住宅ローン完済後に自分で抵当権を抹消する方法。必要書類と手続き、費用を徹底解説!

住宅ローン完済後に自分で抵当権を抹消する方法。必要書類と手続き、費用を徹底解説!

長年にわたって返済し続けてきた住宅ローン。やっとの思いで完済した後、所有する不動産の登記簿を確認したことがあるでしょうか。
登記簿の「乙区」に借りていた住宅ローンの保証会社による抵当権が記載されたままになっていたら、そのままでは売却できません。住宅ローンは返済したら抵当権は自動的に消されると思っている方も多いと思いますが、実は「抵当権抹消登記」がなされないままだと、抵当権は記載されたままなのです。
通常は、司法書士という専門家に依頼するこの抹消手続き。実は私たちでも法務局で手続きできます。
そこで、「抵当権抹消手続き」を自分自身で行うための方法、必要書類、注意点、そしてこの手続きを怠った場合のリスクをまとめました。

抵当権とはなに?

住宅ローンを借りると抵当権が設定される

抵当権とは、金銭消費貸借契約(ローン契約のこと)に際して、その債権を担保する目的で設定される権利。
つまり、住宅ローンを借りた人が返せなくなったときに、債権者(銀行など)が優先的に、競売という手続きを経てその物件をお金に換えて返済してもらえる権利です。
住宅ローンを組むと、銀行は担保権者として購入した不動産に、借りたお金に相当する額の抵当権を設定します。いわゆる担保が付いたローン(債務)は「有担保債権」とよばれ、返済が滞った場合などは優先的に返済が受けられるため、銀行などにとっては資金を貸すリスクが軽減されます。一般の消費者にとって、住宅購入などに際して、大きな資金が借りやすい仕組みになっているわけです。
しかし、不動産を売買するとき、この「乙区」と呼ばれる権利欄に、抵当権が付いたままだと、売買できません。通常、抵当権者である銀行などは、ローン完済後もそのままでは、登記上の抵当権の抹消まで行いません。そこで、ローン完済後、抵当権抹消手続きを行うことで、登記事項証明書から、抵当権の記載がなくなります。
抵当権が付いたままでは、さまざまなリスクも生じるのが不動産物件です。
ローンの返済後は、登記上もそのことを表す意味でも、抹消登記は重要と言えます。

登記簿の「乙」欄に記載されている

不動産登記簿は、「表題部」「甲」「乙」の記載区からなります。
まず、証明書の一番上にあるのが表題部と書かれた部分では、該当する不動産を特定する以下の項目が記載されます。
土地に関しては、所在(〇丁目までの行政上の住所)、地番(一筆の土地ごとに割り当てられた番号)、地目(土地の用途)地積(面積)原因及びその日付(登記理由とその日付)、所有者の住所氏名。
建物は、所在(地番も含む)、家屋番号(建物一棟ごとに割り当てられた番号)、種類(居宅、物置等)、構造(木造、鉄骨等)、床面積、原因及びその日付、所有者の住所氏名です。

表題部が物件を特定する情報を記載するのに対して、権利部と呼ばれるのが「甲区」「乙区」です。
登記簿の甲区には、所有者に関する事項が記載されます。どこに居住する誰が、どういう理由(売買か相続か)で何年何月に取得したか。またその所有権に関して、差し押え等権利の制限があれば記載されます。
登記番号とは登記された事項の順番を示し、若い番号ほど古い登記となります。登記の目的に「所有権保存」
とあるのは、新しく開発された土地や分筆された土地など、一番最初に登記がされた場合に記載されます。保存登記によって、甲区欄が生まれます。
そして、権利部の乙区には、所有権以外の権利が記載されます。対象となる不動産に所有権以外の権利が登記されていない場合には、乙区そのものがありません。
所有権以外の権利とは、根抵当権、賃借権、地上権などです。

■不動産登記簿の記載区と記載内容
記載区 記載内容
表題部

土地・建物に関する物理的状況を記載

【土地】
所在・地番・地目・地積・原因・日付、所有者住所氏名
【建物】
所在・家屋番号・種類・構造・床面積・原因・日付・所有者住所氏名

甲区 権利部「甲区」には所有権に関する内容を記載
順位番号・登記の目的・受付年月日・受付番号・権利
乙区 権利部「乙区」には所有権以外の権利に関する内容を記載
順位番号・登記の目的・受付年月日・受付番号・権利者その他の事項

住宅ローンを完済しても抵当権は抹消されない

住宅ローンを完済すると、ローンの対象不動産につけられていた抵当権はなくなります。
しかし、不動産登記簿に記載がなくなるわけではありません。
ローン完済と同時に担保権者である銀行が、自動的に抵当権の抹消をしてくれるものではないからです。銀行が送ってくる抵当権抹消の手続きに必要な書類をもって、所有者が抵当権抹消手続きを行わなければならないのです。
不動産登記制度とは、あくまで第三者に対抗するために公示することが目的です。
「登記には公信力がない」と言われています。公信力とは、登記された内容が効力を持つことを言いますが、
真の権利と登記上の記載が異なっている場合があるという意味です。
ですから、実際にローンを完済し抵当権がなくなっていても、表面上その不動産は第三者から見れば、抵当権がついている、つまり住宅ローンは完済していないように見えるわけです。

登記申請のイメージ
(写真/PIXTA)

住宅ローン完済後、抵当権の登記をそのままにしておくとどうなる?

抵当権がついた物件は、売却しづらい

登記簿上の抵当権をそのままにしておくと、売却するときに抵当権がついたままでは売却できません。
いくら、完済しているローンであっても、登記簿上ではそれが分からないため、信用されないからです。
不動産売買では、抵当権の登記がない状態での所有権の移転が常識となっています。
売買契約書には通常、「買主の所有権の完全な行使を阻害する一切の負担を、除去・抹消します」との記載があります。
つまり、所有権以外の権利がついたままでは、売買できないという意味です。
ただし、ローン返済中の物件を売却するとき、その売却代金をもって完済するのであれば、「抹消登記」と「所有権移転登記」を決済の日に同時に行うこともできます。
登記簿の乙区欄に抵当権の記載がある物件を売買するときには、その旨を説明をすれば売買契約から決済まで行うことができます。最終的に契約書の条文どおり、所有権以外の権利を除去・抹消し、移転することになるからです。
ローンを完済したならばそのことを登記情報に表すことは、第三者に公示するためにもとても大事です。

相続が発生したときの手続きが複雑になる

登記簿に抵当権が記載されたまま、その所有者が亡くなり相続が発生すると、抹消手続きは複雑になります。
抵当権設定者に代わり、相続によって新しく所有者となった者が手続きをすることになります。
このため、相続にかかる手続きが完了し新しい所有者が決まるまで、抹消手続きができなくなります。
相続人調査や、遺産分割協議において時間がかかる場合など、抹消手続きが滞ってしまう事態も十分考えられます。

新たに融資を受けることができない

乙区の権利には順位番号が振られています。順位とはその番号が小さい順番に、優先的に配当(返済)が受けられるという意味で、通常住宅ローンの場合、第一順位の抵当権が設定されます。
仮にその不動産を担保にさらに融資を受けようとした場合、第一順位抵当権の登記が残ったままでは、有効な第一順位の抵当権が設定できないため、融資を受けられない可能性があります。

抵当権設定のイメージ
(写真/PIXTA)

自分で行う「抵当権抹消手続」

「抵当権抹消手続」は法務局で行う

不動産登記を管轄するのは、法務省の出先機関である法務局です。法務局本局をはじめ、支局、出張所が各地にあり、不動産の所在する地域によって、扱う局・出張所が異なります。
銀行からの書類が届いたら、該当する不動産を管轄する法務局を調べて出向き、まずは登記相談窓口に行きます。
登記申請書類をダウンロードし、持参すれば書き方等教えてもらえます。
その際には、法務局で最新の登記事項証明書を入手し、登記にある住所等が現状と相違ないかを確かめておく必要があります。

申請書類のダウンロードから完了まで、「抵当権抹消手続」の流れ

ここからは、抵当権抹消登記を行うまでの具体的な流れを説明します。
住宅ローンを完済すると銀行等から抵当権抹消に関係する書類が届きます。
その書類を持って、法務局で手続きを行います。

抵当権抹消手続きの流れ

一つ一つの手続きの詳細について説明していきます。

1.金融機関または保証会社から手続きに必要な以下の書類が届きます。ローン完済後10日程度後(金融機関によって異なります)まとめて、郵送されてきます。

弁済証明書・抵当権解除証書 金融機関によって名称は違うが、債務を完済したという証明書。
抵当権設定契約証書 金融機関との抵当権設定契約証書の原本が返還されます。
代表者事項証明書・登記事項証明書
金融機関等の登記関係証明
金融機関の商業登記関係の証明書です。
委任状 金融機関の代わりに債務書である申請人が、抵当権抹消登記を申請するための委任状です。代理人欄に申請者する本人の署名捺印が必要。

2.所有する不動産の登記はどこにあるのか、どこの法務局に申請すればいいのかは、インターネットの「法務局・地方法務局所在地一覧」で知ることができます。管轄する不動産の所在は、法務局の「登記管轄一覧」をクリックして確かめます。

3.法務省のサイトで申請書類をダウンロードまたは、法務局で入手します。法務局のサイトにある「不動産登記の申請書様式について」のページにある「抵当権抹消登記申請書」をダウンロードします。申請書類を入手したら、金融機関等から郵送されてきた弁済証明書または抵当権解除証書・抵当権設定契約証書・代表者事項証明書・登記事項証明書・委任状と合わせて準備します。

4.所有する不動産を管轄する法務局へ出向き、証明書発行窓口で最新の登記事項証明書を入手します。その後登記相談窓口で登記申請書面の書き方の説明を受けます。

5.登記申請書面に記入し完成させます。入手した登記事項証明書の所有者の氏名・住所、物件の表示に関する所在や地番等の内容に違いがないように注意します。

6.法務局窓口にて申請、受理されます。

7.申請書類に間違いがあった場合などは電話で連絡があります。

8.間違った箇所を訂正し、補正申請します。

9.抵当権抹消登記の完了です。

登記完了後には、登記完了証が発行されます。登記完了証は法務局の出向き入手するか、もしくは申請時に郵送の手続きを行っておけば郵送されます。

抵当権抹消登記申請書の書き方

具体的に抵当権抹消登記申請の書き方を見ていきましょう。申請書類は法務局のホームページからダウンロードできるので、一から書く必要はありません。

抵当権抹消登記申請書
*画像は法務局ホームページより

【登記の目的】
抵当権抹消と記載し、記載する順位番号は乙区の順位番号を記載します。順位番号については、登記識別情報通知書、登記事項証明書等で確認します。

【原因】
抵当権が消滅した日とその原因を記載します。例えば債務を完済し、令和1年7月1日に抵当の設定契約が解除されて抵当権が消滅したときは、「令和1年7月1日解除」と記載します。

【権利者】
現在の所有者の住所、氏名を記載します。これは登記記録(登記事項証明書)に記録(記載)されている所有者の住所氏名と一致している必要があります。一致しない場合は、事前に登記記録上の住所氏名を現在のものに変更する登記が必要です。

【義務者】
抵当権者である金融機関等の住所、名称、会社法人等番号および代表者の氏名を記載します。
金融機関等の登記事項証明書(作成後1カ月以内のものに限る)を添付する場合は、会社法人等番号の記載は不要です。
この記載が登記記録(登記事項証明書)に記録(記載)された内容と一致していない場合は、登記記録(登記事項証明書)上の住所および名称から現在のものまでの変更の経過が分かる当該金融機関等の登記事項証明書(履歴事項証明書、閉鎖事項証明書,閉鎖謄本等)を添付します。
会社法人等番号を記載する場合は、履歴事項証明書や閉鎖事項証明書を添付する必要はありません。閉鎖事項証明書に現在の会社法人等番号とは異なる会社法人等番号が記載されている場合には、この閉鎖事項証明に記録された事項は会社法人等番号で省略することはできません。

【添付情報】
(登記識別情報または登記済証)
抵当権者の登記識別情報(登記識別情報を記載した書面を封筒にに入れ提出します。この封筒には、抵当権者の名称及び登記の目的を記載し、登記識別情報を記載した書面が在中する旨を明記する必要があります)
または登記済証(権利証)の原本を提出します。登記済証を提出した場合には登記完了後返却されます。

(登記原因証明情報)
登記原因証明情報とは、登記の原因となった事実又は行為及びこれに基づき現に権利変動が生じたことを証する情報を指します。抵当権の抹消の場合は、抵当権者が作成した解除証書等がこれに当たります。銀行等の金融機関が抵当権者となっている場合は、通常、解除証書等が抵当権者である金融機関から送られてきますので、送られていない場合には金融機関に確認してください。

(会社法人等番号)
申請人(義務者)欄に会社法人等番号を記載する場合には、「会社法人等番号」と記載します。金融機関等の登記事項証明書(作成後1カ月以内のものに限ります)を添付する場合には、「登記事項証明書」と記載します。

(代理権限証明情報)
登記申請に関する委任状(代理人の権限を証する情報)です。
銀行等の金融機関が抵当権者(登記義務者)となっている場合に、金融機関が所有権者(登記権利者)に登記申請を委任する場合、通常、委任状は金融機関から送られてきますが、送られていない場合には金融機関に確認してください。

【登記識別情報】
登記識別情報又は登記済証を提供することができない場合、その理由の□にチェックをします。
なお、登記識別情報又は登記済証を提供することができない場合、様式の添付情報欄には、「登記識別情報(または登記済証)」と書きません。

【申請年月日および申請法務局】
申請年月日および申請法務局名を記載します。

【申請人兼義務者代理人】
抵当権者から登記の申請の委任を受けた現在の所有者(所有権の登記名義人)の住所氏名を記載します。この記載は、権利者の住所及び氏名の記載と一致している必要があります。氏名の横に認印を押します。

【連絡先】
申請書の記載内容等に補正すべき点がある場合に、登記所の担当者から連絡するための連絡先の電話番号を書きます。

【登録免許税】
抹消の登記の登録免許税は,土地又は建物1個につき1000円。
登録免許税を現金納付する場合はその領収書を貼り付けた用紙を、収入印紙で納付する場合には割印や消印をしていない収入印紙を貼り付けた用紙を申請書と一括してつづり、つづり目に契印します。契印は、2枚以上の契約書が1つの連続した文書であることを証明するために、両ページにまたがって押すハンコのことです。

【不動産の表示】
不動産番号を記載した場合は、土地の所在・地番・地目及び地積(建物の所在・家屋番号・種類・構造および床面積)の記載を省略できます。

【契印】
申請書が複数枚にわたる場合は、申請人またはその代理人は、各用紙のつづり目に必ず契印します。

「抵当権抹消手続」の必要書類と用語の解説

抵当権抹消申請に必要な書類と入手先、そして用語の解説です。

【登記申請書】インターネットの法務省法務局のサイトからダウンロードで取得可能できます

法務局のサイトからダウンロードが可能です。
法務省のトップページから不動産登記申請手続に進み、「不動産登記の申請書様式について」に進みます。そこでは、申請目的に合わせた20以上の書類がダウンロードできます。抵当権の抹消に必要な書類は、「抵当権抹消登記」をクリックします。word形式、PDF形式他があります。併せて、記載例もダウンロードします。

■ダウンロードできる申請書類一覧

土地地目変更登記・所有権保存登記・合筆登記・所有権移転登記(売買)・所有権移転登記(贈与)・財産分与による所有権移転登記・抵当権設定登記・根抵当権設定登記・共同根抵当権設定登記・登記名義人住所氏名変更登記(移転の場合)・登記名義人住所氏名変更登記(住居表示実施の場合)・登記名義人住所氏名変更登記(氏名変更の場合)・登記名義人住所氏名変更登記(住所及び氏名変更の場合)・登記名義人住所氏名変更登記(住所及び氏名変更の場合 敷地権付き区分建物の場合)・登記名義人住所氏名変更登記(会社の商号または本店を変更または移転した場合)・抵当権抹消登記・根抵当権抹消登記・所有権移転登記(相続・公正証書遺言)・所有権移転登記(相続・自筆証書遺言)・所有権移転登記(相続・法定相続)・所有権移転登記(相続・遺産分割)・所有権移転登記(相続・遺産分割)(数次相続)・建物滅失登記・配偶者居住権の登記

【弁済証書】ローンを完済したことを証明する銀行の書類

抵当権解除証書や弁済証書、抵当権放棄証書、など金融機関によって書面の名称は異なりますが、債務が完済された旨を金融機関が証明する書面で、登記原因を証明するものです。通常、住宅ローンを完済した後、10日前後で、金融機関から登記申請に必要な他の書類と一緒に送られてきます。

【登記済証または登記識別情報】権利証とよばれる書類

抵当権設定時に交付される書面。登記済みの印が押されています。
権利証と呼ばれる登記済証は、平成17(2005)年の不動産登記法の改正により、現在は発行されていません。
登記済証に代わるものが、「登記識別情報」です。
登記識別情報には、「登記識別番号」が記載されています。これは登記を識別する暗証番号のようなもので、従来の権利証の代わりに用いられています。

【登記事項証明書】登記簿謄本

登記簿謄本とは従来の不動産登記の原本を紙にコピーした書面です。
現在では、登記簿そのものがデータとして保存されています。
そのため、その内容を紙で出力したものを、登記事項証明書と呼びます。
抹消登記申請に当たっては、不動産に関する事項等が登記簿の内容と一致しなければならないため、最新の登記事項証明書を入手する必要があります。登記事項証明書は、法務局で入手します。法務局に出向き備えてある請求書に物件を特定する事項を記入し、窓口に提出します。発行にかかる手数料は、請求書に収入印紙を貼付することで納付します。登記事項証明書の発行手数料は、1通600円です。郵送で請求書を送付することも、インターネットでのオンライン請求もできます。オンライン請求の場合は、手数料は1通500円です。

【委任状】抵当権者である銀行に代わって抹消手続きを行うための委任状

抵当権者である金融機関に代わって抵当権の抹消手続きを行うため、金融機関の委任状が必要です。
所有者自身が、金融機関の代理人として申請します。代理人の欄には、所有者の住所、氏名を記入し押印します。

【登録免許税】抵当権抹消登記の際、国に納める税金

申請に当たっては、「登録免許税」の納付が必要です。登録免許税とは、「登録免許税法」に基づき、登記や登録、許可、免許に際して課せられる国税です。
納付は、申請書面に相当額の「印紙」を貼付して納めます。
「登録免許税額」は以下のとおりです。

■抵当権抹消登記にかかる「登録免許税額」
土地 一筆に対して1000円 ※敷地に地番が複数存在する場合にはその数分
一戸建て住宅 建物一棟に対して1000円 ※家屋番号が複数存在する場合にはその数分
土地一筆に対して1000円 ※敷地に地番が複数存在する場合にはその数分
マンション 区分所有建物分1000円+敷地権(土地)分1000円 計2000円

【印鑑】印鑑は認印でOK

抵当権抹消登記にかかる申請書面に押印する印鑑は、実印でなくても、認印でも認められます。

登記申請書のイメージ
(写真/PIXTA)

「抵当権抹消手続き」を自分で行うのは大変

登記申請は法律手続き。なれない用語や手続きに戸惑うことも

自分で抵当権抹消登記を行うためには法務局に出向く必要があります。間違いがあったときの対応など、場合によっては複数回出向く必要もあります。
法務局は平日しか業務を行っていないため、仕事をしている人は時間をつくるのが難しいケースもあるでしょう。
法律手続きである登記には間違った申請をすることによるリスクも伴いますので、できるだけ登記申請は司法書士に依頼しましょう。

「抵当権抹消手続き」を司法書士に依頼するメリット

【メリット】確実に手続きをしてもらえる

抵当権抹消登記は、必要書類がそろえば、所有者個人でも行うことができる、登記申請の中でも比較的ハードルの低い申請業務です。
しかし、申請書面の書き方や必要書類の準備など難しい面があるのは確かです。
そのため、登記のプロと言える司法書士に依頼するのが一般的で、最も確実安全な方法と言えます。
司法書士に代行してもらえば、必要書類の準備から一括して任せることができ、確実かつスムーズに登記を完了してくれます。
費用も必要経費を加えても、高いものではありません。一般的な一戸建て住宅の場合、抹消登記に必要な登録免許税も含めて2万円から3万円が相場です。
大切な資産である不動産の登記に関する手続きは、司法書士に任せるのが安心です。

【メリット】法定な問題を解決してもらえる

債権者から送られてくる書面を使って申請する抵当権抹消登記は、簡単なようでうっかりしたミスにより滞ってしまうことにもなりかねません。
一番多いのが、所有者の住所の問題です。所有者が転居していても不動産登記簿の住所はそのままというケースが多くあります。抵当権抹消登記を行うには、その前に住所変更登記を併せて行う必要があります。
抵当権抹消登記を司法書士に一括して依頼すれば、そのあたりも事前にチェックしてくれますので、住所変更登記に必要な書類を合わせて用意すれば、一括してスムーズに登記を完了することができます。

またローンを返済し終えてから年数がたっている物件で、その当時に抵当権の抹消をせずに登記を放置してしまっていたケース。
この場合には、当時送られてきているはずの銀行からの抵当権解除証書や登記識別情報など書類を紛失してしまっているケースなどもその対応が大変です。
司法書士に依頼すれば、抵当権者である銀行等に再発行の手続きを行ってもらえます。
銀行そのものが合併などで名前が変わっているケースなどでも、存続会社を調査して手続きをしてくれます。

司法書士に「抵当権抹消手続き」を依頼する費用相場

抵当権抹消登記を司法書士に依頼した場合にかかる費用は、登録免許税や登記事項証明書の取得にかかる実費と、司法書士の報酬です。

■司法書士に抵当権抹消登記を依頼する場合の費用
◇実費 ◇司法書士報酬
【土地付一戸建て住宅の場合】
■登録免許税 2000円 (建物1000円+土地1000円)
■登記記録閲覧 670円 (335円×2)
■登記事項証明書 1200円 (600円×2)
1万円~1万5000円
※交通費・郵送代は別途
【区分所有マンションの場合】
■登録免許税 2000円 (建物1000円+土地(敷地権)1000円)
■登記記録閲覧 670円 (335円×2)
■登記事項証明書 1200円 (600円×2)
司法書士に抵当権抹消登記を依頼するイメージ
(写真/PIXTA)

抵当権抹消手続きの実例紹介

【実例1】マンションを売ろうとしたら抵当権がついていた!

大都市郊外私鉄沿線、急行停車駅から徒歩7分にAさん家族のマンションはありました。
住み始めてから25年、子どもたちが社会人になり独立するのを機会に、Aさんは引越しを考えていました。
高齢になった両親のすぐ近くに、中古の一戸建てを買って住み替える予定です。
新しい家は、もう契約済みです。あとは今住んでいるマンションを売却するだけでした。
Aさんは、このマンション購入するとき20年の住宅ローンを組みました。ローンは5年前にすでに返し終わっています。
売却を依頼した不動産会社の指摘で、登記に購入時のローンの抵当権が残っていることを指摘されました。
見せられた登記簿謄本を見て、Aさんは「そういえば、5年前銀行からなにか書類が送られてきていたなあ」と思い出しました。
今となっては、その書類も見当たりません。
合併により、かつて住宅ローンを借りた銀行の名前はもうありません。Aさんがあの書類をもう一度再発行してもらえないか問い合わせたいのですが、どこに電話していいかもわかりません。
そこで、不動産会社の提案で、抵当権の抹消手続きを司法書士に依頼しました。
司法書士は、合併後の銀行に問い合わせて「弁済証明書」を再発行してもらうことになりました。
このようにして、Aさんの所有するマンションの登記簿乙区に記載されていた第一順位抵当権には、文字の下に横線が引かれることになり、これが、抹消された証となりました。

【実例2】相続した土地に抵当権がついていた!

Bさんには、兄弟が3人います。先日亡くなった両親の家を、だれが相続するのかについて話し合いを始めたばかりです。
相続財産であるこの一戸建て住宅は、古くからの住宅地にあり、敷地面積も200m2近くあります。
しかし、Bさん兄弟はみんなそれぞれ家族を持ち、違うところで暮らしています。
この家を相続して、暮らすということをだれも望んでいません。
そこでBさんは、相続にあたり、この家を売却しその他の相続財産を合わせて、みんなで分ける提案をしました。
売却に当たってはBさん名義に相続登記をすることになりました。
ところが、改めて不動産登記簿を見てみると、亡くなった父親が事業のために借りたお金の抵当権が登記簿に残ったままです。
Bさんにしてみれば、まず、この土地の買い手を探してもらい、相続登記後になるべく早く現金化して兄弟に渡したかったのですが、まず抵当権抹消登記が必要と聞かされて、司法書士に相談しました。
亡くなった所有者が抵当権設定者の場合、相続が完了しなければ抹消できないと聞かされました。
しかし相続登記には、亡くなった父親の相続人全員の判子を押印した遺産分割協議書が必要です。
ところが司法書士によると相続人調査に時間がかかると聞かされました。
兄弟のためにも利用しない相続不動産を早く現金化したかったBさん。
父親の存命中に抵当権のことに気がついていればと反省したのでした。

まとめ

抵当権とは、住宅ローンが支払えないといった債務不履行に際して、担保を供した物件について他の債権者に優先して弁済を受ける権利のこと。

抵当権は登記簿の乙区に記載され、住宅ローンを完済しても自動的に消えない。

抵当権が残っている不動産は売却しづらかったり、お金が借りられないといったリスクがある。

抵当権抹消登記は自分でもできるが、登記申請のプロである司法書士に依頼したほうがよい。

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構成・取材・文/コハマジュンイチ 監修/司法書士 武田十三事務所
公開日 2020年12月03日
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