ほとんどの地方で圧倒的な1位が存在。接戦を繰り広げたのは、名前の似た2県があるあの地方
47都道府県の賃貸居住者に調査を行っている「気になるランキング」。今回は「あなたの住む地方で田舎だと思う都道府県」を調査しました。都会を選ぶ際には交通利便性や、繁華街の大きさなどさまざまな理由がありました。では田舎だと思う要素とはいったいなんなのでしょうか。また、その基準は地方によって変わるのでしょうか。今回は各都道府県のランキングから、地方ごとの総合ランキングをご紹介しますので、ぜひご覧ください。
北海道・東北地方の「田舎だと思う都道府県」第1位は「青森県」。なんと青森県以外のすべての道県から選ばれる、圧倒的な結果となりました。選ばれた理由としては、「交通の便が悪い」などの交通の利便性を挙げた声のほか、「なまり」に言及する声も多く見られました。なまりについては、「秋田県」や、「山形県」を選んだ意見のなかでも同様の意見が多く見られましたが、なまりが強い東北地方の人からすると、その強弱は田舎を決める大きな要素になるのかもしれません。とはいえ、「どこも田舎だと思う」という意見のように、東北地方全体を見て「田舎」だと、ある意味連帯感のようなものをもっている人もいるようです。
関東地方の第1位は「茨城県」。理由としては「新幹線が通っていない」という交通の利便性を挙げる声が多数あったほか、ここでも「なまり」に言及する声が。その「茨城県」と、「栃木県」「群馬県」の東京に接していない“北関東3県”が、自県も含めてそれぞれを田舎だと思っているのも印象的でした。仲が悪いかと思いきや、意外な仲間意識があるのかもしれません。
甲信越・北陸地方からは満場一致で「福井県」が1位に。「あまり(観光)名所がない」「TVのチャンネルが少ない」といった声のほか、「北陸新幹線が通ってない」という意見も。「1番都会だと思う都道府県」で1位となった「石川県」が北陸新幹線の盛り上がりの恩恵を受けていることを考えると、甲信越・北陸地方の関心事は新幹線が通っているか、ということなのかもしれません。
東海地方の「田舎だと思う都道府県」第1位は「岐阜県」。「山間部が多いから」という地形に着目する声が多く聞かれました。その言葉どおり、岐阜県の森林面積の割合はなんと全国2位!飛騨高山などは風光明媚(めいび)な地としても有名で、「自然が豊かだから」という意見も見られました。また、東海地方の特徴として挙げられるのは、「愛知県以外は大差ないと思う」という意見。東海地方の人にとって、愛知県以外はどこも田舎、という意識があるようです。
関西地方では「和歌山県」が第1位に。「交通の便が悪い」という意見が最も多く見られました。また、「自然が多く山深いイメージ」という声のように、山林の豊富さも理由としてあるよう。確かに和歌山県は熊野古道や高野山など山林を舞台にした観光地が有名ですね。同じく「滋賀県」や「奈良県」も「自然が多いイメージ」という声が多数挙がっています。この3県の意見を見ると、『「大阪府」「兵庫県」「京都府」は別格』というイメージが共通しているようです。
続いて四国地方の第1位は「高知県」。その理由は主に「交通の不便さ」。特に「本州につながる橋がない」と、本州から離れているという地理的な特徴が影響している様子。その特徴からか、「四国4県は似たり寄ったり」という意見も多く見られました。
中国地方の「田舎だと思う都道府県」第1位は「島根県」と「鳥取県」が熾烈な争いを見せました。結果は僅差で島根県が第1位。田舎だと思う理由も共通していて、どちらも「新幹線」がないことと、「人口」の少なさが挙げられています。この2県はセットで選ばれていることも特徴的でした。
九州・沖縄地方の第1位は「佐賀県」。「何もない」「特徴がない」など「特に印象がない県」というイメージから選ばれている様子。一時期メディアをにぎわせた、有名なご当地ソングの印象も強いようです。2位の「宮崎県」は「陸の孤島だから」というコメントに表れているように、交通の便の悪さについての声が目立つ結果となりました。
今回のランキング結果はいかがでしたか?ひと口に田舎と言っても、その選ばれ方には各地方の特色が反映されているようです。また、その受け取り方も否定的なものもあれば、肯定的なものもあり、意見はさまざまでした。田舎を選ぶときには都会以上にその地方の特性が出るのかもしれません。挙げられた数々のコメントを肯定的に受け止めれば、利便性だけにとらわれないその地方の魅力が見つけられるかもしれませんね。
交通の利便性、方言のなまりの強さなど「田舎」の判断基準は人それぞれ
観光名所の自然の豊かさが、肯定的な意味で「田舎」と感じられる場合も
利便性だけにとらわれない地方の魅力を見つけよう