立地や間取りも大事だけれど、建物や部屋の設備・仕様も暮らしやすさに大きく影響するポイント。そこで、20代・30代で賃貸住宅に一人暮らしをしている男女に聞いた「付いていて当たり前」「なくてもいい」設備・仕様を見てみよう。
※調査データのパーセンテージは四捨五入により合計が100%にならないことがあります
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これは「付いていて当たり前」「付いていないと部屋を借りない」という設備・仕様を答えてもらい(複数回答)、15位までのランキングにしたもの。「バス・トイレ別」「エアコン」「クローゼット」「フローリング」「2階以上」のトップ5項目は、男女で順位の違いこそあるものの、共通して上位にランクインしたもの。6位以降は男女による違いが顕著に出てくるので、見てみよう。
男女の違いを見ると、全体の%数値は女性のほうが高め。女性は設備・仕様に対する要望が高いことが分かる。ランキングの男女の違いも見てみよう。女性は「エアコン」と「バス・トイレ別」へのこだわりが強いのが特徴。また、「2階以上」「オートロック」「TVモニター付きインターホン」、などセキュリティ設備へのこだわりも、男性に比べて高い。女性にしかランクインしていない「浴室乾燥機」は防犯上、外に洗濯物を干したくない気持ちの表れかもしれない。
男性は、「マンション(鉄筋コンクリート構造)」のランキングが女性より高く、建物の関心が強いよう。また、「洗浄機能付き便座」「エレベーター」の順位も女性より高かった。男性にしかランキングしていない項目は「追い炊き機能」だった。
現在の家に備わっている便利な住宅設備・仕様で、上位にランクインしたのは「エアコン」「バス・トイレ別」でいずれも3割以上。このほか「TVモニター付きインターホン」「クローゼット」も多くの票を集めた。
ここで注目したいのが、前出の「付いていて当たり前」のデータよりも順位が高かったものと、ランキング圏外だったもの。
「TVモニター付きインターホン」「追い炊き機能」「洗浄機能付き便座」の3つは「付いていて当たり前」のデータよりも順位が高かった。一方「浴室乾燥機」「宅配ボックス」はランキング圏外。付いていて当たり前、なければ部屋を借りないというほどマストではないが、「あってよかった」と満足している人が多いアイテムなのだろう。
当たり前に付いているものではないだけに、その便利さに感謝して住んでいる人が多いようだ。
今の家に「付いていなくて後悔した」と思う設備・仕様のランキング。1位の「宅配ボックス」は、7年前の調査では4位だったところからのジャンプアップ。「家で使っている便利な住宅設備」でもランクインしているが、ネット通販の増加など、時代を反映したデータといえる。
上位には、シングル向け賃貸物件ならではの項目がランクインしているのも特徴。「追い炊き機能」「独立洗面台」「バス・トイレ別」はファミリー向け物件では一般的だが、シングル向けでは家が見つからないときに削られがちなポイントでもある。
「その他」の内容は「特になし」が多かったが、なかには「玄関収納」、「換気システム」、「駐輪場・駐車場」、「防災器具」などを挙げる声もあった。
部屋を借りるときに「家賃が高くなるなら、なくてもいい」と思う設備を聞いたところ、「床暖房」が約半数でトップ。それ以降の項目を含め、「あったらうれしいけれど、高くなるならあきらめる」というプラスアルファの設備・仕様が上位にランクインしているようだ。
次に引越しをするとき、新しい部屋に絶対必要なものを聞いたところ、「バス・トイレ別」は半数以上が、「エアコン」も半数近い人が「絶対ほしい」と回答。前出の「現在の家で使っている便利な住宅設備」でも、この2つが1位・2位を占めた。
バス・トイレが一緒だとなんとなく落ち着かないし、トイレットペーパーが湿気でダメになってしまうし、エアコンがないとやっぱり真夏や真冬は大変だし、健康面でも大いに心配……。そんな心の叫びが聞こえてきそうなランキング結果となった。
みんなの「ないと困る・なくて困った設備・仕様」「家賃が高くなるなら不要な設備・仕様」を見てきたが、こだわりの強さやポイントは人それぞれ。妥協できるポイントを数多くもっていたほうが、部屋探しはスムーズに進む傾向があるので、自分のこだわりを見直すきっかけにしてみよう!
付いていてほしい・付いていないと部屋を借りない設備・仕様のトップ3はバストイレ別、エアコン、クローゼット
付いていなくて後悔した設備は宅配ボックス・追い焚き機能・独立洗面台などが上位
家賃が高くなるなら必須ではないと思う設備は、床暖房・浄水器・床下収納などが上位