中古マンション相場、福岡・名古屋・札幌の10年推移

中古マンション相場、福岡・名古屋・札幌の10年推移

さまざまな社会情勢に左右される中古マンション相場。2007年から2016年の10年間はどのように移り変わってきたのか―――国土交通省の土地総合情報システムに掲載されている、福岡市、名古屋市、札幌市の中古マンション取引額のデータから、地方主要都市の中古マンション相場10年の変遷を見てみよう。

福岡市の平均取引価格は2012年以降、5年連続上昇

福岡市・中古マンション平均取引価格10年推移
図1

まずは福岡市全体の中古マンション取引価格を見てみよう(図1参照)。福岡市の中古マンション平均取引価格は2008年から2011年までは緩やかに下降。その後、2012年は1311万円、2013年は1322万円、2014年は1354万円、2015年は1467万円、2016年は1564万円と、5年間ずっと右肩上がりに上昇を続けており、10年間でみると、平均取引価格は281万円アップしている。また、行政区別に平均取引価格を見てみると、2016年の上位3区は早良区、西区、中央区という結果となった。中でも、早良区は行政区別の平均取引価格で10年間不動の1位をキープ。他の区が1000万円台を推移しているのに対し、同区の平均取引価格は10年間2000万円前後を推移しており、2015年からは2000万円台を上昇トレンドで推移している。

早良区は、「SUUMO住みたい街ランキング2017 福岡版」(以下、「福岡住みたい街ランキング」)で3位の西新、13位の藤崎、15位の室見などを抱える区。ランクインした街はいずれも地下鉄空港線の駅で、天神や博多駅など、都心部へのアクセスが良いエリアだ。中でも、西新は駅周辺に学校が多く、ファミリー層に人気の街。活気ある商店街があるほか、現在、駅直結の再開発プロジェクトが進行中で、商業施設とマンションの建設が予定されている。

さらに、平均取引価格3位の中央区は、「福岡住みたい街ランキング」の20位までに、区内の6つの駅がランクイン(大濠公園(2位)、薬院(4位)、天神(6位)、西鉄平尾(7位)、赤坂(9位)、六本松(12位))。また、平均取引価格2位の西区も、区内の姪浜が住みたい街5位にランクインするなど、「福岡住みたい街ランキング」上位の街を有する3区が、平均取引価格でも上位の区となっているようだ。

2016年 福岡市内中古マンション平均取引価格 区別ランキング
順位 行政区 平均取引価格
1位 福岡市早良区 2238万円
2位 福岡市西区 1752万円
3位 福岡市中央区 1731万円
4位 福岡市城南区 1613万円
5位 福岡市南区 1406万円
6位 福岡市東区 1377万円
7位 福岡市博多区 1189万円

10年間で平均取引価格が289万円上昇の名古屋市

名古屋市・中古マンション平均取引価格10年推移
図2

続いて、名古屋市の中古マンション平均取引価格の10年間の推移はというと(図2参照)、
2007年から2011年までは1600万円台から1700万円台まで緩やかに上昇していったが、2012年に1548万円までダウン。しかし、その後また2013年から右肩上がりに上昇し、2015年の平均価格は1934万円となった。翌2016年の平均価格は、前年から少し下降したものの、1900万円台を維持しており、2007年からの10年間でみると289万円上昇。10年間で一番低い値となった2012年からは、379万円アップしている。

そして、名古屋市の行政区別の平均取引価格だが、2016年のトップ3は、1位 千種区、2位 東区、3位 昭和区という結果になった。平均取引価格で1位の千種区は「2015年版 名古屋市在住者が選ぶ住みたい街ランキング」(以下、「名古屋住みたい街ランキング」)で1位の覚王山、2位の星ケ丘、3位の本山という人気の上位3駅すべてを抱える区だ。同区の平均取引価格の10年推移を見てみると、10年間で一番価格が低かった2012年は1832万円、一番高かった2015年は2848万円と、その変動幅は1000万円以上。そのようなアップダウンの激しい動きを見せたものの、10年の間、常に上位3区に入る高水準の価格を維持している。

次に、2016年の平均取引価格2位の東区は、1位の千種区に隣接する行政区。東区も千種区と同様、2012年に10年間で最低額となる1672 万円まで下降したものの、2013年以降、右肩上がりに平均価格は上昇。2016年には2012年から686万円増の2358万円までアップした。そして、「名古屋住みたい街ランキング」で8位の御器所や11位の八事を有する昭和区は、平均取引価格では第3位。昭和区も、10年間の変遷で価格のアップダウンはあるものの、平均取引価格は1800万円台から2200万円台という高水準で推移。2016年の平均取引価格は10年間で最高の2275万円という結果になった。

2016年 名古屋市内中古マンション平均取引価格 区別ランキング
順位 行政区 平均取引価格
1位 名古屋市千種区 2608万円
2位 名古屋市東区 2358万円
3位 名古屋市昭和区 2275万円
4位 名古屋市瑞穂区 2110万円
5位 名古屋市西区 2090万円
6位 名古屋市名東区 2064万円
7位 名古屋市天白区 2020万円
8位 名古屋市熱田区 1821万円
9位 名古屋市北区 1757万円
10位 名古屋市中区 1628万円
11位 名古屋市緑区 1608万円
12位 名古屋市中川区 1579万円
13位 名古屋市守山区 1576万円
14位 名古屋市南区 1451万円
15位 名古屋市中村区 1365万円
16位 名古屋市港区 1162万円

2013年以降、右肩上がりの札幌市。2016年平均取引価格は1512万円に

札幌市・中古マンション平均取引価格10年推移
図3

最後は、札幌市内の中古マンション平均取引価格の10年推移だが(図3参照)、札幌市全体で見ると、平均取引価格は2007年から10年間、おおむね上昇トレンドをキープ。前年よりダウンしたのは、10年間で2010年と2012年のみだ。細かく見てみると、2008年から2012年までは1100万円台を上下しながら緩やかに上昇。その後、2013年は1268万円、2014年は1356万円、2015年は1380万円と堅調に上昇トレンドを維持し、2016年は前年より132万円と大幅アップの1512万円まで上昇した。2007年からの10年では、426万円アップとなっている。

また、札幌市内で2016年の中古マンション取引価格が高額だった行政区は中央区、西区、東区(図6参照)。平均取引価格1位の中央区は、「SUUMO住みたい街ランキング2017 札幌版(以下、「札幌住みたい街ランキング)」で1位の円山公園(同率1位は札幌)、3位の大通り、7位の桑園、8位の西28丁目、10位の西18丁目という人気の街を複数抱える、札幌市の中心エリア。2013年までは1200~1300万円台を上下しながら推移していたが、2014年に1606万円まで大幅アップ。2015年に一旦1596万円にダウンするも、2016年は1783万円まで上昇した。

平均取引価格2位の西区は、2013年に駅周辺の再開発事業が完了した琴似が、「札幌住みたい街ランキング」で4位にランクイン。地下鉄東西線とJR函館本線が利用可能な上、両駅間には商業施設も充実しており、生活利便性の高さで人気のエリアといえそうだ。その西区の平均取引価格の変遷はというと、2012年以降、価格の変動が大きく、2012年1166万円、2013年1851万円、2014年1685万円、2015年1449万円、2016年1704万円とばらつきがみられるが、1000万円を切っていた2007年から見ると、10年間で713万円も平均取引価格は上昇している。

2016年 札幌市内中古マンション平均取引価格 区別ランキング
順位 行政区 平均取引価格
1位 札幌市中央区 1783万円
2位 札幌市西区 1704万円
3位 札幌市東区 1620万円
4位 札幌市厚別区 1569万円
5位 札幌市白石区 1415万円
6位 札幌市手稲区 1389万円
7位 札幌市豊平区 1370万円
8位 札幌市清田区 1201万円
9位 札幌市北区 1113万円
10位 札幌市南区 909万円
構成・取材・文:島田美那子
公開日 2017年11月10日
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