実家をリフォームするときに知っておきたいこと

建て替えよりもコストを抑えて、快適な住まいに生まれ変わり、また、二世帯住宅や賃貸併用住宅も実現できるのがリフォーム。実施する場合に押さえておきたいポイントを紹介しよう。

親が高齢になっても住みやすい家にする

実家をリフォームすると、快適に住み続けることができるだけでなく、家の価値が上がるので、将来、住まなくなったとき貸しやすくなるメリットもある。ただ注意しておきたいのは、表面的にキレイにするだけではなく、親が住み続ける場合はバリアフリー仕様を心がけたい。段差の解消や手すりの設置などで、転倒などによる家の中でのケガを防止できるようにしておこう。将来車椅子で生活することもありうるので、その対応もしておくとよいだろう。

また、親の生活は1階ですべてすむように、寝室やクロゼットなどを1階に設けるのがよい。子どもなどが同居しないで広すぎる場合は、掃除や整理の手間が省けるよう、いっそ減築してしまうのも一つの方法だ。

将来は賃貸を併用する例

廊下や階段に手すりを設ける

手すりは廊下、階段、トイレ、浴室に必ず設けたい。使う人の身長に合わせて、適切に設けるように設計してもらう。

床段差を解消しよう

ちょっとした段差が転倒の原因になることがある。洋室と和室の段差、出入口の段差などはなくすか、最小限の高さに抑えよう。

通路の幅を広くする

車椅子で生活するようになると、通路や出入口の幅が狭いと動きにくい。なるべく広くするか、廊下をなくしてオープンにするのも手。

耐震補強や断熱など性能アップもしたい

安心して住み続けるためには耐震性や断熱性をきちんと確保しておくことも大事。リフォーム会社などに耐震診断をしてもらい、筋交いを入れるなど必要な補強を行おう。さらに古い家は断熱が不十分な場合が多く、冬は部屋と廊下などの温度差からヒートショックを引き起こすことも。耐震補強と同時に断熱工事も行っておくとよいだろう。

優遇制度も上手に使っておトクに

一定のリフォームを行うと税金が戻ってくる優遇制度があるので活用し、おトクにリフォームしよう。対象は、バリアフリー、省エネ、耐震で、一定の要件を満たす人が、仕様などの要件を満たして行う場合。例えば現金またはローンを使って行う場合、一定限度まで標準的な工事費の10%が戻る(下図参照)。

このほか、返済期間が10年以上のローンを使って大規模リフォームなどを行うと、年末借入残高の1%が戻る住宅ローン控除も利用できる。ただ、こうした優遇制度は自分が所有し住む家のリフォームが対象。二世帯同居する場合、所有権のない子どもがお金を出してリフォームすると制度が利用できないので注意が必要だ(下記を参照)。

リフォームした場合に税金が戻る優遇税制の例(現金orローン利用の場合)

子が費用を負担する場合、名義変更に注意

二世帯同居する子どもがリフォーム費用を出す場合、建物が親の所有のままだと、子どもが出すリフォーム費用は、親に対する贈与とみなされ、贈与税がかかることがある。それを避けるためには、親が建物1棟を子どもに贈与し、名義を子どもに移しておく必要がある(下図参照)。建物の価値は一般に古くなるほど低くなるが、贈与する際の価格は算定方式が複雑なので、税理士に相談の上、贈与するかどうかを判断しよう。

贈与によって、建物の所有権が子どもに移ると、子どもがリフォーム費用を出しても贈与税がかからないばかりか、税金の優遇制度が使える。さらに相続時には地代も家賃も無償なら、同居と認められ、土地に関しては小規模宅地等の特例で330m2までの土地の評価額が80%減額(宅地のケース)が適用される。

二世帯リフォームで子が費用負担する場合の例

(1)親が住む親名義の家

●贈与税の対象となるが、築年が古い木造などは建物価値が低くなっているので税金はかからないか、かかっても低く抑えられる。

(2)親から子に建物を贈与

●贈与税の対象となるが、築年が古い木造などは建物価値が低くなっているので税金はかからないか、かかっても低く抑えられる。

(3)子どもが費用負担してリフォーム工事

●すでに登記変更しているのでリフォーム費用は子から親への贈与にならない。

●子どもがローンを利用すると、住宅 ローン控除が使える。

●相続の際に小規模宅地等の特例が適用される。

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構成・文/林直樹 イラスト/加納徳博 税制監修/福田浩彦さん(NHB税理士法人)
公開日 2018年06月29日
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