【土地の売買】売主・買主それぞれの流れ・費用・必要書類などを徹底解説

【土地の売買】売主・買主それぞれの流れ・費用・必要書類などを徹底解説

土地の売買にはさまざまなステップがあり、そのステップごとに必要な書類、発生する費用などがあります。
高額なお金が動くだけに、しっかり把握しておきたいものです。
この記事では、土地を売る際の流れ、土地を売却する際の諸費用、用意する書類、土地の売却にあたっての注意点など、土地を買う際の流れと注意点について解説します。
土地売買の一連の流れを理解し、ぜひ売買活動に役立ててください。

土地売買の流れとは?売主・買主それぞれのダンドリ

土地売買の大まかな流れと、それぞれの段階で売主・買主のすることは以下のようになります。

土地売買の大まかな流れ

【STEP1】土地売却の準備
売主:不動産会社の査定を依頼

【STEP2】不動産会社に査定依頼する
売主:不動産会社から提案された内容を確認

【STEP3】不動産会社と媒介契約を締結する
売主・買主:一般媒介、専任媒介、専属専任媒介から選ぶ

【STEP4】売り出し:価格を決めて広告を出す
売主:媒介を依頼した不動産会社がレインズに登録。価格を決めて広告を出す
買主:土地相場と予算を調べ、売り出し中の土地について情報収集する

【STEP5】見学:購入希望者が見学にくる
売主:基本的に不動産会社に対応を任せる
買主:物件が希望に合うかどうかをチェック

【STEP6】売買条件の交渉~契約:買主が決まったら契約を結ぶ
売主:買主から提出される買付証明書を確認する。交渉が成立したら、売買契約書を交わして契約
買主:買付証明書を提出。交渉が成立したら、売買契約書を交わして契約。手付金を支払う

【STEP7】決済・引き渡し:残代金を決済して土地を引き渡す
売主:代金を受領し、土地を引き渡す
買主:売買契約書で取り決めた日に手付金を除いた残代金を支払い。所有権移転手続きを行う

【STEP8】確定申告:売却の翌年に確定申告する
売主:確定申告を行い、売却益があった場合は納税する
買主:各種税金を納める

【STEP1~2】土地売却の準備~不動産会社に査定依頼する

土地を売却、購入するときは、まず仲介業務を行ってくれる不動産会社選びからスタートします。
買主の立場では希望条件を伝えて、その条件に合う土地を探してもらうという基本的なことが始まりです。

一方、土地を売却する場合は土地の査定を受けることが始まりです。
車やブランド品の買取り査定とは違い、不動産会社自体が土地を買うわけではなく、不動産会社は「仲介」といって、購入者探しから、売買契約、決済までを手助けしてくれる存在です。
上記の立場から、査定額とは、「うちの会社で仲介すれば、これくらいの値段で売れると考えられます」という想定の額になります。

ちなみに仲介ではなく、不動産会社が土地を購入してくれる「買取」という方法もあります。
ただ多くの場合、買取は通常相場よりも安くなってしまうことが多いのがネックです。
さまざまな事情からすぐにお金が必要という場合であればいいですが、希望どおりの価格で売却したい場合は、仲介での売却活動をオススメします。

また、不動産会社による査定価格は、その不動産会社が「この価格なら売れるだろう」と算定した価格です。
不動産会社によって査定価格が異なることは珍しくありません。

そこで重要になるのは、複数の業者に査定を依頼することです。

不動産会社が提示してきた価格やその根拠を何度か聞くことで、その価格が高めなのか、それとも低めなのかがある程度分かるようになります。
そうしているうちに自分なりに、自分の土地はこのくらいの価格なら売れそうだという相場観を養うことにもつながります。

【STEP3】売主と不動産会社が媒介契約を結ぶ

不動産会社に土地売却を依頼するステップになります。

不動産会社の選び方として覚えておきたいのは、世の中には数多くの不動産会社があるものの、大きく2つに分けるとすると大手か中小かという点です。

テレビやCMなどでだれもが名前を知っていて全国的に展開している大手か、少数で切り盛りしている“街の不動産屋さん”も含めた中小の不動産会社か、の2種類です。

大手の会社は店舗や人員が多いので、手持ちの物件情報や顧客リストが豊富で、買主を探しやすい面があります。また、保証や各種サービスなどの社内体制が整っており、売買活動に有利な場合があります。

一方、中小で地元に根付いている会社の場合は、大手にはない物件やピンポイントなエリアで探している顧客の情報を持っているかもしれません。
大手と違い決まったサービスメニューなどがなくても、担当者がきめ細かく対応してくれれば問題ありません。

それぞれに強みがあるため、大手・中小どちらの会社にも査定依頼をするのがオススメです。複数の不動産会社からの査定を受け、土地の売却を依頼する不動産会社を決めたら、「媒介契約」を結びます。

締結する媒介契約は下記3種類があります。

・一般媒介契約
・専任媒介契約
・専属専任媒介契約

契約の種類の大きな違いは、まず契約を結べる不動産会社の数です。一般媒介契約が複数の不動産会社と媒介契約を結ぶことができるのに対し、専任媒介契約・専属専任媒介契約は1社としか契約できません。

また、売主が自分で見つけた買主と売買契約を締結できるかどうかの違いもあります。
一般媒介契約と専任媒介契約はこの「自己発見取引」が可能ですが、専属専任媒介契約ではできません。

また、指定流通機構(レインズ)への登録義務や売主への業務報告義務なども、契約の種類により異なります。

媒介契約ごとの売却活動の違いとは?
一般媒介 専任媒介 専属専任媒介
複数社との契約 × ×
売主が見つけてきた相手との交渉 ×
指定流通機構への登録義務 任意 7営業日以内※2 5営業日以内※2
売主への業務報告義務 任意 2週間に1回以上 1週間に1回以上
契約有効期間 制限なし※1 3カ月以内 3カ月以内
※1 標準契約約款では3カ月以内
※2 媒介契約締結日の翌日から

【STEP4】土地の売り出し価格を決定・売却活動開始

売却を依頼した不動産仲介業者と相談のうえ、売り出し価格を決定します。
査定価格はいくらくらいで売れそうかという目安ですが、査定価格で売りに出さなければいけないわけではありません。
もちろん最終的な売却価格は売主と買主との交渉によって決まりますが、「このくらいの価格で売りたい」と希望する金額を相談する余地はあります。

価格設定の際には、例えば住宅ローンが残っている場合は、それを完済し、諸費用を払っても手元に資金が残るかなどの資金計画も確認します。
自宅を売って買い替える場合は、買い替え先の住宅を買うのに必要な頭金の一部を、売却によって確保できるかどうかも考えなくてはいけません。さらに、自宅に住宅ローンが残っている買い替えであれば、残っている住宅ローンを完済し、なおかつ仲介手数料などの売却に関わる費用を支払ったうえで、ある程度の金額が残るようにする必要があります。

その場合、安心できる売却価格は、

売却価格>住宅ローンの残高 + 売却にかかる諸費用 + 買い替え先の住宅の頭金(の一部)

となります。

また、金額だけでなく、売却期限についても考える必要があります。
「いつまでに売りたいのか」によっても、売り出し価格をどのくらいに設定するかは左右されます。期限に余裕があるのなら、当初は高めの価格で売り出して様子を見る方法もあり得ますがが、買い替えなどで期限に余裕のない場合はそうともいえません。

売り出し価格は売主の事情や希望だけで決められるものではありません。
不動産会社とよく相談して、「いつまでに売れなかったら価格をどの程度見直せばよいか」といった見通しも立てながら決めるようにしましょう。

土地売買イメージ
(画像/PIXTA)

土地の売却活動では、売却を依頼した不動産仲介業者と取り決めた個別の広告活動を展開して売却活動を行います。
専任媒介もしくは専属専任媒介の場合は契約した不動産会社がレインズ(※)に物件を登録して他の不動産仲介業者へ情報を発信し、また、不動産サイトへの掲載やポスティングチラシ、DM、新聞折込、既存顧客への紹介などを行います。

※レインズとは

●「レインズ(REINS)」とは国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピューターネットワークシステムです。
「Real Estate Information Network System(不動産流通標準情報システム)」の英語の頭文字を並べて名付けられ、組織の通称にもなっています。
レインズは、不動産業者のみが登録・利用できる不動産ネットワークで、登録すると全国の不動産売買物件の情報が閲覧可能となります。業者専用の不動産ポータルサイトのようなもので、不動産流通にはかかせないインフラ(基盤)となっています。

【STEP5】購入希望者の見学対応を行う

売り出しがスタートしたら、購入希望者が見学に来ます。
不動産会社が案内してくれるので、基本的に売主は立ち合い不要になりますが、必要に応じて、草刈りの手配をしたり、ゴミの投棄がないかを確認しましょう。

不動産会社から適時状況が報告されるので、問い合わせ数や見学者の有無はその都度把握しておくとよいでしょう。

土地売買イメージ
(画像/PIXTA)

【STEP6】売買条件の交渉~契約:買主が決まったら契約を結ぶ

広告で情報を発信していると、購入希望者から現地見学の希望や価格を含めた売買条件の交渉が入ります。
購入条件の内容は、買付証明書という書面で提出されるのが一般的になります。

書式に決まりや法的拘束力はないことから、記載される内容はさまざまですが、一般的に不動産会社が用意してくれることが多いので似通ってきます。

代表的な記載内容は、購入希望者の「住所・氏名」や「購入希望価格」、「手付金」、「残代金や契約希望日」、「引き渡し状態などの希望条件」、「買付証明書の有効期限」などです。

不動産買付証明書イメージ
(画像/PIXTA)

買主が決まったら、売買契約を締結します。
売主・買主、双方の不動産会社が集まって、売買契約書に署名押印し、手付金の授受を行います。

売買契約の前に、宅地建物取引士が「重要事項説明書」の内容を説明することが義務付けられています。
「重要事項説明書」には、売買代金の支払い方法や、契約を解除するときの規定などが記載されているので、しっかり内容をチェックして、疑問点がある場合は解消してから進めることが大切です。
「重要事項説明書」は契約当日に説明されることも多いですが、不安な場合は事前に確認することもできるので不動産会社に相談してみましょう。

手付金とは、契約成立の証拠金であると同時に、万一契約解除となった場合の備えもなりえる金員で、売買する土地の10%程度とされることが多いようです。土地の引き渡しの際にはそのまま代金に充当されます。契約を交わしてから契約の履行にかかるまでの間に、買主から申し出て契約を解除した場合は、手付金は放棄したとみなされそのまま売主に支払われます。売主から申し出ての解除の場合は、受領した手付金の返還+手付金の同額(手付倍返し)を買主に払うことになります。

契約を結ぶ男女イメージ
(画像/PIXTA)

【STEP7】代金決済と土地の引き渡し

売買契約書で取り決めた日に、手付金を除いた残りの代金を決済し、土地の引き渡しを行います。
引き渡しの当日中に司法書士が法務局に行き、売主から買主への所有権移転登記を申請します。

【STEP8】売却の翌年に確定申告する

売却益が発生した場合には、確定申告が必要となるので、申告を行います。
確定申告の期間は、基本的に土地を売却した翌年の2月16日から3月15日までとなっています。
土地の売却により利益が発生した場合は、所得税と住民税が課税されます。

土地の売却で利益が発生した場合、通常は、税金の優遇制度はありませんが、優遇制度が利用できる可能性があるのは、「マイホームが建っていた土地を売却するとき」と「相続した空き家を取り壊して売却するとき」です。ともに3000万円までが控除される制度があります。

買主側も不動産取得税を払ったり、土地を買って建物を建てる際に住宅ローンを利用するなら、住宅ローン控除を受けるために確定申告する必要があります。

確定申告の手続きや用意しておく書類などについても、不動産会社に注意点を聞いておくとよいでしょう。

確定申告イメージ
(画像/PIXTA)

土地売買にかかる費用とは?

仲介手数料や税金などがかかる

土地売買の流れを押さえたら、かかる費用も見積もっておきましょう。
土地売買には費用がかかります。不動産会社に支払うものだったり、国に納める税金だったりと内容はさまざまです。
ここでは代表的な費用について紹介します。
いつ支払うのか、売主と買主のどちらに発生するのかなどを押さえておけば、聞いてなかった!というような事態を防げるはずです。
スムーズでストレスのない売買活動のために覚えておきましょう。

仲介手数料

仲介手数料は、土地を媒介した不動産仲介業者へ支払います。
仲介手数料の金額(上限)は、

売却代金×3%+6万円(別途消費税)

となります。

例)3000万円で土地を売却した場合
仲介手数料=(3000万円×3%+6万円)+消費税10%=105万6000円

なお、この速算式で求められる金額は仲介手数料の上限額です。
上限額なのでこの金額以下であればよいという額ですが、ほとんどの場合は上限額が請求額になっているようです。
なお、土地の売却代金が400万円以下の場合は上記の速算式はあてはまらず、手数料は最大18万円となります。

仲介手数料の金額については、媒介契約を締結する前に不動産会社に確認してみましょう。
仲介手数料が発生するのは、仲介での売買のみです。
不動産会社所有の土地を直接購入する場合や、不動産会社に直接土地を売る場合、仲介手数料が不要になります。

■発生の有無

売主 ○
買主 ○

印紙税

印紙税は、売買契約書に貼付することで納付します。
通常は売買契約時に不動産仲介業者が持参してくれますので、代金を現金で用意しておきましょう。
なお、印紙税は契約金額によって税額が定められています。

■発生の有無

売主 ○
買主 ○

登記費用

土地の決済・引渡しの際には、土地の所有権を買主に移転します。
この時に、所有権移転に関する登記費用は一般的に買主負担となります。
計算式としては「固定資産税評価額(当該年度の価格)× 2%」です。
固定資産税評価額は固定資産税の納付書と一緒に送付されてくる書類から確認できます。
くわえて司法書士に登記を依頼する場合、5万円程度の費用が発生します。

また、抵当権抹消登記や住所変更登記が必要な場合は、売主負担となります。
抵当権抹消登記および住所変更登記の登録免許税は、不動産1個当たり1000円となります。
その他に司法書士への報酬が1名万~2万円程度かかります。

■買主の登記費用 (所有権移転登記を司法書士に依頼した場合の目安)
登録免許税(固定資産税評価額(当該年度の価格)× 2%)+司法書士への報酬(5万円~)

■売主の登記費用
(土地1筆と建物1棟の抵当権抹消登記を司法書士に依頼した場合の目安)
登録免許税(1000円×2)+司法書士への報酬(1万円~)=1万2000円~

■発生の有無

売主 ○
買主 ○

その他の事務費用

その他の費用として挙げられる代表的な費用が、確定測量費・既存建物解体費・残置物(廃棄物)処分費です。売却する土地の状況に応じて支払う必要があります。
確定測量とは、隣地所有者の立ち会いのもと、土地の境界をすべて確定させることいい、土地家屋調査士へ依頼します。

費用は隣地所有者の数や分ける土地の数にもよりますが、約30万円~60万円程度が目安でしょう。

更地で引き渡すための建物解体費用は、木造の建物の場合では1坪で3万~4万円程度の費用がかかり、木造一戸建て住宅を解体する場合、100万円程度の費用を想定しておきましょう。

こうした解体を行う場合も含めて、見逃しがちな費用としては、土地上に残置物などがある場合です。

廃棄物の処分費用が発生します。
費用の目安としては2tトラック1台分で8万円~10万円程度ですが、自治体や廃棄物によって大きく変動するので、思わぬ金額になってしまうことがあります。

処理業者を選定する際はしっかり不動産会社に相談したり、複数社に見積もりをとって進めましょう。

■発生の有無

売主 ○
買主 ×

土地売買の必要書類とその入手方法

土地売買には契約にあたって、用意すべき書類がたくさんあります。ここでは必要書類とその入手方法について解説します。
必要書類については、基本的にはどのタイミングでどういったものが必要になるのか、不動産会社がその都度教えてくれます。しっかりメモをとって事前に用意しておくことが大切です。

身分証明書

売買契約時および決済・引渡し時に、本当の土地の所有者であることを証明するために用意します。
具体的には、運転免許証やパスポートなど(いずれか1点で可)を用意します。
こちらも不動産会社に事前に伝えられることが多いので、メモを取るなどして忘れないようにしましょう。

■必要の有無

売主 ○
買主 ×

実印

売買契約書に捺印する印鑑は実印である必要はなく認印でも問題ありません。
ただ決済・引渡し時の所有権移転登記と抵当権設定登記は、必ず実印が必要となります。

■必要の有無

売主 ○
買主 ○

印鑑証明書

決済・引渡し時に、買主が売主に土地の売却代金を支払い、所有権移転登記を行いますが、司法書士が法務局へ所有権移転登記を申請するために実印を捺印した委任状と印鑑証明書が必要となります。
印鑑証明書は市町村役場の窓口や各自治体のサービスセンターなどで取得できます。

■必要の有無

売主 ○
買主 ○(住宅ローン契約時に必要)

権利書(登記情報識別通知)

売買契約時および決済・引渡し時に、売主は土地の権利証(登記済証、2005年以降は登記情報識別通知)を用意します。
決済・引渡し時には必ず必要になる書類です。
万一、紛失してしまった場合は、司法書士による本人確認情報や事前通知制度などの手続きをすることによって対応することができます。

■必要の有無

売主 ○
買主 ×

固定資産税の納税通知書

毎年4月になると土地や建物の所有者に固定資産税納税通知書が郵送されてきます。
固定資産税と都市計画税の納付すべき税額などが記載されています。
売主はこの納付書をもとに、買主と決済・引渡し時に精算する固定資産税と都市計画税の日割り計算をします。
通常、売買契約時に持参して、買主に確認してもらいます。

■必要の有無

売主 ○
買主 ×

固定資産評価証明書

固定資産評価証明書は、登録免許税を算定するために必要な書類で、売主は決済・引渡し時に必ず用意しなければなりません。
固定資産評価証明書は、市区町村役場の窓口で取得することができます。
取得できるのは、原則、不動産の所有者や納税義務者ですが、委任状を発行すれば売却を依頼した不動産仲介業者に代行してもらえます。

■必要の有無

売主 ○
買主 ×

土地売買でのトラブルを防ぐため、売主がしておくべきこと

売主は査定前に現況を調査しておこう

土地を売却する前には、自分が売却したい土地がどんな状態なのか、現況をしっかり把握しておくことが大切になります。
状況によっては解体や整地などが必要だったりしますし、工事が必要な場合は、工事がしやすいのかどうかなども、費用負担の観点から重要になります。

さらに、売却にあたって必要な書類もあります。
まずは権利証、または登記識別情報通知書です。

権利証とは不動産の売買の際、登記が済んだことを証明する書面で登記済証とも言います。
不動産登記法が改正されて、現在は登記済証に代えて権利の登記を終えた場合、登記名義人に対して12桁の番号が記載された登記識別情報通知書が通知されます。

権利証や登記識別情報通知書は、権利者であることを公的に証明するために必要な書類となりますので、しっかり確認しましょう。

もうひとつは、土地取得時の契約書などの書類です。
無くても土地の売却自体はできるものの、土地売却後の確定申告で必要になります。

最後は不動産登記内容を確認しましょう。
これは土地や建物の所在・面積のほか、所有者の住所・氏名などを公の帳簿(登記簿)に記載したもので、一般公開されています。

土地取得時の登記事項証明書(登記簿謄本)を見て、土地の取得当時と土地の区画や面積が違っていないか確認しましょう。
土地の区画や面積が違っている場合や、土地取得時の登記事項証明書(登記簿謄本)が手元にない場合には、法務局で登記事項証明書(登記簿謄本)を取得できます。
不動産登記は、コンピュータ化されているので、どの法務局に行っても、全国の登記事項証明書を取得することができるので、不明点などがあれば最寄りの法務局で相談してみましょう。

■現況を確認する際のチェックポイント
・権利証又は登記識別情報通知書の確認
・土地取得時の書類の確認
・不動産登記内容の確認

境界確定と測量で隣地境界線を明確に

スムーズな土地売却で押さえておきたいポイントのひとつが隣地との境界線です。
これを明確にしておかないと、いざ買主が購入した後、隣地に住む住人とどこまでが自分の土地なのか、境界に関する争いが発生するリスクがあるからです。
当然、買主側は避けたいため、境界線が明確になっている土地が好まれるでしょう。
希望どおりの売却を実現するために、正確に把握しておくことが大切になります。

基本的に新興住宅地や比較的新しい住宅地では、隣地との境目には境界標という印があるなどから、判断に迷うことは少ないと考えられます。
注意したいのは市街化調整区域からの変更や古くから畑を住宅地に転用した土地などです。
境界があいまいになっていることがあります。

これを確定するために必要なのが「測量図」「筆界確認書」です。
こうした境界線が分かる書類があるかどうかをチェックしましょう。

もちろん境界を確定して測量しなければ、絶対に土地が売れないわけではありません。
例えば、区画整理や開発行為でしっかり区画割りされた土地では、登記記録面積が正しい可能性が高いので、測量せずに売買されるのが一般的です。
こうした土地であれば、どのように境界を明示できるのかを不動産会社に相談してみましょう。
また、境界確定測量には時間も費用もかかるので、土地の売却に測量が必要かどうかも合わせて聞いてみることをオススメします。

※実測売買と公簿売買

実測売買は2つあります。
(1)実測売買:最初に実測面積を出してから売買する方式
(2)実測精算:最初に土地の単価を決めて契約し、その後の測量結果に応じて売買代金を増減させる
・公簿売買は、登記された土地の面積を前提として売買代金総額を決める。公簿売買でも、後日の争いを避けるために境界確定・測量を行う場合もありますが、正しい面積が判明しても売買代金は増減させない。
・いずれの場合でも、測量費用は売主と買主のどちらが負担するのか、あるいは折半するのか、契約で決めておくとよい。

こんな土地の売買には注意が必要。ケースごとに解説

住宅ローンが残っている土地

古家付きの土地などに住宅ローンが残っている場合でも売却自体は可能です。
しかし、残っている住宅ローンを完済して、抵当権を抹消した上で引き渡すことが前提条件となります。
売却した価格で住宅ローンの完済は可能か、諸費用も含めた上で資金計画を立てることが大切になります。
また、住宅ローン一括返済の際には、金融機関によって手数料がかかりますので注意が必要です。

相続した土地

相続した土地の売買活動には注意点が2つあります。

1.相続登記が未了で土地を売却する場合
所有者の名義が被相続人名義のままだと、買主への移転登記ができません。
所有者の名義を変更する相続登記をする必要があります。

相続した土地の売却では、正しく所有者の名義が変更され登記されているかが大切になります。
登記に必要な遺産の分割協議が完了していない場合でも、共同相続人全員で売却することは可能ですが、その場合、相続人全員の同意書が必要となることなどからあまり一般的ではありません。

相続した土地の場合には、所有者の名義が正しく変更登記されているかどうかしっかり確認しましょう。

2.相続発生後に土地を売却する際の注意点
相続発生後に土地を売却する場合、申告期限までに相続税納税資金を確保するために売却するなどの時間的制約があるときは、相場の価格より安くなってしまう可能性があります。
売主の都合に合わせてもらう必要が出てくるので、希望する価格で売却ができなくなる可能性があるということです。

建物(古家)が残っている土地

一般的に古家付きといわれる、建物(古家)が残っている土地の場合は、建物(古家)を壊して更地にして売ったほうがよいのか、そのまま建物がある状態で売ったほうがよいのか迷うこともあるでしょう。

建物(古家)がある状態のまま売る場合には、建物(古家)を解体する費用がかからない、再建築する際の建物のイメージがつきやすい、土地の固定資産税や都市計画税の負担が軽減措置により更地よりも軽く済むなどのメリットがあります。
一方、買主が建物(古家)の解体を行う場合、更地の同条件の土地よりも検討順位が下がる、建物(古家)が著しく老朽化している場合は見栄えが良くないなどのデメリットから、高値での売却がしにくいこともあります。

建物(古家)を壊して更地にして売る場合には、買主が購入後すぐに建物を建築することができるなどのメリットがあります。
ただ、売却より先に建物(古家)の解体費用がかかってしまう、固定資産税や都市計画税の軽減措置が受けられず売主側に金銭的負担が増えるなどのデメリットがあります。
その分、売却価格が相場より高く設定されるなども考えられます。

賃貸している土地

土地を駐車場や倉庫などで賃貸している場合には、賃貸中のまま売却する方法と賃貸利用者に立ち退いてもらい売却する方法があります。
賃貸中のまま売却する場合には、買主が賃貸経営のイメージをしやすいですが、収益物件として扱われるため、利回りが重要視されます。

賃貸利用者に立ち退いてもらい売却する場合には、通常の更地と同様に売却することができるものの、立ち退き完了まで時間がかかるので、購入希望者の購入スケジュールとの兼ね合いに注意が必要です。

遠方にある土地

売却予定の土地が現在住んでいる所から遠い場合には、現地に行き不動産会社を探す手間が発生します。
また、基本的には契約時と引き渡し時には本人が立ち会う必要があるので、その時間的なコストも考えておきましょう。
どうしても都合がつかない場合には、縁故者や知人、専門家に依頼(代理人を立てる)することもできます。
契約については、郵送でやり取りすることも可能なので、準備になにが必要なのか、前もって不動産会社に相談しておきましょう。

どちらにせよ、現地までの交通費や宿泊費、郵送料など、余計な費用がかかることが多くなることを想定しておきましょう。

複数人で共有している土地

複数人で共有する土地を売却する場合、持分割合を確認することが必要です。
持分割合とは、土地の所有権の割合のことで、法務局へ行き、土地の登記事項証明書を取得することによって確認することができます。
こうした共有の土地を売却するには、3つの方法があります。

1.分筆して売却
共有名義の土地を持分割合に応じて分筆して、単独名義の土地として売却する方法です。
分筆とは1つの土地を複数の土地に分けることです。
共有名義の土地を分けることで、独立した単独名義の土地が複数でき、共有状態はなくなるので、自分の意思のみで売却することが可能になります。
分筆では、どこをどのように分筆するかが重要になってきます。
建築物を建築する際には、接道義務を満たしていなければならないため、接道義務を満たさない土地に分筆してしまうと評価が下がってしまいます。
不動産会社や不動産鑑定士などプロに相談しながら進めましょう。

2.共有者全員の同意を得て売却
共有名義の土地を共有する全員の同意を得て売却する方法です。
共有者全員が土地の売却に同意している場合に、共有者全員が売主となり合同で売却することができます。
売買契約書には共有者全員が署名し実印を押印します。
共有者に遠方に住む、高齢などで売買契約書への署名、押印が難しい方がいる場合は、委任状を取得しましょう。委任状があれば他の共有者が売却手続きすることが可能になります。

3.持分のみを売却
自分の共有持分を他の人に売却する方法になります。
第三者に売却することも可能ですが、持分だけを買う人はほとんどいないので、共有者同士で売買することがほとんどになります。
持分を売却する際には通常の売却と同様に、売買契約を結び、売買代金の受け渡しと同時に所有権の移転登記を行います。
共有者が親戚や近親者だからといって持分を無償で譲渡すると、贈与とみなされて贈与税がかかるので注意しましょう。

スムーズな売却を実現するには、やはり協力してくれる不動産会社の存在が大切です。根拠を明確にして査定価格を提示してくる会社や実績が豊富な会社を選びましょう。
比較検討するなら同時に複数の会社を比較できる一括査定がオススメです。
複数の不動産会社とコンタクトを取り、それぞれの得意分野や希望を満たしてくれる対応力があるかなどを比べてみましょう。

まとめ

スムーズな売却活動のためには、一括査定などで複数の不動産会社にコンタクトして、知識と経験がある担当者を探すのが近道

不動産売買は手続きが多く、必要書類が多く発生するので、早めに準備を始めましょう

土地の売買では、不動産会社に払う仲介手数料のほかにも、税金や土地測量費などさまざまな費用が発生します

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構成・取材・文/山口俊介 
公開日 2021年06月11日
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