古い家を売却・処分したい! 上手に売却する方法や活用法を徹底解説!

古い家を売却・処分したい! 上手に売却する方法や活用法を徹底解説!

古い家をどうしようか悩んでいる人。放置することは得をしないばかりか、大損することもあります。
古い一戸建て、築古マンションを持ち続けるリスクや、物件に応じた売却方法・処分方法を紹介します。

そもそも「古い」家とは? 築年数、耐震基準などのチェックポイント

【築年数】一戸建て、マンションともに目安は築20年

一戸建てもマンションも、一般的に資産価値は新築時がもっとも高く、築年数が経過するにつれて価値が減少していきます。

「古い家」に定義はありませんが、税法上では減価償却の計算に使う「法定耐用年数」が設けられています。木造住宅は一般的に法定耐用年数が22年とされています。
マンションの場合は法定耐用年数は、RC(鉄筋コンクリート)造で47年となっていますが、築20年を過ぎると設備の老朽化や躯体の不具合などが出てくるケースが多く、その意味で一戸建て、マンションともに古い家という場合、築20年が目安のひとつになるでしょう。

とはいえ、特にマンションに関しては立地や物件のスペックなどさまざまな観点でヴィンテージ化したり、立地によっては地価の高騰により新築時よりも高い値がつくということもあるので、一概に『古い』という視点だけで価格が決まらないこともあります。

中古住宅・新築住宅・マンションのイラスト
(画像/PIXTA)

【耐震性能】古い家の判断基準のひとつには「耐震基準」も

築年数のたった家を判断する基準のひとつに「耐震基準」があります。
地震の多いわが国において、永く安心して住める家はとても大切です。

地震が起こったときに国民の命や財産を守るために、住まいには一定の強さの地震に耐える性能が定められています。これを「耐震基準」といい、建築基準法に定められています。
耐震基準は、大きな地震が起きるたびに見直され、1971年、1981年、2000年に大きな改正が行われました。このうち特に1981年以前の基準を「旧耐震基準」、以降を「新耐震基準」と呼びます。現在、日本の建物には1981年5月31日以前に建築確認申請がおりた旧耐震基準に適応した建物と、1981年6月1日以降に許可がおりた新耐震基準の建物があることになります。

旧耐震基準と新耐震基準はどんな違いがあるのでしょうか。

まず旧耐震基準は、震度5強程度の中規模地震が発生した際に、ほとんど損傷しない強度の建物であることが目標とされています。
ポイントは、それ以上の規模の地震に対しての結果は想定していないことです。

一方、1981年6月以降の新耐震基準は、震度6強~7程度の大きな地震に対して、ある程度の損傷があるものの、建物が倒壊して人命を奪うことがない性能を有することを目標としています。

また、一戸建てをはじめとする木造住宅は、2000年に、もう一段耐震基準が改定されています。
基本的に木造住宅は壁の構造合板や筋交いの数量から耐震性を確認する「壁量計算」という方法が用いられています。
この壁量計算の判定基準として、壁量をバランスよく配置することや端部に十分な壁量を充足させることが規定され、さらに、地盤調査の規定や地耐力に応じた基礎構造などを求める、いわゆる「2000年基準」が2000年6月1日より新たに施行されました。

この改定は、阪神淡路大震災など大きな地震で、新耐震基準であっても倒壊を免れなかった住宅があったという背景などから行われました。このため、新耐震基準で設計した木造住宅の中にも、2000年改正の基準に適合していない住宅があることになります。

耐震基準の変遷
(SUUMO編集部作成)

こうしたことから、古い家を売却する上では、

〇建てられたのが1981年より前か後なのか(※)
〇木造住宅の場合、2000年基準に対応した建物かどうか

(※)マンションなどの大きな建物の場合は、建築確認から竣工まで1年以上かかることも多いので、所有する建物が旧耐震基準か新耐震基準なのかは、「建築確認済証の交付日」で確認するとよいでしょう。1981年6月1日以降であれば新耐震基準です。

の2点が大きなポイントになります。

また新耐震基準に適合していてもそれで安心というわけではなく、揺れに対応する構造や地震に対する建物の強度を示す指標のひとつである「耐震等級」にも注目されると覚えておいたほうがいいでしょう。
耐震等級は建物の耐震性能の目安で3つのランクに分かれており、数字が大きければ大きいほど、建物の耐震性能が高いということを示します。

●耐震等級1
「耐震等級1」は、建築基準法で定められた、建物に備わっているべき最低限の耐震性能を満たしていることを示すもので、震度6強から7相当の大地震に耐えうる強度を持つように計算された建物です。耐震等級1であれば、震度5程度の地震に際しては、建物の損傷防止に効果があるとされています
●耐震等級2
耐震等級2は、上で示した耐震等級1の1.25倍の倍率の耐震強度があることを示しています。「長期優良住宅」として認定されるには、耐震等級2以上の強度が条件の一つです。ちなみに災害時の避難場所として指定される学校や病院などの公共施設は、必ず耐震等級2以上の強度を持つことが定められています
●耐震等級3
耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍の耐震強度があることを示しています。住宅性能表示制度で定められた耐震性の中でも最高レベルであり、災害時の救護活動・災害復興の拠点となる消防署・警察署などは、多くが耐震等級3で建設されています

【耐久性】マンション建替工事の着工時期の平均は築後37年

「耐久性」も、押さえておくべきポイントになります。
法定耐用年数に近い建物であれば、大規模な補修や建て替えが必要になることが多いからです。
補修や建て替えには多額の費用が発生するため、古い家を売買する場合、買い手側にとって耐久性は大きな懸念点となります。

マンションの場合は、国土交通省がまとめた研究資料によると、マンションを代表とする鉄筋コンクリート(RC)造の建物の耐用年数は理論上120年にもなるという研究結果があります。

ただしこれは、構造上の欠陥がなく、点検や修繕管理が適切に行われていた場合の寿命。実際には、どのくらいで建て替え工事を行っているかというと、国土交通省が2002年にまとめた資料では、建替工事の着工時期の平均は築後37年(建て替えた建物の平均値)となっています。2014年に東京カンテイがまとめたデータでも、全国平均で33.4年が建て替え寿命となっています。

もちろん実際に建て替えるかどうかは、マンションの場合は住民の意向によって決まるので、すべての物件が建て替え前提になるわけではありませんが、築30年超の古いマンションを売却する際には、将来の建物管理計画がどうなりそうかを把握しておくとよりスムーズに売却活動につながるでしょう。

古い家を持つリスクとは?

維持費がかかる

急いでいろいろ考えなくても、資産としてのんびり持っていればいいのでは?と考える人もいるかもしれませんが、古い家は所有しているだけでさまざまなリスクや問題が発生することがあります。

最もリスクになりやすいのが空き家になってしまった古い家です。
まず空き家であっても、維持するためには毎月固定費用がかかります。
電気や水道などの光熱費は、解約の手続きをしない限り基本料金がかかります。
もちろん人が住んでいないので多くても月々3000~5000円程度かもしれませんが、空き家のまま維持する期間が長くなれば当然無駄な出費となり、負担になってしまいます。

また家にかかる税金も挙げられます。
代表的な税金が固定資産税です。

古い家が住宅用地にある場合、面積によって土地部分の固定資産税の軽減措置があるものの、維持費の一つとして出費するものになります。

しかも空き家になると、倒壊の危険性や衛生上の問題、住まなくなったことで荒れ放題になり周囲の景観を損ねる問題などが発生した場合、行政によって「特定空家等」とみなされることがあります。
この「特定空家等」になると固定資産税の軽減が適用されなくなってしまうので、住まなくなった空き家であってもしっかり管理をしておく必要があるのです。
管理にかかる費用や手間も維持費増につながりますし、かと言って管理しなければリスクにつながるということです。

ちなみに具体的にどのような状態だと「特定空家等」に指定されるのか、国土交通省が「特定空家等に対する措置」のガイドラインを策定しているのでチェックしましょう。
もし、所有する家が「特定空家等」に該当する場合は、重大な事故が起きたときに多大な責任が発生するので、すぐに適切な管理をしましょう。

■特定空家等に指定される状態とは

・そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

特定空家等イメージ
(画像/PIXTA)

古い家を売却する際に起こる「かもしれない」問題とは?

家が予想以上に傷んでいるかも

古い家は雨漏りや水漏れ、断熱材の欠損、外壁の剥がれ・ひび割れなど、築年数が古くなればなるほど、不具合や傷んだ箇所がでてきます。
予想以上に傷んでいる場合、買い手が嫌がり、売却がスムーズにいかなくなることもあります。

また古い家の売却では、売主に課せられる責任「契約不適合責任」をしっかり把握する必要があります。

「契約不適合責任」とは、売買契約を履行する際、買主に引き渡した不動産が契約内容と合っていない場合に、売主が買主に対し負うべき責任を指します。
古い家でよく見られる不具合は、屋根・天井裏の損傷などによる雨漏り、水道管の老朽化による水漏れ、シロアリなどによる木部の侵食、基礎や構造物の腐食などです。
もちろん家屋の傾きや塀が壊れているなどの明らかな欠陥も同様に挙げられます。

また、土地についても、土壌が汚染されている、地中に不要な埋設物がある、引き渡された土地の面積が契約上の面積と違っているなどが挙げられます。
このような不具合は、契約で明らかにしておく必要があります。
不具合がないはずの不動産に不具合があった場合、買主は売主に契約不適合責任により本来の契約に適合した目的物の引き渡しを求めることができます。
補修や代替物または不足分の引き渡しを請求できたり(追完請求)、代金減額を請求できたり、契約そのものの解除や損害賠償請求も認められています。

契約不適合責任イメージ
(画像/PIXTA)

水道管・ガス管などの交換が必要になるかも

古い家の場合、水道管の口径が1段階小さいサイズになっていることがしばしばあります。
現在では20mm以上が一般的なサイズなので押さえておきましょう。
売却や建て替えをする場合は、水道管を現状に即したサイズに交換する必要が発生することがあります。
配管類の寿命は建物によって異なるので一概に言えないものの、屋外のガス管では取り換え周期が20年とされており、水道管も一定周期で交換することが必要になります。
劣化具合や交換の必要性については不動産会社に相談したり、場合によってはホームインスペクションで調べてみましょう。

水道管の交換のイメージ
(写真/PIXTA)

現在の建築基準法を満たしていないと、増改築ができないかも

古い家を売却する際に確認しておきたいのが、建てられた時代と現在の建築基準法の違いです。
建築基準法では、建物を建てる基準が定められています。増改築、建て替えなどは建築基準法に即して行われるのですが、時代によって法改正されているので、昔の基準で建てられた面積の建物が、現在の基準には適合しない場合もあります。
こうした基準から外れてしまった建物を「既存不適格」といい、売却しても建て替えが難しくなることもあります。
下記が代表的な要素になるので、しっかり押さえておきましょう。

●用途地域
ひとつの地域に住宅や工場、倉庫、劇場、ホテルなど用途が違う建物が混在するのを防ぎ、調和のとれた環境になるよう、市街化区域では用途地域が定められています。
用途地域は大きく住居系、商業系、工業系の3つに分けられます。さらに13種類(無指定区域を含めると14種類)に分けられ、それぞれに建てられる建物の用途が決められています。
人が住むことを目的とした用途地域は住居系になり、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、田園住居地域の8種類があります。

●建ぺい率・容積率
同じ広さの土地でも建てられる建物の大きさは、容積率、建蔽率(建ぺい率)によって違います。
また、敷地条件によって高さが制限されることもあるので注意が必要です。

・建蔽率(建ぺい率)
敷地面積に対する建築物の建築面積の割合のことです。用途地域や建築物の構造によって変わります。
特定行政庁が指定するものや防火地域内にある耐火建築物の場合、建ぺい率が10%増えるなどの緩和がある場合があります。

・容積率
敷地面積に対する建築物の延べ床面積の割合を指します。
例えば、容積率200%の敷地で、敷地面積が100m2なら、建てられる住宅の床面積は各階を合計して200m2が上限になります。
容積率は用途地域ごとに制限があるほか、敷地に面した道路の幅などによっても上限が変わります。
一方、エレベーター昇降機の床面積は容積率を出す際の床面積に含まないなど緩和される例もあります。

●接道義務
家などの建築物を建てる場合、幅4m以上の道路に敷地が2m以上道路に接している必要があります。
これが接道義務です。
義務付けられている理由は、消防車や救急車といった緊急車両が入りやすい道を確保することで、消火活動や救助活動をスムーズに行えるようにするため、つまり防災や安心を担保するためです。
裏返せば、消防車や救急車が入れない土地には家を建てないように決められているということです。敷地の周辺に公園や広場がある場合は、接道要件を満たしていなくても建築が認められる場合があるなど、さまざまな規定がありますが、この接道義務を満たさない場合、再建築不可物件になってしまいます。
これは、今家が建っていても、解体して更地にしてしまうと新たな家を建てられない土地のことです。

これを打開するひとつの方法が、接道する道路の幅が4m未満の場合に、道路の中心線から2mまで、敷地と道路の境界線を敷地側に後退させる(セットバック)です。
こうすることで、残りの敷地に建物を建てることができます。

建ぺい率解説図
(SUUMO編集部作成)
セットバック解説図
4m以上の道路に2m以上接していないと家は建てられない。道幅が4mに満たない場合は、道路の中心線から2m後退したところが道路の境界線となり、道路部には家も塀もつくれない(SUUMO編集部作成)

土地の境界があいまいで売却しにくくなるかも

古い土地の場合、隣との境界があいまいになっている可能性があります。
特に長く住んでいればいるほど、隣近所との関係が良好なら、境界線があいまいでもお互いに気にならず過ごせたかもしれません。

しかし、こと売却するとなれば話は別です。
売却する際には境界をしっかりと明確にする必要があるので、境界があいまいだとそもそも売却できません。
家を購入した後に境界をめぐるご近所トラブルに巻き込まれるリスクがあるため、買主側としては境界が明確でない家や土地の購入を避けてしまうこともあります。

こうした土地の境界があいまいな古い家を売りたいなら、まず、法務局で境界確認書や確定測量図を取得して調べましょう。
さらに境界が定まっていない場合は、確定測量士に依頼して隣家立ち合いのもとで境界を確定させましょう。
こうした一連の手続きは専門知識が必要なことが多いことから、信頼できる不動産会社に相談することが近道になります。

土地の境界線のイメージ
(写真/PIXTA)

中古マンションの場合、住宅ローンが借りにくいことも

一概には言えないものの、土地のある一戸建てと違い、建物だけの担保価値を判断して融資されることが多いのが中古マンションの特徴です。
築年数が経過した古いマンションは、担保価値がないとみなされる場合もあり、住宅ローンの審査に影響することがあります。

そもそも住宅ローンの審査をする金融機関は、「購入者属性」「購入理由」「返済履歴」「担保評価額」の4つを見て融資するかどうかを判断します。
このうちの「担保評価額」は、建物と土地の評価をしますが、中古マンションの場合、土地の評価は敷地の全体の面積を住戸ごとに按分するため金額が小さいので、銀行が判断するのは建物の評価額がメインになります。

そして建物の担保評価額には、築年数や既存不適格物件かどうかなどもかかわってきます。
一部の金融機関では返済期間の制限を設けていたり、借り入れ額を制限したり、一定年数以下の築年数の物件に申し込みを限定することもあります。

もちろんすべての金融機関がそうというわけではないので、心配しすぎる必要はないものの、せっかく売りに出して購入希望者が現れても、審査で落ちてしまって白紙にということもあります。

中古マンションと住宅ローンのイメージ
(写真/PIXTA)

築古の一戸建てを売却する方法

築古の一戸建ては「古家付き土地」としての売却もアリ

築年数が古い家の売却でなかなかスムーズに進まない場合は、古家付き土地として売却活動するのもひとつの手になります。
そもそも不動産を売るには、より多くの買い手に興味を持ってもらうことが必要になります。
わざわざネガティブなイメージが先行しがちな築古の家を前面に打ち出してアピールするよりも、古家付き「土地」として売り出せば、一戸建てを買いたい人だけでなく、土地を買いたい人にもアピールすることができます。

また、古家付きの土地を購入する場合、買い手が住宅ローン融資を受けやすいので売れやすくなります。
通常、住宅ローンはあくまでも土地と建物が対象なので土地だけの利用は認められていません。
そのため土地を購入して家を建てる場合、土地先行融資やつなぎ融資など少し煩雑な手続きをして住宅ローンを組むことになります。
一方、建物が建っている土地なら住宅とみなされるため買主は住宅ローンを受けることができます。

こうしたことから、「古家付きの土地」のほうが売却しやすいこともあるでしょう。
ただ注意点もあります。
ひとつは解体費用分の値引きを求められる可能性があることです。
更地として購入を希望する買い手の場合、古家の解体費用を売主で負担してもらいたいとなることがあります。

さらに、古い家が建っている場合は管理をしていないと老朽化が進んでしまいます。
売れない期間が長引けば長引くほど定期的なメンテナンスのコストがかかります。
こうした手間やコストも注意が必要でしょう。

■古家付き土地売却のメリット・デメリット
メリット:
・土地を探している層もターゲットにできる
・建物が建っている土地の場合、更地よりも固定資産税が安くなる
・リフォームしたり、解体したりする費用が不要になる
・建物が建っているので、買い手にとって購入後の暮らしや建築のイメージがつきやすい
デメリット:
・買主がリフォームや解体費用を負担する場合、値引きを求められる場合も
・売れなければ古家の長期的な維持管理に手間とコストがかかる

土地付きの中古一戸建てとして、リフォームして売る

最近では築年数が古い家でも全面リフォーム、リノベーションを施し、長く住み続ける人も増えています。
売却に関してもリフォームをするメリットがあります。
ひとつは古い家でも長く住み続けられることから、快適に暮らしながら売却活動ができること。
また、買い手が見つかった場合でもリフォームしたことでより高額な売却を期待できることです。

基本的に古い家の売却の場合、建物にはそれほどの価値がなく土地の価格割合が大きくなるのが一般的ですが、リフォームをすることで建物にも価値がつく場合もあります。
もちろん同じ築年数の物件でもリフォーム済物件は魅力的に映るので、ライバルよりも売れやすくなるでしょう。

ただ、デメリットもあります。
まずはなんといっても費用面です。
全面リフォームには数百万円~1000万円以上のまとまった金額が必要になることが多く、高額で売却できたとしても、支払ったリフォーム費用以上に高く家を売れるとは限りません。

さらに、買い手の中にはせっかくのマイホームなのだから、自分好みにリフォームしたいという人も多くいます。個性的な間取り変更などのリフォームを施した場合、リフォームの内容が買い手の趣味に合わなくなり、かえって売れるチャンスを逃すこともあります。

さらにリフォーム費用をかけるなら、売り出し価格をその分安くしたほうが売りやすいかもしれません。
もしリフォームをして売却を考えるのであれば、不動産会社とじっくり相談して、ニーズに合うようなリフォームと、売却した後に損をしないような売却価格設定、費用配分を考える必要があります。
築20年以上の住宅を購入する人のほとんどは、入居する前にある程度のリフォームを行うことを前提に考えているので、ある程度の経年劣化であればさほど問題になることはないでしょう。
購買意欲を損ねるような汚れや傷みがある場合に、最低限の修繕を行うなど、適度なリフォームを考えてみてください。

■売却前のリフォームのメリット・デメリット
メリット:
・快適に住み続けながら売却活動ができる
・高額売却も期待できるかも
デメリット:
・リフォーム費用が負担になることも
・買い手の趣味に合わない場合もある

古い家を解体して更地にして売る

古い家を解体して「更地」として売却する方法もあります。

古い家がなく、整地されている更地であれば、購入後すぐに建物の建築に着手できるので、土地だけ早く購入したいという人にとって、魅力的に映るでしょう。
また、解体することで空き家の維持管理の手間や費用がなくなります。

特に売れない時期が長引いた場合、空き家を放置すると前述したような特定空家等となってしまったり、周辺の住民や環境に害を及ぼす可能性が高まります。
これらの負担や不安を解消できるのも更地にして売却する大きなメリットといえるでしょう。

さらに、土地利用用途が増えることで、売却先の拡大にもつながります。
更地にすれば、例えば駐車場を経営したり、トランクルームを経営したり、太陽光発電などさまざまな用途で土地を活用できます。

とはいえ、更地にして売るデメリットもあります。

更地にすると、当たり前ですがそこに住むためには新たに住宅を建てなければならないため、中古住宅を買ってそのまま住みたいという買い手の購入ニーズを逃すことになります。

もうひとつのデメリットは解体費用です。
30坪の木造住宅で目安として100万~200万円がかかります。
売却が確定していない段階でこれだけのコストをかけることのリスクは見逃せないでしょう。

さらに、更地にすることで、固定資産税の軽減制度適用がなくなり、古い家が建っている土地と比べ最大6倍になるのも見逃せません。
長期間土地が売れない場合は相当な負担になるでしょう。

■更地にするメリット・デメリット
メリット:
・土地だけ欲しい人に売りやすくなる
・空き家を管理する手間・コストがない
デメリット:
・解体費用がかかる
・中古住宅購入の希望者を逃す
・更地は固定資産税の軽減措置がなくなり、最大6倍になる

更地イメージ
(写真/PIXTA)

不動産会社に買取をしてもらう

不動産会社の買取とは、文字どおり不動産会社に売却するということです。
不動産会社は売主から不動産を買い取った後、リフォームなどを行って市場価値を高めて購入希望者に販売します。

不動産会社に買い取ってもらうメリットとしては、早く売ることができるということと、仲介手数料がかからないことが挙げられます。

一般的に築年数が古くなればなるほど買い手が見つかりにくくなり、売却までに時間がかかりがちです。
そこで不動産会社に買い取ってもらえれば手早く売却を完了することができます。
もちろん、リフォームや買主との交渉などの手間もかかりません。

さらに、不動産会社に仲介を依頼して買い手を探す場合は仲介手数料を支払いますが、買い取りの場合は仲介手数料の支払いは不要です。

通常売却までの期間は3カ月が目安になりますが、事情があって早く売却したい場合や、築年数が著しく古くてなかなか買い手がつかないなどの場合は、買取も選択肢に考えてみましょう。

一方、買取のデメリットとしては、相場より安く売却することになるということです。
目安としては相場の7割程度が買取価格となるようです。
これは、前述のとおり、不動産会社は買取後に、解体や全面リフォームをしてから売り出すので、そのコストを差し引く必要があるからです。
また、どんな不動産でも例外なく買い取りをしてくれるかというと、決してそうではありません。
当然ながら需要が見込めそうな物件を優先的に買い取っていきます。

現在は中古市場も活発なため、よほどの事情がなければ、通常の不動産仲介による売却相談からスタートしてみましょう。

■不動産会社による買取のメリット・デメリット
メリット:
・早く売ることができる
・仲介手数料がかからない
デメリット:
・売却価格が相場より2~3割安くなる
・どの不動産業者でも買取をしてくれるわけではない

古い家を購入したい人とは

建て替えを見越してあえて築古マンションを買う人も

数はあまり多くないものの、建て替えを見越して築年数が古い(30年超)のマンションを購入する人もいます。そういう人に注目されているのが、低層で敷地にゆとりがあり、容積率や建ぺい率に余裕があるマンションです。

老朽化した建物は、住んでいる人も高齢化していることが多いため、新たな建て替え費用を捻出するのはなかなか難しいものですが、容積率に余裕のあるマンションの場合は、建て替えの際に、新規の分譲住戸をつくることが可能になります。
この新規分譲で得た利益によって建築費を捻出することで、先に住んでいる人は負担金なしで新しい建物に住むことができるのです。

このような建て替えがあることを見越して、あえて古い物件を購入する人もいます。
とはいえ、建ぺい率や容積率に余裕があるマンションは多くはありません。新規分譲住宅の購入需要が見込める立地かどうかも重要になります。
また実際に建て替えが決まっているマンションは、建て替え後の資産価値を見越した価格になっていることが多いのであまり得をしないという側面もあります。
そもそも、マンションの建て替え自体、非常にハードルが高いものです。古いマンションでも建て替え自体が決まっていない場合、建て替え決議がなされず結局ずっと古いマンションに住み続けることになる可能性も高いです。

古い家は、不動産会社に査定してもらうのが大切

エリア特性に応じたアドバイスがもらえる

古い家には古い家特有のクリアすべき問題や特徴があります。

売却がしにくい住宅にはさまざまな理由がありますが、こと古い家の場合、築年数が古いから仕方ないといって簡単に値下げをしたり、買い手のことを考えず大金を投じてリフォームするのは避けましょう。

こうした住宅を売却するには、さまざまなニーズを把握している不動産会社に最適な方法を教えてもらうのが賢く売却するコツになります。

特に価値あるものを造って、大切に長く使う社会を目指す、いわゆるストック社会と言われている現在、中古住宅の市場は活発になってきています。
ライバルが多くなっている分、スムーズな売却を実現するには、やはり協力してくれる不動産会社の存在が大切です。査定価格の根拠が明確で説明の丁寧な会社や実績が豊富な会社を選びましょう。

売却する際は、複数の不動産会社とコンタクトを取り、それぞれの得意分野やこちらの希望に沿った売却活動を進めてくれる対応力があるかなどを比較検討しましょう。

不動産仲介会社イメージ
(写真/PIXTA)
まとめ

築年数や耐用年数、耐震基準が古い家かどうかの目安になる

古い家は所有しているだけでリスクが発生することもある

古い家の場合、中古一戸建てとして売るだけでなく、古家付き土地として売る方法もある

売却査定する
中古マンションを探す
中古一戸建てを探す
賃貸物件を探す
土地を探す
新築一戸建てを探す
新築マンションを探す
リフォーム会社を探す
注文住宅の会社を探す
カウンターで相談する
ハウスメーカーを探す
工務店を探す
構成・取材・文/山口俊介
公開日 2021年06月09日
関連する最新記事を見る
住みたいエリアや購入価格からマンション・一戸建てを探そう!
住まいの種類
住みたいエリア
  • エリア
  • 都道府県
  • 市区郡
購入価格

お役立ち講座・個別相談のご案内無料

住まい選びで「気になること」は、人それぞれ。スーモカウンターのアドバイザーは、新築マンション選びと会社選びをサポートします。講座や個別相談を通じて、よかった!と思える安心の住まい選びをお手伝いします。
カウンターアドバイザー

住み替えサポートサービス

ページトップへ戻る