一地方程度)
12万8557円 14万4836円 19万1444円
~500km未満
(近隣地方程度)
16万5055円 20万8273円 25万7692円
500km以上
(遠距離地方程度)
22万8272円 28万6161円 32万8789円
※2025年3月5日時点の「SUUMO引越し見積もり」口コミデータより算出。最新価格は見積りを取って確認してください。
【通常期(5~1月)における家族の引越し価格相場】
2人家族 3人家族 4人家族
全平均 7万8412円 9万6637円 11万9752円
~15km未満
(同市区町村程度)
6万8329円 8万4551円 10万3195円
~50km未満
(同都道府県程度)
7万4713円 9万4353円 12万3024円
~200km未満
(同一地方程度)
9万438円 10万8927円 14万3722円
~500km未満
(近隣地方程度)
11万8377円 15万447円 18万6445円
500km以上
(遠距離地方程度)
16万1364円 20万1962円 23万9536円
※2025年3月5日時点の「SUUMO引越し見積もり」口コミデータより算出。最新価格は見積りを取って確認してください。

手取りの範囲で無理なく暮らせる住まいを探そう!

手取り40万円であれば、一人暮らしはもちろんのこと、家族が増えても多少のゆとりはあります。しかし貯蓄額を1万円でも多く増やすためには家計を上手くやりくりしなければなりません。そのため、手取り額をもとにした一般的な家賃上限の目安は12万円ですが、広さを重視するなら駅からちょっと離れた場所で探すなど、家賃が安い物件を探す必要もあります。
今回紹介したシミュレーションを参考にして、無理なく暮らせる住まいを探しましょう。

まとめ

家賃上限の相場は手取り額の3割が目安で、手取り40万円だと12万円。収入の範囲で支払うのが難しい場合には、家賃が安いエリアや物件を中心に探すことが大切

新しい部屋を借りる場合に必要な初期費用の目安は、家賃の4.5カ月分くらいが相場といわれている。そのほかにも、家具や家電の購入費用や、引越しのための費用が必要になる

相場より安い家賃の部屋もある。木造の建物を選ぶ・駅から徒歩10分以上の物件から選ぶなど、紹介したポイントに注目して探すといい

SUUMOコンテンツスタッフ
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